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意外と多い、日本人からの相談


 

 当センターでは、基本的に外国人からの相談を受けている。これは言葉の問題があるため必要な情報をなかなか入手できない方や、日本(あるいは患者の国)の習慣がわからず困っている方のために、数ヶ国語で情報提供をしようということなのであって、日本人からの相談を受けないというのではない。しかし、日本語がわかり、日本の習慣をよく知る日本人が、これほどセンターに相談してくるとは、当初考えていなかった。  これまでにセンター関西が受けた相談のうち日本人からのものは、日本を含めた二重国籍のケースや日本人と外国人のカップルなどの相談を含めると7.1%になり、これは国籍別にみるとブラジル、ペルー、アメリカ合衆国に続いて第4位である。相談内容を見てみると、これから外国へ行く方からは、予防接種に関するもの、持病があるからと滞在先での受け入れ体制等々に関するもの、日本の保険が使えるか、ものすごい金額を請求された等々治療費に関するものなどがある。もちろん、渡航先での日本語が通じる医療機関の紹介を求められることもある。また、外国で治療中の方のために日本での受け入れ先を探すこともある。日本人と外国人のカップルからのカウンセリングを受けたいとの希望もあったし、また最近は、日本人患者の病状やケアについて外国人の配偶者に説明したいという医療機関からの相談もあった。

 ところが、外国や外国人とは全く関係なく、相談してこられる方もいる。

 祖母らしき女性からの相談。「昨日昼間、おたふく風邪の予防接種を5才の男児に受けさせたが、それが母親にうまく伝わらなかったので、母親が夜別のところへ連れて行ってそこでも受けさせてしまった。これから起こるかもしれない副作用、あるいは打っておくべき手だてがあれば知りたい。今のところ、特に異常はない」とのこと。こちらからは接種を受けた医療機関か、保健所に相談するように伝えた。

 また、妻が明日転院するという、年輩の男性から、転院時に使う携帯用の酸素ボンベを売っているところを教えて欲しいという相談があった。かかっている病院や保健所に自分で問い合わせてみるように伝えて電話を終えたが、しばらくするとまたかかってきた。「保健所に問い合わせたが、病院に聞くように言われた。主治医は今から、明日の朝までに用意することはできないし、転院にかかる2時間くらいならボンベは必要ないと言う。どうしてもと言うなら転院先に頼むようにと言われたが、転院先では入院先で用意してもらえと言う。入院前に診てもらっていた開業医には入院先でと言われた」と困り切った様子。明日を逃すと、転院先に受け入れをキャンセルされるから日は変えられない。しかしどうしても心配だからボンベも用意したいとの強い希望であったため、酸素会社をいくつかあたってみた。だが、通常は患者とではなく病院と契約しているため、個人に売るのは難しいと言われたりしてなかなかみつからない。結局いつもセンターがお世話になっている開業医の先生にお願いしてみたところ、快く貸していただけることになった。

 インターネットでは、主治医に直接聞きにくいことがあったりセカンドオピニオンがほしいという人たちの間で、医師が質問に答えてくれるサイトが大層な人気らしいが、パソコンともインターネットとも馴染みのない方々もまだまだ多いようだ。外国人が医療を受けやすい環境、すなわち日本人にも医療を受けやすい環境を実現するため、これからも努力していきたい。(センター関西)◆◆◆

(AMDA国際医療情報センター NEWSLETTER NO.35より)


 

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