AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201703のエントリ

昨日はなぜかHIVの即日検査の希望者が4人もいた。そのうちの一人がタイ人女性28歳、1年前にも即日検査を受けていて、その時は陰性だったのだが・・・彼氏ができて、ほかにパートナーはいないのだが、心配になって夜になると寝られないとのこと。なぜそんなに心配なのかは話してはくれない。結果は抗原も抗体も陰性で、にこにこして帰って行った。フィリピン人女性31歳、昔はフィリピンパブで働いていたが、今は介護職。ときどき右下腹部に腹痛があるという。便は毎日出ていて、でも軟便のことがあると話してくれた。こういう状態が1年ぐらい続いているとのこと、昔、フィリピンにいたころはどうなのか?と尋ねてみたところ、今と同じような痛みや軟便、下痢があったと教えてくれた。ちょうど介護職に転職して1年近くらしい。どうやら過敏性腸症候群ではないかと考えて、説明した。薬は飲みたくないとのことで食生活などの注意をした。タイ人女性53歳、高血圧とアレルギー性鼻炎、その他いくつかの疾患あり。バンコクから東へ遠く離れたカンボジア国境のシーサケットの出身、ラオス系の人たちも多いところだ。そういえば東北タイのラオス国境、メコン河を望むムクダハンという街があるが、日本のODAでメコンに架けた橋を渡るとラオスのサバナケットという街に入る。シーサケットとサバナケット、「ケット」というのはラオス語で街を表す言葉なのだろうか? 診察をしていたら、彼女のラインが鳴った。出てもいいよと話すと「今、病院で診察中だから」と小声で話している。相手はバンコクにいる娘さんだそうだ。なんと地球が狭くなったものよと思う。
  • 2017/3/31 9:00
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フィリピン人男性32歳、B型肝炎のキャリアだそうで、肝機能をチェックしてほしいとやってきた。採血し、通常の肝機能の項目と原発性肝臓がんの場合に上昇することが多い腫瘍マーカーであるα―フェトプロテインについて検査をしようと検査項目に丸印をつけていたら・・・フィリピンにいるときからこれを飲んでいますと見せてくれた薬があった。ブリストル・マイヤーズ社で作られている抗ウィルス剤だった。なんと今でもフィリピンから送ってもらって内服しているという。これはB型肝炎ウィルスそのものをやっつけることを目指して処方されているということであろうと思い、HBs抗原とHBs抗体を検査項目に加えたが・・・この薬を2年半内服しているとのこと、こんな内服の仕方をしていてよいのか、疑問に思った。ペルー人女性59歳、隣のZ市からやってきた。花粉症だと言うが、咳や痰、のどの痛みもあるので、それだけとは思えない。たぶん花粉症、正確にはアレルギー性鼻炎があるところに急性咽頭炎が重なったのだろう。両疾患についての処方を行った。フィリピン人男性66歳、1か月程度、マニラからバスで3時間程度のところにある田舎に里帰りしていたらしい。でっぷり太って帰ってきた。日本のコメはおいしいとみんないうが、やはり田舎の料理は口に合うのだろう。
  • 2017/3/30 9:10
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昨日は寒かった。きょう、クリニックまで運転してきたが、丹沢の山系が「すぐそこ」に真っ白に見えた。ベトナム人男性22歳、どうやら技能実習生で来日しているようだ。会社の健診にて血圧だけ測定していなかったが、実習のために計測して書類を提出することが必要とのことで、会社の人に付き添われてやってきた。簡単な日本語はそこそこわかるようだが、もちろん医学用語はわからない。会社の人に尋ねたら、ベトナム人の技能実習生は3人いるそうで、月に1回、ベトナム人の通訳がやってくる日があると話し、4月5月の来院予定日を教えてあげた。フィリピン人女性49歳、いつもは高血圧で通院中、血圧測定し、処方を書いて終わりと思っていたら、会社から健診の結果を渡されたとカバンの中から書類を取り出した。よくわからないので解説してほしいと言う。これがけっこう時間がかかるが、断ってはいけないので、目を通してコメントについて話した。要するに血圧はこのまま治療してくださいということと、肝機能がを示す数値がほんの少し高いので精査が必要と書いてあった。すでに肝機能のごくごく軽度の異常値については承知していて、精査したところ、A型肝炎抗体が上昇していたので、以前にA型肝炎ウィルスに感染したことがあるためだろうと話したら、ようやく安心した顔になった。
  • 2017/3/28 9:05
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スリランカ人女性28歳、隣接するA市からの初診、お子さんを連れてご主人とやってきた。甲状腺が腫れているのではないかと言うのだが、たしかに腫れている。エコーでは均一像でたぶん橋本病ではないかと思った。採血して1週間後に来院してくれるようにお願いした。衣服からイスラム教徒とわかったので、タミール人か?と尋ねると、そうですという返事。スリランカには多数派で北インドから渡ってきたと言われる仏教徒シンハリ人と少数派で南インドからわたってきたというヒンズー教徒のタミール人がいて、長きにわたり、争いが続いていた。ヒンズー教にはカースト制度という身分制度があり、カーストが低い人やカースト制度の中にも入れない低い身分の人たちは集団でイスラムに改宗するのだと、35年前にスリランカを訪れたときに聞いた覚えがある。ただ、やってきた患者はどう見てもお金に困っている人たちには見えなかったが。ペルー人男性78歳、咳が止まらずに近くの医療機関を受診したところ、喘息ではないかと言われ、テオフィリンなどの薬を処方されたとのこと、お薬手帳を見せてくれた。内服してから動悸がひどくなり、中止して以前に診察を受けたことがある僕のところにやってきたのだが・・・動悸は1分間に100を超えていたらしい。テオフィリンを中止したら改善したとのことだが、彼が考えた通り、テオフィリンの副作用だと思う。中止してくれてよかった。フィリピン人女性52歳、いつも高血圧で拝見しているのだが、会社の健診の結果も持って現れた。この結果をすべて英語で説明、胆石症と書かれていたのでエコーでチェックを行ったら、大小3つの胆石が見えた。手術の話もしたのだが、受けたくはないの一点張りだった。土日は日本医師会の代議員会、慣れないことで疲れたが、全国の医師会からの代表質問の中にも個人の質問の中にも外国人医療に関するものは残念ながらなかった。代議員会でとりあげられる質問は事前に厳選されて、午前午後で計16題程度、これではやむをえまい。僕が神奈川県医師会を通じて提出していた外国人医療に関する質問はいわば最終候補には残っていたが、最後の最後で落ちてしまった。神奈川県医師会どころか関東甲信越医師会としての代表質問はわずかに一つなので、やむをえまい。こういう質問があるのだということをその過程でわかっていただいただけでもよしとすべきだろう。
  • 2017/3/27 9:00
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17歳の日系ペルー人の御嬢さん、前日から発熱していて母親といっしょにやってきた。高校に荷物を取りに行きたいそうだが、インフルエンザならそうもいかなくなるので、鼻腔から検査を行ったところ・・・泣かれてしまった。こういう涙には弱い。アメリカ人女性54歳、潰瘍性大腸炎の薬が欲しいとやってきた。症状もとくに変化がないらしいが、顔の表情が全くなく、どうやら精神科疾患のほうがうまくコントロールできていないような印象を受けた。夕方になり、日系ドミニカ人の8歳の御嬢さんが額にけがをしてやってきた。転倒して煉瓦にぶつけたらしく、出血が止まらない。母親は顔に傷が残るのではないかとすごく心配していたが・・・傷をガーゼで拭いてみると、傷自体は小さいということがわかった。縫合すると縫合の針穴が傷として残ることもあるので、思い切ってスリーMテープで固定してみた。するとそれ以上の出血はなくなったので、そのまま横に2本固定を加えて終わりとした。仕事を終えてから県医師会へ。午後7時半から医療と介護の連携についての県医師会主催の研修会の講師を務めたが、いつもは外国人医療について話しているのに、なんだか不思議な気持ちだった。
  • 2017/3/25 9:02
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桜が咲き始めた。春も盛りというのにまだ朝夕寒い。フィリピン人女性60歳、高血圧で通院中。今までLDLコレステロールが高くなったことなどなかったのに、先月の血液検査で200を超えてしまった。こういうときはまずは食生活に変わりがあったかどうかを尋ねてみるのだが・・・大ありだった。娘さんに体にいいからと勧められて、朝夕卵を一個ずつ食べていた。なにかにいいことも度をすぎると別のことに影響が出る。卵を食べてはいけないとは言わないが、少し控えるようにと話した。来月、再度血液検査を行って経過をみることにした。フィリピン人女性61歳、高血圧の診察を終えた後、廊下でフィリピン人スタッフと長い時間、話し合っている。通りかかるとなにかを書いている。よくよく見ると、予防接種の問診票だった。あれぐらい日本語が上手になっても、文字になった日本語はわからないそうだ。僕のクリニックではフィリピン人スタッフがフィリピン人、スペイン語の人たちの問診を手伝ってくれる。日本語を彼らの言葉に置き換えて説明している。いいかげんな理解のまま、「理解しました」に○をつけて予防接種を受けるということが全国で行われているのだろう。なにか副作用がおきたときの責任問題を考えると怖いことだと思う。
  • 2017/3/24 9:05
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フィリピン人女性53歳、降圧剤を今回は指示通りに内服していたようで、血圧は正常範囲内に下がっていた。続けてくれるといいのだが・・・よくなるとまた来なくなってしまうのではないかと心配する。フィリピン人に限らないが、発展途上国からやってきた人は一般的に慢性疾患のフォローアップが非常に難しい。何度も何度も話をするのだが、よくなると来なくなってしまい、悪くなるとまたやってくる。ひとしきり、日本人の旦那さんが家庭内で暴力をふるうと話していったが、どちらが悪いのか、僕には判断できない。フィリピン人男性54歳、下半身がだるいと訴える。両下肢をみると男性としては相当にひどい静脈瘤があった。昔は僕もストリッピングを行っていたが、そういう外科的適応がありそうだと判断し、専門医への紹介の話をしたのだが、怖くて行きたくないと言われてしまった。ただ考えておいてほしいということは強調した。アメリカ人の男性、米軍基地内に居住しているので、日本の公的保険はなし。クラミジアの感染症らしいと言う。性的交渉の時期、現在の症状を考えるときわめてそれらしいが、時期的に血液検査ではわからず、尿培養でもすぐには出ない上に、医療費の問題もあり、ジスロマック500ミリを4錠、一回だけ内服してもらうことにした。専門医からみたら、治療のしかたとしては王道ではないと理解はしているのだが・・・このようにせざるをえない場合もある。ほかにペニスの問題もあるというので、これについては泌尿器科の専門医を受診するように話したが、すでに友人から近くの公立と民間の総合病院に連絡をしてもらったが、午前中は仕事を休める日がなく、これらの病院の泌尿器科の外来診療は午前中だけなので受診できないと言う。それで午後の時間に僕のところに来たのだなと理解した。しかし、このペニスの問題についてはやはり泌尿器科の専門医のほうがよいと判断し、近くで開業している泌尿器科を紹介したが、英語の対応ができなかった記憶がある。友達と行くように話しておいた。
  • 2017/3/23 9:00
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 今度の日曜に日本医師会の定例代議員会がある。前日には関東甲信越医師会の懇談会もあり、久しぶりに都心でホテルに泊まることになった。日本医師会の定例代議員会での質問があるかないかを神奈川県医師会では各日本医師会代議員に尋ねており、僕にもお尋ねが来た。外国人が増え続ける中、外国人患者は大きい病院ではなく、小さな地域の医療機関でも増え続けていると想像できる。それは観光客だけでなく、日本に我々の隣人として居住している外国人が多くなっているということを示すものだ。しかし、オリンピックを控えて外国人観光客の増加で収益をあてこむ国交省も観光庁もそして多数の企業も、お金を使ってくれる観光客にのみ関心があるようだ。大きな病院には通訳を置くなど厚労省としても支援をしているようだし、神奈川県のように県が後押しするNPOが県内の大きな病院と契約して必要に応じて予約制で通訳を派遣するシステムのところもある。
しかし、観光客や外国人居住者が言語のサービスがあるからといって、2次医療、3次医療の大きな病院に押しかけたらどういうことになるだろう? 日本人はかかりつけ医制度でまずは1次医療機関を受診しなさいと言いながら、結果的に外国人を2次3次医療機関で受け入れるとなると、日本人に対する差別になりかねないし、たぶん日本の医療システムは相当に混乱することだろう。もしかして、観光客を診ることは保険を持たない自費診療の患者を診ることになり、それは儲けにつながるから別口で診るなんてばかなことは考えてのことではないと思うが。1次医療はまずはクリニックなどで拝見すべきことだろう。それが日本医師会のいうかかりつけ医制度だと思う。しかしながら、1次医療機関で言語のサービスがあるところは限られているし、外国人医療には慣れていない。だから小さな1次医療機関で外国人患者を受け入れるについて、日本医師会のどのような考え、支援をしていくつもりか?と質問するつもりで質問書を提出した。神奈川県医師会の理事会では僕の質問ともうひとつ、副会長の質問が正式に質問として認められた。ただし、今度は関東甲信越ブロックの質問として認められなければ、質問は日の目をみない。今回はどうやらここでだめだったらしい。しかし、今回であきらめずに日本医師会の代議員を続けている間はいつか取り上げられると期待して、今回の内容のものを質問として出し続けたい。
  • 2017/3/21 9:00
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ベトナム人男性65歳、きょうの土曜日が一か月に一回のベトナム人通訳の来院日だというのにきのうやってきた。これは偶然ではなく、土曜日にやってくる通訳には会いたくないという意思表示だろうと強く推察できるので、来月の通訳来院日も敢えて教えなかった。このように通訳を敢えて避けるという人はほかにもいなかったわけではないが・・理由はいくつかある。ずいぶん前だが、ある病院で某言語の通訳についてのあまりよくない噂を聞いたことがある。通訳をしてあげている患者からひとり2000円程度のお金を徴収していたというのだ。真偽のほどはわからないが、複数のその言語を使う人たちから聞いたことがあったので、あながち嘘とは言えないと思った。自分の政治的信条が通訳とはちがうので、来ないという経験もしたことがある。カンボジア難民出身の通訳を雇用していたころだが、カンボジア難民は故国の政治状況を受けて4つのグループに分裂していて、お互いにあまり行き来がなかった。遠く異国である日本にやってきてもこんなものかと思ったことを思い出す。そして、もうひとつ患者が通訳を避ける場合というのは通訳が医師など医療関係者の意を受けて、生活指導などした場合だと思う。通訳は代弁者にすぎないのだが、反発などでその通訳を避けるようになってしまう。このケースもそれに近いと思っている。
  • 2017/3/18 9:00
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きのう書いた件、近くの調剤薬局に電話して薬剤師に来てもらって顛末を聞いた。最終的に本人は納得して帰ったとのこと。それでもよく考えてみたら、こういう疑いは日本人患者にも持たれる可能性がないわけでもない。有効期限の説明は箱を見せてあげて、行ったほうがいいのではないかと話したが、調剤薬局ではどこも箱を開封してばらしたものを袋に入れて渡しているはずで、処方箋を見てから箱を開封するという作業はひとつ仕事を遅くすることにもつながりかねず、むずかしいのかもしれない。フィリピン人スタッフが出勤してから事のいきさつを話したところ、数日前に患者である女性から電話があったとのことだった。有効期限が切れた薬をくれた、私を殺すつもりか?と話したとのことで、これがもし本当だとすると精神科疾患も考えなければならないのかもしれない。パキスタン男性51歳、あす、一時帰国するからと来院。もともと過敏性腸症候群があるのだが、最近、おなかが痛い、口の臭いが強く、おならの臭いと似ていると言う。腹満もあるという。県内の国立病院ですでに消化管の検査は受けていて、「なんでもない」と言われたとのこと、「なんでもない」のに具合が悪いのはなぜだろう?と質問された。病気にはなにかが臓器にできる器質的疾患と働きが悪いという機能的疾患とがあり、内視鏡検査やCT検査でわかるのは器質的疾患であって機能的疾患はわかりにくい、先生が「なにもない」と話したのは少し言葉足らずだが、器質的疾患のことだろう、あなたの過敏性腸症候群は機能的疾患だからそういう画像診断ではわからないはずと話すとそれなりに理解してくれた。
  • 2017/3/17 9:00
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