AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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ペルー人女性67歳、左下腹部痛で来院。左下腹部痛と聞いた時にはきっと急性感染性腸炎で下痢があるのだろうと思ったのだが・・・診察室で二人の御嬢さんを交えながら話を聞くと、痛みは疝痛ではなく、下痢ではなく、むしろ便秘気味とのこと、発熱はなかった。足のほうに痛みが響くとも言う。もともと痛みには非常に「弱い」人で、採血のときにも「いたぁーい」と大声を出すぐらいなので、大げさなのかとも思いかけたが・・・仰臥位で左下腹部を押すと、たしかに反応が強い。尿管結石、憩室炎、はてはがんだって否定できない。開業医はその場で方向性を決めなければならない。尿検査は異常なし。胸が押されるようとも言うので、レントゲンの透視で見てみたが、胸部は異常なし、腹部にはニボーサインなし、直腸肛門診では軟便が触れるが、ほかに異常所見はなかった。白血球数は8700、ただし高血圧でときどき採血しているデーターでは白血球数はいつも5000台、脱水があるとしても高い数字だ。さらにCRPが2.7、正常血が0.4以下だから少し高い。細菌感染を疑わざるをえない。痛み方が半端ではないので、憩室炎になりかけていると考えて、抗生剤を点滴静注で落とすことにした。いずれ大腸検査も必要になるかもしれない。朝の最初の一人で、大疲れ。
  • 2018/1/27 9:00
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精神疾患を抱えたアメリカ人女性56歳、下痢をしているとのこと、その原因について話してくれるのだが、およそ理解できない。いつも「だから○○の薬が欲しい」と言い出す。当たらずとも遠からずなので、処方してしまうことで済ます自分がいやになることも。精神疾患で通院しているはずの病院の処方を見せてもらったりもするのだが、もしかして処方された薬を指示通りに内服していないのではないかと疑ってしまう。今一番の頭痛の種。フィリピン人女性58歳、自分とフィリピン人のご主人の内服薬を取りにきた。処方しているうちに思い出した。彼女の娘で甲状腺機能亢進症に罹患している娘の姿を最近みかけない。まだ20台の終わりと思ったが・・・いつも亢進症が悪くなって手が震え、動悸がするようになるとやってくる。チアマゾールの大量投与から始まって、甲状腺ホルモンを採血しながら暫時、減量して行き、ようやくコントロールできるようになって、やれよかったと思って数か月・・・・・気がつくと来なくなっている。初めは僕になにか言われたことで?とかいろいろとこちらが悩んでしまうこともあったが・・・具合が悪くなるとまたやってくるし、嫌いになったわけじゃないみたい。あるときなど、小児科にこどもを連れて来ていて、待合室にいる彼女と目が合ったりもしたが、臆するようなようすもないので、「よくなったら気にしていない」? だが、ひとたび、機能亢進が始まると、コントロールに余計なお金もかかってしまうし、時間もかかる。昨日はフィリピン人スタッフを通じてこの母親に、娘の甲状腺機能亢進症について僕が心配していることを話してもらい、併せて娘にも伝えておいてほしいと言った。今まで何回、こういうことをしてきたことか?
  • 2018/1/26 9:00
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タイ人男性38歳、火曜日はAMDA国際医療情報センターからタイ語の通訳が来てくれる日、できるだけ地域のタイ人と接触して、重症化しそうなタイ人を見つけてそうならないうちに医療機関に結び付けるのが目的で、この目的だけのための携帯電話を持ってもらっているのだが・・・どういうルートでこの携帯電話番号を知ったのかは不明だが、電話をしてきた。仕事で火花が左の目に入ったのが3年前で、以後、光しか見えなくなり、1か月前からは光も見えなくなって全く見えないと言っているとのこと。日本語が上手ではないというので早く来てもらってこの通訳同行で眼科に診てもらうべきと話してもらったら、午後2時に現れた。市内の眼科医にわけを話して診てもらうことになったが、数年前に同じように火花が入って診てもらった患者は大学病院へ紹介されたが、失明してしまった。きっと同じような運命になるのかと思った。紹介した眼科に出かけるときに、僕の机の中にタイ人が「普通」に持っているプラ・クルアンというお守りがあることを思い出した。プラ・クルアンの中には一般的に有名なお坊様のレリーフが入っていて、高価な時代物はベンツ一台分とも言われているし、タイではこのプラクルアンの専門誌がよく売られている。セブンイレブンでもよく見かける。僕のこのお守りはサコーンナコーンという東北タイ出身のタイ人患者が、病気がよくなった折に僕にくれたものだ。普通のプラクルアンと少し変わっていて、表と裏に別々のお坊様が彫られている。きっとだめな結果ならせめてこれを貸してあげようと、出かける寸前の彼の手に握られた。1時間半ぐらい経過した後、この眼科の医師から電話があった。彼の目は火花が入ったために悪くなったのではなく、本人は記憶にないらしいが、昔、目を打撲してしまったために白内障になってしまっているとのことだった。ほかの機能はいいそうで、「手術を早めに受けたら、1.0ぐらいになるんじゃないでしょうか」とも言われた。まさに奇跡、やはりプラ・クルアンのおかげかも。
しばらくして患者と通訳が帰ってきた。患者は行く前とは別人のように晴れ晴れとした顔つきになっていた。治療費も想定内の範囲だそうで、この通訳に同行してもらって火曜日に日帰り手術を受けたいとのことで、手配した。
  • 2018/1/25 9:00
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カンボジア人女性23歳、生まれつきの障害があり、いつも車イスで父親が連れてくる。インフルエンザワクチンの接種をしてはいるが、38度すれすれの発熱と咳があるとのことで、検査を行ったら・・・B型インフルエンザだった。父親は予防接種をしておらず、朝から悪寒戦慄、娘さんから感染した可能性が高いと考え、僕にしてはごく珍しく、タミフルの投与を行った。ガーナ人女性35歳、雪がつもりはじめ、クリニックを早く閉めて職員に帰宅してもらおうと思ったころに現れた。市内の別の医療機関を受診したらしいが・・・採血しようと2か所刺されて採血できず・・・僕のところに行けと言われたとのこと。この医師からは何の連絡もなかった。受付で話を聞いたフィリピン人スタッフが高血圧と甲状腺機能が心配と言っていると教えてくれた。雪が心配で早く診察したかったので、カルテを作る前でもいいから診察室に入ってくれるようにと話した。たしかに血圧は160/100、聞くと家系的に糖尿病もあるとのこと、それできっと採血を希望したのだなと思った。たしかに採血しにくそうな静脈だったが、看護師が一発で採血できた。少し気持ちがほぐれたようなところでいろいろと話を聞いたら・・・実はフィリピンの看護学校を卒業してフィリピンの看護師の資格を持っているという。フィリピン人スタッフがフィリピン人だとは気が付かなかったようで、そうとわかってからは笑顔でフィリピン人スタッフとタガログ語で話をしていた。
  • 2018/1/23 9:16
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20日の土曜日は外国人患者が25人、ペルー人男性56歳、高校生の息子がインフルエンザでリレンザで治療してよくなったと思ったら、今度は父親の彼がインフルエンザ、それも息子と同じA型だった。イタリア人男性44歳、通院しているいつもの話ではなく、排便後におしりが痛いとのことで・・・たしか以前におしりを診て内痔核と診断した記憶がある。話が非常に長く、父親がイタリアで医師として働いていて・・・当たり前なのかもしれないが、まずは父親に相談するようだ。日本とイタリアでは薬もちがえば、公的保険の有無もちがう。朝一番にやってきたのだが、彼の話を聞いて入るうちにカルテが10人分も僕の机の上に並んでしまった。痔核の日帰り手術を行っている外科学教室の後輩のクリニックを紹介したのだが・・そこでも問題をおこすのではないかと心配になった。外国人の来院患者を毎日記載したB5のノートもとうとう79冊目になった。僕の外国人医療の歴史のようなものだと思う。今年のお正月に数え年で70歳になってしまった。満なら今度の6月で69歳、いったい何冊目になったら引退できるのだろう?
  • 2018/1/22 9:00
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まるで昨日の続き・・・・カンボジア人男性50歳、風邪症状にて会社からインフルエンザではないことを証明してもらってこいと言われたと・・・熱はないというのだが、額に手をあてると少し熱い。体温計で計測すると37度程度の発熱。インフルエンザの結果は陰性だったが、これ以上体温が上昇した場合はあすにでももう一度来てほしいと頼んでおいた。フィリピン人女性46歳、インフルエンザの予防接種希望で来院。今からでも遅くはないので接種した。アメリカ人男性、先週クラミジアの検査を行ったが、別の医療機関での診断通り、Ig Aが陽性でIgGが陰性だった。過去に感染したことはないが、最近になって感染したということを示しているのだろう。家庭のことも聞いたが、何よりも検査結果が客観的に一番正しいことを示していると思う。韓国人女性42歳、腹痛ありと診療終了まじかに電話がかかってきた。正直、こういう電話は一番困る。なぜって「10分で行きます」と言われても30分もかかることがあり・・・いわゆる時間外であるが、地域で医療を行っていると診療時間を過ぎたからといってもすぐに法に定められた超過料金を請求するわけにもいかず・・・こちらは待っている間も受付事務と看護師の時間外勤務の費用を払わねばならず・・・はっきりいうと明らかに赤字となるからだ。幸いなことに10分程度で現れた。感染性腸炎と診断して内服薬を処方した。
  • 2018/1/20 9:00
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タイ人女性58歳、火曜日から寒気と軽度の体の痛みがあるという。インフルエンザではないという証明を病院でしてもらってきてくれと言われてやってきたとのこと。熱も全くなく、咳も痰もない。インフルエンザの予防接種もしておらず、症状からはどう考えてもインフルエンザとは思えない。そう話しても、会社で検査をしてもらえと言われたとの一点張りで、しなくてもいいという僕の主張とは相いれなかった。本当に本当にやむをえず、行ったが、やはり陰性だった。こういう会社のある意味、身勝手な主張にときどきだが、あまりいい気持ちにはなれないときがある。検査を行うか行わないかは医師の裁量に任せてほしいのだが・・・無駄な検査、無駄な医療費、無駄な時間を使うことになる。そんなところにペルー人女性49歳、前日の午前に36度後半の発熱があったと来院。こちらもインフルエンザの検査を受けて陰性と証明してもらってこいと言われたとのこと。鼻水のみ。体の痛みもなく、頭痛もなく・・・インフルエンザの予防接種をしていないので、どう考えてもインフルエンザとは思えない。書類がどうしても必要とのことで、検査を行ったが、やはり陰性。こういう検査のやり方を「社会的検査適応」とでも言うのだろうか? あまり納得がいかない。
  • 2018/1/19 14:00
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アメリカ人男性59歳、EDの薬の処方を求めて来院。2箱分欲しいと。ところが1箱分しか手持ちがなく、4錠だけまず渡して、土曜日に残りを受け取りに来てもらうこととした。ところが、帰ってから大きなトラブルを見つけることになった。2箱分ともなるとジェネリックでも大きな金額になるので、前回の処方と支払いをチェックしていた事務職員があわててやってきた。彼女のせいではないが、前回来た時に薬の錠数を20錠のところを10錠と打ち間違えていると。カルテには僕の字で20錠とはっきり書いてあった。要するに、薬代を半額しかもらっていなかったことになる。彼としては思ったより安かったので、今回は2箱40錠欲しいと思ったのかもしれない。僕自身の誤りではないとはいえ、クリニックのことは最終責任は自分にあるが・・・まさかこんな「打ちまちがい」などというミスがあるとは・・・土曜日に彼にこの話をしなければならないが、頭が痛くなる。パキスタン人35歳、足に痛みがあり通風ではないかと来院。典型的に痛風の痛みがくる親指の付け根ではないが、否定もできないので、コルヒチンを処方して様子をみることにした。
  • 2018/1/18 9:12
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ペルー人のお子さん18歳、土曜日から高熱が出ていたらしい。呼吸器症状もあり、インフルエンザ検査の結果、B型陽性だった。月曜までがまんせずに休日夜間急患診療所に行ったほうがよかったねと話したら、その存在も知らなかった。コロンビア人の留学生の御嬢さん30歳、半年前ぐらいから左の腰部から左の下腹部が痛いというような話で来院。尿管結石を疑って尿検を行ったが、異常なし。もう少し詳しく症状を尋ねると、臀部から左足にかけて痛みが走るという。すると坐骨神経痛かその手の疾患なのか、そう疑わざるをえず、近くの公立病院のMRI検査を申し込んだ。彼女は検査を受けるだけでいい、MRIは専門医が読影して、結果をこちらに送ってくれるので、彼女は結果をこちらで聞くだけでいいというシステムになっている。痛みは鎮痛剤を急いで飲むほどではないということで、検査結果が出るまで待ってもらうことにした。インド人男性30歳、隣の市の大きな某車関係の会社の研修生とのこと。インドで右の尿管結石の手術を受けているが、最近、同じ側に痛みが軽度にあると来院。インドの病院の診断書と経過報告書を携えていた。こういう文書も慣れない医療機関であれば、「その場で示されてその場で読んで」の対応はむずかしいかもと感じた。とくに患者が多く、混んでいるときにはいやになってしまうのではないだろうか。尿検査で潜血反応はなく、血液検査を行った。胸やけもあるとのことでオメプラゾールを10日分ぐらい処方して様子を教えてもらうことにした。そして尿酸値などみるために採血、あと1か月で帰国とのことなので、緊急でなければ、内視鏡検査などは帰国してからでいいだろうと思う。インドで民間会社の保険に加入していて、医療費請求のための書類が必要と言われたが・・・・再診も必要なので、すべてが終わったらまとめて書くことで了解してもらった。こういう作業も外国人を診察することに慣れていなければ時間のかかる作業かもしれない。ちなみにインドで内視鏡検査を受けるといくらぐらいかかるのか?と訊ねたら、日本円で9千円ぐらいとのこと。インドには公的保険がないはずで、すなわち医療機関によって金額が異なるのだろうが、僕のクリニックのように保険外診療を保険点数10割で算定しているところでは1万500円だったか、それに消費税がかかる程度なので・・・インドの全般的物価を考えたら相当に高い金額なのだろう。
  • 2018/1/16 9:00
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新患のフィリピン人女性29歳、嘔吐、嘔気に下痢。腹鳴が聞こえていたと付いてきたフィリピン人のご主人が教えてくれた。急性感染性胃腸炎と診断した。とくに発熱もなく、腹痛もなく、これなら点滴もせずに内服薬だけでいいだろうとドンペリドンを3日分、ビオスリーを1週間分処方した。ご主人があした飛行機に乗っていいか?あるいは一週間待って自分が帰るときにいっしょに乗った方がいいか?と訊ねるので、あした帰ってもいいと答えた。よく見るとカルテは保険外診療となっている。ご主人を訊ねて日本にやってきたのだろうと想像した。いま、どこに住んでいるのか?とご主人に尋ねると、「base」と答えるので、近くの厚木か座間の基地かと思ったら、静岡県の御殿場の基地だそうで・・・わざわざそこからバスと電車を乗り継いできたらしい。英語が通じる医療機関をインターネットで探して僕のクリニックを見つけたそうだが、遠すぎる。もっと近いところにもあるはず。彼らが帰った後、職員が「フィリピン人がFACE BOOKでやりとりして、タガログ語の通訳がいるうちのクリニックの情報交換をしているらしい、そう話していた」と教えてくれた。
  • 2018/1/15 9:00
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