AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20170509のエントリ

インド人男性39歳、高血圧と中性脂肪の高値で降圧剤とOmega 3 fatty acidを処方していたのだが・・・体に発疹が出て、両側の腕が痛いからとOmega 3 fatty acidの内服をやめてしまっていた。体重も減少したのでいいだろうと。しかし、このOmega 3 fatty acidはすでに3年も内服を続けていて、この薬のための副作用が今頃になって発現するとは思いにくいのだが・・・たぶん内服したくない理由もあるのだろうと中止したままにして、次回採血して値を診させてもらうことにした。遠方からフィリピン人の家族3人が受診、たぶん電車で来たとすると自宅からは1時間以上かかっているはずだ。ありがたいと思う気持ちが半分と申し訳ないと思う気持ちが判断。こんな遠方までと思っても、患者に尋ねると、それでも同じ国のスタッフがいてタガログ語で症状が言えることがいいそうだ。たしかにそうだろうと思う。いくら英語が話せるとはいえ、もし海外で日本人スタッフがいて日本語で話しても理解してもらえるなら、僕でもそちらに行くだろう。カナダ人女性29歳、軽度の急性感染性腸炎と思われる症状で来院。話からどうやら英語学校の教師をしているようだが、日本の公的保険には加入していない。尋ねてみると日本には3年後までいるという契約で来たと言うので、それはすなわち住民基本台帳に掲載されている状態という意味で、それはまた日本の公的保険に加入する資格が明確にあるということを示している。語学学校では社会保険に加入させてはくれないのだろう。これって妙な話だ。もし、語学教師として生活できるぐらいの給与があるとしたら、それだけの時間を勤務しているということで、社会保険に加入する資格があるはずだ。たぶん、会社が経費を減らす目的で、社会保険への加入を認めずに、加入するなら国保へと誘導するのだろう。どうして推察できるかというと、社会保険の場合は月の掛け金は会社と本人の半々払いということになり、会社としては払いたくないし、また加入すれば強制的に給与から天引きされるはずだ。すなわち会社が社保にさせようとしても自分の意志で加入しないということはできない仕組みとなっているのだ。法的には社会保険に加入資格のある人は国保加入より社保加入が優先されることになっており、会社が法律違反をしている可能性が極めて高い。会社が社保に加入させないと、自分で国保加入を選択することになるのだが・・・手続きは自分でしなければならない。すると保険料を支払いたくないとか、故国で民間の保険に加入しているから国保には入りたくないからとか、そういう理由で日本の公的保険については「無保険状態」になってしまう。「なってしまう」というより「自分で選択してしまう」のである。ところがもっとも重要なことは日本では外国人でも公的保険に加入する資格のある人は加入が義務付けられているということだ。法的に個人の意思で加入を拒むということができないことになっているということだ。ところが、何の罰則もない義務なので、こういう無保険状態が「野放し」になっている。医療を担当する側からみると実に困ったことである。
  • 2017/5/9 9:08
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