AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20160322のエントリ

19日の土曜日は17人の外国人患者。ベトナム人の通訳スタッフがやってきてくれる日で17人中7人がベトナム人患者だった。81歳のベトナム人男性、同じベトナム人の奥様は糖尿病で通院している。彼自身は前立腺肥大と過活動膀胱で通院している。数年前にたまたま風邪を引いていたときに胸の音を聴かせてもらおうとシャツをまくりあげたら、聴診器をあてるあたりより上部に発赤して湿疹状態の部分があった。湿疹にしてはおかしいと医師の直感で感じ、皮膚科の専門医に診てもらったところ、皮膚がんだった。近くの公立病院で手術して今は再発もない。いつものようにひととおり診察して内服薬を処方しようとしたら彼がベトナム語で話し始めた。通訳スタッフに何を話しているのか教えてもらった。
「僕のベトナムにいる弟は僕と同じでおしっこの切れが悪く、すぐにトイレに行きたくなる。ベトナムにはいい薬がなくておむつをしています」と。これを聞いた時にはもしかしたら同じ薬を弟のために自分の保険で出してくれと言われるのかと思い、どのように断ろうかということが頭の中を駆け巡っていたが・・・そうではなかった。自分は日本に来て医療の恩恵を被ることができて幸せだとそう言われた。しかし、政治難民として共産化したベトナムを脱出して「何もなし」の状態で日本に合法的に受け入れられて30年近く、一つでも彼が「幸せ」と感じることがあってもいいだろうと思う。
  • 2016/3/22 8:59
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