AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20160906のエントリ

先週の金曜日にAMDA国際医療情報センターに寄せられた相談から。センター相談員の返答がパーフェクトなので紹介しておきたい。千葉県在住のペルー人から、在住資格があり、自営業を営んでいるが、公的保険には加入するつもりはないが、こども手当を申請するにはどうしたらいいだろうかというものだった。市役所にこども手当についてすでに問い合わせたが、まずは国保に加入するように言われた、しかし自分は自由の身なのだから高い保険料を払うことを強制されるべきではないはずだという内容だった。相談員の返答は「日本に在住している市民として義務を果たさずに手当を受ける方法はありません。公的保険への加入は義務です。」とのことだが、しごく正しい。子ども手当は少なくとも3か月未満滞在の短期滞在の外国人にも支給されるものではない。合法滞在であることが条件であり、短期ではない合法滞在となると日本人と同じように国民皆保険制度が適用されることになる。それでも加入しないことについては罰則はないが、加入は「義務」とされている。なんでもかんでも日本にいるなら日本に合わせろというのは基本的人権から見て疑問符がつくときもないことはないと思うが、しかしこの場合は話がちがう。こういう「いいとこ取り」をしようとした結果、入院を伴う大きな病を抱えた際に結局は医療機関での保険外診療費が支払えず、あわてて国保に加入しようとしても法律により過去2年分または3年分の月額掛け金の総額を支払えと言われ、そのお金が支払えずに最悪の場合は医療機関に未納金という赤字を積み上げることになる。こういう例を今までいくつ見てきたことか。日本の国民皆保険制度は健康な時にも掛け金を支払うことによってできた財源で、病に倒れた人を支援する互助会的発想の制度だ。互助会に入らない人が多くなれば、この制度は崩壊する。こういう基本的な精神とルールを日本で暮らし始めるときに外国人にわかってもらう仕組み作りがまだ遅れていると思う。
  • 2016/9/6 8:59
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