AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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一年に1回か2回、ブラジルからやってくる患者がいる。もう80歳をずっと過ぎた人だが、たぶん国籍は日本だと思う。彼はプラジルに移住し、向こうに住む娘さんは医師となり、同じく日系人の医師に嫁いで家庭を築いている。彼にとっては家庭・家族はすでにブラジルにあるわけだが、妹さんが日本に健在で僕のクリニックに通院していらっしゃる。そして彼は季節を楽しむようにブラジルと日本を行き来しているというわけだ。こちらにやってくるとだいたい2ヶ月近くはいる。妹さんや妹さんの家族と旅行などしている。ブラジルではいくつかの病気で薬を処方されており、日本に長くいるとブラジルで処方された薬が底をつき、それで僕のクリニックにやってくる。国民健康保険に加入しているということは日本国籍で掛け金は日本にいる妹さんが毎月支払っているということなのだろう。国民健康保険には外国人でも加入できるが諸状況を考えるとそう思える。彼がブラジルから持ってきた薬とその用法を見せてもらうと、なるほどこう処方しているのかとわかることがある。たとえば一般的にいうと内服量が多い。どうしてだろう? こういう処方を受けていたら一回に1錠と日本の医師が指導しても2錠ほしいとか言いだす、その理由がわかる。
なかなか紳士的なこの患者から垣間見る外国の医療はある意味、僕らの日本の医療とちがって新鮮だ。なるほど、こういうわけかと手を叩きたくなるときもあるからだ。今回、もう2カ月になるだろうか、80歳をすぎて飛行機で20時間を超えて旅をするとはすごい。うらやましい。
  • 2011/11/29 16:44
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きょうは外国人医療と関係ないこと・・・
 昼休みにインターネットで株を売却した。開始してすぐに証券会社の担当者から電話があった。僕のやり方ではなにかが足りないのか、「売却なさろうとしたようですが、売却になっておりません」ということだった。電話の彼もなにが足りないのかわからないらしく、一度電話が切ったうえで再電話で教えてくれた。それにしても「成り行き」とか「寄りつき」とか「指定なし」とか指がどうのこうのとか、意味がわからない。医療の世界も専門用語のオンパレードで患者からわかりにくいと言われるが、証券会社、株の世界も同じじゃないか。もっとしろうとにわかりやすくしてほしい。きっとどの分野もそうなのだろうな。
 こう書いてくると小林先生も株なんかやっていたのねと思われるかもしれないがちがう。亡くなった母がやっていたのを相続しただけ、それもあまりたくさんはない。母は厳格でジョークのわからない人間かと思っていたが、この株のことで母の知らない一面を見た気がした。僕にはいつも「お前は収入がちゃんとあるのだから株などに手を出してはいけないよ」と言っていた。母が亡くなった後、財産整理をしたらしっかり株をやっていたし、しっかり損をしていた。僕の知らなかった母のちゃめっけを見たような気がして笑えた。
  • 2011/11/28 16:05
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きのうは診察が終わった後も忙しかった。午後3時から都内某所で山岡淳一郎氏と雑誌の対談。彼が平凡社新書から8月に出版した「国民皆保険が危ない」という本の書評を財団法人入管協会の月刊誌国際人流編集部から依頼されて書いたことがきっかけだ。彼は医師や保健医療分野の人間ではないのだが、本の内容は非常に緻密である。僕自身、医療機関の経営者でもあり、医師でもあり、6月まで国民健康保険診療報酬審査委員を務めていたので、一般の医師より制度には相当詳しいつもりなのだが、それでも読んで得るものが多い。2時間の対談、どうしたら時間がつながるかと思っていたが、編集者に促されて入りやすい話から話し始めたら皆保険から混合診療、TPPとの関係、現場の話などあっというまに2時間が経ってしまった。気がついたらもう過ぎていたという感じだった。対談は法規出版の月刊地域保健という雑誌に載る。保健師を対象にした雑誌だそうだ。早くて1月号、たぶん2月号ぐらいじゃないだろうか。今から楽しみだ。
 午後5時から国際学会で月末からバンコックに行く医師と会った。洪水のことがあり、行っていいものやらどうしてよいのか悩んでいたようだ。バンコックの情報は複数のタイの友人からタイムラグなしに入ってくるので詳しい。彼らも安心して帰って行った。
 さらにそのあと、慶応義塾大学看護医療学部を卒業した看護師と会った。エイズ関係のボランティア活動に学生の時から興味があって参加しており、自分の進路のことで悩みがあるという。ファミレスで話を聞いたが、若者らしい悩みだと思った。
  • 2011/11/28 9:18
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土曜日は外国人患者が多い。11時ごろになってフィリピン人男性のカルテが並んだ。混んでいて1時間も待たせてしまった。右の下腹部が痛いのと30分おきにおしっこに行きたくなると言う。右の下腹部が痛くなるのはいつからと尋ねると数か月前からと答える。それも毎日ではないらしい。ではおしっこが近いのはいつからと尋ねると2週間前ごろと答える。おしっこが終わるときに痛くない?という質問には「痛くはないけどジーンとする」と言う。それって痛いということじゃないかしらなどと推察する。たぶん彼は尿道炎に罹っており、右下腹部痛は症状の始まった時期から考えても尿道炎とは関係がないのだろう。問題はどうして尿道炎になったのかということだ。一般的に考えるとオナニーや性交渉をして感染したなどの可能性もある。本人に尋ねたい、しかし同じフィリピン人の奥さんが心配そうにぴったりそばに立っている。クリニックの通訳のフィリピン人女性も立っている。そういうところでお前はSTDに罹るようなことを?とかオナニーをしているかと尋ねても、もしそうだとしても本当のことを言うはずがない。今更、通訳に奥さんを部屋の外に連れ出すように指示したら、奥さんは自分に聞かせられない話を僕がするのだろうと鋭く感づくにちがいない。つぎに彼を激しく責めるだろう。たとえぬれぎぬでも責めるだろう。けっきょく僕の想像で抗生剤を出しておいた。こんなことまで配慮しなければいけないのかと思ってしまう。彼が帰った後、通訳には僕の考えを話しておいた。ああそうですか、では次にやってきたときには私が奥さんを診察室の外に連れ出しますと通訳は答えてくれた。
  • 2011/11/28 9:16
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きょうは暇・・・と思っていたら、午後になって近くの小学校から電話あり。ホチキスを指に止めてしまったとかで診てほしいというので受けた。20分近くしてやってきたのはなんと小さいころからときどき診ていたアルゼンチン国籍の11歳のこどもだった。見せてごらんと言って差し出した手をとって驚いた。左の親指の腹側に張り付いたようにホチキスの玉がきちんと刺さっている。教室でホチキスを構えているとき、うしろから友達に押されてその衝撃で押してしまったらしいが、あんなにきれいに両側刺さるものなのだろうか? 指の付け根、両側に麻酔の注射をする段階で大泣き。そこから先の指全体が伝達麻酔で感覚がなくなってからホチチキスの玉が折れて一部が指の中に残らないようにゆっくりと摘出。こどもも先生も笑顔になって帰ってくれた。あの伝達麻酔なら明日の昼近くまで効いていることだろう。
  • 2011/11/25 16:27
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 きょうは午後から県医師会の会長会。午前中に上部内視鏡検査3人、今年になって445人目の内視鏡検査。外来診療しながらの数なのでまあよくやったものだ。検査に入ると患者をその間待たせてしまう。たぶんひとりの検査に10分程度、待っている方には本当に申し訳ない。おととい生活保護のフィリピン人が2人いた。フィリピン人に限らず、最近は不景気なせいか、生活保護の人が多くなっているのを実感する。クリニックの10月の生活保護の患者数を調べたところ、全員で27人、うち外国人が12人だった。半数とはいかないが44.4%、けっこうな割合だ。生活保護が適用になるということは定住、永住資格を持っているということだろう。今年の春だったか忘れてしまったが、神奈川県で生活保護の不正受給でベトナム人女性が逮捕された。配偶者とは法律的には離婚して、いっしょに生活して別々に生活保護費をもらっていたとのことだ。彼女、僕の患者だった。最初にやってきたとき、もうだいぶ前だが左の上腕に薄く皮下出血があって、ご主人から暴力を受けているとのことだった。実はそのときの証拠の写真もある。あとで警察に彼女が駆け込んだらと外来で写真を撮っておいたのだ。あの外傷は本物で僕をだますつもりで被害者を装ったのではないと思っている。クリニックにやってくるベトナム人の通訳によるとすごい高級車に乗っているところを何度か目撃したとのことだった。警察ではみんなやっている、なぜ自分だけ捕まったのか」と言っていると人伝てに聞いた。悲しいことだ。
  • 2011/11/24 14:35
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 きのう、某組織より外国人医療についての講義の依頼の電話があった。こういう依頼は基本的にはうれしいものなのだが、いつも「どれぐらいの時間、話をさせてもらえるか?」がすごく気になる。依頼に際して「はじめに何分で・・・」と言ってくれるといいのだが。外国人医療について話すということになると、総論から各論まで自分の経験を普遍化しながら話さねばならない。いま、いつも使える状況にあるスライドが210枚程度ある。講義や講演の依頼をいただくと、聞き手がどういう職種の人たちなのか、学生なのか、など考えながらテーマといただける時間に合わせてスライドの種類と枚数を選ぶ。母校の慶應義塾大学の看護医療学部の講義や同大学院の講義では2こま、すなわち90分×2=180分いただいている。土曜の午後、診療を終えてから駆けつけ、2時45分から6時まで。これなら十分。たぶん医学部の後輩にあたる同学部の教授の厚意によるものだろう。関西方面の医学部で講義をさせていただくときはいつも90分で質問の時間を計算に入れると必死に早口で講義をすることになり、聴いている学生の眠気を誘っていることだろう。講演もおよそ90分で依頼をいただくことが多いが質問時間を入れて60分で・・・などと依頼されるともはや依頼を受けるべきか否かで悩んでしまう。言いたいことが言いきれないからだ。一番困るのは「ここの部分だけお願いします」と依頼されることだろうか。総論、各論、講義講演する人が変わると話に温度差が出る。考え方のちがいも出る。だから僕は外国人医療についての本を書くとき、いつも「分担」ではなく一人で通して書くことを好んできた。苦労は大きいができあがったものを読んでみると主旨に一貫性がある。僕自身、自分については性格温和で協調性ありと思うのだが、ときどき他人さまから強烈な個性の持ち主と評されることがある。ばかな、この俺が・・・と思うのだが、ひょっとしたら本当に強烈な個性の持ち主なのだろうか?そのうちに変人と呼ばれないように気をつけねばならない。
  • 2011/11/22 9:00
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 月曜日、寒くなってきたせいか、感染症が多い。フィリピン人女性32歳、のどが痛くて39度の熱があると言う。のどを覗くと赤い。溶色連鎖球菌の感染症を疑ってのどを綿棒で触って検査したところ、陽性であった。3歳のこどもがいるというので感染しないか心配。
 午後になってときどき顔を出すアメリカ人49歳の女性来院。精神科疾患があり、おなかのことでいつも話が堂々めぐり、精神科でどうもコントロールがうまくできていないようだ。腹痛の原因は米軍横須賀基地からの情報提供書でわかっているのだが・・・それについて話しているうちに興奮状態となり、大声となって止まらない。そのうちに自分で診察室を出て行ってしまうのだが、受付でにらんでいる。こういうのは言葉の問題だけじゃない、だれか精神科疾患のほうのコントロールをなんとかしてほしい。僕が市立病院を紹介しても一回で戻ってきてしまう。身の危険を感じることはあまりないが、いつになったら帰ってくれるのかがわからないし、どうしろとも言えない。きょうも40分さんざん話しまくって大声出して帰って行った。痔の薬と消化器の薬を希望、いわゆる慢性疾患指導料を取れる病名があるのだが、それを説明しても理解してくれない、というか理解力がない。そうだろう、こういう制度は日本人だってわかりにくい。いつも帰り際に「もうこんなところ、こない」と叫んで帰るのだが、忘れたころにやってくる。きょうはそれでも比較的おとなしかった。
  • 2011/11/21 16:29
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きょうはベトナム人の通訳がやってくるのできっとベトナム人が多いとは思ってはいたが・・・、外国人患者は21人、うち隣の綾瀬市に住んでいる男性の特定健診から、こどものインフルエンザの予防接種までベトナム人が15人も来院。通訳の能力が高いのでおかげでさっさと診察が終わる。やはり有能な通訳はいてくれたほうがいいに決まっている。考え方のちがいや習慣のちがいについても適格なアドバイスがもらえる。カンボジア人の女性、十二指腸潰瘍の治療効果確認のための内視鏡検査施行。治癒していた。すごく喜んでくれたが、この1年で数キロ体重が増加したとかで血圧、コレステロール、中性脂肪もチェックした。フィリピン人の仲好し2人組、ふたりとも高血圧。寒くなってきたせいか、血圧が上がり気味。ちゃんと指示通りに内服してくれるように話した。朝の8時20分から一人目の内視鏡検査を開始、診察しながら「きょうは4人だったっけ、がんばらなくちゃ」と思いながら時間の計算をしながら進めていたら、サバを食べて胃がつかまれるように痛いという人が来院。聞くと自分でさばを買ってきてさばいたらしい。これは当クリニック4人目のアニサキス症かと11時半から緊急に内視鏡、本日5人目を施行。アニサキスはいなかった。かわりにというか十二指腸に出血を伴う多発の潰瘍あり。できたての急性潰瘍と思われる所見。こんなこともあるのかと驚いた。
  • 2011/11/21 8:55
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病院での受診時、あるいは薬の処方や検査について、日本人の医師やスタッフからの説明がわからないので、AMDA国際医療情報センターに電話してくれと頼んだところ、医師やスタッフから断られたという相談がセンターにたくさん寄せられる。僕自身、医師の立場なので両方の気持ちがよくわかる。患者のほうはわからない病名、わからない経過、わからない検査、わからない薬、不安がいっぱいなことだろう。医師やスタッフだって不安な気持ちは必ずあるとは思うのだが、忙しい外来の中ではそこで待ったをかけられてしまうとすべての流れが止まってしまうと思うのかもしれない。どこの馬の骨ともわからない団体に電話してくれと言われても、そうですかと答える気持にはならないのかもしれない。これは医療機関側の電話を使って電話代まで支払ってしてあげるべきことか?という医療機関側と患者、電話代をどちらが支払うかという問題ではないような気がする。やはり時間的な問題と得体のしれない団体の人になぜ説明をしなければならないのか?ということだろう。しかし、それなら日本の医療機関に勤める皆さんや日本社会に考えていただきたいことがある。外国人だからという理由で診察を断ることは人権に違反することかもしれない。では外国人を患者として受け入れたらどうなるかというと先に述べたように問題が必ずおこりうる。日本人患者に対しても同じとは思うが、よく説明を理解できない人がいたとしたら受け入れ側は不安になるし、その結果、医療事故が発生したらいやでも医療機関側にもその責任は問われる。そういうリスクを回避するために何をどうしたらよいのだろう?どういう対策を考えているのだろう? ぜひ聞いてみたい。外国人観光客の受け入れにあれほど熱心だった官庁、行政にも尋ねてみたい。
  • 2011/11/18 13:43
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