AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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毎朝7時半にはクリニック着、8時50分のシャッターをあける時間まで役所や医療機関からの郵便物の整理、がん検診や特定健診の結果の書き込み、メールのチェック、返信などしているうちに早い職員は8時ごろやってくる。午前中、診察しながら胃の内視鏡など行い、12時ごろ午前の部が終わると銀行に行ったり、往診に行ったり、医師会の仕事で医師会事務まで出かけたり。まあ一カ月の半分以上2/3以下かな。昼休みに出かけない日はだれかが尋ねてくる。午後2時から午後の診察を始めて5時に終わり。そして午後7時ぐらいから医師会の仕事で役所との打ち合わせ、医師会内部の打ち合わせ、理事会そして医師に義務付けられた各種の研究会に出席、これらがやっぱり月の2/3かな。自宅に戻るのは午後9時すぎ。62歳で働きすぎだろうな。1月に亡くなった母にお前は頭が悪いから人一倍努力をしなさい。努力をしていまの成績だから努力をやめたら落ちて行くよと子供のころからいつも言われていた。自分でもなるほどと思っていた。それでこんな働き者になってしまったのだろうか、母の言葉は恐ろしい。小児科からレントゲン写真を撮ってほしいといわれてレントゲン室に行くとフィリピン人の両親と年長さんの男の子、写真を撮るのでお母さんにも部屋から出て行ってもらおうとすると「ママ、いてね」とすがるように言う。かわいい。写真を撮影する部屋にお母さんにも入ってもらい、お子さんからもお母さんの姿を確認してもらいながら「いい子にしててもらって」写真撮った。こういう親子の姿ってなんだかいいな。土曜だというのに午後は医師会の公益法人化に向けての定款の問題点の洗い出しをしなくちゃ。
  • 2011/7/2 11:40
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昨日からまるで真夏、きのうは滝のような夕立、これって「まるで真夏」じゃなくて「実は真夏」なのではないかしら。がん検診に特定健診と朝はものすごい混雑、そこに外国人初診患者が入るとちょっとこちらも身構える。テキバキとは進まなくなる可能性が大ありだからだ。診療開始の直前にAMDA国際医療情報センターの相談日誌を読む。きのうは大阪と名古屋の病院から電話通訳の申し込みがあって施行したとのこと。それぞれペルー人と中国人、スペイン語と北京語だったのだろう。電話通訳も電話代だけはかけてくるほうの負担になるので病院や診療にあたる医師の理解がないとうまくいかない。外国人患者が医師の前でAMDA国際医療情報センターに通訳を頼もうとすると拒否する医師がけっこう多いらしい。そうだろうと思う。僕だって忙しい時に外国人患者に目の前で携帯電話を出されて「ここに電話してくれ」と言われることがある。会社だったり知人だったり、中にはどういう関係なのかわからないこともある。どういう話をしてよいのか、プライバシィーの保護もあるからわからない。ましてや病院の電話でここに電話して通訳をしてほしいと電話番号のメモだけ渡されたら、どないなってるねん、そっちの希望で電話代まで負担するのかよと怒りたくもなるだろう。やはり知名度の低い民間団体は悲しい。AMDA国際医療情報センターなどあやしげなNPO法人と思われるにちがいない。だからこういうことは本来は行政にしてほしい。ノーハウがなければ委託事業でもいいから。NPOも運営のたしになるだろうし。夕方になって高血圧のアルゼンチン人にフィリピン人。ふたりとも降圧剤でよくコントロールされている。このフィリピン人女性、「うちのだんなさん、やさしいよ。遅くまで仕事して帰ると怒られる。お金のため、働かなくていいって。休みの日はいっしょに休み。やさしい人」、こういう話って人の話でもうれしい。ごちそうさま。すごい泣き声、叫び声、小児科で予防接種。そっと出て行ってみたらペルー人のお子さん。こどもはどこでも同じだ。僕も田舎では有名な注射嫌いだった。
  • 2011/7/1 16:27
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きのうの続き。お金持ちの外国人旅行者や健診を受けに日本にやってくる外国人を受け入れようと官民一体になって大はしゃぎしているさまがどうして滑稽かと言うと・・僕ら医師は医学部の学生のころ、研修生のころ、いやというほどヒポクラテスの誓いを教え込まれている。病んでいる人に尽くせ、人は差別してはいけないと・・・こういう呪縛から逃れられないから外国人患者がお金がないが診てほしいと言っても日本の医者は断りきれない。それなのにここにきて小泉さんの聖域なき改革とやらで会社が医療機関経営に乗り出したり、金持ち外国人を取りこんで経営をよくしようなど、どこかおかしい。会社はもうけを出すためにある組織だ。そもそも日本の医療機関は公的保険の関係もあり、政府からもうけてはいけないとされてきた組織だ。そういうところに大規模資本を持つ株式会社が医療機関経営に乗り出したらどんなことになるか、火を見るより明らかだ。小児科、産婦人科などリスクが高かったり手間がかかる医療はやらない。救急もやらない。おいしいとこ取りの医療をするだろう。救急は医療法により各市町村自治体にその整備が義務付けられている。だから市立病院を持つところではこれを避けては通れず、みな赤字に陥ってしまう。いま黒字に転換した公立病院のほとんどは経営の工夫で黒字になったのではなく、DPCという包括支払制度などの保険の中の制度の改革または前回の病院に手厚い診療報酬の改定でなんとか黒字に転換したようなしだいだ。逆にいえば制度が変わったらまた赤字に転落してしまうというわけだ。なんだか話が日頃のうっぷん晴らしのようになってきたので、もとにもどそう。日本のまわり、韓国、シンガポール、タイなどの医療機関は以前は公的保険制度が限定的であったりなかったこともあり、お金持ち用のすてきな医療機関が山ほどとは言わないがたくさんある。そういう病院にはアメリカでトレーニングしてきた医師や看護師、そして華僑系の医師や看護師たちが働いている。だから患者と医療スタッフの間に通訳が入る必要もない。僕から見るとこういうところと競争して勝つポテンシャルが日本の医療機関にあるとは到底思えない。地域の外国人の面倒をみることはもうからないのかもしれないが、もっと地に足がついた日常から本当の地域の国際化に取り組んでいかないといけないのじゃないかな。東京でオリンピックをしようという計画がまたあるらしい。そういうときに外国人選手、観光客の受け入れに東京都がどのような準備をしているか、評価され、それらを参考に最後に開催地決定のためのオリンピック委員会の投票となる。東京都は以前から外国人住民受け入れのためにこのようにしていますとか日本全体でこのようにしていますと言えば「とってつけたようなこと」ではないので点数も上がることだろうになどと考えてしまう。日本にも働く外国人が多くなったが、母国にいる親や親せきが病気で日本に連れてきて自分の保険の扶養者として入れて手術など治療を受けさせたいという電話相談が少なくない。だれが病気であっても気の毒にとは思うが、そもそも日本の公的保険は日頃、病気をしていないときも皆で掛け金を払いあい、誰かが病に倒れた時に一部を本人が、残りをプールしている皆の掛け金の中から支払うという制度なので、短期に連れてきて治療を受けて終わったら帰国する、すなわち掛け金はその期間だけ増え、使うだけ使ったら後はさようならなんて国保や社保の使い方をしていたらそうでなくても財政難でにっちもさっちもいかない日本の公的保険、破たんしかねない。とくに手術や抗がん剤治療など行ったら高額医療費助成制度を使うことになり、いくらかかってもひと月の支払いは数万円で終わりということになる。外国人でも法が定めた条件に合えば公的保険には加入できるわけで、それは我が国で人権に則った生活をするめでもあるので国民である我々としても世界に誇ってもよい制度だ。台湾や韓国、タイでは外国人は公的保険に加入できないのだから。フィリピン人の女性、高血圧の上に中性脂肪が高く、尿酸値も高く、体格も横幅とおなかがすごい。じっくりと食事療法の話しをして薬も出したがちゃんとわかってくれたかどうか・・ベトナム人の患者、胃が痛いと来院。健診の結果も話したいが、言葉の問題があり、こちらは次回通訳が来る日に話すことにした。
  • 2011/6/30 8:59
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きのう、おとといの二夜にわたり市役所主催で予防接種の対象年齢などの変更点について説明会があった。おとといは別の会議が隣の部屋であったが、抜け出して数分間、医師会長として挨拶。対象年齢をまちがったり、まちがった接種方法を行ってしまうと役所にも接種を受ける人やそのご家族にも迷惑をかけるし、医療機関にとっても接種費用が支払ってもらえないなどさまざまな問題を引き起こすので、こういう説明会、医療機関にとっては面倒くさいとは思うが医師でなくても看護師でも事務職でもだれかが出てほしい。ところでつい、気になるのが外国人家庭への周知だ。どういう方法で彼らに伝えるのだろう? 今回もこの点については役所から何の説明もない。日本人に大切な予防接種の変更とは当然だが、外国人にとっても大切なはずだ。こういうひとつひとつを配慮してあげることが人権とか多文化共生ということじゃないだろうか。学校や職場でこれらが大切と講義を受けてもきっとそれは単なる知識として頭の中に整理され、実践に結び付かないのだろう。悲しむべきことというより情けない。じゃ、お前ならどうする?と言われたら簡単だ。アイデアはたくさんある。たとえば学校で日本語および外国語数カ国語で書かれた印刷物を配布する。するとたぶんこう、言われる。小さな紙面に数カ国語では書ききれないと。その通りだが工夫がないなあ。数カ国語では予防接種変更点の全てを記載するのではなく、「予防接種の接種年齢などに変更があるので、○○に電話して確認してほしい」と書いておけばよい。○○は地域の国際化協会、国際交流協会でもいいし、AMDA国際医療情報センターなどの信頼できる民間団体に委託してもいい。同センターは英語、スペイン語、北京語、韓国語、タイ語は平日毎日午前9時から午後8時まで対応しているし、ブラジル語は週3日対応している。今回の予防接種の変更は国によるものなので全国の市町村全てが同じ変更を行っているはず、それならこういう機関に情報を流しておいてくれたら外国人はそこにコンタクトを取れば正確な情報を入手することができるのに。行政にはどうもこういう臨機応変の対応はできないらしい。多文化共生とか人権への配慮など小難しい講義など受けなくたって、施策に際してこれを日本語の不自由な人もどのようしたら恩恵にあずかれるか、考えたらすぐにわかる。いま、日本の人口の約1.8%近くが外国人登録をしている外国人だ。生きていくために必要なこと、それは1.8%の人にとっても必要であって切り捨ててはいけないはずだ。こんなことを役所相手に言い続けて20年以上が過ぎている。言い続けるだけでは僕も傍観者になってしまうので自分のクリニック、フィリピンレストラン、タイスナックなどを舞台にお知らせを貼らせてもらったり自分でできることをする。それが大事だ。ついでに言うと隣人として地域に暮らしている外国人住民のことには頭が回らないのに、お金をたくさん落としてくれるかもしれない旅行中の外国人や自費で健診を受けにくる外国人をどのように受け入れようかと官民一体になって取らぬ狸の皮算用で目の色を変えているさまはどこか滑稽だ。
  • 2011/6/29 8:58
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お昼になって医師会へ行こうとしたらものすごい暑さ、車の中でも目玉焼きできそう。タイ人女性、精神不安定と不眠で精神安定剤を処方しているのだが、いつも薬が予定より早くなくなってしまう。欧米人の旦那さんが取って飲んでしまうそうだ。他人の薬を取って飲んだり、逆に知人に薬をあげてしまったりということは同じ病気でも体がちがうし、状態も微妙にちがうし、アレルギーのこともあるので、だめ、やめてねと言うのだが、何年話しても変わらない。経済的問題や時間の都合の問題もあるのだろうが、これはしてはいけないことである。広東系でカンボジア人の女性、いつも甲状腺機能亢進症と糖尿病でやってくる。今日は珍しくカンボジア人のお嫁さんが付いてきた。日本語が分かりにくい時があってついてきてもらったと言うのだが、この彼女、70歳を超える年齢の割には日本語は上手、十分わかる。お嫁さんと何語で話すのかと聞き耳をたてていたらあまり得意ではないというカンボジア語で話していた。これって付添の通訳の意味があるのかないのか。ペルー人の男性、胃が痛くてやってきた。昨年の肺がん検診、受けているのに結果を聞きにきていなかった。8年前に十二指腸潰瘍で内視鏡検査を受けたらしいが、その時の恐怖でなかなか内視鏡検査にうんと言ってくれない。昨日、AMDA国際医療情報センターにオーストラリア人女性から、常識が有り、頭脳のある治療ができる医師を紹介して下さいという電話があったとメールで日誌に書いてあった。常識がありとはどういうことだろう? 言いたいことはわかるような気がするが。きっと今まであたったのは「常識がなく」「あまり頭がよくなく」「治療に不安が残る」日本人の医者だったにちがいない。でもきっと日本人の患者の求める医者も同じかも。きょうは子供が多くて廊下がにぎやか。インド人にフィリピン人、ペルー人、そして多数派の日本人、こどもはみな同じ、病気に国境はない。やってきたタイ人通訳からタイ音楽のDVDをもらった。これが僕の何よりの好物。東北タイラオ族の音楽モーラム、いなかの音楽ルークトゥン、都の音楽ルーククルン、タイ人より詳しいかも。ちょっとうるさい。
  • 2011/6/28 15:21
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朝一番でやってきたスリランカ人男性51歳、数週間前から四肢の手足のしびれというがよく聞くと痛みもあるとのことだ。さらによく話を聞こうとしても、以前(1年半前)に足が痛くてそのときにもらった薬でよくなったから同じ薬がほしいと言う。こういう疾患はとらえどころがないときもある。整形外科で診てもらったほうがいいよと勧めても返事がない。返事がないかわりに「仕事中はないけど、朝晩すごく疲れて眠い」と続ける。疾患的には整形外科分野のものと思うが、こちらの話を聞いてくれないのは困る。血液検査などもしたくないとやんわり拒否、これも困る。どんな病気が潜んでいるかの窓なのだが、窓をしめられてはそれもわからない。検査のお金を払うのは患者だからこちらで強制することもできない。診断への手立てを閉ざされてしまうと、どうしていいのかわからなくなる。けっきょく2週間分だけ鎮痛剤と末梢神経炎も考えてビタミンB12製剤を2週間分だけ処方して、これでだめなら整形外科医も必要かもしれないから来るようにと諭して帰ってもらった。母親が糖尿病、父親が心臓病だからと自分の体のことも心配していると言っているのにその先がない。こういう外国人の患者はよくいる。思い込みが激しくてこちらの言うことを聞いてくれない。こちらも途方にくれそうになる。 胃がん検診の内視鏡の検査結果を聞きにきたフィリピン人女性、検査の結果とそれで具合が悪いことを診断書にして1通ほしいとのこと。理由を尋ねると案の定というかフィリピンから呼び寄せた親にいま保育園に預けているこどもの面倒をしばらく見てほしいのでで、自分の健康がよくないと先生から書いてほしい、それで親の在留期間を延長したいという。ポリープ、それも老化現象による小さな炎症性ポリープが一個で何の症状もないのだから具合が悪いとは書けない、書けばそれは嘘になる。書くとしたら「いま、こうです」。という事実しか書けないし、それでは在留期間の延長はできないだろうし、第一、入管が問い合わせの電話をしてくるだろうからそのときに嘘は言えないと告げたらようやくあきらめたようだった。こういう入管への「書類」「診断書」はよく頼まれるが、公文書に準ずるために嘘はこちらが罪に問われる。こちらの主張をきっぱり述べるしかないが、いつも気が重い。
  • 2011/6/27 14:40
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あああ、何も食べずに来たから特定健診してという人が数人いててんてこまい、途中まで終わってから、そうそう、がん検診もね、お願いなんて言われることもままあり、8時50分に仕事始めてトイレも行かず、気がついたらもう今、12時半。だんなさんに連れられた初診のタイ人の奥さん、隣の市からやってきた。数日咳が止まらないというが、たばこは吸うの?とタイ語で尋ねるとたくさん吸うとのこと。日本語でだんなさんにたばこはいけないというと旦那さんが「ほら、見ろ。旦那の俺が吸わないのに」と奥さんに言う。奥さん、これには返事せず。カンボジア人の女性、華僑系のカンボジア人なのに名前がベトナム人風。お子さんたちはベトナム語を話す。インドシナ難民として日本にやってきて以来のつきあい。最近、カンボジア人の難民仲間の男性たちがカンボジアに遊びに行ったり、日本に仕事がないからとカンボジアに仕事をするために行き、帰ってくると奥さんに離婚届けを突きつける、そういう人が少なくないらしい。届けを出すとカンボジアにもう一度戻り、今度は若い女を連れてくるとうわけだ。「今度、うちのだんなさんもカンボジァ行くからね、私も危ないかもねー」と笑っていた。インドシナ難民としてやってきたベトナム人でもよくあるケースだが、カンボジア人の場合、当時のポルポト政権下の政府による強制結婚で「処刑されないために好きでもない相手と結婚した」そういう結婚が多かった分だけ、問題が大きいのかもしれない。紙幣もなくし、農業だけが労働だと叫び、医師、看護師、教員、銀行員など都市に住む人たちを原始共産制度にそぐわない反逆者だとして数百万人殺しまくった政権が70年代にこのアジアに存在したことを知っている若者がいまどれぐらいいるのだろう。僕のまわりにはこうして殺されないために必死の思いで故国を捨てて逃れ、海賊だの山賊に襲われ、仲間を亡くし、ようやくたどり着いた近隣諸国の難民キャンプから日本にやってきた人たちが大勢いる。当時は僕も彼らも20代から30代の若者、いまみんな熟年というより高齢者になりかけている。
  • 2011/6/25 9:06
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大和市がん検診で胃の内視鏡検査を行うフィリピン人女性、「せんせい、麻酔の注射でよく寝かせてね。去年は気持ちよかった」と話す。胃のなかも同年代に比較してとてもきれい。あっというまに終わった。初診のフィリピン人女性、頭が痛くて目が見えなくなると言うので片頭痛と直感。片頭痛は問診でほとんど診断できる。血液検査やレントゲン、CTなどではほかの病気を除外することはできるが、片頭痛そのものの診断は直接はできない。思春期から始まり、初めに吐き気、ひどいと目が見えなくなる。そして目が見えるようになると割れるように痛くなるという。目が見えなくなるのは前兆だろう。よく聞くと生理中に多いという。生活や天候などのうち、なにかが引き金になって片頭痛発作をおこすことがしばしばだが、女性の場合は生理との関係が深い。片頭痛は女性に圧倒的に多い病気だが男性でももちろん患者はいる。その一人が僕だ。僕の場合は25歳の研修医のときに初めて発作がおこった。病棟でカルテを見ていたら突然目が見えなくなり、どうしたのかと目をこすったりしていたら15分ぐらいして激しい頭痛に襲われた。当時は適切に効く薬がなく、当直室でふとんをかぶり寝て目が覚めたらよくなっていた。先輩に手術がいやで仮病を使ったのだろうと思われたのが悔しかったが、頭痛発作がおさまるとまったく「普通」になるので周りの人から仮病とまちがわれやすい。だから片頭痛の患者の場合、周囲の人に理解してもらえるように配慮してあげることも必要だ。外国人患者の場合、ここまで話して理解を求めておくことは非常に大変だ。言葉のこともあり時間がかかる。時間もかかるがやらざるをえない。まずはこちらの言うことを聞いてもらうために「最後まで聞いてね、質問はそれから受けるから」と話して始める。途中で質問を受けるとあっちいったりこっちいったりでいつまでたっても終わらなくなる可能性が高い。将来この病気のために入院したり死んでしまったりということはないし、若い女性の場合は出産にも影響はないよと話してまずは安心してもらう。トリプタン製剤というのがいわゆる「特効薬」だが、頭痛の始まりにすぐに使わないと効果がない。がまんしてから使う普通の鎮痛剤の使い方ではだめなのである。アマージという薬が生理のときに発生する片頭痛によく効くという「ふれこみ」なので使い方をよく話して処方した。もともとは自分が患者であった片頭痛だが、いつのまにかペルー人、フィリピン人と外国人も含めて患者が多くなっている。ちなみに僕の場合は睡眠不足の後におこることが多く、昔はひどい痛みだったが、年をとるに従い、発作の痛みは軽くなり、62歳になった今では目がちらちらするなと思ってからすぐに薬を使うと「なんだか頭が重苦しいな」程度で終わる。年とってよかったと思うのはこの時だけだ。小児科のお子さん、パキスタン、フィリピン、ペルー、アルゼンチンとたくさん。そういえばきのう大人のインフルエンザA型がひとりいた。みんなびっくり。
  • 2011/6/24 9:04
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昨日のAMDA国際医療情報センターへの相談にアメリカ人の夫から「4日ほど前にアメリカからやってきた妻の足がすこし腫れていて頭も痛いという。アメリカの主治医に相談したらエコノミー症候群かもしれないので超音波で検査してもらうように言われたので病院を紹介してほしい」というものがあった。外国人が母国の医師に相談したらこうするようにああするように指示されたから・・・・というのはよくあることだ。やはり知らない異国の医師より母国の医師の方が信頼できるのだろう。ただしこれって日本の医師が一番困るタイプのものだ。このケースではアメリカの主治医の回答は的外れでもないと思うのだが、一般論的に言えば、この主治医も目の前で診ているわけではないので、主治医の一言に相談者があまりにも固執すると日本の医師との間でトラブルになりかねない。目の前で診て、こういう検査が必要と思っても断固として拒否する。母国の医師に言われた検査だけをやってくれと言われても医学的にそれが必要かどうかという問題ととくに社保や国保など公的保険を使っている場合は検査が保険を通るのかどうかという問題がある。彼らも日本の公的保険制度や診療報奨制度について知っているわけではないから。こういうトラブルは日本の医療の方が下と思い込んでいる「先進国」の人に多い気がする。海外から医師を連れてこようなどという特区の構想などもあるやなしやと聞いているが、彼らがあの難解な日本の診療報酬制度を理解できなければ病名や検査、投薬、手術にあれやこれやと無視をして行うことになり、レセプトの返却やカットなどが横行し、医療機関の経営は危機に瀕するだろう。彼らにこういう場面を担当させないとしたら、今度は院内で彼らとの言い合いになるかもしれない。いいことをして何がいけないと言われても日本の診療報酬制度はこうなっているとしか説明できない。日本の医師がみんな矛盾を感じているところなのである。ゆえに結論からいえば日本の医師免許を持たない外国人医師の日本での診療は保険診療を堅持するべき観点からもすべきでないということになる。きょうは午前中だけ診療、町田市の特定健診で血糖値が高いといわれたパキスタン人、家系に糖尿病が多くて心配と飛んできたが、毎日7キロ歩き、食べるものもあまり食べずに急激にやせたらしい。いわゆる境界型糖尿病、なんだかなんだかやりすぎ。キプロス国籍のフィリピン人、旅行中に具合が悪くて来院。12時に終わって1時から医師会事務で市立病院の課長から相談あり、その後3時から県医師会で会長会。忙しすぎ。午後、患者がやってきてしまったらと心配になる。
  • 2011/6/23 14:59
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午後になってやってきたタイ人女性、「せんせい、ひるおきてごはんたべてないからクラポーみてよ」と胃がん検診の紙を持ってくる。職員のほうを見るとなんとなく「別の日にしましょうよ」と顔に書いてあったが、あまり混んでいないこともあり、「また別の日に」というと「とうとう来ませんでした」ということになりかねないので、やる気でいるうちにと内視鏡を決行、無事に終了した。日系ペルーの若い女性、パチンコ屋で働いているとのこと、彼女が最初にクリニックにやってきてもう15年、彼女にとってはもはや日本が故郷、日本語からはとても外国籍とはわからない。逆にペルーとの距離が遠くなるのだろう。別のペルー人も下の娘は日本にずっといたいが、上の娘はペルーに帰りたいと言っていると悩んでいる。あんなに苦労して移民していった人たちの子孫がまたこうして苦労している。
  • 2011/6/21 16:00
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