AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201806のエントリ

アメリカ人男性57歳、大和市の隣のS市に住んでいる。1年に一回ぐらいか、過敏性大腸と思われる症状でやってくる。症状がよくなると来なくなってしまうので・・・それでも初めてやってきてから数年が経過している。今回は便秘症だということで、前回、処方した便秘の薬が非常によく効いたので、それが欲しいということだった。カルテをめくっても便秘の薬を処方した記憶も記録もない。よーく考えてみたらPOLYCARBOPHILのことだと気がついた。腸内での水分吸収をコントロールして便秘も下痢も「普通にもどす」と言われている薬だ。便秘型の過敏性腸症候群にも有効という売りではなかったかと思う。念のために2週間だけ処方、効果があった場合は引き続き処方、効果が思ったほどではない場合は薬を変更するので、いずれにしても再度来てほしいとお願いした。診察室を出て行くときに、長身の彼がかがんで何かを言ったのだが、聞き取れなかった。何ですか?と訊ねると、あまり笑ったところを見たことがない彼がにこっとしながら「ジャパンタイムスの記事、読みました」と一言。ああ、ジャパンタイムスのインターネット版を見てくれたのかと思ったが、その直後にジャパンタイムスの記者から郵便物が届き、あけてみたら6月18日付けの新聞が入っており、3面に記事が載っていた。
  • 2018/6/30 9:00
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26日の火曜の夕方、ぎりぎりの時間に腹痛でご主人とタクシーでやってきた隣のZ市のインド人女性について、緊急で紹介させていただいた近くの公立病院の内科医から返事があった。諸検査の結果、婦人科医に診ていただいて卵巣出血との診断で保存加療になったとのことだった。ほっとしたが、やはりあの時の僕の臨床医としての勘は正しかった。やってきたときの異常な腹痛、そしてなにより肌の冷たさと冷汗、あれは血管系の疾患の特徴だろうと思ったが、まちがっていなかった。単なる感染性腸炎ではやはりなかったわけだ。腹腔内に出血するとよく腹膜刺激症状が出ることがあるが、そう考えたら卵巣出血はありえる。あのとき、内科医に依頼すべきか、外科医に依頼すべきか、婦人科医に依頼すべきか迷ったが、まず内科医に診ていただいて、必要があれば専門科にまわしていただけるだろうと思ったが、その通りになったということだ。今回はよかったが、こういう臨床医としての勘はいつも磨いておかねばならない。若いころに外科医として専門の一般外科だけでなく、脳外科、心臓外科、肺外科、小児外科などのきつい訓練を終えておいてよかったとつくづく思うときがある。
昨日は夕方から神奈川県医師会の会長会、議題と報告の中で親友のTちゃんが救急医療の全国表彰を受けることになったことを知った。おめでとうと心から祝福したい。
  • 2018/6/29 9:14
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インド人女性20歳、公的保険なし、夕方の4時20分ごろ、インド人のご主人に連れられてタクシーでやってきた。腹部全体の痛み、吐き気と嘔吐、発熱はなし、診ようとすると顔をゆがめて痛がる。皮膚は冷たく、冷汗がある。これはもう単なる急性感染性腸炎とは思えず、すぐに採血と腹部レントゲン撮影施行。イレウスではないことはわかった。白血球数は14600、CRPは0.4 、細菌感染があり、それもごく最近始まったということだろう。外来診療だけでは終わらぬと考えて、4時40分に近くの公立病院に電話、救急車で行ってもらった。ご主人が何をしている人かなど聞きもしなかったが・・・入院などしたときに医療費が心配だ。
 おととい書いた外国人の住民基本台帳への記載の際の名前、あれから役所に電話していろいろと調べたら下記のごとくだった。通称名がある場合は「どちらかを選ぶ」のではなく、本名と通称名が併記されるとのことだった。そして大和市の当該担当に尋ねたら「併記してある場合は原則として通称名で保険証をつくる」とのことだった。わざわざ通称名を併記するのだから、通称名を優先して・・ということだろうが、これは大和市役所だけがそうというわけではなく、お役所がなんでも「横一線」であることを考えると、全国的にそうなのだろう。

外国人の在留カード記載の氏名と公的保険の保険証記載の氏名について

・日本人の場合・・・
 役所で住民基本台帳に掲載されるのは本名(住民票は本名)
→ 住民票の名前で国民健康保険に加入するので保険証の名前も本名(生活保護、介護保険証も同じ)
・外国人の場合(日本に3か月以上合法滞在する在留資格を有している場合)
役所で発行される在留カードに記載されるのはパスポートと同じだから本名
(法務省管轄)
 役所で住民基本台帳に掲載する時には本名と通称名を申告した場合、通称名が併記される。(総務省管轄)
  → 国民健康保険に加入する場合、保険証の名前は(大和市役所では)通称名が併記してある場合は通称名が原則、本名だけが掲載されている場合は本名(生活保護、介護保険証も同様)
  • 2018/6/28 9:00
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週があけた月曜日25日は・・・インド人男性、痛風発作のフォローアップ、順調に軽快していた。ペルー人女性69歳、診察後にひとしきり、おしゃべり。ほかにフィリピン人女性、ペルー人男性、韓国人女性と大きなトラブルなく、終わるかと思ったが・・・先月からやってきている隣のY市のベトナム人女性について、同市の区役所から介護意見書の用紙が送られてきた。僕に書いてほしいということなのだが・・ベトナム人スタッフのやってくる30日に来てもらって通訳してもらいながら書こうと思っていたのに・・書類が間に合わないとかだ、28日に娘さんが午後の仕事を休んで来てくれることになった。それはまだいいとして・・気がついたのだが、介護の主治医意見書に記載された名前は漢字の名前、そして生活保護の書類に記載されていてカルテに転記されている名前はカタカナの別の名前、いったいどうなっているのか。
外国人の場合、国保の保険証の名前が通称名ということはよくあることだ。理由を説明すると、3か月以上にわたり、日本に在留する資格のある外国人が日本にやってくると、まずは市役所に行き、パスポートを提示して在留カードの発行と住民基本台帳への記載をしてもらわねばならない。その際、在留カードの発行は法務省の管轄でパスポートに記載された氏名でのみ発行される。ゆえに本名ということになる。そして住民基本台帳への掲載は総務省の管轄で、理由は定かではないが、こちらはパスポートに記載された氏名または日常的に使用している通称名でもよいということになっている。そして国民健康保険への加入は住民基本台帳に記載された「名前」で行われるので、健康保険証に記載されているのは本名とは限らない、通称名かもしれないということである。
このベトナム人女性のケースでは国民健康保険ではなく、生活保護になっているのだが、生活保護の書類はカタカナのベトナム風の名前になっている。そして介護の主治医意見書に記載されていたのは中国風の漢字の名前、この方は中国系の方で北京語を話す。想像するに、カタカナ風の名前が本名、すなわち彼女は在留カードだけでなく、住民基本台帳にも本名で登録したのだと思う。だから生活保護の書類も本名というわけだ。すると住民基本台帳と同じ「名前」で発行されるはずの介護の主治医意見書だけが漢字の通称名ということはどういうことなのだろうか? どう考えても理解ができないので、区役所の彼女の介護担当に電話して理由を尋ねたところ、僕の質問が理解できない様子。「それでは主治医意見書は書けないということですか?」などと話す。「そうではなくて総務省管轄の住民基本台帳に記載された氏名と同じ氏名で作成されるはずの生活保護の書類と主治医意見書の氏名が異なるというのはおかしいでしょ、だって一人の人間なのだから・・」と言っても話が通じない。けっきょく「そういう担当から電話させる」と言うので電話を切ったが、今の時点で「担当」からの電話はない。外国人が増えるのは悪いこととは思わないし、今の日本、将来の日本にとって必要なことだろうと思う。しかし、外国人をめぐる法律に特例を設けたり、縦割り行政の影響があったり、末端の行政まで理解が下りていないというのは問題だろう。
この際、はっきり言ってしまうと、日本人は本名でなければ住民基本台帳に記載されないし、公的保険に加入できない、なのに外国人は本名または通称名のどちらでも好きなほうで住民基本台帳に記載されるし、通称名を選べば通称名で公的保険に加入できる。こりゃ、おかしいでしょ。いつも思うことは外国人差別はいけない、しかし日本人に対する逆差別もいけない。そういう認識が欠如したまま、足元の国際化だけが進んでいけば、危うい国家になりかねない。
  • 2018/6/26 9:00
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23日の土曜は日本医師会の選挙で夏休みや冬休みを除けば、はじめて土曜日を休診としたのだが、日本人が7人、フィリピン人が4人も来てしまった。やむをえず、小児科で処方をしてもらったが、いずれもインターネットで僕のクリニックのホームページの休診情報が読めないであろう高齢者や2か月に一回、処方をしていて、薬が余ったりして指定した日に来院しない人たちだ。もう、これは限界かも。
個人的なことを書くのはどうかと思ったが、許していただいて・・・昨日は長男の結婚式、事前にだれが出席するのか、内容など何も教えてくれず・・行ってみたら、40年以上、家族同様のつきあいをしていて、息子も娘もお世話になったことがある台湾の「親戚」4名の顔があってびっくり。一人は日本人と結婚していて出席してくれるのは数日前に彼女から連絡があって知ってはいたが、ほかの3人まで出席してくれるとは知らなかった。うれしくてハグしあった。僕からみたら彼女たちは「姪」のようなもの、息子は「姪」たちからみたら、「弟」のようなものらしい。帰宅してから一番上の「姪」から連絡があった。「もう、何年になるのかな?」と「初めて会ってから41年になるよ」と返事すると「11歳だった、今はもう32歳だし!!!」と書いてあった。なんだか年が合わないが、それもよし。
  • 2018/6/25 9:00
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自費の外国人観光客ならWELCOMEで、ややこしい患者はだめなのか?とつい言いたくなるようなケース。朝からブラジル人だという方から電話があり、ブラジルから薬を持ってきたが、もうすぐなくなるので同じ薬が欲しいが処方してもらえるかという質問だと受付から看護師が聞いておしえてくれた。すでに大学病院にまで断られているという。いいよと話すと午前11時半ごろになってそれらしき人たちが現れた。ブラジル日系人の女性67歳とブラジル人のご主人62歳、住所が隣のS市になっている。すでに国保には加入している。奥様がふたりの薬を紙に書いた者を示してくれた。奥様はロサルタンとヒドロチアザイドの合剤およびオイグルコン、高血圧と糖尿病ですねと話しかけるとそうだと。いまの時代、スマホの検索で簡単に海外の薬も調べられる。きっとそんな手間もかけるつもりもなかったのだろう。ご主人のほうの薬はロサルタンとジゴキシン、そして頻脈性不整脈の薬、いずれも国内販売されていた。処方するとすごく喜んでくれた。とりあえず2週間処方して、次回、血液検査などさせていただくことにしたが・・・大学病院、農協の病院と名だたる大きな病院で軒並み断られたとのことだった。遠方から1時間近くかけてやってくることになる。なんだか情けないし、気の毒だ。
  • 2018/6/23 9:00
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フィリピン人女性41歳、動悸と体の熱さ、だるさを訴えて来院。数年前に甲状腺機能亢進症で内服薬を処方していたのだが、コントロールできるようになってしばらくしたら来なくなってしまった。症状からは同じく甲状腺機能の亢進を疑うが、まずは採血してTSH、FT3、FT4と肝機能をチェックした。何度も繰り返し、継続して通院するようにと話しているのに、自己判断で来なくなってしまう。彼女に限ったことではないのだが、発展途上国からやってきた人たちについてはとくに慢性疾患のフォローアップに苦慮する。フィリピン人の新患女性50歳、咳や痰で来院。診察していわゆる風邪と診断した。この時期、天候不順のせいか、風邪や感染性腸炎が目立つ。なかなかりっぱな体つきなので、念のためにと血圧を測定したら、160/100、こちらのほうが問題だと思った。訊ねると父親がひどい高血圧とのこと、今まで血圧を測定したことがないと話してくれた。一週間分だけ降圧剤を処方し、一週間後の次回は血圧の測定と採血をするので食事はせずに水以外の飲み物も飲まずに来てくれるように頼んだ。両親の病歴を尋ねても父親が高血圧以外は言わなかったのだが、採血の関係上、「家系に糖尿病の人なんかいないよね」と聞いてみると、「いる」との返事。だれかと問うと「母親」と一言。これだからしつこく聞いておかないといけない。「さっき尋ねた時は父親の高血圧以外、ないと言ったよね」なんて野暮なことは言わない。
  • 2018/6/22 9:00
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フィリピン人患者51歳、会社の健診結果を持って来院、元来高血圧で受診しているのだが、今回の健診の結果は血液検査も含め、ほぼ異常なし。ガットポーズをして帰って行った。このところ、欧米人の新患がとくに隣の巨大なY市からわざわざ40分以上かけてやってくるケースが何人かあり、また英語の問い合わせも少なくないことから、昨晩、自分の名前を英文でインターネットの検索に入れてみたら・・・いくつかの知りもしない外国語で対応する医師のリストにたどり着いた。また2週間前に取材にいらっしゃったジャパン タイムスの記者が書いた記事がインターネット版に掲載されているのも発見、これは「3日前」と書いてあった。取材にいらっしゃって書いたものが掲載されたのなら、できれば一言、教えてほしい。僕の口から話したことを記者がどのように理解して記事にするかは記者の自由だが、自分の口から話したこと自体が誤って記載されていないか、僕には確認する権利があるので。少しがっかりした。いつも書くのだが、こういう患者に遠方から来ていただくことはうれしいことなのだが、やはり通院となるとむずかしい。できれば今住んでいるところの近くを受診してほしいと願う。あしたの夜は日本医師会関東甲信越地区所属県医師会長・日本医師会代議員合同会議が午後6時半から都内で。仕事を終えたらすぐに都内に移動しなくてはならない。そして明々後日の土曜日は日本医師会の臨時代議員大会、朝から会長をはじめとする役員の選挙があるので、開業して初めて土曜日を休診する。願わくば、だれも外国人患者が来ませんように。
  • 2018/6/21 9:00
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メキシコ人女性29歳、街の薬局で買った妊娠反応検査で2回陽性が出たと来院。基本的には産科の問題なのでどうしましょうか?とスタッフから話があり、カルテを作らないままで診察室で話を聞いた。妊娠しているかどうか、検査をしてほしいとのことだったが、すでに2回検査して陽性ならここで再度行うのはお金の無駄と話した。まだパートナーには何も話していないとのことなので、すべてはそれからと告げ、念のために近くの公立病院の産科への紹介状を書いて渡しておいた。お金はもらわなかった。ドイツ人女性22歳、高熱と喉の痛み、咳と痰で隣のY市から来院。胸部レントゲンは異状なく、溶連菌の検査も陰性、いわゆる風邪と考えて処方した。午後になってドイツ人女性22歳、前記の女性と同じく、隣のY市から来院。電車で45分かかったと・・・右の手背から前腕にかけて熱傷。お湯をかけてしまったとのこと、幸い、ほとんどの部分はⅠ度だったので、エキザルベを塗って、以後は自分で塗るようにと処方した。初診のドイツ人女性が同日に二人も同じ隣のY市からはるばるやってくるなんて・・あまりにも珍しいので午前中やってきた女性の話をしたら、会社の同僚だった。彼女たちとは英語で話したが・・僕ぐらいの英語を話す医師なんて、巨大なY市の市内にやまほどいそうなので気の毒になった。英語を話す医師ということでコンピューターで検索したら僕がヒットしたそうだ。フィリピン人女性54歳、高血圧で来院、最後に処方したのは3月5日でそれも一か月分、とっくになくなっているはずなのに、「きのうまであった」と。飲んだり飲まなかったり・・・血圧を測ると150を超えている。何度話しても、継続して内服してくれない、いや継続して内服する意志がまったくない。内服して100程度まで血圧が下がるなんてことになれば、一時的にやめることもいいと思うが・・・血圧が高いのに内服しない。すべてを話しても本人がそういう受診行動するのであれば、すべての責任は本人にあるわけで、それ以上、言う意味もないと思う。
  • 2018/6/19 9:06
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フィリピン人女性48歳、千葉県から大和の友達宅にやってきている最中に風邪症状が強くなり、来院。健康保険証を持っていてくれてよかった。痛風発作をおこしていたインド人男性とペルー人男性、いずれも軽快していた。リバウンドを引き起こさないようにゆっくりとコルヒチンの内服量を減らすつもり。特定健診が始まって半月、日本人の方には予約を取ってほしいとお願いしているのだが、いつも通院していない外国人で突然やってくる人に関してはそれを周知することができない。16日の土曜日、混んでいたのにペルー人男性に続いてドミニカ人男性が特定健診希望で来院。このような時、受け入れてしまえば、噂が噂を呼んで、このような予約なしでやってくる外国人が増えたり、あるいは「昨年はやってくれたから今年もやってくれるだろう」という受診行動にも結び付きやすい。しかし、目の前に朝から食事もしないでがまんしていた人がやってきているのに・・それでも今日はできませんと追い返すべきなりか、いつも悩んでしまう。こういうケースは外国人に限らないが・・僕はよほど混んでいて「どう考えても無理」という場合以外は受けてしまう。けっきょく16日土曜の外国人患者総数は16人。
  • 2018/6/18 9:00
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