AMDA国際医療情報センター東京の一日


 今回は、実際のケースを交えながらAMDA国際医療情報センター東京の一日を皆さんにご紹介したいと思います。電話相談という性質上、毎日毎日違う相談が入り、対応する言語、診療科目もまちまちで、毎朝、今日はどんな日になるんだろうと思いを馳せながら一日が始まります。

 朝8:50頃から事務局、相談員が出勤し始め、相談業務に備えます。9:00には全員がそろい、朝のミーティングを始めます。最近、お知らせ事項の中に必ず最新の鳥インフルエンザの状況について(少し前ならサーズの状況も)全スタッフに伝えています。日本語が出来ない外国人の方では日本人以上に色々不安な事があると思います。少しでもセンターで状況を伝えられるように資料をまとめ、相談窓口の確認、医学的な文献などその都度ファイルをして、必要な時にすぐ対応出来るように保管しています。又、ミーティングでは前の日の相談件数や複雑な相談についても報告し、万一再度電話があったときの可能性も考えて申し送り用のファイルに綴じて情報の共有を心がけています。

 一番忙しいのはやはり週末あけの月曜日、又、週の真ん中の水曜日も忙しい日といえます。(月、水ともにポルトガル語、水曜日はフィリピン語でも対応している為でしょうか)忙しい日には東京都から委託を受けている東京都保健医療情報センターの件数が20件以上、AMDA国際医療情報センター東京の相談が20件以上と合計40件以上の相談が入ります。一本一本の電話についてみると、中には即答できるケースもありますがかなり時間を要するものもあります。例えば、医療機関紹介であれば相談者が選んで行けるように2、3医療機関を紹介するように努めています。そのため、それぞれの希望する言語で対応して下さる医師の確認、その医師の診療時間などの情報を入手しそれを相談票に記入し、2度目の電話でお伝えするという全部の作業には大体15分ほど時間がかかります。東京都内、近県だと比較的探しやすいのですが少し離れていたり、特殊な治療を希望されるような場合、30分ほど時間を頂いて探すこともあります。40件の電話相談があると仮定すると大体6,7時間を費やすことになり、忙しい日はあっと言う間に一日が過ぎていきます。

 そんな忙しいある水曜日の夜、7:40頃電話が鳴りました。外国人の女性教員からで何名かの生徒を引率して母国を出発後、上海、湖南省、広東省に計1ヶ月滞在、ベトナムに8日間そして今朝東京のホテルに着いたと話が始まりました。話によると生徒の1人が高熱をだしており旅の疲れかもしれないが、なにしろサーズが発生した広東省、鳥インフルエンザが蔓延しているベトナムという渡航歴がとても不安なようで助言を求められました。こちらも通常の対応規定から離れて、その方の名前、滞在先、連絡先を聞き、こちらから連絡するので部屋から出ないよう伝え、東京都サーズ専門相談員の指示を得た後、感染症専門病院を紹介しました。幸い、紹介した感染症専門病院の当直医が英語も出来る医師だったため快く引き受けて下さいましたが、場合によっては受け入れ先探しが難航することも考えられました。無事に専門医療機関が見つかった事、又滞在先のホテルも協力的だった事も手伝って、相談者も一安心したようで電話を切る前に「本当にありがとう!何かあったら又電話しますね。」とおっしゃって下さいました。

 日々色々な相談が寄せられる中、毎回相談者の希望にあった情報を100%提供出来ている訳ではないのですが、できるだけ希望に添えるようにと最善を尽くしています。これからもたくさんの「ありがとう」を聞けるよう、色々な方からの御協力を頂きながら頑張っていきたいと思います。◆◆◆(センター東京S)

(AMDA国際医療情報センター NEWSLETTER NO.48より)


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