AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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午後の診察の時間、あれっ、待合室の方向から午前の勤務を終えて帰ったはずのフィリピン人スタッフに似た声がする。看護師に尋ねたら、本人いますよ、先生と言われた。いま、フィリピン人のお子さんの診察していて通訳しているとのこと、えっ、そのために昼休みを越して午後までいてくれたのかなと驚いた。通訳が終わったのか、本人が僕の診察室に顔を出す。どうしたの?と聞くと「せんせいがこない」と返事。せんせいとは9月11日の夕方から夜に予定している大和市医師会の地域外国籍住民に対する医療啓蒙活動の会で、料理教室のせんせいになってくださる日本人のおばあちゃまのことだ。どうして医療の啓蒙活動に料理教室をするかというと高血圧や高脂血症の外国籍の人たちに「野菜を食べて」というと、十ちゅう八九、油で炒めてしまう。これでは栄養指導の意味がない。もうひとつの目的は人寄せである。出稼ぎ、共働きの人たちが多い。帰ってくると子供たちがおなかをすかせている。「すぐに作れる料理」というのはインパクトがある。さらにおまけに日本人と結婚している人は日本人のお姑さんがいて教わるチャンスはあるが、外国人どうしのカップルではそのチャンスがない。話は戻るが、「せんせい」とクリニックで1時半に待ち合わせしたのに来ないと言うので、「せんせい」の自宅に電話してみる。すると「行ったらクリニックのドアに鍵がかかっていたから帰って来たの、じゃ今からすぐ行くわ」とのことだった。鍵がかけてあるが、札が出ていて「ご用の方は向かって左の職員通用門のベルを鳴らしてください」と書いてあるのだが。まあこういう間違いはだれにでもある。といいうわけで「せんせい」はすぐにやってきた。フィリピン人スタッフがコピー機を使っていいですかというのでいいよと答えてなにをコピーしたいのか見せてもらった。「せんせい」が作ってきた料理の段取りというか材料など用意するものが料理ごとに細かくきれいに鉛筆で書いてある。ほほう、最初はあんなに「いやだわ、辞退させて」なんて言っていたのに気合い満々じゃないですか。おまけに「せんせい」のゲートボール仲間が当日3人いっしょに来てくれるらしい。地域の交流をめざす僕としてはしてやったりの方向に事が進んでいる。材料費は医師会からまとめて最初に出して渡して、材料を買った後で領収書とおつりをもらうことにした。当日の朝から「せんせい」と外国籍の「せいとさんたち」で近くのスーパーに買い出しに行くらしい。きっと楽しい会になる。なにしろ、料理教室は試食付きだから。
  • 2011/9/2 15:00
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数日前、昼休みに医師会へ行こうと車を運転していたら・・・小学生の集団下校、先頭に保護者と思われる母親、最後尾にもいたかも。10人ぐらいの生徒が一列になって歩いてる。左折して細い道に入ったら彼らも入ってきた。保護者の次に5年生か6年生の女の子、その後ろに1年生か2年生の男の子、後ろに行くに従って背が高くなっているので先頭の子は先導なのだろう。その後ろの男の子が先導の子の背中を指でちょんとつついた。するとつつかれた先導の女の子が笑顔でふりむいた。南米の子だ。あれはいじめじゃなくて1年生が高学年のお姉さんにいたずらしたのだろうと思う。つつかれた子も元のように先頭を何事もなかったかのように歩いてる。日本のどこにでもある光景、普通の光景なのに心がなんか暖かくなるいい光景だなあ。外国人いじめや外国人に限らず小学校、中学校でいじめがなくなりますように。いつもやってくるペルー人の女性、昨年はサイレースという麻酔剤を注射して胃の内視鏡を行ったが、ことしはのどの麻酔だけでがんばるという。はい、がんばりましょうとやり始めたが、口の中に内視鏡を入れたとたんに頭を後方に激しく引いて手でカメラを抜こうとする。これが内視鏡をする際のごく一般的な外国人の反応だ。彼女はよく話がわかるので、パニックに陥らないようにこどもをあやすようにやさしくしながら2回目のトライで挿入できた。人によってはマウスピースを出して内視鏡を噛んでしまう人もいる。もう10年以上前になるかなあ、タイ人の男性に内視鏡を行おうとしたら思いっきり噛まれてしまい、修理に53万円ほどかかった。それからはよほど「信用」できる人以外は外国人についてはサイレースを1/10に薄めて注射して寝てもらって行っている。
  • 2011/9/1 15:00
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台風12号が首都圏に近づいている。まだきょうの朝は晴天。きのうは午後になってペルー人の女性が特定健診の結果を聞きに来た。けっこう太っているのに血圧正常で中性脂肪やLDL-コレステロール、肝機能などすべて正常値なのでうんと褒めてあげたら、本人が「わたし、ただ大きいだけ」とにっこりして言う。これには爆笑した。いえいえ、あなたの場合は「大きい」のではなく「太っている」というのよと教えてあげようかと思ったけどやめた。ただ彼女の場合、いっしょに行った肝炎検査でHBs-抗原が陽性なので、B型肝炎のキャリアということになる。まず本人についてはHBe-抗原の有無を調べてもし陽性なら今後の治療について考えねばならない。ここまでゆっくりと日本語とスペイン語ちゃんぽんで話をしたところで彼女の顔つきが険しくなってきた。どうして感染したの?と聞く。おおっ、なかなかいい質問だ。お子さんが3人いるというので垂直感染の可能性について説明し、お子さんも検査したほうがいいよと話す。お子さんがいるということは旦那さんがいるはずなので今はB型肝炎は主にセックスで感染すると言われているから旦那さんも検査したほうがいいよ、緊急じゃないけどと話したら、わかったと部屋を出て行った。すると看護師が「先生、彼女の旦那さんって○○さん?」と別の男性患者の名前を挙げる。えっ、そうなの?と返すと「だって、待合室にいて二人くっついて話してますよ」と言う。○○さんも長年、僕のところに通ってきている人だ。まさかと思っていたら彼女が部屋に戻ってきた。「あのね、旦那さん、ここにいるし、こどもたちすぐに探してくるからきょう検査いい?」と言う。やっぱり旦那さんだったんだ。ここで僕は妙なことに気がついた。彼女は国保に加入、3人のこどもたちも彼女の保険すなわち国保に加入、しかし旦那さんである○○さんは生活保護。これは別所帯として役所に登録していなければありえないはず。おかしい。それとも旦那さんっていうのが「旦那さんもどき」なのだろうか。「旦那さん」=「いま、同居している人またはいまのセックスパートナー」。こういう話はペルー人に限らずよくある。すべてではないが大和市をはじめとする多くの市町村では生活保護で医療を新たに医療機関で受ける場合は、まず最初に役所に寄って医療券というのをもらってこなければ原則受けられない。医療機関側で勝手に診療してしまった場合は緊急時を除くと役所から目玉を食らうことになるし、下手をすると医療費が支払われないということのもなりかねない。というわけで家族の人たちの検査は後日ということになった。ところでたびたび書き込みしている米国人の統合失調症を抱えた女性、夕方それも診察終了の30分前になってやってきた。いつもの彼女はえんえんと自分の主張をし、こちらの言うことを聞いてくれないので30分などすぐに経ってしまう。ところがきのうは物わかりがいい。話の脈絡はいつもの通り、はちゃめちゃなのだが、本人がなにかを納得しているのか、しばらく話して部屋を出て行った。やれよかったと思ったら受付の職員が「先生、なんだか受付で怖い顔をしてにらんでいて動きません」と言う。行ってみると確かにその通りの光景、英語で何かを話しているのだが、よく聞いても聞き取れない。二言三言、話して部屋に戻ってきたが、いったんクリニックの出入り口のドアを出てまた戻ってきて仁王立ちになっていると職員が怖がって言う。けっきょく僕が再度出て行ったらその姿はもうなかったが、こういうことを繰り返されると困る。数か月前に南林間の横浜銀行に行き手続きをしていたら、突然至近距離で怒りの大声が聞こえた。思わず振り向くと彼女だった。対応していた窓口の40代と思われる女性の顔が戸惑いと驚きでひきつっていたし、中にいた客の視線が集中していた。米軍関係の病院では精神科治療を受けているのだが、それではだめだということなのか。僕の専門外なので判断のしようがない。早く適切な精神科治療を受けてほしいものだ。
  • 2011/8/31 8:56
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依頼された3つの原稿、金曜、日曜そしてきのうの月曜の夜と続けて片付けた。金曜に片付けたのは内輪の原稿、日曜に片付けたのは医学雑誌社からの原稿、きのうの夜に4時間で片付けたのは法務省の外郭団体の雑誌だ。いずれも外国人医療などに関連があるものだから、日頃から考えていることばかり、原稿のために新たにデーター集めしたりするわけではないから書き上げる、いやパソコンだから叩きあげるのが早いのかもしれない。僕の自慢じゃないけど自慢したいことは原稿の期限に遅れたことがないということだ。本を書き上げた時もそうだった。だから編集者には喜ばれる。仕事がたまるといらいらしてくる。気になってほかのことがうまくできない。だから早めにしあげることにしている。頼まれたらすぐに着手するのが原則。おかげでなんだかきょうは眠い。昼休み、税理士の先生がやってきたので挨拶して、ほかに面会者がひとり、昼休みにあわてて医師会に行く用事もきょうはなく、ものすごく久しぶりに昼ごはんのあとに昼寝した。だからいま気持ちがいい。昼に医師会の用事がないと思ったら、たしかきょうは夜、用事がある。なんだかんだで役所の人たちが会いたいとか医師会のことの話し合い、広域救急の話し合いなど月間13回程度、医師会の用事がある。でも役所との話し合いなど直接市民の健康に跳ね返ってくる用事が多く、これに出席することは会長を務めている者の義務であろう。やはり僕ら自身が健康でなくてはいけない。昼休みになって職員休憩室に行ったらフィリピン人通訳とタイ人通訳がふたりで日本語で話し合っている。それでね、11日はさあ・・と。たぶん9月11日の医師会の外国籍市民向け啓蒙活動のことについて話しているのだろう、その光景が違和感ないことが不思議だ。日本も本当にこういう光景が似合う国になっているのだなと改めて思った。
  • 2011/8/30 13:22
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このところ、ずっと具合がよくなかったカンボジア人の高齢女性、きょうもやってきた。カルテが出てくるとドキっとする。部屋に入ってくるとなんと晴れやかなお顔、やっとよくなったみたいと笑顔。ああ、よかった。東南アジアの人はよく「あつい」と訴える。これがよくわからない。痛いの?と尋ねても「痛くはない、あつい」と言う。僕はこれは僕らが習った西洋医学と東南アジアに広がる華僑系の漢方医学の違いではないかと推測している。いずれにしても笑顔でよかったよかった。午後になってやってきたペルー人のお母さん、27日から高熱が出たり、下がったり、のどが痛いというので覗くと右の扁桃腺に白苔がついているばかりでなく、潰瘍形成している。ペルーから持ってきた抗生物質を内服していたというのでわけを聞いたら、保険に入っていたのをやめたとのこと。収入が多すぎてご主人の社保の扶養から抜けたわけだが、その後、国保などに入らなかったというわけだ。こういう人が増えると日本の国民皆保険制度も根底から揺るぎかねない。彼女には国保に入る意義をしっかりと話した。はたして入ってくれるかどうか。
  • 2011/8/29 18:46
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 土曜日、診察を終えてから近くのフィリピンレストランへ行った。金曜土曜の昼から夜中までの食べ放題を久しぶりに味わいつつ、9月11日日曜日に大和市医師会が行う外国籍市民向けの医療啓蒙活動についてのポスターをレストランの中に貼ってもらうためだ。このところ忙しくてなかなか行く機会がなかったが、1時半頃行ったのに料理もできていないし、客がひとりもいない。別の駅の近くにできたフィリピンレストランに人が殺到していると聞いたので、その影響なのか。近日中にはそちらにもポスターを貼りに行く。味など確かめてきたい。ときどき外国人医療がらみの原稿を頼まれるのだが、ないときは全くなく、ある時はなぜかいくつか重なってしまう。昨年11月、母の病状がいよいよ怪しくなり始め、入院している病院に毎日通いはじめたころ、原稿を4つ依頼され、もっとも長いものは8千字ぐらいだったと記憶している。一度は断ったが、編集者におだてられ結局引き受けてしまった。今回も数か月ないと思ったら数日間に3つ依頼された。一つはおととい片付け、一つはいま日曜の早朝、書き上げた。もうひとつは本を読んでの批評を書いてほしいということなのでまずは送ってもらった本を読まねばならない。だから残る2つの原稿を早く書き上げたのだが。ところで医療に関してはいつもインフォームド・コンセントが足りないとか批判を受ける。僕もこれは正当な批判と思うのだが、ほかの業界はどうなのだろう? 原稿を依頼されたり、講演や講義を依頼されても「謝礼はこうなっています」と最初に説明を受けた記憶はあまりない。人の批判はしても自分のことは気づかないのだろう。もちろん謝礼の多少で引き受けたり拒否したりするわけではないが、シンフォームド・コンセントが社会に必要であるというなら、まずは自らが実践すべきであろう。
  • 2011/8/28 9:00
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そろそろ学校が始まるようだ。どこかに遊びに行っていた子供たちも帰ってきたのか、外国籍のこどもたちや母親の受診が多い。国籍もペルー、フィリピン、パキスタン、インド、ブラジルとさまざまだ。こういうこどもたちやその親に適切な医療情報が届くように役所は配慮してほしい。おとなのほうは珍しく静かな日だ。朝、診察開始する前に注腸検査を施行した。特定健診、肺がん検診期間中なので、長時間レントゲン室を使う注腸検査は診察が始まってからはやりにくいので苦肉の策、その後、診察しながら内視鏡検査をふたり。おとなの外国人患者はフィリピン人の高血圧とペルー人のがん検診のみ。きのう、近くのこども英語教室で働いているアリゾナ出身という24歳のアメリカ人がやってきた。日本にやってきて1年程度なのに日本語がすごく上手。若いからといえばそれまでだが、たぶん適応があるのだろう。僕なんかもアジアに関しては適応があるほうだと思う。過去を振り返るとインドシナ難民はじめ、日系南米人など家族としてやってきた人たちというか、やむをえずについてきたという人たちの間に精神的に参ってしまう人が多かった。これって田舎に住んでいて、高齢になってきたからと都会に住む子供たちに引き取られるという今の日本にどこにでもころがっているようなケースとよく似ている。自分が今まですごしてきた友人やコミュニティなどから自分の意に反して切り離されてしまうと人間、弱いものらしい。こうして見ると外国人の医療も日本人の医療も要は人間を診る医療なわけで同じということなのだろう。診察していても、このあたりになにか原因があるのだろうかと推測すると、その次は家族関係にも切り込まねばならない、面倒といえば面倒だが。面倒では終わらすことができないのが医療だ。
  • 2011/8/27 12:30
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昨日、県医師会の会長会の議題の中に神奈川県の医療のグランドデザイン策定プロジェクトチームの検討の報告があり、検討の視点が書き連ねてあった。新知事になっての目玉商品だと思うが、項目はありとあらゆる分野に及んでおり、神奈川県の医療がよくなることについて異論をはさむものはいないだろう。16番の国際医療交流という項目に「外国人患者の受け入れ促進」という文字があった。解説してくれた県医師会の担当者の話を聞いているとメディカルツーリズムという単語が出てきたので、これはどうやら外国人に「わざわざ」日本に来てもらって検査・治療を受けてもらおうという趣旨らしい。このグランドデザインが「日本一の医療県神奈川をつくる」というなら、まず考えるべきはこの神奈川県にいま住んでいる外国籍の人たちの医療ではないだろうか。それぐらい外国籍の人たちに適切な医療が提供されているとは思えない。医療機関や行政が彼らを差別するという意図を持って差別しているとは決して思わない。しかし彼らの存在に行政までもが無関心であるために結果的に差別されるという事態にずっとある。世の中、多数派に属する人たちが自分たちとはちがう少数派の人がいるということをことさら意識しなければ、少数派を切り捨てる社会になってしまう。神奈川県が「世界から外国人患者を受け入れよう」というのは結局は自費診療で高い医療費をもらうことにつながるわけで、それは経済的な面からは医療機関や外国人にかかわる分野の会社などに利益をもたらすことだろう。しかしそれが「日本一の医療県神奈川」ということになるのだろうか? 僕は地域の住民である外国籍住民の健康に目をやらない医療の国際化など「日本一の医療を享受できる県、神奈川」とは何の関係もないと思う。悲しいことだ。小さな声がやっぱり届かない。それともこれは「日本一の医療で患者とお金を呼び寄せる県、神奈川」ということなのだろうか? 新しい知事の門出に皮肉るわけじゃないが、医療の狭間に捨て置かれている人たちのことをまず考えてほしい。
  • 2011/8/26 8:59
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きのう、神奈川県下の看護教員の集まりで講演させてもらってきた。外国人医療、すなわち内なる国際医療もいよいよここまで裾野が広がってきたのかと思った。ぜひ教育現場に戻って学生に伝えていただきたいと思って講義したが、経験なく観念の中で学生に伝えるのは大変だろう。なにかお手伝いできることがあればさせていただきたい。思い返せば22年前に開業するとき、当時の大和市立病院の副院長に外国人も地域住民として日本人と いっしょに診察するクリニックをつくるから開業したいと言ったら、一家で路頭に迷うからやめろと言われた。大和市立病院で診ている患者はひとりたりとも連れて行ってはいけないと言われた。いやみだなと思ったが、あれはひょっとしたら僕を引きとめたかったからなのか。いずれにしても少子高齢化に伴って景気が悪かろうと外国人を労働者として受け入れざるをえないのが今の日本だ。留学生の数を増やそうというのも労働力の卵としてだろう。いずれにしても22年前の僕は将来を見る力があったということなのかもしれない。
昨日、首都圏以外のある県の病院協会からAMDA国際医療情報センターに通訳できる言語、時間の問い合わせがあった。こういう団体から問い合わせいただくのはありがたい。最近、医療通訳について雨後のタケノコほどではないが、株式会社で参入しているところがある。パンフレットも一部見たが今の医療機関は疲弊している。新しい機械のリース料金や職員給与、上がらぬ診療報酬、いまは東日本大震災に関連してもし消費税率上げなどということになったら、薬など買う時には消費税付きで買わされ、保険診療でその薬剤を使う時には患者に消費税を転嫁できない我々医療機関は倒産の危機である。こういう状況の中で株式会社が事業として進められるほど、医療通訳に医療機関がお金をかけるだろうか? というのが医療の現場にいる者としての感想だ。きょうは午後から県下の会長会、診察は午前で終り。
  • 2011/8/25 8:57
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そうそう、きのうの朝8時半ごろ、まだ診察を始める前だった。事務員が「先生、この間、避妊の棒を取りたいからどこか紹介してほしいという人からまた電話です、代わってもらえますか?」と言うので、いいよとまわしてもらった。数日前に書いたとおり、電話は長野県の松本からだった。僕にAMDA国際医療情報センターを紹介されて電話して医療機関を紹介してもらったのだが、いずれのところでもわけを話すと「そんな知らない物は取れない」と拒否されたとのことだった。あれは上腕の皮下に方に向かって扇が開いたように合成樹脂の棒が5本か6本程度埋め込まれているので、扇のかなめにあたる部分に局所麻酔をして切開を加えるとものの五分で終わってしまうような手術だ。僕も初めてのときには戸惑ったが、一度やればどうってことはない手技だ。いまはいかに小さな傷で取り出せないかということに関心がある。けっきょくこの方は9月16日の午後に長野県の松本から神奈川県の大和までやってきたいと言いだすので、申し訳ないと断ろうとしたら遠くてもいいからと言われて予約を入れてくれた。しかし・・・ちょっとひどいんじゃないだろうか。ものの5分のために長野県の松本から旅費と時間をかけてここまで来なければできないことじゃない。もうすこし積極的になってほしかった、先生方には。そもそもどうして僕のクリニックに電話をしてきたのかと尋ねたら、親戚の人が僕に同じものを取ってもらったからと言っていた。今まで摘出したのは10人程度かなあ、静岡、山梨、栃木の遠い人がいた。こういうことを新聞やテレビで紹介してもらいたいものだ。
  • 2011/8/24 12:00
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