AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20170303のエントリ

今はもう31歳を過ぎた息子と30歳まであと3週間を切った娘の子育てをしていたころ、
相談されたときにはすでに選択肢がなくなっていて・・・・もっと早く言ってくれたらほかの選択肢もあったのに、この忙しい身なのに・・、でもこどもにむかって「真剣に」怒るわけにもいかず、いらいらしたことがあったような記憶がある。そんな気持ちを思い出すような相談がAMDA国際医療情報センターに寄せられた。フィリピン人の女性が臨月なのだが、一度も妊婦健診を受けておらず、ビザも切れていて、公的保険にも加入しておらず、受け入れてくれる病院が見つからないというのだ。某役所からの相談なので内容にはまちがいがないと思う。自宅出産かどこかの医療機関に「飛び込み出産」をするかもしれないと相談者は続けたらしいが・・・なんでこんなことになっちゃったの?とまずは言いたい。AMDA国際医療情報センターの理事長としてではなく、一人の医師として状況を考えた場合、受け入れない産婦人科を非難することなど到底できない。産婦人科はそうでなくても訴訟がもっとも多い診療科であって、このように妊娠の経過もなんにもわからないお産を突然受け入れろということは危険に身をさらせと言っていることにほかならない。こうなってしまってはだれかが受け入れざるをえないのだろうが、その「だれか」にとっては降ってわいたような災難であるにちがいない。僕自身も突然、臨月に近いフィリピン人女性がやってきて、お産を受け入れてくれる医療機関を探してくれと言われたことがある。
少々腹がたったが、それでは何も解決しない。このようなことがないよう、妊娠したら産婦人科を受診し、母子手帳をもらって・・・と日本での出産に至るシステムを外国人コミュニティの人たちに教えてあげることが手っ取り早いと思う。実際、大和市医師会では僕が経験したこのケースを機会に、医師会として外国人コミュニティに対して通訳付きで日本の医療制度とくに予防接種や妊娠出産について話をしたことがあった。しかし、この相談ケースのようにこれに在留期限切れという要素が加わると、これはもう一医療機関の努力ではいかんともしがたい。
  • 2017/3/3 9:00
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