AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201602のエントリ

52歳フィリピン人女性、左の乳房に痛みがあり、がんが心配と来院。年齢に比較して乳腺の発達が強く、しこりはなかった。乳腺症なのだろう。35歳フィリピン人男性、肝機能障害が続いている。S-GPTが225。A型肝炎の抗体価だけが上昇していて、B型抗原は陰性、C型抗体価は陰性。肝機能庇護剤を処方して経過をみることにした。36歳ペルー人男性、高血圧で拝見していたが、血液検査を前に家系に糖尿病の人がいるかいないか尋ねたところ、父親が糖尿病だったという返事。血液検査に急きょ入れた血糖値は170台、HbA1Cも8点台だった。これだから問診は重要だ。こんな「作業」をしなくても採血項目に血糖値を入れたらと思う方もいるかもしれないが、公的保険のもとの診療ではそうはいかない。糖尿病または糖尿病の疑いと病名をつけずに血糖値やHbA1Cを採血してしまうとレセプト審査で査定されて医療費がカットされてしまい、医療機関としてはその分を「被らなければならない」という状況になる。だからといってだれかれかまわずにこれらの検査を行えばそれはそれで診療報酬審査のブラックリストに載ってしまう。よく患者の中に「血液検査でわかるものはすべてやってください」という人がいる。こういうことが実は医療機関にとっては無理難題なのである。
  • 2016/2/29 9:00
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不思議なもので・・先週末までクリニックを埋め尽くしていたインフルエンザの患者が潮がひくようにいなくなった。20日土曜の夜に休日夜間急患センターの当番に行ったときにはトイレに行くひまもないほどだったが、あの日は雨がけっこう強く降っていた。湿気が多くなるととたんにインフルエンザは流行らなくなる。22日の夜に用事があり、休日夜間急患センターを覗いてみたら、広い待合室に患者がたった二人だった。これでインフルエンザの流行は終わったなと思ったが、その通りになった。すると数日前から今度は花粉症の患者が急増。フィリピン人もペルー人もアメリカ人もタイ人も・・みな、やってくると日本語で「かふんしょうです」と言う。とうとう「花粉症」も世界の言葉になってしまったようだ。そのうちにオックスフォード大辞典に載るのではないだろうか? ところで医学的には正式には「花粉症」という病名はない。クラリチンとかサイザルとかアレグラとか皆さんになじみのある「花粉症」の内服薬の適用病名を調べると、その中に「花粉症」の文字はない。「アレルギー性鼻炎」と書いてあるはずだ。実際に医療機関から毎月提出するレセプトをチェックする医師である診療報酬審査委員の中には「花粉症」としか書いてないと査定してカットすなわち医療機関に一銭も払わないようにする人もいる。日本医薬品集で当該薬品のページを開き、その適用病名にない病名がカルテに書かれていた場合はこのケースに限らず、査定されてしまう。いじわるかと思ってしまうこともたびたびある。たとえばセルベックスという胃の薬がある。よく整形外科などで鎮痛剤を処方した時に副作用で胃が痛くならないためにいっしょにこの手の薬を処方する。セルベックスの適用病名は急性胃炎、慢性胃炎急性増悪、胃潰瘍である。これ以外の病名を書くと査定されてしまう。逆に通知で患者が自分のカルテの病名を知って「こんな病気には罹ったことがない、あそこの病院はいいかげんな病名をつけて怪しげなことをしているのではないか?」と疑問を持たれることもあるようだが、こういう理由なのだ。これを外国人の患者に説明して理解を得るのはけっこうな苦労であるが、それをしないと妙な不信感が芽生えてしまうようなのでパスするわけにはいかない。
  • 2016/2/27 9:00
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昨日の朝、いつも来てくれるカンボジア人の女性患者とクリニックのフィリピン人スタッフが廊下で日本語で話し合って笑っている声が診察室まで聞こえてきた。考えてみたら不思議な光景だが、これからの日本ではこういう光景も「当たり前」になるのかもしれない。イタリア人男性、日本語で話してくれるのだが、彼の日本語はむしろわかりにくい。難しい言葉も知っているのだが、何を言いたいのか、考えながら聞いていないとわからない。英語で話してくれるほうがわかりやすい。ふと思うのは僕が懸命に話す英語もこんなレベルではないかということだ。なにしろ僕は英語には少しコンプレックスがある。アメリカ人やイギリス人の患者に「上手ですねえ」と言われると、「上手ですねえ、あなたの言いたい意味はわかりますよ」という程度の褒め方をされていると思ってしまう。思ってしまう・・・のではなく、間違いなくそうなのだろう。AMDA国際医療情報センターの日誌をみると行政や公的機関およびそれに準ずるような機関からの問い合わせの電話がますます増えている。民間のNPO法人なのにそこまで信用していただけるのはありがたいが、適切な情報を提供するためには事務局および相談員の持続的な研修が必要になる。こういう研修に協力してくれる個人や組織の申し出もいただけたらありがたいのだが。活動のための募金箱を置いていただけたらさらにうれしい。きのうは午後から県医師会の会長会。さらに会議が2つ。疲れ切ってしまった。
  • 2016/2/26 9:00
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ペルー人女性54歳、高血圧と高脂血症とで定期的に拝見しているが、このところ血液検査ができていない。午前中にやってくることは仕事の関係でまずない。前回、朝食を早く食べて昼ごはんは食べずに来て採血してもいいですか?と尋ねられた。特定健診などをみると空腹時の採血に該当するのは食後10時間をあけてのことと受け取らざるをえないような記述がある。本当はどうなのだろう? おとといは午後3時ごろやってきた。朝の7時に食べた、それ以後は食べていないというので7時間近くあけたことになる。10時間ではないが、7時間と理解した上のデーターであればよいだろうとカルテにその旨を記載して、採血した。こうでもしないといつまでたっても「空腹時の採血」ができない。タイ人女性53歳、高血圧で拝見しているのだが、両側の乳房にしこりがあるという。なぜか横浜市内の病院で撮影したマンモグラフィーの写真を持っていて読んでほしいとのことだった。写真にはくりっとした平滑なしこりが数個写っていた。触診上もしこりに可動性があるので、がんとは思えないのだが、本人の動揺が半端ではない。でもよくよく尋ねると17年前からあったとのこと、これががんであったらすでにお釈迦様になっているだろう。あまりに心配し、納得してくれないというか、僕の話を聞く余裕すらないようだったので、外科の1年先輩で乳腺の専門家の先生に紹介状を書き、通訳についていってもらった。結果は僕の診断と同じだった。
  • 2016/2/25 9:00
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昨日の22日も外国人患者18人。インフルエンザと感染性腸炎が多い。インフルエンザのワクチンを接種したかどうかを尋ねると、していないという人が圧倒的に多い。次期シーズンに向けての課題だろう。ペルー人女性39歳、半年ほど前に下腹部を中心に巨大なしこりがあり、婦人科腫瘍を疑って某公立病院に診察をお願いしたところ、子宮筋腫ということだったが・・・その後の経過についてはきのう初めて知った。どういう経過なのかは知らないが、僕が紹介した近くの公立病院ではなく、少し離れた地域の私立の医療機関で手術を受けたそうだ。きのうはおなかが痛いと来院。手術を行った医療機関の婦人科に行ってもらったほうがいいですか?とスタッフが尋ねてきたが、まずは診察だけでもしてみようと話して診察室に来てもらった。痛いところはおなかの中というより手術創だった。手術創に痛みを感じるというのは寒い時や低気圧が通過する前などにけっこうな頻度である。中には数年たっても訴えがあったり、だから天気予報ができるという人もいる。このように話したら安心したらしく帰って行った。25歳ペルー人女性、嘔吐と下痢で来院。感染性腸炎と診断した。カルテにつけていた生活保護のマークに×がついていた。生活保護を離脱したそうだ。まだ若いし、がんばれると思う。ちょっとうれしくなった。
  • 2016/2/23 9:00
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ベトナム人の通訳がやってくる日でかつインフルエンザが流行っていたせいか、20日の土曜日は外国人患者もいっぱい。僕のほうだけで17人。小児科が9人、計26人だった。4時間で26人ということは1時間に6人と少し、それは10分に1人ということで切れ目なく外国人患者がやってきたということになる。管理栄養士の方が来てくれる日でもあり、小児科からベトナム人の男児の栄養相談が入っていたようだ。3歳で21キロ、コーラにケーキにお菓子、さらにまだ粉ミルクも飲んでいたようだ。ここまで肥満になるとこれはもう太っているねというより病気だ。ベトナム人の母親に尋ねると、同じベトナム人の父親が太っているほうが健康だからたくさん食べるようにという考えだったらしい。栄養相談が終わった後、肥満は病気なのだと教えてくれてありがとうと言われたそうだ。今まで医療機関を受診してもそんなことを言われたことはなかったからとも言われた。やはり通訳の存在が大きいと思う。この日は1時で仕事を終えて、自宅へ戻って体を休め、午後8時から大和市休日夜間急患診療の当番だったので地域医療センターに向かった。この時期、インフルエンザも流行っており、小児科担当の医師とおとな担当の医師の2診制。それでも8時に始まってから11時に終わるまでまったく休みなし。インフルエンザも多数。自宅に帰ったのが11時半。あと4か月で67歳になる身には少々つらかった。
  • 2016/2/22 9:00
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ペルー人男性41歳、定期的に通院している方。なかなか日本語の日常会話は上手なのだが、たぶん正式に習ったことはないのだと思う。話していると突然、ため語になってしまう。外国人だからと頭の中でわかっていても、あまり愉快ではない時がある。こういうことって逆に僕が英語やタイ語を話すときにもあるのかもしれない。そういうときは相手がむっとしていても僕は気がつかないし、相手も教えてくれないだろう。タイ語でなにかをお願いするとき、「コウ」と言うが、相手がすごく目上であれば「カルナー」と言う。飛行機の中でも「お客様」に対してアナウンスするときには「カルナー」である。某バンコクの巨大病院の理事長先生には親しくおつきあいさせていただいているが、年も僕の一回り以上上だ。こういう方に僕が「コウ」と言うと、たぶん彼の顔色が変わるだろう。気をつけなくてはいけない。外国人患者から、医療機関に行ったら日本人の医療従事者の態度が悪かったと聞かされる時があるが、実はこんないきさつもあるのかもしれない。これはお互いに相手の状況を理解しあうことでしたか乗り越えられないだろう。54歳アメリカ人女性、下血あり。いろいろな病院からいろいろな薬をもらっていて全体像を把握するのにすごく時間がかかってしまった。
  • 2016/2/20 9:00
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ベトナム人男性56歳、あさってからベトナムに一時帰国すると言う。1週間ぐらいで日本に戻ってくると話していたが、彼は生活保護受給者である。本来、こういうことにお金を使ってはいけないはずだが、彼に限らないが外国人の多くは生活保護でもらえるお金について誤解している。生活が苦しいから政府がお金をくれるのだと単純に思っている。だからどのように使ってもそれはもらった人の自由だと思っている。そうじゃない。ましてや「海外旅行」に使っていいわけはない。いつも不思議に思うのだが、市町村自治体の役所に彼らが申請に来たとき、あるいは申請が許可されたときになど、こういうことを彼らにわかるように説明しているのだろうか? 彼らの母国語で説明するために通訳制度、あるいは制度をわかりやすく多言語で書いたパンフレットなど作っているのだろうか? こういう問題は全国共通であるはずだからパンフレットも全国共通で済むはずだ。それなら数か国語いや10か国語を超えても大きな負担にはならないだろう。きっと問題はどこがその共通パンフを多言語で作るかということだろう。当然、厚労省だと思うが。こういう発想はないのだろうか。22歳のフィリピン人女性、日本にやってきて1年ぐらいというのに日本の公的保険に加入していない。母親であるフィリピン人が同伴してきたが、彼女は国民健康保険に加入している。娘さんも加入資格があるはずなので手続きをすすめるように話した。昨日の夜は高熱と体が痛くて死んじゃうと話していたそうだが、案の定、B型インフルエンザだった。
  • 2016/2/19 9:00
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おとといの16日、日系のアルゼンチン人男性、夕方になって体調が悪いと通訳付きでやってきた。通訳と本人の関係は尋ねなかったが、通訳は結果的に必要なかったかと思った。現在、公的保険に加入していないということなので、どうしてか?と尋ねたら当初は明確な返事が返ってこなかったが・・2回聞き直してようやく理由がわかった。不法滞在などで公的保険に加入する資格がないのではなく、資格はあるが月々の掛け金を支払うのがいやで払っていないのだ。今回は風邪で体調を崩したぐらいでよかったが、入院治療が必要になってしまったらとてもじゃないが、支払いきれないだろう。といって今から公的保険を使えるようにするには、この3年間の保険料未払い分をまず払わなければならない。それも不可能ということであると、もはや医療機関としては打つ手がなくなってしまう。第一、国民皆保険制度の日本ではたとえ外国人であっても、公的保険に加入する資格のある人は加入が義務なのである。ただし義務であるのに、加入しなくても罰則がないのでこういう事態が発生してしまうのだろう。外国人でも公的保険に加入できるということはわが国が誇るすばらしいことなのだから、ぜひ加入していてほしい。きのうの17日は都内の某医療系専門学校で講義。学生の中にひとり日本人と思われない女性がいた。スタッフから事前に聞いていたので、彼女がフィリピン人ということはすぐにわかった。専門学校の入学金、学費だって安くはないはず。それを自分に投資するというのも相当の覚悟があってのことだと思う。思わず彼女の在留資格は何なんだろう?と考えそうになったが、これは相手のプライバシィーなのでやめた。講義が終わって教室から出るときに、一番後ろに座っていた彼女の机の横を通った。なにげなくノートが見えた。漢字まじりの日本語で書かれていて、英語やタガログ語は一言も書いてなかった。医療分野においても日本人と外国人が共生して働く時代はもう目の前に来ていると実感した。
  • 2016/2/18 9:00
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ペルー人男性52歳、ときどきやってくる顔なじみ。昨日は風邪ひきでやってきた。診察が終わって帰るのかなと思ったら、ポケットに手を突っ込んでごそごそさせて取り出したのが会社での検診結果通知表。彼のようにそこそこ日本語ができても、日本語を読むのは苦手らしい。内容を説明してほしいと言うのでかいつまんで説明した。HbA1Cが正常値なのに血糖値が上昇していておやっと思い、採血時の状況について「アユナだった?」と尋ねてみたら、案の定、朝食にミルクとパンを食べた後だったそうだ。こういう検査のときはお水はいいけど、ほかの飲み物や食事はだめだよ、結果が悪く出るからと話した。たぶん日本語での説明は受けているのだろうが、こういうことになってしまう。もっときめ細かい「指導」が職場でも必要なのだろうと思った。きのうはほかに残念なことばかり。30歳フィリピン人女性、以前から甲状腺機能亢進症で処方をしていた。ときどきいいかげんになるので内服を中止するとまた症状が出るよと「警告」していたのに・・・この3か月ほどこどものことで小児科にはやってくるのに自分のことで僕のほうには来なかった。夕方になり、動悸がする、手が震えるとやってきた。明らかに甲状腺機能亢進症と診断した。どの程度の亢進症なのかわからないので、採血を行ってTSH, FT3,FT4をチェックしたが、結果がわかるのに数日かかってしまう。とりあえず以前の量を処方。結果が出たらたぶん一時的に増量し、またコントロールをしなければならない。面倒くさい・・というか、あれほど説明していてどうしてこうなってしまうのか。困ったことだ。60歳フィリピン人男性、いつも高血圧と高尿酸血症で診察しているのだが、きょうは高尿酸血症の薬だけほしいと受付で言っているとのこと。インフルエンザの患者も多く、早く帰りたいのだろうが、どうして血圧の薬は不要なのだろう?それも一か月分も。たぶん高いときだけ内服しているのだろうと推測する。毎日血圧を計測しているわけではないので、たぶん具合が悪い時だけ血圧を計測しているか、降圧剤を内服しているのだろう。あー、何回話したらわかってもらえるのだろう。フィリピン人女性43歳、2年前に当時の日本人のご主人に暴力を振るわれてやってきて、処置の後に警察に提出する診断書を作成した。この女性が昨日再びやってきて当時の診断書をもう一枚欲しいとのこと。たぶん裁判で使うのだろう。全く同じものを書くには前回の診断書をみなければならない。必死に探して原本を見つけた。医療機関には5年だったか、カルテなど保存の義務があるのだが・・・こういうものを探すのは個人のクリニックでは極めて大変で・・探し続けること10分もしないうちに見つかった。原本をコピーして渡した。
  • 2016/2/16 9:04
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