AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20180601のエントリ

早いもので今年も5月まで終わってしまった。5月はゴールデンウィークがあったりして診療を行ったのは19日、そしてやってきてくれた外国人患者は新患11人、延べ210人であった。一日平均10人の外国人患者が日本人に交じって受診していたことになる。このところ、外国人患者をいかに受け入れるかといった会議等に出席していて違和感を感じることがあったが・・・・振り返ってみると、僕が外国人の診療に手を染めることになったきっかけは大和市立病院外科に勤務していたころ、インドシナ難民大和定住促進センターという半官半民のような性格の組織の嘱託医を兼任し、インドシナ難民として日本にやってきたカンボジア人、ラオス人の人たちの診療を行ったのがきっかけだった。あのころはインドシナ難民に対する偏見や差別もあり、日本政府のインタビューをタイやフィリピンの難民キャンプで受けて日本政府に合法的に受け入れられ、定住目的でやってきた彼らに対して、「日本人にも外国人にも差別なき医療を」と考えたのが、開業するきっかけであった。その後も外国人にも人権の面で差別をしてはならないと考えての診療を続けてきた。ところが、近年、外国人観光客の激増と「曝買い」とやらに端を発して、医療界でもいかに旅行でやってくる外国人富裕層を取り込むか、すなわち保険外診療で儲けるかという観点から、民間のさまざまなサービスを行う会社を巻き込んで外国人診療が議論されているような気がする。僕自身が肌で違和感を感じた原因はこのあたりにあると思う。日本医師会ではこれとはまた別に沖縄等の観光地を中心に、外国人観光客が旅行中に病気となり、民間保険ももちろん日本の公的保険もなく、医療費を含めたトラブルをおこすことから、その対策がひきがねになって外国人の医療に取り組もうとしていて、このスタンスのほうが外国人患者を儲けの対象と考えての外国人医療への取り組みより健全と思われる。それでも外国人医療については日本を観光で訪れる「訪日外国人」の問題が大きいと考えている点では僕は異論がある。昨日も書いたように日本に3か月以上住んでいる外国人の総数は230万人を超え、昨年1年だけで35万人を超える外国人研修生を含む「労働者」が入ってきているという日本、移民政策をとらないまでも、実質が移民受け入れ大国となっているこの日本で、彼らの人権に配慮した適切な医療を提供できる体制をとることは労働力不足に悩む今後の日本にとって生命線になるのだと僕は思う。
  • 2018/6/1 9:00
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