AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20150324のエントリ

ナイジェリア人男性40歳、先週から胃がさしこむように痛いとうかない顔。横になっておなかを見せてもらい、痛いところを示してもらうと上腹部から下腹部までの広い範囲、音を聞いてみると腹鳴が亢進している。いつもより便が柔らかいというので急性感染性腸炎だろうと診断した。もっとも大切なのが食事をどのように摂取するかなのだが、消化吸収能力がいつもより低下しているのに、いつもと同じように油の多い食事をしていたらしい。ビフィズス菌製剤と食事療法について話しているうちに元気になってきた。フィリピン人女性51歳、昨日非常に頭が痛かったとのこと。血圧を測ってみるとやはりいつもより相当、血圧があがっている。「夜なべ」の仕事をしていたらしい。日本で稼いでフィリピンの家族に送金しようとするとこういう「無理」をせざるをえなくなる。もう5年以上前に昼は事務員、夜はフィリピンパブのホステスで働いていた女性がいて、ときどき頭が痛いとやってくるので血圧を測ると180を超えるようなことが多かった。それでも処方した降圧剤の飲み方もいい加減、通院もいい加減で、そんなことをしていると死んでしまうぞと脅かした。するとフィリピンで送金を待っている家族がいるから働かなければという。毎月いくら送っているのかと尋ねるとたしか30万と答えた。4人家族でぜいたくをしなければ5万円程度で暮らせる国で毎月30万円が天から降ってきたら、だれも働かなくなる。彼女が送ったお金もせめて有意義に使われていたらいいが、多くのケースではギャンブルに消えて行く。それでお金が送れない月があると、矢のような催促が来るという。日本人と結婚して日本に行くことさえ、親族からみたら「出稼ぎの一形態」と思われかねない、そんな状況の中で悲劇はおこっていく。この女性はけっきょく僕が言ったとおり、ある日ベッドの中で血を吐き、痙攣した状態で日本人のご主人に見つかり、そのまま天国へ駆け昇ってしまった。こういうケースが再び繰り返されないようにとついついプライバシィーにも首を突っ込みそうになる。
  • 2015/3/24 9:01
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