AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201512のエントリ

フィリピン人男性35歳、会社の検診で肝機能が悪いと指摘され、来院。昨年の検診でも肝機能が悪いと指摘され、再検査でもS-GPTが270と高値だった。肝機能庇護剤を処方し、4月には111まで下がってきたのに以後来院せず。もとのもくあみになってしまった。今回の検診では274、ほとんど昨年の270と同じ。昨年もいろいろと調べてみたが、A型肝炎抗体が陽性、ほかの肝炎検査は異常なく、アルコール類も飲まないとのことで、A型肝炎の影響が残っているのだろうと判断した。111に下がった4月に褒めたのがよくなかったのだろうか? たぶん慢性疾患だからしばらくは内服薬を続けるようにとも話したはずだが、がっかり。こういうケース、珍しくはないのだが、それでも言う通りにしてくれずに、また悪化してやってくるとなんともやるせない気持ちになってしまう。それでも怒ってはいけないと思い、決して怒ることはないのだが。まずは1か月分前回と同じ内服薬を処方し、1か月後に採血して治療効果を見ることにした。
  • 2015/12/15 9:00
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日本の受け入れ施設の責任者に連れられて現れたベトナムの日本人向け医療機関のベトナム人通訳の女性、娘と同じ年だった。もうそういう世代がこの世の中をまわしはじめているのかと思うと頼もしいと思うとともに少しノスタルジア。12日の土曜はクリニックのベトナム人通訳がやってくる日ではなかったので、あまり参考にはならないのかと思っていたが、外国人患者が次々とやってきて総計16人、11時になって日本に帰化したベトナム人女性54歳が内視鏡検査にやってきた。この医療機関があるのはハノイ、昔の北ベトナムだ。僕のところにやってくるベトナム人は全員、政治難民として日本に公的に受け入れられた人とその家族なので、昔のサイゴンすなわち南ベトナム出身者なので、感情的もつれがあるのではないかと心配したが、杞憂だったようだ。日本語は現地の日本語学校で習ったとのことだが、難しい言葉でなければおおよそは理解していたようだ。内視鏡検査を行ったベトナム人女性は帰化しているわりには日本語があまり上手ではなく、この女性の内視鏡検査の説明も手伝ってくれた。フィリピン人、ペルー人、アルゼンチン人、ブラジル人、パラグアイ人、韓国人など次々とやってくるのを見て目を丸くしていた。診察の合間に言われたことが、「日本人のお医者さんってやさしいですね」。ベトナムでは一般的にお医者さんは患者さんに怒って怖がられると話していた。発展途上国ではよく言われることだ。残り1週間で帰国するらしい。日本にいい印象を持って帰ってもらいたい。
  • 2015/12/14 9:00
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昨日はまるで春の嵐だった。気温も20度を超え、夏日のところもあったらしい。早朝の豪雨とその後のすごい風で患者数も少なかったというのに・・僕のほうだけで5人の外国人患者。小児科と合計で今週は月曜11人、火曜日11人、木曜日13人、たぶん昨日の金曜も小児科と合わせると10人は超えていたろう。昨日は昼休みに外国人医療に関して某医療雑誌の取材が入っていたのだが、親友に依頼された書類を取りに市役所に行ってしまった。彼のほうの用事を早く済ませようとしたのだが、それにしても情けない。市役所に着いたとたんにクリニックの職員から取材の方が来ていると電話があり、思い出した。用事を済ませてあわててクリニックに戻り、約束の時間から15分遅れで取材が始まった。医療系の雑誌の取材には慣れているのだが、今回は驚かされた。中にはどのように話してよいかわからない少し的外れの質問をしたり、どこをどう訂正してほしいと言うべきなのか、こちらが悩んでしまうような原稿を書いて送ってくる人もいるのだが・・・昨日の方は恐ろしいほど的をついた質問をしてきた。ご自分がよほど興味を持っているのか、何度も僕が書いたものをどこかでご覧になったのか・・・きっと取材をなさるような道に入られて長いのだろう。プロってやはりすごい。きょうはある方から紹介されて、ベトナムの病院で通訳をしているベトナム人がクリニックの見学にやってくる。日本語がどれぐらいわかるのか、英語はどうなのか、尋ねることもしなかった。「日本の医師」の代表としてがんばらなくては。
  • 2015/12/12 9:00
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久しぶりに経験した笑っちゃう・・いや笑えない話。昨日の朝、フィリピン人スタッフから、「フィリピン人男性がきょう検診を受けたいと電話してきた。いいですか?」と尋ねられた。検査項目を書いた書類も持っているそうだ。そこで看護師がごはんを食べずに来るようにと指示をした。午後になってこれから行くと電話があった。項目には脂質代謝や糖尿病の血液検査があったので、念のために「ごはんは食べていないか?」と尋ねたら、「ごはんは食べていないが、パンは食べた」との返事。これでは正確なデーターが出ないので明日以降に変更してもらった。たしかに「ごはん」だけでは「白い米」と思っても不思議はない。「食事をしてはいけません」と言わなければこちらの言わんとするところは正確には伝わらない。これは外国人だけではない。もう30年近く前に、栃木県の某病院に大学から派遣されていたときのこと、高齢の女性に「次はごはんを食べないで来てね」とお願いした。次の診察時、「ごはんは食べなかった?」と尋ねたら、「先生がごはんを食べるなと言うから、そばを食べてきた」と言われた。もちろん怒ったりはしなかった。正確に言わなかった僕が悪かったのだから。物は正確に言いましょう。パキスタン人男性、なんだかふらふらすると来院。血圧が180/110。しばらく「寒いところを自転車で来たから高いにちがいない」と言い張っていたが、両親も兄弟も皆、パキスタンで降圧剤を内服していること、ほかの医療機関で数日前に計測したときも高かったことなど話してくれて、ようやく納得して内服を開始することができた。薬が不要ならそれにこしたことはないと僕も思うが。
  • 2015/12/11 9:00
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日系ペルー人女性、風邪をひいてやってきた。彼女の母親、純粋にペルーの方だが10日ほど前にブログに書いた。ペルーから帰国後、動悸がひどくて苦しいと夕方やってきた。心電図を取ると頻拍性心房細動と出たので、診療時間終了まじかの市内の循環器専門病院に連絡して診察を受け入れてもらった。来院報告は来たのだが、その後の経過は知らなかった。ひとしきり風邪の診察を行った後、母親のことを尋ねてみた。すると・・・診察してそのまま入院となったそうだ。治療を受けて1週間入院して元気で退院したそうだ。最悪、死ぬようなことも考えられるケースだったそうで、「助けたね、ありがとう」と言われた。少し日本語がおかしいが、助けてくれてありがとうということなのだろう。僕はただただ心電図を取ってあわてて専門病院に祈るような気持ちで連絡をしただけで、本当に助けてくれたのは午後5時寸前に受け入れてくれた専門病院の医師だ。僕も心から感謝したい。ドイツ人のお母さん、あかちゃんを連れてやってくる。英語も日本語も上手なのだが、ドイツ語で話してあげたい、いや正確にいうとドイツ語の単語を並べてみたいと思うのだが・・・高校3年から大学2年までドイツ語を習ったというのに悲しいことになかなか単語が出てこない。思い出すのは彼女が帰ってしばらくしてから。脳に油をさすにはどうしたらいいだろう?
  • 2015/12/10 9:00
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午前10時半ごろ、内視鏡検査をしているとフィリピン人スタッフが入ってきて、「ケニア人の女性がまぶたに膿がたまって腫れている。眼科に行ってもらうべきか、それとも先生が診ますか?と言う。もし眼に関係していれば眼科がいいだろうし、膿瘍が目の近くにあるというだけなら外科の僕でもいいだろうし、こればかりは診なければわからない。ゆえにカルテを作らずにいるようにと指示した。内視鏡検査を終えてから診察室に呼んで、患部を見ると場所的には眼が関係しているとは思えなかったので、抗生物質の処方でいいか、それならカルテを作ろうと思った矢先、彼女から思わぬ一言が。現在妊娠5週間か6週間で近くの公立病院の産科を受診しているとのこと。まだ胎盤がしっかりできていない時期なので、抗生剤を投与すると薬によっては胎児に影響が出る可能性も否定できない。こういう場合の抗生物質の使い方に関しては産科のほうが圧倒的に詳しいはず。ゆえに診察受け付け締め切り11時のこの公立病院の眼科に行ってもらうことにした。もし眼科医が診て抗生物質が必要と判断したら産科と相談するだろう。夕方、この公立病院から来院情報がファックスで届いた。クリニックからこの公立病院まで徒歩7分ぐらい。10時50分ぐらいにこちらを出て行ったが、間に合ったらしい。ペルー人のご夫婦。二人とも昨年の内視鏡検査時にピロリ菌陽性で除菌療法1週間分を処方した。1年経過した今年の大和市がん検診の時に呼気テストで除菌療法の効果確認をしていないことに気がついて勧めて施行した。その結果が、奥様は陰性になったが、ご主人は陽性で2次除菌療法を1週間処方した。奥様から、どうして私は陰性になって主人は陽性なの?と尋ねられたのだが、抗生物質に対する耐性株であるというスペイン語がわからず、「使った抗生物質に抵抗する細菌だから」と訳して話した。ああとうなづいてくれたが、本当にわかってくれたのかどうか不安。
  • 2015/12/8 9:00
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カルテのとおり、カンボジア人の男性の名前を呼ぶとそれらしき男性と母親らしき年齢の女性が診察室に入ってきた。すぐに状況が理解できた。インドシナ難民として日本に合法的に受け入れられて暮らしているこの男性の母親がカンボジアから訪ねてきたのだろう。この男性が自分の診察券を出したということは自分の国民健康保険で診察してほしいということだろうと考えた。その通りだった。母親は3か月ビザでやってきてあと10日で帰国しなければならないが、1か月ほど前からひどい不眠だそうだ。まずこの男性の保険では診察できないことを伝えると、「だめですか」とがっかりしたようすだった。これはルールだからしかたがない。カンボジアでは不眠になったことはないそうだ。すると考えられることは息子と離れて帰国することへの不安、そしてもう一つは異文化の中で暮らすことのパニックだろう。後者と思われるケースは何度か診たことがある。もう30年以上前だが、台湾から息子夫婦を訪ねて来日した息子の母親がある日、挙動不審、言葉もおかしくなり、脳卒中かと息子たちは大騒ぎをしたが、台湾に帰国したら即普通に戻ってしまった。実はこれは僕の親友の話で僕自身、診察したのでよく覚えている。もう一つは2年ほど前、日本にいるパキスタン人の息子を訪ねて母親と父親がやってきて、母親が突然不眠とおかしなことを話すようになったと息子が僕のところに連れてきた。これも検査等の結果、異文化に投げ出されたためだろうと思い、帰国を勧めた。息子の話では帰国したらすぐによくなったそうだ。一番困るのは日本にいる家族がこういう親族を日本から帰したくない、日本で治療してほしいと考える場合だ。説得しても具合が悪いからビザを延長してでも治療してほしいと言う。このカンボジア人の母親もカンボジアの土を踏んだら、次の日からよく寝られるにちがいないと思った。こういうケース、実は外国人だけではない。日本人でもよくある。とくに都会に住む息子や娘にひきとられて高齢で単身やってくる人たちに多い。今まで自分が暮らしていた土地や友人から切り離されてしまい、アイデンティティがなくなるというか、居場所がなくなってしまうのだろう。医療ってむずかしいものだとつくづく思う。
  • 2015/12/7 9:00
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2日前の木曜日に届いたAMDA国際医療情報センターからの日誌、すなわちその前日の水曜日の相談だが、16件、さらにセンターの活動についての問い合わせが2件、計18件だった。通訳相談員も事務局員もさぞや忙しくて大変であったろうと思う。前者の16件をみると外国人サイドからの相談が10件、日本人サイドというか日本の医療機関サイドからの相談が6件、電話をかけてきてくださった地域は東京都が8件、栃木県と京都府が2件、神奈川県、埼玉県、愛知県、大阪府であった。後者は某医学部付属病院からのセンター利用についての問い合わせが1件、某県の国際課からのセンターについて、すなわち設立母体など組織についての質問が1件であった。NPOもいろいろなところがある。いくら情報誌や日医ニュースなどで見たとしても行政としては「身体検査」をしたくなるのだろう。いずれにしてもありがたいことにAMDA国際医療情報センターの名前は確実に浸透しつつあるようだ。相談件数も日医ニュースに取り上げていただいてから急に増えているという実感がある。問題は通訳相談員と事務局員の疲労だ。中には非常に「厳しい」相談もあり、気をつかうこと、まちがいないと思われる。このペースで相談が増えていくといずれ英語や中国語は2人態勢にしなければ対応しにくくなるかもしれない。その場合の財源がさらに問題だ。理事長としては少し頭が痛い。
  • 2015/12/5 9:00
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カンボジア人女性45歳、いつも幼稚園の年少さんぐらいの御嬢さんを連れてやってくるが・・・最近、御嬢さんが少し太ってきたというより、肥満になってきたと思う。いや確実に肥満になっている。やはり健康に関する考え方のちがいなのだろう。心配になった。フィリピン人男性61歳、ゆえあって湘南海岸にほど近い住まいから1時間かけてやってくる。フィリピンに家族がいて日本ではずっとひとりで出稼ぎ状態。こういうケース、フィリピンでは珍しくないというが、ほとんどいっしょにいない家族のために働くということでもモチベーションが下がらないのだろうか。僕らはこの国に生まれたことを感謝しなければならないだろう。同じくフィリピン人女性48歳、風邪引きでおなかが痛いとやってきた。よくよく尋ねると咳のしすぎでおなかが痛いとわかった。「おなかの中」ではなく、「腹壁の筋肉が痛い」ということだ。東南アジアでは風邪の流行時期がないせいか、日本でこの時期風邪に罹患し、体が痛くなると大騒ぎになるようだ。きょうは昼休みに往診2件。これから往診に行かねばならない人はもっともっと増えるだろう。僕の体力が心配になる。
  • 2015/12/4 9:00
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数日前のAMDA国際医療情報センターの日誌に、某病院から外国人患者についてたしか労働基準監督局の聞き取りについて通訳依頼があったと書いてあった。内容は医療関係だったらしいが、いろいろと大変であったらしい。こういう法律的な問題をはらむ内容の電話通訳はむずかしいと言わざるをえないし、AMDA国際医療情報センターの業務内容からは逸脱していると言わざるをえないだろう。ただマイナーな言語になればなるほど適切な通訳を地域で探すのも困難であろうし、先方の現場での混乱を考えると、単純に一言で断ってしまうのも後ろ髪をひかれるような気がしないわけでもない。通訳相談員も事務局もこのような考えがあったのではないだろうか。僕も同感である。ただ今後、同じようなケースがあるとしたら先方にお金をかけてでも通訳を探してもらうほうが、患者にとっても役所にとってもよいと思う。
先日肝機能障害で近くのクリニックから紹介されてきたフィリピン人女性、やはりA型肝炎抗体が陽性だった。いま、体調がそんなに悪くないことを考えると、S-GPTやγ-GTPが上昇して下がりきらずに固定化してしまったのかもしれない。念のために肝機能庇護剤を処方して1か月後に採血してみることにした。
  • 2015/12/3 8:40
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