AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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本当に久しぶりにタイ人女性50歳来院。タイレストランチェーン店で働いて長くて、今までの都心の店から転勤で県の南のほうに通勤しているそうだ。先日、レストランの従業員の具合が悪く、通訳を兼ねて病院に同行、診察を待っている間にはじめて器械で血圧を測定したら180/110という数字が出てきて、驚いてやってきたとのこと。リラックスしてねと言いながら僕が測定してみるとやはり160/100、再度測定すると154/100、やはり高い。この半年で5キロ太ったそうだ。そう言われてみると以前はわりとスリムだったのに、ワンピースが膨らんでいる。チェンマイに住んでいた一番下の弟が先に亡くなっていて、このままではいけないと思い、やってきたとおしえてくれた。まず、食事療法の話、そして降圧剤を処方した。1週間後にこの薬でいいのかどうかをみるために来院して再検、そのときに肝機能、腎機能、脂質代謝関係の採血を行うから食べずに朝来てねと話しておいた。ミクロネシア・ポンペイからやってきた御嬢さん20歳、前回同様、頭痛を訴える。偏頭痛用のトリプタン製剤を前回5錠処方してあって、内服した治療効果を聞こうと思ったのだが・・・5錠を2日で内服し終えたそうだ。効果があったとは思うが、1錠内服してもあまり変わらなかった気がするとのこと、どうも内服の仕方をまちがっているのではないかと疑ってしまう。きょうの頭痛は倒れるほどではないし、仕事も続けてできると言うので、今回は緊張性頭痛と診断して、鎮痛剤を処方し、内服したくない場合は肩から後頭部を温めるようにと説明した。ポンペイにその昔から伝えられている「夜這い棒」、たまたまポンペイの関係者から1か月前にいただいたものを見せてあげると、笑い出した。何か知っているよねと訊ねると、「知ってる」と。
  • 2018/4/12 9:00
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日系ペルー人女性66歳、高血圧で通院中。彼女の診察の直前に53歳のでっぷりと太ったペルー人男性を診察したので、聞いてみた。ちなみに彼女は通院して来るペルー人の中では一番ほっそりしているかもしれない。「ペルーでほっそりしていると、まわりからどう思われるの?」笑って答えてくれない。「やはり、貧乏だから食べるものが十分ではなくてやせていると思われるの?」と具体的に迫ってみた。「そう」と一言。そういうことなんだ、要するにやせていると貧乏と思われ、もてないということなのだろう。元来、こういう考え方の人たちだから太っているし、血圧も高く、高脂血症が多く、糖尿病も悪化する。治療のために体重制限することや食事制限することなど、今でも口をすっぱくして話すし、その場では「わかった」と言ってもらえるのだが、それが実践に結び付かない。そうこうしているうちに今度は体重の負荷に膝が悲鳴をあげて、歩行がしだいに困難となる。そこで気がついてももう遅いのに。インド人の人たちに高脂血症の食事指導をしたことが何回かあるが、こちらもむずかしい。あのカレーをどうやって作るのかを聞くと、高脂血症になってしまうことも理解できる。しかし、「カレーはやめられません」と言う言葉、何度聞いただろう。中性脂肪が薬剤療法を行っていても300とか400とか・・・どうしたら彼らに適切な食事療法を行ってもらえるのか、今は「ギブアップ」中だ。
  • 2018/4/10 9:00
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7日の土曜日の外国人患者は小児科の2人と合わせて5人、土曜としては非常に少ない。最近、外国人医療に関するさまざまな動きを見ていると、「訪日」という字が強調されていて、「訪日」→「観光客」→「保険外診療」となり、観光を兼ねた健康診断など儲けの多い分野と認識されているような気がしてならない。大病院でもこの数年で、保険外診療を10割から30割に変更したところがある。そういうところに参入したい民間会社も少なくない。なんだか進む方向が違うのではないかと思う。外国人をいかに適切に診療すべきかを議論するなら、観光客だけでなく、日本に長期にわたって居住している230万人にも達している外国人のことを忘れてはいけないだろう。彼らは日本人と同じく、国民ではないが、国民皆保険制度の下で、日本の公的保険に加入しているはずの人たちだ。もちろん税金も納めている。彼らの医療にはなかなか日が当たらなかったのに・・・外国人観光客の増加で儲けが多いと思うと群がり寄ってくるような・・そんな気さえしてしまう。今年は労使交渉で給料がだいぶ上がる企業が多いらしい。利益が多く内部留保も多いらしい。しかし、我々医療機関の主なる収入は保険診療であり、お上によって診療報酬すなわち定価が決められていて、この「定価」がほとんど上がらない。しかし、IT化とか予約制度とか、電子カルテとか、保険診療のために購入した医薬品の消費税とか・・医療機関は負担するものが多くて息が切れている。ここにさらに外国人医療で電話通訳など医療機関で負担をすべきと言われたら・・一般の医療機関で外国人の診療が進むだろうか?
  • 2018/4/9 9:00
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隣のZ市からやってきたフィリピン人女性30歳、激しい頭痛があって、自分で片頭痛ではないか?と心配してやってきた。それなりに日本語も話せるのだが、やはりむずかしい言葉はわからなく、もどかしそう。フィリピン人スタッフを介してタガログ語で話す方が細かいニュアンスも表現できるようだ。アセトアミノフェンで頭痛が解消されることもあるらしく、結論からいうと緊張性頭痛と片頭痛と両方持っているのだろうと診断した。ゾルミトリプタンを処方し、「こういう痛みが片頭痛の場合は多いはず、こういう痛みが来そうになったら早い段階で内服してね」と話したが、うまくできるだろうかと心配になった。いっしょに小児科でお子さんの予防接種あり。近隣の市、大和市、近隣の市の医師会そして大和市医師会の話し合いで、予防接種の乗り入れが可能になっている。母親に尋ねると、やはり問診票は読めないようで、フィリピン人のスタッフがいてくれて本当に助かると話してくれた。こういう意見を直接聞くとうれしい。アメリカ人女性56歳、もともと精神疾患あり、昨日はご主人といっしょに来院。ミリン干しのサバを食べてから、腹痛と下痢があるとご主人がおっしゃる。ただ、どうも「当たった」というような感じではない。それよりも表情など見ていると、精神疾患のほうのお薬を適切に内服しているのか、そちらのほうが心配になった。昼休みにNHKの方が取材のため、来院。彼女が関係した外国人の医療に関する番組を見た視聴者から、ツイッターでこのような内容は僕が詳しいという情報提供があったのだそうだ。彼女が疑問に思って調べたがっていたこと、それは僕が6年前、2年前そして昨年と神奈川県医師会報に書いた文章その通りだった。
  • 2018/4/7 9:00
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受付から生活保護で半身に麻痺があるペルー人ががん検診にやってきたと報告があった。ところが持ってきた生活保護の受診券が、リハビリを行っている近くの整形外科あてになっていて、これでは受診できない、小林国際クリニックあての受診券が必要だと話したら「役所に行ってくる」と話していったん帰ったとのこと。半身まひの人に徒歩5分程度の距離にある市の建物まで行かせてよかったのか、心配になった。しかし、生活保護の場合は受診券なく受診することはしないよう、市役所からきつい「お達し」が出ているので、「先にそのまま受診して、あとで受診券を取りに行く」などということもできない。すると午後の診察が始まってすぐ、彼が戻ってきたという。診察室で顔を見た瞬間、わかった。もう20年ぐらいになるか、日系のペルー人が急増したころ、若いのに半身麻痺で通りを歩く体格のいい男性を目撃した。それからというもの、夕方の帰宅時など運転していて、数えきれないほど彼の姿を目撃していた。若い人の脳卒中といえば、まずは動静脈奇形の破裂を疑うべきと脳外科を研修で回ったころに教わった。彼に麻痺の原因を訊ねたら、脳出血だと答えるので、脳出血の原因の何?mal formationか?と訊ねたら、目を輝かせて、そうそう、mal formation と繰り返す。気の毒なことだ。彼には何の落ち度もないのに、こういう生活を送らざるを得なくなる。日本語もあまり上手ではないが、生活保護を受けられただけ、ペルーにいるよりよかったかもしれない。
  • 2018/4/6 9:00
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スリランカ人男性42歳、下痢と腹痛で来院。日本語は全くわからず、英語もおぼつかず。仲間のスリランカ人が付いてきた。急性腸炎という概念を説明するが、なかなか理解ができないようだ。衛生的と思っている日本でなぜに感染症がおこるのか?などという質問を受けてしまった。ペルー人女性42歳、ペルーに帰った父親のことで相談があるとやってきた。たいした相談ではなかったが・・・あと1週間ぐらいでペルーに一家で帰国してしまうそうだ。小さいころからクリニックにやってきていたいま、中学2年の御嬢さんも一足先に帰っているそうで、ママと別れていてさびしいと言ってくると話してくれた。御嬢さんに関しては日本の小学校に入ったころは日本の文化もわからず、日本語もあやふやで、ようやく日本での教育も軌道に乗ったと思ったら、今度はペルーで学校に行くことになり、他人の目から見ているとふりまわされているように見える。母親が昔、通っていた日系の学校に通学し始めたそうだ。この家族とは語りきれないぐらいの思い出がある。帰り際「先生がいてくれてよかった。友達になってくれたし」と抱きしめられた。ペルーに帰って仕事がなければまた戻ってくるそうだ。午前中にメールをみたら、来週の金曜日に依頼されている大切な会でのレクチャーのスライド原稿をあさってまでに作成して送ってほしいという内容のメールが関係省庁の担当者から来ていた。まだ1週間以上あるので、ゆっくりつくろうと思っていたのに・・頭がパニックになりそうだった。昨日は家で原稿の構想を練って・・・夜になっておおよそ頭の中ではできあがった。あとはスライドに表すだけ。
  • 2018/4/5 9:07
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フィリピン人男性67歳、「きのうワインを飲んだよ、友達が買ってきたけど飲まなくてさ」と言うので、どれぐらい飲んだの?と訊ねると・・「うーん、ボトル半分かな?」と返事。たしか高尿酸血症もあり、内服薬を処方しているはずだが・・・処方を確認してから「お説教」。内服していると薬に頼ってしまう人が多い。食事療法などで尿酸値が下がれば内服はやめたいと思っているのに・・フィリピン人男性45歳、いつも本人が来ずにフィリピン人の奥さんが2か月に一回、内服薬を取りにやってくる。こういう治療の仕方はよくない。家庭で血圧計測もしていないそうで、場合によっては低血圧になっていることや、同じ降圧剤ではコントロールできないほど高くなっているかもしれない。やはり原則、本人が来るようにと話した。アメリカ人男性70歳、高血圧でいつも処方中。診察室に入ってくる足取りがおかしい。もともと太っているので、いつか膝に負担がかかるかな?と思っていたのだが・・・本人の話ではお孫さんを抱いて「高い高い」をしていたら、ガクっと膝が痛くなったとおしえてくれた。治ればいいのだが・・ガーナ人男性、高血圧については順調にコントロールできている。食生活について訊ねてみたら、体に気をつかった食事を常に心がけていて感心した。アメリカ人女性60歳、非常に太っていて、膝の痛みが半端じゃないと・・・ペインクリニックに行きたいと言うので、いつもの血圧測定の後に「英語の話せるペインクリニック」を近くで探して、情報提供書を書いた。
  • 2018/4/3 9:00
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今日から新年度、AMDA国際医療情報センターの新事業も始まる。昨年度までの事業との継続性で、とくに外国人からの相談に支障が出るのではないかと心配ではあるが・・・1年後2年後を見据えたさらなる発展のための一歩になることを心から期待したい。3月31日の診察だが・・フィリピン人3人ペルー人3人そしてアルゼンチン人1人。ペルー人の37歳の男性は爪水虫と花粉症、53歳のペルー人男性はいつもの高血圧の診療と痛風についての質問。GOTAになったというので、日本語で痛風というのだと教えてあげた。これはフィリピン語も同じだ。整形外科で薬をもらってよくなったのだそうだが、「痛みどめ」の薬を続ける必要があるか?と聞かれたので、コルヒチンという薬なら飲み続ける必要はないということ、そして尿酸値を調べ、高値なら尿酸値を下げる薬が必要になるかもしれないこと、ゆえに次回空腹時に採血をさせてほしいと伝えておいた。「お酒は飲まない」と初めは言っていたが、「ときどき飲む」、ときどき何をどれぐらいの飲むの?と訊ねると、「毎日、ビールを2本ぐらい」と今度は「毎日」になってしまった。アルコールは控えるように、水分はよく摂取するようにと伝えておいた。
  • 2018/4/2 14:13
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昨日、ブログに書いた「診断書」を欲しいというネパール人、やって来なかった。それでいいと思う。初診料に胸部レントゲンの検査、心電図、そして「診断書」、自費が保険診療10割の僕のクリニックでも1万円に近くなるだろう。在留資格の延長が「絶対に」許可にならないであろうことがわかっているのに、それだけの費用をかけることの無意味さをわかってくれたらいいのだが。タイ人女性71歳、前回に引き続き、またまたタイ料理のスープをつくってきてくれた。診察室の椅子にすわると、僕が血圧を測定する前にバックの中からビニールの袋に二重に入っているスープを取り出してくれる。いただくとまだ手に暖かい。タイのスープというとトムヤムクンが有名で辛いというイメージがあるが、もちろん辛いスープだけではない。一見、日本のおすましに似ている透明なスープに豚肉や野菜が入っているこのスープ、タイでもよくお目にかかるが大好きだ。ペルー人36歳、脳血管障害で車イスに乗っている。発熱と鼻水、のどの痛さがあり、介護の人と来院。念のためにインフルエンザの検査を行ったが、陰性だった。すごく喜んで介護の人に「ショッピングに行きたい」と話していた。3月もきょうで終わり、明日から新年度。AMDA国際医療情報センターも新たな事業に乗り出す。
  • 2018/3/31 9:00
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午後になり41歳アメリカ人男性来院。日本の公的保険を持っておらず、訊ねたら近くの米軍基地の軍属だった。軍属の人たちや外交官は治外法権で守られている。日本の法律が及ばないということであり、ゆえに何年日本に住んでいても、日本の住民基本台帳に掲載されることもなく、国保や社保など日本の公的保険に加入することもできない。いくつかの検査をしなければならず、そのための費用、治療のための費用について話をし、納得が得られたので施行した。検査結果は電話でいいか?と訊ねられたので、いいと答えておいた。ペルー人女性45歳、高血圧の治療に1か月ぶりにやってきた。正面から見ると、明らかに前回より太っている。体重は増えたか?と聞くと、恥ずかしそうに「すごく増えた」と一言。食べるものがなんでもおいしいそうだ。おいしいのはいいが、体重が増えると、血圧が上がるよとくぎを刺しておいた。あの体で運動をしたら、いずれ膝が悲鳴をあげるだろう。すると食欲を抑えない限り、体重増加は続くことになる。歩けなくなり、介護を受ける側になるのが見えるようだ。日本には日系人やその配偶者などたくさんの中南米の人たちが住んでいるが、彼らの多くが「同じ道」を辿ることになるような気がする。いずれ、介護の分野では彼らの問題がクローズアップされることだろう。午前中に初診のネパール人がやってきたとフィリピン人スタッフが教えてくれた。あかちゃんを抱いた女性だったそうだが、あとで確認すると患者は彼女ではなく、ネパールから1週間の予定で日本にやってきた彼女の父親か母親らしい。ネバールの病院で胸に水がたまっていると言われたが、自分で治療を打ち切ったとのこと、日本にやってきて具合が悪いので、診察して、もっと日本に居られるように診断書を書いてほしいということらしかった。こういう要望はむずかしい。医師の診断書を入管に提出すれば、在留期間を延期してもらうことができると聞いて、故国からの親族をクリニックに連れてきたケースを何度、経験したことか。いくら診断書を提出しようと、医師としてこの程度では在留期間延長は認められるはずがないとそのたびに説明はするのだが、それでも書いてほしいとせがまれる。虚偽は書けないので、「こういう訴えでやってきて」「こういう検査をして」「結果はこうでした」「治療についてはこう思います」と書くのだが、結果として在留期間延長を認められたのは28年間でわずかに1例だ。たしか、インド人で肝炎が悪化して入院したケースだと記憶している。胸に水かたまっているという訴えなら、初診料、胸部レントゲン撮影、診断書などの費用はまちがいなくかかるだろう。およその費用を教えてあげたら、一晩考えてくると言い残して帰って行ったとフィリピン人スタッフから聞いた。きょうやってくるかどうか?
  • 2018/3/30 9:22
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