AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201809のエントリ

大和市特定健診もあと10日ほど、9月末で終わりになるので、連日予約の人だけで6~8人、午前中のそれも早い時間に行っている。昨日も予約の人が7人いたのだが、10時を過ぎてから受付から外国人が予約なしで二人来ていると連絡があった。友人どうしらしいというので「あと一人」というわけにもいかず、二人とも受けていいと話した。フィリピン人男性51歳と同じくフィリピン人女性40歳だった。この特定健診は年度末までに40歳になっていることが受けることのできる条件なので、女性のほうは今年から受診可能ということになる。尋ねてみると、それは知っていたので待っていたとのこと、意識の高さに感心させられた。パキスタン人女性40歳、同じパキスタンのご主人に付き添われて隣のA市から初めてやってきた。おなかの問題があるらしく、僕のほうにカルテが来たので診察室に呼びいれたところ、この女性のほうがなんだか不機嫌そうな顔をしている。後ろからご主人が入ってきて、女の先生がいると聞いたので来たけど・・・と言う。そこで気がついた。敬虔なイスラム教徒に違いない。胸の横にも赤い何かがあると話す。女性の医師はいますが、小児科ですよと言っても、そうそう、小児科なんだ、それでも女の先生のほうがいいですと続けるので、わけを話して小児科で診てもらった。診て、その上で僕が診る必要があるなら、それはそれでかまわないということだった。けっきょくは僕が診ることなく終わった。
  • 2018/9/21 9:15
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外国人医療とは関係がないが、15日の土曜の朝、仕事をしていてコーラが飲みたくなり、きっと蓋をあけるとあふれ出るだろうと思い、デスクのり後ろを向いてあけたところ、やはり想像以上にあふれ出た。しばらくして再度飲みたくなり、デスクの近くであけたところ、泡が最初より飛び散り、一部がパソコンの文字盤の上へ・・しばらくして異変に気がついた。ワードもメールも書こうとするが、書き込みができず、いったん電源を落として再度立ち上げようとしたら、ログインパスワードではねられ・・・あわててスタッフに近くのパソコンショップに持って行ってもらったが、基盤がやられていてもうだめですということで、頭がパニックに。たまたま自宅においてあるモバイルを持ってきていたので、離れ小島に流されたような気分は救われたが、自分のばかさかげんに腹がたった。どうして隣のお茶を買わなかったのかと・・・
土曜は21人の外国人患者、ベル―人5人、フィリピン人5人、インド人3人、ネパール人3人、ドミニカ人2人、カンボジア人、アメリカ人、韓国人各1人。土曜の夜から火曜日を休診にさせてもらってタイ国空軍病院の看護大学の学生と大学院学生の奨学金授与式に行ってきた。今回は3人の仲間といっしょに訪問、あんなにタイのしきたりには慣れているはずなのに、学生が足元にひざまずいて、ワイをしながら左手にジャスミンの花輪をかけてくれたとき、一瞬、どう対応していいのかわからずに戸惑ってしまった。国立のためか、比較的、地方の貧しい家庭出身の子弟が多い。懸命に学習しようとする姿勢に心打たれて帰ってきた。
  • 2018/9/20 9:00
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なぜか金曜日なのに僕のほうだけで外国人患者が12人もいた昨日。イギリス人男性47歳、はじめての胃の内視鏡検査、心配していたが、上手にできた。にこにこと帰って行った。アメリカ人女性、いわゆる難病の大腸疾患を抱えているというのに、「お酒を飲みすぎた、肛門から出血している」と訴える。お酒はどれぐらい飲んだか覚えていないし、何度もやめようとしたけどやめられないと話す。症状に合わせて内服薬を処方したが、なんだかやりきれない。その後もフィリピン人の姉妹、ベル―人の夫婦と次から次へと難問つづき。疲れすぎてしまった。12時直後にフィリピン人女性がやってきたと受付から連絡があった。どうしますか?午後に来てくれるように言いますか?と問われたが、やはりここで帰ってもらうのは親切ではないなと拝見した。昼休みに往診が一件あったが、しばし呆然としていた。
  • 2018/9/15 9:00
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朝から特定健診や具合のよくない人が多くて、超多忙だというのに・・・ペルー人男性39歳、胃が痛くてがまんができないと言う。たしかに心窩部に痛みがあり、「朝起きた時、寝る前にすごく痛い」とのこと、年齢や症状を考慮すると十二指腸潰瘍にちがいないと思ったのだが・・内視鏡はできるか?と訊ねられて、返答に窮した。すでに午前中に二人、予約が入っている。念のためと思い、朝ごはんは食べてきたの?と訊ねると、パンを食べたと答える。仕事をしていてきょうだけ休んできたとのことなので、午後3時半から検査を行うことにしてそれまでは飲み物を飲むのはいいが、食べないようにと注意をして帰ってもらった。午後もすでに3時から内視鏡検査が組まれていて、終了したころに彼がやってきた。内視鏡を挿入すると胃の中に溶けた米粒が多数見える。十二指腸だけチェックをして逃げてこようと決断、やはり球部の小彎に大きな潰瘍があった。見ることができる胃の中には病変はなかった。終了後、パンじゃなくてごはん食べたの?米粒があったよと話すと、笑いながら「食べると痛みが止まるので食べた」とのこと。先に聞いていたら検査はしなかったかもしれない、いや、しなかっただろう。内服薬を処方して帰ってもらおうとしたら、きょう休んだ分の診断書を会社あてに書いてほしいと言う。ずる休みでないことだけがわかればいいとのことなので、「簡単に」書いて安い金額を請求させてもらった。フィリピン人男性56歳、北隣のS市から初めてやってきた。首や体あちこちが痛いと言う。薬手帳を持っていたので見せてもらうと、住まいの近くの整形外科を長年受診していて、鎮痛剤やら神経を刺激する薬やらいろいろと処方がすでにされている。それでも症状が改善しないとのこと、いわゆる「ややこしい」患者なのだろう。いくら言葉の問題がないとはいえ、検査ができる施設で整形外科や神経内科、場合によってはペインクリニックが必要かもしれないと思い、そこのところをよく本人に話して近くの公立病院に情報提供書を書いた。
  • 2018/9/14 9:00
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ナイジェリア人男性48歳、下腹痛があると北隣のS市から来院、腹痛は疝痛で右にやや強いが典型的な急性虫垂炎になると痛くなる場所ではない。感染性腸炎とは思ったが、念のために白血球数とCRPを採血、結果はまったく正常範囲内だった。この旨を話すと、「きのう生の魚を食べた。生の肉も食べたのでホックウオームではないか」と言う。久しぶりに聞いた言葉、HOOK WORM だ。日本語で鉤虫、たしか戦前の日本には多かったと聞いてはいるが、現在の日本にはほぼいないのではないだろうか。ナイジェリアには多いの?と訊ねると「そう」と一言、返ってきた。なるほど、生の魚、生の肉を食べたから鉤虫に感染したのだと思い込んだのだろう、そうも訊ねると、「そうそう」と言う。でもよく聞くと「生の魚」って刺身のことで、「生の肉」って牛の寿司だから、これは「生」とはちょっとちがう。今から30年前、大和市立病院外科に勤務しながら、病院の許可のもとに共産革命の故国を逃れたラオスやカンボジア難民の人たちをインドシナ難民定住促進センターで診ていたころ・・・来日するとまず寄生虫の治療のために便を検査するのだが・・・母校の寄生虫学教室に送って診てもらうと9割がたの人はなんらかの寄生虫を持っていて、その中にズビニ鉤虫とかアメリカ鉤虫との診断が書かれている人がけっこういた記憶がある。寄生虫学教室の専門家の指示のもとに寄生虫の種類によって異なる駆虫剤を処方した。この話をしたら、「だから国際クリニックに来た」と彼が笑いながら言った。たしかに「普通」の先生方にはHOOK WORMという言葉はなじみがないだろう。通常の感染性腸炎だろうと話し、ビオスリーを処方するにとどめた。念のためだが、あの頃、ラオス人、カンボジア人に寄生虫疾患が多かったのは故国の衛生状況も影響はしているのかもしれないが、故国から陸路の逃避行でタイの難民キャンプにたどり着いた、その難民キャンプでの衛生状況が極めて悪かったからと関係者に聞いたことがある。
  • 2018/9/13 9:00
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月曜日10日に僕自身が拝見したのはフィリピン人6人、中国人、ベトナム人、タイ人各々1人。中国人女性44歳、胃の調子が悪く、内視鏡検査をしてほしいと頼まれたのが数日前、禁飲食でやってくるのでついでに特定健診もやってほしいと言われ・・(特定健診とは彼女は言わず、黄色の紙が役所から来たと話した)・・・症状があるならあまり待たせずに内視鏡検査を行おうと、月曜日、すでに午前中2人の予約があるところに追加し、「午前中には行うが遅くなる」と伝えておいた。いつもまずは診察を開始しておいて、ある程度診察や健診を終えた10時半から内視鏡検査を開始、2番目の方は11時から、3番目になると11時半になるからだ。ただし、特定健診も行うのであれば、早く来てほしいと頼んでおいた。朝の9時半ごろ、彼女がやってきた。今日から働くことになっており、クリニックを11時半には出たい、そうでなければ間に合わないとの窓口で話していると受付スタッフがおしえてくれた。予約を取った数日前に話しておいたこととはちがう。なにしろ、特定健診をまずは終えてしまおうと話し、健診の検査に取り掛かった。昨日は特定健診の予約が7人も入っていててんてこまい。それでも10時過ぎには終了、10時10分から彼女の内視鏡検査を行うことができた。とくに大きな異状はなく、11時前にクリニックを出て行ったが、綱渡りの医療だ。こういう「特別に配慮」した医療ばかり続けると、配慮の陰で少しだけ診察が遅くなった人たちの不満がたまっていく。ごり押ししたもの勝ちにならないように考えなければならないのだが・・
  • 2018/9/11 9:08
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特定健診が外国人に浸透してきたのか、この数年、受ける人が多くなってきた。土曜日もペルー人女性2名、ベトナム人女性1名が受けたのだが・・・問題点がひとつ、このうち予約をしてくれたのはペルー人女性62歳のみ。彼女は高血圧で定期的にやってくるので、前回の受診のときに特定健診について受けたい日が決まったら、電話でクリニックに教えてほしいと頼んでおいた。もうひとりのペルー人女性42歳については定期的通院はなく、事前に情報を提供することができない。ベトナム人女性44歳も同じ。やはり予約を必要とする特定健診やがん検診を受けることは外国人にとってはハードルが高いのだろう。そう推察して混んでいても、予約なしで受けてあげてはいるが、こういう好意にも限界がある。ルールがあることも教えてあげないと来年、また同じことの繰り返しになるし・・悩ましい。日本医師会雑誌の来年の3月号、外国人医療特集号に依頼されていた5600字の原稿、10月末日が締切だったが、少しずつ書いて昨日の日曜は朝からクリニックにこもって最終チェック、ようやくできあがった。あと数日、何回か読み返し、変更すべき個所が見つからなければ提出してしまうつもり。
  • 2018/9/10 9:00
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県内でも遠方のI市からやってきたフィリピン人男性30歳、はじめてやってくるというので友人が二人付いてきた。胃酸があがってくる、痰が多くて喉に違和感があると訴える。近医で処方されている薬は抗炎症剤と去痰剤だった。内視鏡検査を希望していて何も食べてこなかったとのことだが、すでに内視鏡検査予定の人が二人いたため、しばらく待ってもらうことにした。11時20分になり、ようやく内視鏡を施行することができた。結果は喉頭咽頭から十二指腸に至るまで何の異常もなし。器質的病変より機能的病変を疑った。僕の推察に基づいて3週間分、内服薬を処方したが、果たして結果はどうなるだろう? 高血圧で内服薬を処方していたフィリピン人女性48歳、今回は3か月処方を希望。母国の母親の具合が悪く、看病のために一時帰国するそうだ。それにしてもあまり外来も混んでいないのに、「薬だけ」と言うので、待合室に出て行くと・・・泣き目だし、顔の左半分が少し赤い。いろいろと話しているうちに、「診察室で話したい」と言い始めたので、診察室に移動した。顔が少し赤く腫れているのは職場で日本人男性に殴られたからだという。警察を呼んだが、やってきた警察官から「殴られた後であなたも足で蹴ったからあいこだね」と言われたと不満そうに話す。日本の警察は民事不介入なのだよと説明すると、ああそうなんだとうなづく。それでも感情が抑えられないようなので、警察にお願いしたいのなら、診断書を書いてあげるからそれを持って警察に行かねばならない、でも診断書にはお金がかかると告げたところ、それでも書いてほしいというので、所見だけを書いた。夜は医師連盟でお招きした日本医師連盟内部推薦で当選した医師で参議院議員の方の講演会があり、しっかりとお話しをうかがったが・・頭の回転の速さと鋭さ、そしてなにより人間性に少し感動した。
  • 2018/9/8 9:00
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昨日僕自身が診察したのは8人の外国人患者、うち2人が新患だった。その2人とは・・・南隣のF市からやってきたフィリピン人男性55歳、「きょうに始まったわけではないが、腹痛と下痢、最近は右が痛い」と言う。住まいの近くの病院でCTを含め、いろいろと検査を受けたが、その結果が理解できなかったと教えてくれた。それ以上、何も言われなかったわけだから、異常はなかったのだろう。とっさに思ったのは過敏性腸症候群だが、最近の右側の腹痛についてはたとえば急性虫垂炎などの急性疾患が重なった可能性はどうなんだろう?ということだ。発熱もなく、触診でもそれらしき症状はないので、トリメブチンの定期的内服と腹痛時はスコポラミンの内服で様子をみることにした。アメリカ人男性33歳、心電図の異常を指摘され、精査が必要ということなので、近隣の循環器内科を紹介したのだが・・・別の問題もあると言う。後頸部にしこりがあると・・・触ってみると粉瘤である。2日前に日本にやってきたそうで、以前からときどき臭いものが出ることがあったと話してくれた。粉瘤について詳しく話し、根治的治療は手術しかないことを告げた。すると「ここで手術できるか?」との質問、後頸部の皮膚がほかの部位に比べて厚く、手術はやりにくい。出血も少なくない。リンパ節などを生検したりしようとすると、触診ではあんなにはっきりと触れたのに、その深さに途中で後悔の念にかられたことが何回あったことだろう。ただ、言葉の問題もあるだろうし、大きな病院ではすぐに手術という日程は組んでもらえないだろうし・・考えに考えた挙句、粉瘤は皮膚と癒着しているのだから深くはないはずと思い、小手術を引き受けることにした。たぶん来週、平日の午後、行うことになるだろう。こういうケース、自分のクリニックで完結できるので、ああ外科医でよかったと思える瞬間だ。
  • 2018/9/7 9:10
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9月4日、「久しぶりに」外国人患者が少なかった一日、僕のほうで3人、小児科で3人、計6人。ペルー人女性53歳、数年にわたり・・いや10年近くにわたり、高脂血症で内服薬を飲んだり、飲まなかったり・・・決して僕が飲んでも飲まなくてもいいと言ったわけではない。内服して数値がよくなるとやめる、あるいは数値が少し高めでも食事療法でがんばるから薬は飲みたくないと言うのでその気持ちを大切にしてきたのだが・・10年近く、このようなことをしているうちに食事療法を行ったという後に採血をしても数値は下がらず、最近は血圧が高くなってきた。ペルーにいる母親が高血圧だそうで・・・とうとう、説得に応じて、定期的に降圧剤と高脂血症の薬を内服することになり、まだ4か月だが、途切れることなく、通院してくれている。日本人でも「いい加減な」内服のしかたをしている人がいるが、外国人のほうがその割合は相当に高いと思う。いらいらしたり、怒ることなく、あるときはもし致命的なことにならないとするならば、相手の思うとおりにしてあげたり・・・こうやって信頼関係をつくりあげ、言うことを聞いてもらえるまで、なんと時間がかかったことか。
  • 2018/9/6 9:07
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