AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201601のエントリ

精神疾患を持っているアメリカ人女性54歳、数日前にやってきたのにまたやってきた。話していることの脈絡がない。時折見せる顔つきが以前に精神疾患がコントロールできなかったときの顔つきと酷似している。症状や訴えではなく、本人の話してくれたこのところの経緯(どこの医療機関でこう言われたとか・・)がまちがいがないかどうかご主人に電話して確認することにした。待合室に出て行ったと思ったら医療費を支払わずに出て行ってしまった。以前にも一度あったが、話だけで薬を処方しない日は医療費を支払う必要はないと思い込んでいる節がある。精神疾患の専門医から処方されている内服薬が飲めていないのではないかと心配している。午後になって現れたフィリピン人女性、初診の方、1年前に交通事故で内臓損傷、横浜市内の某病院で手術を受けたが、ずっと吐き気が止まらないとフィリピン人スタッフが教えてくれた。ずっととはいつからか?と尋ねてもらったら事故からずっととの返事。以前の治療は労災だったと聞いて診察するのをやめる決断をした。たぶんすでに労災は切られているはずだが、最初から吐き気が続いているとすると事故との関連がどうかを判定しなくてはならない。それによって彼女の支払いも大きくちがってくる。さらに内臓損傷でどのような手術を受けたのか、そういう説明の書類が一切ない。これでは何をどうしていいのか、わからない。まずは手術を受けた医療機関を再度受診するようにと通訳スタッフを通じて話し、帰ってもらった。
  • 2016/1/16 9:00
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12日に上腕から避妊用の合成樹脂の棒を抜いたタイ人女性、包帯交換にやってきた。皮下に出血がまわって赤黒くなり心配しているようだったので、時間が経てば吸収されて黄色っぽくなり、普通の色に戻ることを説明しておいた。包帯交換している間、たしか出身地はウドンと話していたのを思い出した。ウドンはタイ最大の面積を誇る東北タイの県だ。車で1時間ほど走るとメコン河を望む国境の町、ノンカーイであり、メコンにかかる橋を渡るとラオスの首都ビエンチャンである。たしか今では国境を超える鉄道もあるはずだ。東北タイには興味津々なので、彼女に田舎はムアンウドン?と尋ねてみた。ムアンウドンを日本語に訳すとウドン市内となると思う。するとちがうと言う。そうかウドン県なのだが、行政の中心であるウドン市内ではないのだなと理解した。じゃどこなの?と尋ねるとノンプアランプーと確かに答えた。僕の記憶ではノンプアランプーはウドン県ではない。ウドン県があまりにも面積が広いためにウドン県から新たに独立したタイでもっとも若い県の名前だ。それってウドンじゃないじゃないと僕が言うと、彼女は驚いたようすで、ノンプアランプーの名前を知っている日本人に初めて会ったと話していた。ウドンと言ったほうがわかりやすいからとも話していたが、その通りだろう。よく海外に行くと日本のどこから来た?と言われるが、つい東京と話してしまう。大和市は渋谷から電車で35分ぐらい、横浜駅から20分、東京都町田市とは接しているし、横浜市瀬谷区、泉区とも接している。大和市と答えてもだれもわからないし、横浜市と答えてもわかる人はごく少ない。東京と答えておくのが無難な選択だ。彼女にとってもそうだったのだろう。それにしてもノンプアランプーとはどんなところなのか、ぜひ行ってみたい。
  • 2016/1/15 9:00
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7日に新年の診療を開始してから7日13人、8日10人、9日25人、12日12人と外国人患者二けたの日が続いている。12日はお子さんの風邪の治療にやってきたタイ人女性が、上腕に埋め込んだ避妊のための徐放剤の入った化学製品の管をきょう取ってほしいと突然言い出した。午前中はいつも忙しくて、急患の処置以外の外科的処置は行わないことにしているのだが、たまたま寒くて小雨で全体的にその時間は患者数が少なかったこともあり、行うことにした。時間にして摘出まで4分ぐらい、6-0シグマ針で2針縫合して終えた。この避妊法は南米やタイでは一般的だが、日本では許可されておらず、日本の医師にはなじみがない。そのせいか、摘出してほしいと近くの外科に出かけても、拒否されて僕のところまで長野県の松本、静岡県の浜松、栃木県の大田原などからやってくる人たちがいた。たった5分程度の小外科の手術のために片道数時間かけてやってくるなどということはかわいそうすぎる。昨日13日は東京都経営本部の企画する研修で外国人患者の受け入れと診療に関しての問題点について、医療職を中心とした東京都の病院関係の職員を対象にお話しさせていただいた。約100分お話しして質問が15分程度。それから車を運転して藤沢市に移動。医師会関係の仕事で会議。帰宅したら午後10時半。久しぶりに疲れた。
  • 2016/1/14 9:00
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9日の土曜は新年の診療を開始して最初の土曜日、どうなることかと思ったが、8時50分から午後1時すぎまで切れることなくカルテが机の上に並んだ。インフルエンザは全く流行していないが、風邪と感染性腸炎は多い。朝からフィリピン人女性2人、いつもの血圧の診療と下痢、嘔吐の診療。感染性腸炎だろう。ベトナム人男性は年末にピロリ菌除菌の効果判定のために呼気テストを行った結果を聞きに来院。ピロリ菌は陰性となっていた。カンボジア人の高校生、この年齢で特発性振戦。検査でほかの疾患は否定できた。アルマールを処方していたのだが、よくなったので中断したらまた震えてきたとのこと。こういう場合を想定して、中止するとまた症状が出ると思うからできれば中断しないでねと話しておいたのだが・・・・やはり自分で納得しないと服薬はうまくいかない。今回は自分でも「飲まなければいけない」と理解したようだ。午後1時過ぎにようやく終わって一息ついたというより・・・ただ呆然としてイスに座っていたら母親がフィリピン人の御嬢さんが39度の発熱で4日目になり、心配で診てほしいと電話が入ってきた。1時半には出かけなければならない用事があった。はじめは5分ぐらいで来られるという話だったが、看護師がよくよく尋ねると1時半には間に合わないのであきらめるという返事。そんなに具合が4日前から悪いのならもう少し早く連絡をしてきてくれたらとつい思ってしまった。
  • 2016/1/12 9:00
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アメリカ人女性、統合失調症あり、投薬を受けている。いつも大腸疾患の症状も訴えるのだが、困ったことになった。嘔吐と腹痛、下痢。こんなにひどくなったのは2日前からという。発熱はないが、明らかに急性感染性腸炎の症状だと思った。巷でも大流行していて、昨日も彼女を含め、6人も同じ症状の方がいた。そう英語で説明しはじめたのだが・・・最近、ずっと精神科での薬がよく聞いていて理解力もそれならのあったのだが、全く言うことに耳を貸してくれない。話し方と表情が以前の精神疾患があまりよくなかったときによく似ている。いったい、こういうときにどのように納得してもらえるのかと途方にくれかけたとき、突然「わかりました。ごめんね」と日本語で言って席を立った。しばらく呆然としてしまった。ナイジェリア人男性、きょうは高血圧ではなく、風邪症状。年末にも風邪をひいていたので、その続きかと思ったが、ちがうらしい。フィリピン人の奥様がついてきたが、「彼女が風邪ひいて私の薬を全部飲んでしまった。また咳が出始めたので薬がほしい」と英語で言う。その斜め後ろでフィリピン人の奥様がふてくされたような顔をしている。彼が何度も「奥さんが僕の薬を飲んじゃって・・」と繰り返すたびに、むっとした顔になる。診察室でとっくみあいが始まっては困るので、彼には新たに薬を出すと告げ、奥様には風邪でもひとりひとり症状はちがうし、薬に対する副作用アレルギーなどもちがうので、たとえ旦那さんにであっても他人の処方された薬は飲んではいけないと原則論を話しておいた。
  • 2016/1/9 9:00
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 新年あけ、忙しくて正月気分は吹っ飛びました。フィリピン人男性64歳、12月の中旬に突然、左の視野が上半分が白く、下半分が黒くなって某病院に緊急入院、手術を受けて2週間入院していたとのこと。何の病気?と尋ねても本人は全くわからないとのこと。病名を書いた紙を何かもらったかと尋ねてももらっていないと言う。目はまだ赤く、もらったという点眼液を調べれば何かわかるかと思って出してもらったが、特別に特殊なものではなかった。緑内障ではないし、どうやら白内障でもないらしい。僕が処方している降圧剤を先方には見せたというので、定期的に受診している医師がいることは承知のはずだ。だとしたら一言書いてくれてもよさそうなものだと思ってしまったが、どうだろう?万が一、この手術後はこういう薬は使ってほしくはない、あるいは使うのがまずいなんてことがあるなら知っておかねばならないからだ。患者の「自己申告」だけでは真実はわからないが。
 フィリピン人女性59歳、会社の検診結果を持ってやってきた。LDLコレステロールと中性脂肪が高値、さらにS-GPTとγ-GTPも高値。食事をしてきたというのでまず食事指導、その1か月後に空腹で採血することにしたが、「これは少し減らしましょう」という食べ物が好きなものばかり。それらを減らせば少しは値が下がるわけだから、ある意味簡単なことと思うのだが、笑いながら「できない。だっておいしいもん」と言う。そうだろう、そうだから高くなる。僕もあまり人のことは言えないが。
 アメリカ人男性、昼休みに入ってからしばらくした12時20分ごろやってきた。薬だけでも出しますか?それとも昼休みが終わる2時まで待ってもらいますか?と看護師に問われた。2時まで待たせるのはかわいそうと思うが、彼は高血圧ほかで定期的に受診しているわけで、僕のクリニックの受付時間、昼休みの時間は熟知しているはず。しかも緊急ではない。正直、診察できないわけではなかったが、薬だけの処方とした。診察してしまうと看護師も事務職も休憩する時間がなくなってしまう。初めてやってきた人ならやむをえず、診察したろう。
  • 2016/1/8 9:00
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皆様、あけましておめでとうございます。昨日、バンコクより戻りました。タイには数えきれないぐらい出かけているのですが、いつも仕事がらみでバンコクにのみ滞在しています。今回、初めて東北タイの中の南部、ウボンラチャタニーまで出かけました。僕が外国人医療に取り組むきっかけとなったのが、当時のカンボジア、ラオスの共産政権から逃れてきた、いわゆるインドシナ難民の受け入れ施設の嘱託医を兼任したことです。今から思うと公立病院の中で引き受け手がない中、僕が無料の嘱託医に手上げをしたのは彼らがかわいそうという気持ちより、彼らの文化等に強い関心があったからだと思います。ウボンラチャタニーは東にすぐラオス国境があり、南には少し離れてはいますがカンボジア国境があり、ラオス系の人々がたくさん住んでいます。ウボンラチャタニーやその西側シーサケット、スリン、ブリラムにはたくさんのカンボジア系住民が住んでいます。ラオス系の人々の音楽モーラムやカンボジア系の人々の音楽、カントルムも聴けるかと期待をしていきましたが、こちらは残念に終わりました。しかし少し郊外までレンタカーで出かけると蚕を飼い、まゆから絹糸を作っているのを見ました。あの絹糸からマットミーができるのかと感動しました。彼らとラオス国内、カンボジア国内にいる人たちとはちがいますが、国境など人間が作ったもの、その昔、ルーツは同じはずです。僕のクリニックに通ってきてくれるインドシナ難民と呼ばれる人たちは命の危険を賭けて国を捨て、逃れ、すべてをなくしました。ウボンラチャタニーで見た平和に暮らしているラオス系、カンボジア系の人たちを見るにつけ、政治の不条理さを感じます。夜、空を見上げると見慣れた3つの並んだ星が見えました。オリオン座です。半袖で見た初めてのオリオン、不思議でした。
  • 2016/1/7 9:00
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