AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201604のエントリ

朝の8時すぎにクリニックのインターフォンが鳴ったので出てみると、数日前に血液検査を受けたフィリピン人女性が立っていた。どうしても診療時間中に来院する時間が見つからないと言うので、やむをえず8時なら来ていると話したら約束通り、診断書を取りにやってきた。こういうエキストラのサービスがいやだとは言わない。しかし、彼女が会社から再検査を受けるべしという書類を受け取ってから5か月近く経過していたことを考えれば、もっと早く来てくれていたらこんなことをしなくてもよかったはずとつい思ってしまう。一昨日、ラーメンを作っていたお湯をかぶってしまったフィリピン人女性、どうしてかぶってしまったのかと尋ねたら、あかちゃんを胸にだっこしていてとっさにかばったためだと答えた。自分のこどもは誰でもいとおしいはず。理解できる。なのにこのところ、新聞をにぎわす自分のこどもに対する虐待。いつの世にもゼロではなかったと思うが、このところ、多い気がする。カンボジア人の難民出身者の介護施設に入るための書類、作成し終わり、家族が取りにやってきた。あの日本語力で施設に入ったらどうなるのかと他人事ながら心配になった。4月ももう半ば、空気が柔らかくなってきた。
  • 2016/4/15 9:00
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かわいそうにフィリピン人のお母さん32歳、ラーメンを作っていて首筋から熱湯をあびて熱傷で来院。傷をみると白いものが塗ってある。何?と尋ねると歯磨きペーストとのこと、驚いた。クリニックのフィリピン人スタッフが解説してくれたが、歯磨きペーストを塗るとスーッとして冷たく感じるのでフィリピンでは一般的な「行動」とのことで再び驚いた。たしかにスーッとするかもしれないが、消毒しようとしてもエキザルベを塗ろうとしてもペーストが塗ってあってうまくいかない。熱傷は2度ですでに皮膚が一部やぶれている。これで感染をおこすと3度のケロイドになりかねないし、ケロイドになってしまうと将来ケロイド癌の発生母地になりかねないので、予防のために抗生物質を処方した。数日前のAMDA国際医療情報センターの日誌にタイ人女性が数人、某空港にいてお金がなくて帰国することもできないという相談が同じタイ人の女性からあったと書いてあった。仕事があると言われてやってきたが、なくてこのようなことになったらしい。詳細は知りようもないが、政府が東南アジア向けの来日条件を緩和したことからタイ人をはじめ、アジアからの観光客はものすごい勢いで増えている。そういう効果を狙っての来日条件緩和でそれはそれでいいのだが、来日条件を緩和すれば当然、こういう観光客に紛れ込んだ不法就労を目的とした人も増えるはずだ。実際、法務省入国管理局の統計によると最新のデーターではその前年よりしばらくぶりに不法残留者が増えている。こういう事態もいわば予見できたうえでの政府の方針と思う。方針とは思うが、それに対する対策があるなら実施してもらいたい、なければまた10年20年前のように彼らが病気になったときに医療機関に未収金の山を築き、医療機関の現場が混乱するということも現実味を帯びてくる。
  • 2016/4/14 9:00
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午後になってフィリピン人女性の波。愛すべき人たちだが、みんな僕の頭を悩ませてくれる。自慢じゃないが、医師になって42年、患者とけんかをしたことはない。もちろん叱りつけたこともない。叱りつけて言うことを聞いてくれるなら叱りつけたいときもあるが、北風と太陽みたいなもので、やさしく真剣に話しかけたほうが効果はあると今でも信じている。であるが・・こういう日もある。フィリピン人女性44歳、会社の検診で糖尿病、高血圧が再検となって来院したのに食事をしている。食後に採血しても糖尿病に関しては正確なデーターは出ない。うーん、たしか電話で食べてこないでと話したはずだが。同じくフィリピン人女性34歳、こちらも会社の検診でLDLコレステロールと中性脂肪が高くて来院。午後からやってきたということは昼ごはんはどうしたのか?と心配になり、尋ねてみるとバナナを2本食べたとのこと。考え込んでしまったが、会社からのお知らせをしばらく放置していたらしく、もう時間がないと言う。バナナ2本ならとやむをえずに採血。データーを会社に提出しなければならない。メモでもいいから書いたものが欲しいという会社からの手紙を持っていた。今度は結果を取りにくる時間がないと言い出した。朝は8時45分から仕事だそうで、休みも取れないと。ファックスもないというし・・・・再びやむをえず、明後日の木曜日の朝8時頃、会社に行く前に寄ってもらうことにした。僕は毎日朝の7時過ぎにはクリニックに来ている。だからシャッターが下りていても○○にあるベルを鳴らしてくれと話したが、こんなことまでしなければならないのかと少しご立腹しかけた。それでも提出期限にもはや間に合わないし、休めないと言われたら、ほかに考え付く方法がない。そして極めつけは33歳フィリピン人女性、甲状腺機能亢進症があり、処方中。笑顔がかわいい彼女なのだが、ときどき1か月単位で内服を忘れてしまう。すると・・・手が震え・・などの機能亢進症の症状が発現してくる。最後の処方が2月20日で1か月処方だからすでに3週間内服していない状態で現れた。しかも・・・ドクター、ビッグニュースがあると僕の発言をさえぎった。ビッグニュースって何よ?と尋ねると・・妊娠していると言うではないか。びっくり。実は出産後ようやく1年で前回の出産のときも結果オーライだったが、甲状腺ホルモンのコントロールに苦労した。しかも今は妊娠初期、胎盤もできていないので薬をあまり使いたくない時期だ。なんでこんな難問ばかりつきつけるのだろうと思っていたら、さらにさらに左のまぶたにいわゆるものもらいができている。抗生物質が必要だ。内服しなければ悪化するだろう。やむをえず、1週間処方した。この時期の薬の摂取は胎児に悪影響を及ぼすことがある。こんな難問ばかりつきつけられての診療。疲れ果てて終了。
  • 2016/4/12 9:00
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カンボジア人女性78歳、とうとう介護施設に入ることになり、そのための検査に来院。自分の年齢さえわからなくなっていた。人間、いつかこういう時が来るが悲しい。ペルー人男性42歳、前日に外国人から電話が入り、フィリピン人通訳が対応したが、最後は日本語で話していた。その相手は彼だった。たしか内視鏡をやってほしいとのことで食べずに来院するように話してもらったのだが・・カルテに記載された住所を見てびっくり。茨城県からやってきたとのこと。相当前だが、クリニックの近くに住んでいたことがあり、僕が内視鏡検査を行ったことがあってやってきたと話していた。ただ本人が痛く感じるところは胃の場所ではなく、内視鏡は必要ないと判断した。会社の検診の結果も持ってきたが、中性脂肪が400近く、これって空腹時なのだろうか、あの日本語力ではあやしいと思い、スペイン語で何も食べず、飲まずを意味する「アユナ」で検査を受けたのか?と尋ねると、その日は朝食を食べたとのこと。ちょうど何も食べず飲まずでやってきたので、採血をして再検することとした。それにしてもこの程度のことで茨城県からやってくるなんて。医療機関情報から疎外されているのだろう。これから茨城に戻ると話していた。こういう時、もし治療が必要だとしても一回の通院で終わるわけがない。外国籍住民に対する医療機関情報を含む生活情報提供は絶対的に必要であり、その方法については自治体ごとにぜひ真剣に考えてもらいたい。
  • 2016/4/11 9:00
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32歳フィリピン人女性、隣の市から初めてやってきた。4日前には38.5度の発熱と喉の痛みと頭痛、3日前には一度解熱して2日前には38度の発熱と頭痛、昨日は少し楽になり、今日はもうなんでもないと言う。ではどうして来院したのかと尋ねると、この間、ずっと仕事を休んでいたらしく、会社から医師の診断書をもらってこいと言われたとのこと。こういうケースは少なくないが・・・困る。なぜってすでに病気は治癒しているし、治癒していないとしてもいつから具合が悪かったなどということは自己申告であって、それが真実なのか虚偽なのかはわからない。性善説にたてば信じてあげたいが、過去に煮え湯を飲まされたことも幾度かある。もう15年以上前だが・・・公立学校で英語を教えている若者が診断書を求めてやってきた。今回と同じように治癒したあとの来院だった。だいぶ困っているようなので書いたところ、実は病気ではなく、彼女と関西に遊びに行ったからということが後でわかった。隣の市の教育委員会で雇用していたやはり英語の先生が許された回数を超えて仕事を休んだ時は、教育委員会の人から「休みすぎだが、今回は診断書があればなんとかなるので書いてほしい」と電話があったが、きっぱり断った。これは私文書偽造になるのではないだろうか。医師なら診断書を書くのは簡単だろうと言われれば、必要があるなら手元に診断書があるのだから数分で書ける。ただし我々医師はその内容に全面的に法的責任を負わねばならない。医学的にあやまったことを書けばそれが裁判になったり、裁判の証拠として採用され、数千万円の慰謝料に結び付くことさえある。大げさに言えば医師の診断書が高いのはそういうすべてのリスクを背負う決意を込めて書いているからであって、5分で書ける程度のものだから高すぎるということではないのだ。で、このフィリピン人のケース、すべては自己申告であることを記載して書いた。それが事実であるから。午後になってフィリピン人スタッフからある女性のフィリピン人患者のご主人がビザのことで入管に呼ばれていると聞いた。別に彼が不法滞在をしているわけではない。女性患者の父親がフィリピンで酒に酔った席で、そこにいた別の男性と自分の娘を結婚させることを約束し、娘が知らない間にフィリピンで勝手に婚姻届を出してしまったそうだ。フィリピンに法律上の配偶者がいるわけで、ゆえに日本にいるこのフィリピン人男性は定住許可を取得した彼女の配偶者としてビザの更新をするのは不可能になったというわけだ。彼女は「先生が診断書を書いて入管に出してくれたらどうだろう?」とフィリピン人スタッフに相談してきたそうだ。フィリピン人スタッフはそれはむずかしいだろう、できないと思うと答えたそうだ。僕の結論も同じ、そういう虚偽の書類を書くことはもちろんできない。
  • 2016/4/9 9:00
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昨日は春の嵐、とくに午後になって続々と外国人患者がやってきた。屋外で働いている人は嵐で仕事が休みというのが原因らしい。ケニア人男性32歳、最近寝汗をかくし、体がだるいとやってきた。採血をしたが、その際にHIVの検査もするかと尋ねたら、ドクターが必要と思った項目はしてくれとのこと、即日検査を施行。ケニアでのHIV感染の状況も考えての僕の発言だったが、結果は陰性だった。タイ人女性56歳、体がだるくて咳が出るので点滴してほしいと言う。昔なら点滴は脱水がなおるぐらいで栄養はないし・・・と言うところだが、なぜか点滴すると元気になるという事例をたくさん見ているので、引き受けた。タイ人らしいのでタイ語で話しかけるが、反応がない。?????と思っていたが、右の耳がほとんど聞こえていないとわかった。500CCの点滴1本を済ませると「元気になった」と帰って行った。午後はタイ人、フィリピン人、ペルー人、フィリピン人、タイ人と患者が続き、3時を過ぎたころ、ようやく日本人のカルテが並んだ。
  • 2016/4/8 9:00
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昨日は水曜日で休診日。朝いつものように起きてまずは前日の医師会理事会の議事、報告等をまとめ、医師会員に送る月報の原稿書きをした。今回は理事会での議事、報告が多く、月報の原稿作りも楽じゃない。事務局に任せればいいという考えもあるだろうが、そうするとどこまで月報に書いてどこは書かなくてもいいのかとかそういう判断をまたしなければならない。けっきょく1時間余りで矢のように書き上げて医師会事務へメールで送った。おなかがすいてここで朝食。食べてからしまったと思った。食べると人間眠くなり、気持ちがゆるむ。とくに僕のような意志薄弱のいい加減な自分に甘い人間は気持ちが緩むといけない。でもここからが正念場と気を入れなおして数日前に依頼された某書店からの外国人の子どもに関する白書の分担部分の執筆を開始した。いろいろと頭をめぐらせても「かわいそうな外国人のこども」というイメージに合う出来事が浮かんでこない。白書というからには現状の分析と将来への展望を書かねばならない。大見出し、小見出しを考え、現状を書き始めたが、将来こうなるという展望というより、現在でもある解決への策を多くの人たちで共有することが必要と考え、そのまま突き進んだ。そして3時間後におよそ完成。たぶん何度か見て読み返さないと最終原稿にはならないだろうが、締切7月20日のものを済ませてほっとした。
  • 2016/4/7 8:54
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久しぶりにこんな事件があった。ペルー人男性35歳、僕のクリニックから至近距離のこの辺りではそれなりに立派なマンションに住んでいる。夕方になってきのう自転車で転倒して怪我をしたから診てほしい、ただしお金は一円もない、26日の給料日まで待ってくれ、その条件でなくては診てもらえないと受付に来ているということだった。さて、皆さんならどうします? 無料で診るか、診て医療費を未納にして26日以後の支払いを待つか、あるいはお金がないなら診ないと言うか? こういうケース、自分の医師としての考え方を試されているみたいで好きではない。診ないと言えば、ヒューマニズムのない医者だとかお金が一番なの?と言われそうだし、第一、あんなマンションに住んでいて、一円も今支払えないということについては事実なのか?虚偽ではないかと疑いを抱いてしまう。彼自身は日本の公的保険に加入しているので初診料だけなら1000円程度で済むはずだ。どうしましょう?と看護師が催促した瞬間、いい案を思いついた。まず怪我をしたという右手の親指について事務職員のスマホで写真を撮ってきてもらった。待合室で写真を撮って僕の診察室まで15秒程度か。スマホの写真を拡大してみると傷は確認できるが、縫合を必要とするような傷ではないと外科医として判断。すでに血液が固まっている。要するに医療機関で処置をしなくてもいいような傷だ。昨晩、風呂に入って創を洗ったと言っているというので驚いた。それじゃ今、痛みが少々あるのも当たり前だ。経過を見ていればいいと看護師を介して伝えて帰ってもらった。
  • 2016/4/5 8:52
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パキスタン人のお子さん6歳、はじめて来院したころは男の子の兄弟3人で騒がしかったが、慣れてきたのか、あるいは年齢的にも成長したのかおとなしくなってきた・・・のだが予防接種で大泣き。僕も注射嫌いだったので気持ちはよくわかる。フィリピン人女性47歳、肛門から出血があったというので前日はとりあえず肛門鏡で観察、今日は下剤をたくさん飲んでもらって2時間の間に便を出してもらい、大腸内視鏡検査を行ったが、何もなかった。よかった。検査の間、自分の目でスクリーンを見て感動していた。某出版社から本の分担執筆依頼の文書が来た。内容についてのおおよそは編集者から直接聞いていたので驚かなかったが、昨日、ゆっくり依頼文を読んでみてちょっと違和感を感じた。「子どもの貧困と人権侵害の」という大見出しの中の「疾病・医療の問題点」を書いてくれという依頼なのだが・・・外国人の子どもの医療の中に貧困と人権侵害による問題点があるということを書いてほしいということだろう。それなら日本人のこどもの中にもありそうだし、第一、これらについては医師の目でみた統計などないだろう。すると依頼された医師は自分の経験の範囲で書かなければならない。経験したことが特殊なことなのか、一般論としてありうるのかむずかしいところだ。不法滞在者にしても最高20万人を超えていたのに現在は6万人まで減少している。一般的な外国人医療ととくに子どもに限定した問題点を書き連ねればいいだろうと判断した。
  • 2016/4/4 9:00
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前日に左足の切開排膿を行ったカナダ人男性、元気にやってきた。驚いたことに足をひきずり苦痛に顔をゆがめていた前日とちがって笑顔でスタスタと診察室に入ってきた。やはり若いせいなのか、治りが早い。股の付け根のリンパ節の腫れと痛みも消失、患部の壊死部分も肉の色が格段によくなっていた。この分ならあと何回かの来院で治癒するだろう。念のために行った糖尿病の検査も異状がなかった。たぶん靴擦れから感染をひきおこしたのだろう。タイ人女性52歳、また太ってしまった。血圧も上がっている。なんでもおいしいのと言う。セープ ライというと大笑い、「そう、セープライ、セープライ」と繰り返す。タイ語なら「おいしい」はアロイだが、彼女の出身地であるイサーンと呼ばれる東北タイの方言、イサーン語ではセープである。「ライ」は同じく方言で英語でいうとmuchに相当する。ここで彼女の言い訳を聞かされた。イスラム教徒の彼女は宗教上豚肉を食べない。鳥はあまり好きじゃなく、魚は生臭さが鼻についていやだそうだ。海から遠い彼女の出身地で魚といえば川魚、もっともポピュラーなのは鯰だろう。白身でおいしいと聞いたことはあるが、僕も食べたことがない。で、結局、牛のカルビになるそうだ。そう、彼女はカルビが大好き。だから中性脂肪が落ちない。フィリピン人女性47歳、鮮血が肛門から出たと青くなってやってきた。鮮血といえば肛門あるいは肛門に近い大腸からの出血を考えるのが常道だ。肛門鏡で覗くと内痔核が見える。肛門内に指を挿入しての触診ではとくにしこりが触れるということもないが、指が触れるところより内部の直腸がんなどが否定できない。念のために近々大腸内視鏡を行うことにした。診療報酬改定の一日目、慣れずに難儀したが、とりあえず無事に終わって安堵した。某出版社より外国人のこどもに関する本の中の医療の部分の分担執筆の依頼が来た。締切が7月20日だそうだが、たぶん2週間程度のうちに書き上げられるだろう。
  • 2016/4/2 9:00
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