AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20161210のエントリ

昨日のAMDA国際医療情報センターの日誌に・・・某東南アジアの国の男性からの相談があった。10歳の御嬢さんが大腿骨頭すべり症で骨頭壊死の可能性があるため、先月14日に手術を受けたが、これまでの治療費と合併症がおこった場合の治療費を含めて400万円が必要、一家は外交ビザで日本に来ており、プライベート保険にも入っていない、某区役所に尋ねたらAMDA国際医療情報センターの電話番号を教えてくれた、何か支援の制度はないかというものだった。このケース、本当に400万円もかかるのか?というような疑問もなくはないが、まずは父親が述べたことが真実として考えてみた。手術前に治療費がおよそいくらになるか?ということは病院側から話を聞いて入るはずで、それに対して誓約書も書いているはずなので、父親の責任は問われるだろう。またプライベート保険に加入してこなかったことも大きな問題であると思う。故国よりはるかに物価の高い日本に赴任するにあたり、「病気になったらどうするのか?」という備えを全く考えていなかったと受け止められる。さらに踏み込んでいえば、この手術を行った日本側の病院が外交ビザについて知っていたのかどうかも問われるだろう。外交官は日本の法律には従わなくてよい外交特権を持っているが、そのかわり、当たり前だが、住民基本台帳に記載されることはなく、したがって在留カードもない。在留カードを持たなければ、結核などの感染症に関する医療制度や児童福祉法第22条(出産助成)以外は適用されない。もちろん国民健康保険にも社会保険にも加入はできない。そして民間の保険に入っていなかったことも確認していたのかどうか・・・こういうケースで医療費の未払いが発生すると日本側の医療機関に入院治療については外国人の受け入れを拒否する動きも出かねないと心配している。ではどうしたら一番よかったのか?と質問されると、「はい、これです」ときっぱり言えることができないが、おそらく、救急ではなかったと想像されるので、ベトナムに一時帰国してベトナムの病院で治療を受けることがベストアンサーではないかと思う。すなわち、こういうケース、ケースが発生してしまってからでは対処法がほぼないのである。だから日本側の医療機関にも治療に踏み切ってしまう前に、外国人医療に関する情報を集め、慎重に判断することが求められるのではないだろうか。
  • 2016/12/10 9:00
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