AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201805のエントリ

フィリピン人男性32歳、フィリピン人スタッフを通じて12日の土曜日に就労のための健康診断の予約が入っていたのに現れず・・昨日の9時半ごろやってきた。もちろん検診は終えたが、診察室で一言彼に話した。日本にやってきたのは2か月前で、日本語は全く話せない。話した内容は・・・もし大きな病院で検診を予約していて、予約日に連絡なく現れず、数日後に検診目的でその病院を訪れても、検診を行ってもらうことはできない可能性が高い。いや小さなクリニックでも、もっといえば医療機関に限らず、日本ではそういう「ルーズさ」は社会的に通用しない。もしあなたがこれから日本に長く住むというなら、日本の社会習慣も知っておいたほうがよいだろう。もし予約日に行けないとわかったら、連絡を入れる、そしてあらたに別に予約をとりたい日があれば、そこで入れる。なぜなら別の人たちの予約ですでに予約が入れられない状態の日があるわけで、その日に来られても対応してあげたくてもできない時がある。・・・と当たり前のことだけ話した。フィリピン人女性53歳、フィリピンへの一時帰国から戻ってきて来院、日焼けがすごい。おまけに太っている。なかなか来れないという本人の希望で例外的に降圧剤を3か月処方していた。帰国してもとの会社に雇ってもらおうと訪ねたところ、働いてもいいという医師の診断書を持ってきてくれと言われたそうだ。血圧を測定したところ、降圧剤を内服しているにもかかわらず、160/100といつもよりかなら高い。やむをえず、降圧剤を変更することにしたが、前回3か月処方したためにまだ1か月分、現在の薬があるはず。1か月分が二重処方になってしまう。これでは医療費の無駄と薬の無駄だ。何か月かに1回の受診では本人は単に医療費が安くなり、医療機関を受診する手間も省けてよいかもしれないが、医師の目からはこの間、変化があった場合の対応が遅れる可能性が高く、怖い。本人に話して以後は例外的長期処方はやめることにし、今回は新たな処方をまずは2週間分だけ行った。ところでフィリピン人だけでなく、南米の人もタイ人もベトナム人も一時帰国するとなると、月単位で行ってしまう人が多い。自営業ならともかく、会社勤めなら会社側からみたら極めて困った人たちになってしまうのではないかと思う。その間の人のやりくりは並大抵ではないだろう。するとこの女性のように一回仕事場をやめて行くことになる。帰って来てからまた仕事探し・・・これでは生活がなかなか安定しないだろうと他人事ながら心配になる。それに企業が外国人を雇用することに躊躇するのではないかとこちらも心配になる。
  • 2018/5/15 9:00
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スリランカ人男性38歳、39度の高熱と激しい頭痛で来院。2日前にスリランカから帰国したとのこと。スリランカにいる5月2日ごろより37度台の発熱があったらしい。前日、仕事から帰ってきてだるさを自覚、夜中と早朝に2回嘔吐、そして発熱とはげしい頭痛、下痢はなく、咳、痰があるとはいうものの、僕の前では咳も痰も出ていない。緊急で血液検査をしてみたところ、白血球数15600、CRP11.2といずれも高値で、細菌感染を強く疑う。胸部レントゲン写真を撮影するも異常なく、胸の音もきれい。近くの公立小学校でインフルエンザの集団感染がまだあり、おとなにも感染が広がっているので、念のために行ったインフルエンザ検査も陰性だった。それでもベッドに休んでもらうと頭を抱えるぐらいに痛がる。髄膜炎も否定できないし、その原因として輸入感染症も否定できないので、近くの公立病院に連絡して入院させていただいた。こういうケース、いつも思うのだが、輸入感染症については正確な情報がえられる手段が欲しい。ペルー人女性63歳、先日、前胸部に縦長の痛み、不快感があると来院。下端がみぞおちに達していたので逆流性食道炎を疑ってオメプラゾールを処方したのだが・・・内視鏡検査にやってきた。挿入してみると逆流性食道炎の所見はまったくなく、その原因の食道裂孔ヘルニアもない。胃も十二指腸も異状なし、その後行ったエコー検査で胆嚢にも異常なく、心電図も異状なし。症状はオメプラゾールで少しは良くなっているが、完全に消失はしていないとのこと。これ以上の検査がすぐに必要とは思えず、オメプラゾールの内服でしばらく様子をみることとした。
  • 2018/5/14 9:00
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ベトナム人女性81歳、インドシナ難民として日本にやってきて30年近く、言葉がやはり不自由、日本語では難しいことは理解できない。今まで住居の近くで診てもらっていた医療機関が突然廃院になったとのことで来院。こういう人がいて近々にクリニックにやってくるということは月1回来てくれるベトナム人スタッフからきいていたので、あまりあわてなかった。やたらと薬が多く、少し整理をさせてもらった。ジェネリックが処方されていて、こちらでもジェネリックを処方すると薬の名前、シートの色、薬剤の色など異なるかもしれない。するとちがう薬が出ていると心配になる人がいるので、ベトナム人スタッフに電話で通訳してもらった。インドシナ難民といえば、数日前、インドシナ難民として日本にやってきた女性から電話があった。彼女はタイの難民キャンプで生まれて、日本にやってきた時が3歳ぐらいだと思う。近くの市立病院の外科に勤務してインドシナ難民定住促進センターの嘱託医を兼任していた僕が彼女の母親の消化器疾患を診察して以来、ずっとの「つきあい」となった。開業してからは風邪をひいたと言っては姉といっしょに母親に連れられてやってきた。中学校に進学したときも県立高校に進学したときもよく覚えているし、進路の相談をされたこともあった。医療系に進み、病院勤めを始めた時は堅実な道を選んでくれたと喜んだ。数年前に日本人男性と結婚、式の彼女の側の主賓が僕だった。結婚後、体のことで相談を受けたことがあり、僕の紹介で受診した婦人科で卵巣の内視鏡手術を受けたこともあった。妊娠はするが、初期のうちに流産となったことが何回かあることは聞かされて知っていた。彼女も、もうあかちゃんはあきらめようか?と思っていたというが・・・「先生、あかちゃんできました」と聞いたとき、僕もうれしさで感動した。もう妊娠5か月になるそうで、どうして今まで教えてくれなかったの?と訊ねると、また流産してしまったらと思い、安定期に入るまで僕への連絡を控えていたとのことだった。あの目がキラキラしていたDちゃんがお母さんになる、感無量。
  • 2018/5/12 9:00
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いつも午前7時前にはクリニックにやってきて行政や医療機関などからの郵便物の整理をし、経営者としての経理の仕事をし、このブログを書き、メールのチェックをして8時50分から診察を開始する。8時近くになると早番の職員がやってくる。昨日の朝、やってきた職員がクリニックの前に男性がひとり立っていて、患者ではないようだったので話しかけたらアルゼンチンから来た○○です、先生に伝えてくれと言われたとのこと。なんと一週間ぐらい前にアルゼンチンから電話してきた旧知の医師だ。彼は日本で生まれて、幼稚園ぐらいのときに両親に連れられてパラグァイへ移住、隣国アルゼンチンで医師になり、日系の医師を招いて日本で研修してもらうJAICAのプロジェクトで日本にやってきて、僕の所属していた外科学教室で外科と内視鏡のトレーニングを受けていた。胃班あずかりとなったため、僕としばらく寝食をともにしたことがある。先週、奥様の健康に重大な問題があることがわかって電話をかけてきた。しばらく連絡がなかったのでその時も非常に驚いたが、何も言わずに地球の裏からやってきたことにはるかに驚いた。彼も奥様も日本の国籍は残っているそうで、お子さんも日本で働いているそうなので、日本での治療の可能性を考えたとのことだった。幸いなことに車で30分程度のところに奥様の病気の専門医で大学の外科学教室の先輩がオーナー院長を務める病院があるので、そちらを紹介して行ってもらった。これからのことを考えると胸が重くなった。スリランカ人の7歳のお嬢ちゃん、右の下腿に大きないぼがある。いくつかの治療法について母親と話し合ったのだが、1回で終わる治療を望みたいということなので、外科的に小手術で切除することにした。皮膚に麻酔のクリームを塗り、効いたと思われるころになり、極細の針を使って局所麻酔を打ち、切除して縫合、ごく短時間で終わったが、感心なことに泣きも暴れもしなかった。
  • 2018/5/11 9:00
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タイ人女性50歳、血圧が180まで上昇し、自分でも驚いて1週間前に来院。アムロジピン6ミリを処方した。1週間内服して来院。渡した血圧手帳を見ると自宅では130から140台に下がってきている。11時ごろだったが、計測すると130/80 、これでちょうといいのかと思い、採血して一か月分処方して待合室に戻ってから、再度話がしたいと言っていると看護師がおしえてくれた。この薬を飲むとふらふらするというか、仕事中に眠くなると訴える。血圧手帳のデーターや11時になってからの血圧から推測するに、血圧が下がりすぎているとは思いにくい。しかし本人が薬に対する信頼を失っているようなので、イルベサルタン100ミリに変更して処方した。それでも訴えが続くようなら再度考えると話した。月曜に就労のための健診にやってきたフィリピン人とペルー人の男性のうち、フィリピン人男性がやってきた。S-GOT, GPTが軽度に高く、どうやらA型肝炎に罹患歴があるのではないかと推察した。体型から想像した通り、LDLコレステロール、中性脂肪が軽度に上昇していて、食事療法などの話をした。もうひとり、ペルー人男性はやってこなかったが、職員の話では朝から近くの駅前で酒を飲んでいるのを見かけたことがあるとのこと、中性脂肪は300を超え、s-GPT, γ-GPTも高値、おまけにHDLコレステロールは30台、食事療法に運動療法、場合によっては内服治療が必要だと思う。健診の目的が就労するためなので、あまりこのように書くと就労できなくなるのではないかと心配になることがある。それでも医学的な「虚偽」は書けないと思う。
  • 2018/5/10 9:04
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連休明けで大変込み合った一日。平日だったのに外国人患者も18人。彼らを見ていると、すでに「日本の一部」になっていることがよくわかる。就労のための健診に予約なく2名が別々にやってきた。一人はペルー人男性、もう一人はフィリピン人男性、予約しなければしませんというほど大きな医療機関ではないので、少し待ってもらうことは話して引き受けた。それにしてもふたりとも「いい体格」というより太っている。20台なのにBMIが33や34という数字、すでに成人病予備軍だ。きょう明らかになる血液検査の結果次第では、栄養指導したほうがよいと思う。ペルー人女性63歳初診、受付からは喉が痛いらしいと聞いたが、直接問診すると、のどではなく、前胸部の中央からみぞおちにかけての痛みらしい。はっきり痛いとは言わなかったような気がする。逆流性食道炎の可能性を考え、オメプラゾールを処方し、彼女の定休日である土曜に内視鏡検査の予約を入れた。もし、逆流性食道炎なら土曜までには症状が改善していることだろう。フィリピン人男性56歳、HBs抗原は陽性だが、HBe抗原は陰性だった。現在、症状はまったくなくキャリアの状態だということを説明した。しばらく考えているようだったが、「もうひとつときどき、耳の後ろがピンと痛くなり、いや痛いんじゃないけど・・・すると背中から腰まで痛くて・・」と言い出した。CTはどうか?とかむずかしい言葉は日本語では話せないし・・・と言われてもクリニックのフィリピン人スタッフを他の医療機関にまで常に付けてあげることも不可能だ。現在、入国管理事務所と在留資格についてもめているようで、以前にも同じ状況でやってきたフィリピン人男性のことを思い出した。そういえば遠路1時間かかる距離なのに、その彼と住まいが同じ市内、最終的に在留許可が下りず、帰国したが・・・
  • 2018/5/8 9:00
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ゴールデンウィークも終わってしまい、今日から体が慣れるか、心配。5月1日の連休の狭間には日本人の患者も多かったが、外国人患者も19人と多かった。内訳はフィリピン人5人、ペルー人5人、韓国人2人、アメリカ人、タイ人、スリランカ人、パラグァイ人、パキスタン人、ドイツ人、ベトナム人各1人。あと1か月と10日で69歳になる。働き盛りというよりは坂を下り始めるころだろう。外国人を含む一般診療を行いながら、年間500例の上部消化管検査を行うなどという「離れ業」もいずれ、体力的にできなくなるだろう。さらに郡市医師会長として医師会関係の仕事が主に午後7時前後から、医師会内部の会議、大和市の各関係部署との話し合い、県保健福祉事務所との会議、県医師会関係の会議など、忙しい時期には平日の半分はこういう仕事で埋まってしまう。おまけに依頼された原稿を書くこともしばしば。働き方改革などといわれているのに、それに逆行するかのごとく、朝は7時前にクリニックにやってきて、夜は9時過ぎに帰宅する毎日。睡眠を十分にとることだけ、気をつけている。こういう環境にあってAMDA国際医療情報センターの理事長としての働きは各事務局員がしっかりとやってくれているので本当に助かっている。日本における外国人の人たちの診療体制も今のままではいけないと思う。今回、日本医師会雑誌の特集号に書かせていただき、数年を経ておよその目安がついたとき、パイオニアとしての僕の役割も終わるかなと期待をしている。
  • 2018/5/7 9:00
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4月28日の土曜日、連休が始まったためか、日本人患者はいつもの土曜に比べて少なかったが、外国人患者はいつも通り。小児科と合わせて13人来院。フィリピン人6人、ペルー人4人、ドイツ人、パキスタン人、ベトナム人各1人、きょう5月1日は連休の狭間だが診療する。内視鏡検査の予約にペルー人がひとり入っていた。先日、日本医師会雑誌の来年3月の特集号の企画・監修の依頼を受けた。僕が依頼を受けるのだから内容は外国人医療に関してなのだが・・企画・監修には僕を含めて3人が指名されており、みな、えらい先生ばかりで僕は開業医の代表というところだろうと思う。まとめ役の高名な先生から日医生涯教育担当を通じて素案が送られてきた。編集委員会ですでに決定されたらしい特集号のタイトルが「インバウンド診療への対応」となっていた。僕等が手を出すこともできないようなところで決まったタイトルなのだろうが、まずこれが気になる。「インバウンド」という横文字で内容がわかる医師がどれほどいるだろう? 特集号もページを開いてもらえないと意味が薄れてしまう。そしてこの「インバウンド」の意味は観光などでやってきた人たちの受け入れのことであって、いわゆる訪日外国人を対象にしていますということだ。訪日外国人の医療は継続性のある医療ではなく、かつ保険外診療であり、かつメディカルツーリズムも含むとしたら、それは大都会の大病院と観光地の医療機関しか携われない性格のものだ。政府は医療を成長戦略の一環としてとらえているようだが、それは僕らが慣れ親しんだ保険診療とは異なる。僕ら開業医が通常、拝見しているのは日本人社会に住んでいる230万人を超える外国人いわゆる在留外国人とは意味がちがう。3月の日本医師会臨時代議員会で、東京都選出の代議員が訪日外国人の医療について執行部に質問した。僕はその追加質問させていただいたのだが、その直後に某県の医師会長がさらに追加質問というか、意見を表明し、自分の県では行政、ボランティア、一体となって在留外国人の受け入れの「かたち」を作っており、そちらは大きな問題はなく、問題は訪日外国人の問題だと話した。その県の在留外国人への「かたち」ができていることはよく知っている。なぜかというとその設立記念日の基調講演に当地まで招かれて泊りがけで行ったのは僕だから。しかし、現実はその「かたち」もうまくは機能していない。こういう誤ったシグナルをこういう立場の人に送られるのは困る。話がそれてしまったが、日医雑誌の特集号が問題提起や単なる論文ではなく、訪日も在留も含めた外国人医療について、診療してくださる最前線の先生方への指針、すぐにでも役立つ情報が満載のものとなってほしい。そう心から願い、日医担当を介して意見を書いた。
  • 2018/5/1 9:00
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