AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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20150117のエントリ

診療時間も終わりに近づいたころ、やってきたペルー人女性32歳。小学校3年生になったお嬢ちゃんを万が一の通訳に連れていた。このお嬢ちゃんはあかちゃんのころからクリニックに来ていたので、クリニックのことはまるで我が家のようによく知っている。3年生になり、恥ずかしさを覚えたのか、知らん顔をしている。これがかわいいというかおかしい。お母さんの今日の訴えは頭痛ということだが、この数日仕事が終わるころ、午後5時から午後7時ごろに頭痛があるという。よく聞くと血管拍動性ではなく、頭重感であって仕事はできるらしい。ペルーに帰っている父親が高血圧なので念のために血圧測定してみても130/78とほぼ異常なし。これは筋収縮性頭痛だろうと思い、鎮痛剤は処方せずに、痛い時に後頚部を温めるなどの対処法を教えてあげた。帰ろうとすると待合室から彼女が手招きしている。「あのね、お父さんがね、せんせい大好きで日本に帰ってきたいのだけど、お父さんの下の兄弟ね、体がこうなっちゃってね」と頭から足まで上から半分に手で線を引く。「動かなくなっちゃってお父さんね、面倒見てるの」。半身麻痺じゃないの?と英語の単語を交えて言うと、これはスペイン語と同じなようで通じた。要するに脳卒中で半身麻痺になってしまったわけだ。「お父さんね、ドクトール、好き、でもね、お父さんの兄弟、嫌い」と続ける。どうやらお父さんの○○さんは病院に行くのが好きだが、弟さん達は病院には行きたがらないということらしい。ああそうなの・・と相槌を打ったところではたと気がついた。彼女がきょう頭痛が心配でやってきた理由は叔父にあたる人の脳卒中など見聞きして、自分も同じようになるかもと心配になってやってきたのではないかと。ストレートにこの話を切り出すと「そうなの、せんせい」と言いだした。診察室で言えばいいものをと思うのだが、なかなか切り出しにくいのか、そこまで話が進まないうちに僕がだいじょうぶと言ってしまったのか・・雑談にも重要なカギが潜んでいるということなのか。
  • 2015/1/17 8:50
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