AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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先日採血したナイジェリア人男性45歳、結果を聞きにやってきたはずなのだが・・・受付の職員が言うには「怒っている」という。午前の診療時間も押し迫り、彼の後にやってきたHIV検査希望のスリランカ人男性を先に診察室に入ってもらったのがその原因かと思ったのだが、そうではなかった。HIV即日検査は結果が出るまでに20分かかる。彼を最後に診ると、昼休みに20分食い込んでしまう、そうすると僕だけではなく、看護師、受付職員に20分の超過勤務を強いなければならなくなる。それで診察の順番を入れ替えたのだが・・それが原因ではなかった。スリランカ人男性は性交渉があってからまだ検査の結果が正確に出る日数に足りていなかったので、数分で終了、ナイジェリア人男性に診察室に入ってもらった。すると、数日前に採血した左の肘関節部を見せてくれた。皮下出血があった。採血の後、よく押さえておかないと局所に皮下出血をおこしてしまう。日本人の患者にはよく話して押さえてもらうのだが、それでもたまに皮下出血を起こしてしまう人がいる。今回もこの男性に声掛けをしているはずなのだが・・あくまでも「しているはず」としか言いようがなく、これは皮下出血で10日も経てば色が黄色っぽくなり、しだいに消失すると話すと穏やかな顔つきになった。血液検査の結果、健診でひっかかった血糖値は正常範囲に下がっていたが、もうひとつひっかかっていたLDLコレステロールは170程度に上昇していた。薬はあまり内服したくないという話なので、食事療法について説明した。
  • 2019/2/22 9:22
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昨日、早起きして岡山まで往復してきた。一般財団法人国際貢献プラットフォームが主催の第一回日越国際シンポジゥムのシンポジストを依頼されていたので。岡山市と接している総社市の片岡市長と席が近く、話を個人的にさせていただいたりしたが・・・ベトナム人の技能研修生はすごい勢いで増えている。現在、日本に在留する外国人の国籍第三位がベトナムで、一位が中国、二位が韓国・朝鮮、四位がフィリピンだからそのすごさがわかる。たしか30万近くと記憶している。これらの技能研修生は実際には労働力としてすでに日本の経済を支えつつある。またほとんどの研修先が中小企業であり、少子高齢化の労働力不足の波をもろに受けている「地方」の企業、自治体ほど誘致に熱心であり、それは地域にとっても死活問題ととらえているからだと思う。多文化共生の知恵がいよいよ地方にも必要になってきた、しかもその必要性はすでに待ったができないところにきている。一方、僕のクリニックのある大和市では40年前に国の意向を受けてインドシナ難民の国内受け入れ施設であるインドシナ難民定住促進センターが設置されたことをきっかけに市内に住む外国人が急増し、横浜市と接している市内南部の団地ではいまや住民の30%以上がベトナムをはじめ、海外にルーツをもつ人々で占められている。今こそ団地の運営もうまくいっているようだが、当初は言葉のちがいや習慣のちがい、考え方のちがい、そしてごみの分別収集などに典型的に代表される日本の日常生活のルールに対する理解のなさなどから多くのトラブルが発生した。こういう大和市が蓄積してきたノーハウは今こそ技能実習生をはじめとする外国人の急増に対する多文化共生を迫られる全国の自治体に発信すべきときと思う。昨日、シンポジウムを聞いていて、なぜ地方で多文化共生か?と思ったが、留学生や就学生は学校のある都会中心、それに対して技能実習生は中小企業が工場等を持つ「地方」に多いからだろうと気がついた。
  • 2019/2/21 14:28
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ナイジェリア人男性48歳、北隣のS市から初めて来院。S市からナイジェリア人がよくやってくるので、訊ねてみたら案の定、クリニックに来ているという友人から紹介されたとのことだった。会社での健康診断の結果を持参、LDLコレステロールが中等度に上昇していて血糖値が正常限界をわずかに超えていた。前者についての相談に来たそうで、血糖値が正常値よりわずかに高いことを告げると驚いたようすだった。食事をしてこなかったのでまずは採血をしてほしいというので採血はしたが・・その後、よくよく訊ねると高血圧で医療機関から内服薬を処方してもらっているとのこと、何を内服しているのか、尋ねてもわからないと言うので次回は薬そりものか、お薬手帳があればそれを見せてほしいと話した。不思議に思ったのは現在、降圧剤を処方してもらっている医療機関があるはずなのに、どうして僕のクリニックにやってきたのかということだ。次回、これも訊ねてみたい。スリランカ人男性23歳、某国立大学への留学生。11月ごろから左の脇腹が痛いと悩んでいて、すでに診察は数回済み。近くの公立病院で撮影した胸腹部のCTの結果を聞きにやってきた。結果は何も異状がないと書いてあり、それを全部英語で読み上げたのだが、納得がいかないようす。11月に殺虫剤を左の手にかけてしまったらしく、そのせいで左の脇腹が痛くなっている、要するに体に殺虫剤の毒が入っていると信じているのか、恐れているのか、精神的な要因が強いと思われる。なかなか納得してくれず、難儀した。カンボジア人男性31歳、難民として来日したカンボジア人女性に連れられてやってきた。1カ月前から左のふとももにしこりがあり、2週間前から痛いというので触ると、リンパ節と思われる有痛性のしこりが確かにある。左の鼠蹊リンパ節も脹れているが、痛みはないよう。念のためにエイズと梅毒の即日検査を行うと言うとついてきたカンボジア人女性がぜひ、してくださいと言う。その手の疾患を疑っていたのだろう。結果は両者とも陰性。とりあえず抗生剤のㇾボフロキサシンを処方した。
  • 2019/2/19 10:50
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隣のA市からやってきたブラジル人男性48歳、名前を呼んだら小さな女の子がいっしょに入って来た。入ってくるやいなや患者用の椅子のうしろの採血をするときに使う椅子にちょこんと座ってしまった。よく顔を見たら、母親がカンボジア人、父親が日本人で両親ともに僕が診ている、そのお嬢ちゃんだった。たしか小学校1年か2年のはず。幼稚園に入る前ごろ、初めて両親に連れられてやってきたときには両親の後ろにすぐに隠れてしまい、下を向いて一言も話しをしてくれなかったのに・・・あれ。どうしたの?と訊ねると「お母さんといっしょに働いている人でついてきたの」と。当の母親は車の中で待っているという。ブラジル人男性の話がよくわからなかったが、なんでも検査してほしいというようなことだった。理由を聞くと仕事が見つからず、もうすぐ帰国するからだと話してくれた。これでは保険診療はできないので、よくよく訊ねると両親が糖尿病で最近疲れやすいので心配になってきたのだと言う。ただ心配だから検査してくれではだめだが、症状があるなら保険診療することができる。たぶん、お嬢ちゃんは万が一の通訳を兼ねてついてきたのだろう。そういえば以前にこの母親が職場が同じだという韓国人女性を連れてきたことがあった。こんなに外国人がたくさんいる職場、雇っている会社ってどんなところなのだろうと想像してしまう。 日本の一部ではすでに外国人の労働力抜きでは成り立たなくなっているのだろう。そういえば紹介されてやってきた韓国人女性も定期的に受診をしてくれている。お嬢ちゃんの母親のカンボジア人女性もきっとそれなりに僕を医師として信用してくれているようだ。ありがたいことだ。そうそう、昨晩、海外からやってきている友人を連れて両国でちゃんこ鍋を食べた。大広間で注文を取っていたのは中国人女性とベトナム人男性だった。
  • 2019/2/18 10:17
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ベルー人男性46歳、肺がん検診を受けたいと来院。カルテを出してみたら、2年前に大腸がん検診と特定健診を受けていて、結果を聞きに来なくてそのままになっていた。胸部レントゲン撮影を行い、異常なしを確認。そして2年前の大腸がん検診の結果と特定健診の結果の説明を行った。中性脂肪が300を超えていた。こりゃ驚いたというような表情であったけど、それはもう3年前のこと、体形的には変わりがないようなので、たぶん現在も同じようなデーターとは思うが、2年前のデーターではすでに意味がなさそう。すべてが終わったところで、「明日暇なので胃がん検診で内視鏡検査を受けたい」と言い出した。今日の明日で・・・と思ったが、あすだけ内視鏡検査の予定が入っていないとスタッフが教えてくれた。こんなに「いい加減」でも運よく希望通りになってしまうものだから、次も行き当たりばったりでもokと思ってしまうのだろう。そういえば2月12日連休明けの平日の外国人患者総数は26人だった。平時としては記録的。
  • 2019/2/18 9:11
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タイ人女性46歳、受付で相談があると話したらしい。何の相談なのかと思っていたらタイにいる父親が糖尿病だそうで、心配になってやってきたという。幸いなことに何も食べていないと言うので採血、採尿したが・・検査が終わった後に、「朝、コーヒー飲んだ」と一言。砂糖を入れていたとしたら、空腹時血糖ではなくなってしまう。ナムタン*は入れた?と訊ねると、「ううん、ミルクだけ少し」と言うので、ほっとした。毎朝、郵便物の整理をするのだが、あまり聞いたことがない会社から、それも2つの会社から電話医療通訳や院内掲示の翻訳などのダイレクトメールを発見した。必要だから・・・というよりビジネス チャンスと捉えてのことだろう。そうでなくても診療報酬点数はほぼ上がらない状態。保険診療では最終受益者であるはずの患者に消費税をまわすことは法的に許されておらず、今までも保険診療の中で使う薬剤等の消費税は医療機関の負担となっていた。今回の診察料のアップはその消費税が8%から10%にアップする、その「付け替え」にすぎないので経営上は「上がった」ということではない。そういう経営状況の中で業者からのこういうダイレクト メール、なんとも言えない気持ちになる。
*ナムタン:砂糖(タイ語)
  • 2019/2/15 9:32
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おとといの12日火曜日、前日の月曜日が祭日だったためなのか・・・なにしろ外国人患者が多かった。僕が診察した方が16人、フィリピン人8人、ベル―人3人、ベトナム人、パキスタン人、アメリカ人、ブラジル人、オーストラリア人が各一人。小児科の集計はまだしていないが、クリニック全体としてはきっと30人近くになると思う。平日に30人を超えたら大記録かも。おまけに日本人患者も多かった。フィリピン人の新患がひとりいたが、ときどきやってくるフィリピン人女性が近所の知り合いのフィリピン人女性の具合がよくないというので、付き添ってきたもので・・お隣さんも誘って・・・という感じでどんどん増えてくる印象がある。オーストラリア人女性も新患で僕のクリニックとしてはめずらしく観光客だった。長野県でトレッキングしていて尻もちをついたとたんに痛みが走り・・というので、こりゃ大変と思ったら、それはもう2週間も前のことで、痛みがだんだんひどくなるので厚木の米軍基地の中の友人を頼ってここを訪ねてきたとのことだった。その友人が車で送って来てくれたそうだ。日本語はあいさつ程度、分野は整形外科と思ったので近くの整形外科に電話で事情を話し、言葉の問題があるのでフィリピン人スタッフに通訳を依頼して同行してもらった。幸いなことに鼻骨骨折はなかった。きのうの水曜は1年ぶりにガーラ湯沢に行ってきた。3歳にもならないころから北海道の田舎でスキーをはいていたので、昨年は30年のブランクがあっても転倒しなかった。ことしも初心者コースで軽く楽しんできた。5本滑って転倒なし。それにしても外国人観光客が多い。僕の感想だが、東京駅を出るガーラ湯沢行の新幹線からして外国人だらけ。欧米人というよりアジアの人のほうが多い印象で、ガーラ湯沢の受付、レンタルの窓口まで北京語、英語、タイ語を話す担当者がいて・・・もはやここはどこ?状態だった。
  • 2019/2/14 13:50
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ブラジル人男性41歳、前日から発熱と咽頭痛そして咳と痰。検査でインフルエンザA型と診断し、内服薬を処方。会社に行ったけど帰されたと話していた。何日休まなければならないかは学校保健安全法によって発熱してから5日間だったか・・定められてはいるが、学校保健安全法の対象外の人についてはあくまでも参考としてお話ししている。彼にも参考として話したが、会社の場合は会社の規定に従ってもらうことになる。会社により危機管理の対応がちがうと思うので。フィリピン人男性50歳、高血圧での治療と前回、採血の結果を話した。やはりLDLコレステロールが高い。毎日卵を食べているそうで、食べてはいいけど、減らすようにと話した。某医学系の出版社から依頼された原稿を書き始めた。たしか6月以内にと言われた記憶があるのだが、順調に書ければ3月いっぱいでいけそうな気がしてならない。僕の唯一の自慢といえば・・卒業して以来、学会発表とか依頼原稿とか本を書くときとか・・締め切りに遅れたことがいっさいないこと。今回もなんとかなると思う。
  • 2019/2/12 10:36
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昨日は午後から厚労省の外国人医療関係の会議に出席、きょうクリニックに来てみたら、僕が出かけた後の午後の診察時間に日本人患者6人、外国人患者3人がやってきていた。小児科で血圧を測定してもらい、処方は「いつもどおり」書いてさしあげたようだが・・インターネットで休診情報をアップするだけでなく、院内に2カ月先の予定まで書いて掲示しているのに・・こういうことになる。いろいろな会議に立場上、出席しなくてはならないが、1カ月以内の突然の会議設定はできるだけ避けてほしいと思う。一カ月に1回、来院する患者が多い現況ではすでに次の来院日を書いてお渡ししているからだ。「約束」の日にやってきたら先生がいないというのでは僕が約束を破ったことになる。けっきょくフィリピン人の患者に血液検査の結果を渡し損ねてしまった。中性脂肪が205もあるのに・・・またこのフィリピン人患者のほかにナイジェリア人患者も2カ月処方をいつもしている。僕がしたくてしているわけではなく、本人の希望だ。2カ月処方となると、その間の状況がいまいちよくわからず、僕の予定がわからないので、次の診察日も指定しにくく、やりにくいこと、この上ない。きのうの会議では各都道府県に外国人医療のワンストップ窓口を置く、その窓口は都道府県と厚労省とで協力してやるというような話だったが・・医療の未納とか、どのようにしたら未納にならないよう医療を行えるかなど・・こんな内容の医療機関の相談に行政内に設置した窓口が実効性のある「指導」をすることができるのか、大いなる疑問だ。こういうことこそ、地域の中で経験あるNPO等に委託したほうがよいと思うのだが、厚労省はそうは思わないようだ。
  • 2019/2/12 10:32
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カンボジア人女性61歳、本当に久しぶりに隣のE市から来院。本人はインフルエンザを心配しているようだったが、単なる風邪だった。難民として日本にやってきてたぶん32年ぐらい。日常の日本語が話せても、病気に関する単語はやはりよくわからないようだ。30歳をすぎてから言葉を学習することは大変なのだと改めて思った。フィリピン人男性、手の指の爪がざらざらしているという。差し出された両手の指の爪を触ってみるとたしかに指先に向かって90度の方向に筋が入っているように見えるし、爪の形状がたいこばちのように膨らんでいる。これは皮膚科へと思ったときに気がついた・・・彼の指先が小刻みに震えている。緊張したときではなく、いつも震えるのだそうだ。念のために甲状腺ホルモンのチェックとたいこばちだったことを考えて末梢血もチェックした。ブラジル人男性32歳、発熱のため、来院。会社に行ったら返されたそうだ。インフルエンザを疑われてのことだろうが、検査は陰性だった。きょうも午後から第三回厚労省の訪日外国人旅行者等に対する医療の提供に関する検討会へ。こういう会議に出席させてもらえる意義は十分に理解しているつもりだが、クリニックでの診療もおろそかにはしたくないし・・・悩ましい。
  • 2019/2/8 9:43
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