AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20161202のエントリ

今週の月曜にAMDA国際医療情報センターに寄せられた相談の中に、結婚しているフィリピン人女性の父親が3か月の観光ビザで来日、交通事故で大怪我をして入院しているが、その医療費について国保に加入されられないか・・・という日本人男性からのものがあった。以前から日本人の配偶者の外国人の両親・家族が観光ビザや配偶者ビザでやってきて、日本に滞在中に大怪我に限らず、脳卒中、虚血性心疾患で入院し、その医療費に苦慮してなんとか国民健康保険や社会保険などの公的保険に加入させられないかという相談はあった。社会保険は組合がどう判断するかだろうからコメントは控えるが、こういうケース、通常は国保に加入できるなんてことはない。この相談者も法務省にまで相談し、いずれビザの種類を変更して国保に加入させられないかと考えているようだが、そんなことを許してしまえばそうでなくても苦しい国保の運営が破たんしてしまう。国保はどこからかお金が出てくる打出の小槌ではない。使ったお金は国保加入者がその収入に合わせて「もしも」のときのために毎月掛け金として支払っている中から出たことになる。そしてその掛け金についていえば、僕が以前に出席していた大和市の国保運営会議でも毎年、掛け金の値上げが提案され、賛成と反対で議論が白熱し、それでも国保というセーフティ・ネットを維持するために最終的にはやむをえず承認されている。このようなケース、治癒すれば当然、故国に帰るのだろう。するとその後に毎月掛け金を支払うなんてことはできるはずもない。悪い言葉で表現すれば、それは国保の高額医療費助成制度などおいしいところをつまみ食いすることに等しい。いつも声を大にして言うのは、こういうケースがあるからこそ日本人の配偶者である外国人の両親・家族が来日する際には、旅行保険または生命保険などなんらかの保険に加入してきてほしいということだ。このあたり、法務省、厚労省、国交省、観光庁などはもっとアピールしてほしい。そうでないと良心に従って受け入れた医療機関が経済的損失を被ることになる。事が発生してから日本側にいる人たちが国保加入を画策してもそれはかなわないと考えたほうがいいし、また国保への加入を許してはいけないと思う。これは人道上という言葉とは別次元の問題だと言わざるをえない。
  • 2016/12/2 9:00
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