AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20181105のエントリ

このところ、安倍政権の外国人労働者、外国人観光客のさらなる増加計画で、医療界にも外国人患者をどう診るのか、どう受け入れるのか?という議論が急激に盛り上がりつつある。日本医師会は外国人医療対策委員会をこの7月から立ち上げ、厚労省は訪日外国人の医療の提供に関する検討委員会をこの11月に立ち上げる。この両委員会の委員を仰せつかることになり、自分の意見を聴いていただける場所ができた分、僕自身の責任も軽くはないと思っている。外国人医療に対する取り組みというものはその医師自身が置かれた状況により、大きく異なるというのが僕の実感だ。観光地や大都会で外国人観光客を診る機会の多い先生方は通訳や自費診療や民間保険のことにまずは頭が行くようであるが、地域住民として住んでいる外国人を診ている先生方は通訳や保険診療の範囲内での医療のことに頭が行くようである。その中でも都内の高級住宅地に住む外国人を診ている先生方と僕のようにどちらかというと低所得者層に属する外国人を診ている医師ではまた考え方が少しちがう気がする。先日の会で驚いたのは訪日外国人の医療費としては保険診療の何割がふさわしいかという話だった。自費診療、いわゆる保険外診療なのだから、それを委員会で決めることや指針を出すことはいかがかと思うのだが・・・保険30割を請求しているという公的病院もあったからだ。そういう有名病院にはいくらお金を支払ってでも診てほしいという外国人患者が来るそうだが、それを全国的にあてはめることは難しいと思う。基本的には訪日外国人の医療も在留外国人の医療も同じだと思う。ちがいは保険外診療か保険診療かということだが、在留外国人でも諸理由で公的保険に加入していない人も少なからずいるからだ。要するに象さんのお尻を触った人は象さんは丸いといい、象さんの鼻を触った人は象さんは長いという、こういうことではなかなか話が前に進まないということだ。日本医師会では各都道府県医師会に日医同様、外国人医療対策委員会を設置するように働きかけている。各都道府県レベルまで行くと、さらに象さんを知らない人たちだけで議論をせざるをえないのではないかと心配になってしまう。きっと僕が心配性なのだろう。
  • 2018/11/5 9:00
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