AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20160318のエントリ

ドイツ人の母親を持つ1歳のお嬢ちゃん、横浜市の公園で遊んでいて、イスから落ちて後頭部を打撲したと母親が連れてきたのが午後4時半。すでに打撲してから3時間が経過していた。小さい子供の場合、頭蓋骨の大泉門がまだあいていて脳内に出血があっても大人ほど脳圧は上がらないはず。だから脳圧上昇に伴う吐き気、嘔吐なども大人ほどはっきりしない。そういう意味では脳外科の専門医ではない開業医が状況を判断するにはむずかしいこともあるし、命がかかっているので慎重にもなる。一番怖いのは硬膜外血腫だろう。受傷後意識を失い、しばらくすると意識は戻る。家人がほっとしていると次に数時間して意識がなくなった時はすでに手遅れである。こういうことがないように受傷後、意識障害がなかったかどうか、尋ねなくてはならないのだが、このお母さん、英語も流ちょうで助かった。こういうことをドイツ語ではとてもじゃないが正確には質問できない。お嬢ちゃんは問題ないと思う。このようなケースまで緊急で専門医に診察をお願いしていたら、専門医はたまらないだろう。そのぎりぎりの判断を求められるのが開業医だ。もう43年前になるが、卒業して母校の外科学教室に入室したとき、一般外科も脳外科も肺外科も心臓外科も一つの外科学教室の中にあったので、細かい将来の志望とは関係なく、訓練としてすべての外科をローテートしなければならなかった。おかげで脳外科の知識もほんの少しだけだろうが持つことができてよかった。
  • 2016/3/18 9:00
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