AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20161129のエントリ

先週の土曜日の外国人患者数は僕のほうと小児科合わせて22人だった。昨日の月曜日、診療開始のころに近くの某巨大自動車会社から電話があり、研修で来ているスペイン人男性が胸が痛い、血圧が高いと話しているので連れて行きたいがいいか?とのこと。受付の職員にいいと話した。しばらくするとそれらしい人物が日本人スタッフに付き添われてやってきた。48歳の男性、母国では血圧は「ほんの少し」高い程度で、高脂血症で罹っている医師には血圧の薬は不要だと言われており、内服はしていないとのことだった。血圧を測定すると160/100であった。まずは血圧を下げるべく、アムロジピン2.5mgとビソプロロール2.5mgを処方した。今週の金曜に中国に向けて出国、中国には数日滞在してそのままスペインに帰国するというので、今週の木曜に血圧を再検させてもらい、安定しているようなら帰国までの分を処方することにした。英語で会話した初めは固い表情だったが、下手なスペイン語の単語で説明していくと急に表情が明るくなり、帰り際には笑顔でありがとうと言ってくれた。カンボジア人女性80歳、インドシナ難民として日本にやってきて30年になるはず。実はこの一家が陸路カンボジア国境を越え、タイ国側のサケオ県のカオイダン難民キャンプで日本政府のインタビューを受け、その結果、合法的に日本に受け入れられて、ほかの何家族かといっしょに空路成田にやってきて、政府が肝いりで開設したインドシナ難民大和定住促進センターに入所して身体検査から始まって日本語の訓練、職業訓練まで受けたとき・・・・このインドシナ難民大和定住促進センターの嘱託医はこの僕で・・・身体検査を行ったのもこの僕だった。すなわち彼らが最初に接した日本人の医師が僕なのだ。そういう関係もあって30年の時を経ても小一時間かかるところから通って来てくれる。ほかにも遠方からいまだにやってきてくれる同じ境遇のカンボジア人が少なくない。きのうは真ん中の御嬢さんが付き添って来てくれて、すてきな笑顔だった。でも30年という月日を日本で過ごしていても、日本語はほぼ話せない。こういう人が介護が必要になったらどうしたらいいだろうとときどき思う。
  • 2016/11/29 9:00
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