AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201501のエントリ

診療時間も終わりに近づいたころ、やってきたペルー人女性32歳。小学校3年生になったお嬢ちゃんを万が一の通訳に連れていた。このお嬢ちゃんはあかちゃんのころからクリニックに来ていたので、クリニックのことはまるで我が家のようによく知っている。3年生になり、恥ずかしさを覚えたのか、知らん顔をしている。これがかわいいというかおかしい。お母さんの今日の訴えは頭痛ということだが、この数日仕事が終わるころ、午後5時から午後7時ごろに頭痛があるという。よく聞くと血管拍動性ではなく、頭重感であって仕事はできるらしい。ペルーに帰っている父親が高血圧なので念のために血圧測定してみても130/78とほぼ異常なし。これは筋収縮性頭痛だろうと思い、鎮痛剤は処方せずに、痛い時に後頚部を温めるなどの対処法を教えてあげた。帰ろうとすると待合室から彼女が手招きしている。「あのね、お父さんがね、せんせい大好きで日本に帰ってきたいのだけど、お父さんの下の兄弟ね、体がこうなっちゃってね」と頭から足まで上から半分に手で線を引く。「動かなくなっちゃってお父さんね、面倒見てるの」。半身麻痺じゃないの?と英語の単語を交えて言うと、これはスペイン語と同じなようで通じた。要するに脳卒中で半身麻痺になってしまったわけだ。「お父さんね、ドクトール、好き、でもね、お父さんの兄弟、嫌い」と続ける。どうやらお父さんの○○さんは病院に行くのが好きだが、弟さん達は病院には行きたがらないということらしい。ああそうなの・・と相槌を打ったところではたと気がついた。彼女がきょう頭痛が心配でやってきた理由は叔父にあたる人の脳卒中など見聞きして、自分も同じようになるかもと心配になってやってきたのではないかと。ストレートにこの話を切り出すと「そうなの、せんせい」と言いだした。診察室で言えばいいものをと思うのだが、なかなか切り出しにくいのか、そこまで話が進まないうちに僕がだいじょうぶと言ってしまったのか・・雑談にも重要なカギが潜んでいるということなのか。
  • 2015/1/17 8:50
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昨日、あと10分で診察も終わりというころ、市内のある医療機関から電話があった。スペイン語しかわからないペルー人がやってきている、血圧のことらしいがなんだかわからないので僕のところで診てほしいというものだった。日本人の付き添いがいるが、その方はスペイン語はできないという話だった。それからやってくるとなると職員も近くの調剤薬局の職員も残しておかねばならない。お金の話をさせてもらうとこれらの職員の残業代を考えると、クリニックとして「儲かる」どころか「持ち出し」になってしまう可能性が大だ。それに冷たい雨が降っていていつまで待ったらやってくるのかさえわからない。夜、保健福祉事務所での会議のことを考え、一度は断ったが、その直後にたしか明日には出国すると言ったなと思いだし、その医療機関に電話をしたところ、まだいらっしゃったのでタクシーで来てもらうことにした。午後5時を15分ぐらいすぎてやってきた。64歳のペルー人女性、日本にお嫁に行った娘さんを尋ねてやってきてあすは韓国に旅行に行くということがわかった。そして付き添いの女性は娘さんの日本人のお姑さんだった。血圧のことだとわかっていても本人があまりにも不安な顔をしているのと、ペルーにいるころから内服している薬があるので詳しい事情が知りたくて、AMDA国際医療情報センターに電話をかけ、スペイン語の通訳の方に電話通訳していただいた。日頃から高血圧で内服している薬が二つ、これは日本でも売られているものだった。もうひとつは血圧がそれでも高い時だけ使うようにと言われているもので、名前をパソコンで探しても出てこない。スペイン語専門のパソコンで探しても出てこない。途方にくれかけているころ、ご本人がごそごそと取り出したその薬のシートの裏側に見なれた降圧剤の名前が書いてあった。たぶん最近発売になったジェネリックなのだろう。海外から持ってきた薬が何だかわからないときは本当に困ってしまう。たしかに血圧は160台まであがっており、まずは日頃から内服している薬を優先して飲んでもらい、それに一剤加えた。最初の医療機関で2時間待って、そのうえで断られたと日本人の女性が話していた。持っていた民間会社の保険を使いたいとのことなので、まずは自費診療分を現金で支払ってもらい、最後に保険会社への請求用に英文の請求書を作成し・・・・といってもクリニックで用意してある英文書類にちょこちょこと日付、金額など書き込むだけなのだが・・・終わった。笑顔になって帰って行った。
  • 2015/1/16 8:56
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おととい13日の終わりにやってきたペルー人男性46歳、持ち合わせが2500円しかないと言う。受付でゆえに給料日払いにしてほしい、それでもいいかと尋ねられた。カルテをみると風邪ひきなどかんたんな病気で年に1回か2回やってくるだけだったが、風邪ひきなら高額にならないだろうと了解した。ちゃんと支払ってくれると祈りたい。こういうケース、しばらくなかった気がする。15日本日はひさしぶりの雨、患者の出足は鈍く、インフルエンザの疑いなどで具合が悪く、やむをえずやってきた人以外にはあまり多くない。なのに外国人患者がやたらと目立った。40台のフィリピン人のご夫婦、2人とも高血圧でとくにご主人が高い。しばらく顔を見ないと思ったが、奥さんの最後の診察が9月、ご主人は11月。奥さんは160/100、ご主人は170/110だった。なぜ来なかったのかと尋ねたら、忙しくて来れなかったと答えるが、これで倒れたらどうなってしまうのかとこちらが心配になる。何度話してもこういういい加減な受診方法は彼らに限らず、あらたまらないようだ。これでは慢性疾患の長期治療はできない。気の短い医師ならきっと怒ってしまうだろう。フィリピン人男性19歳、フィリピン人の母親に連れられてきた。一昨年までフィリピンで大学に通っていたが、日本で生活している母親に呼ばれて日本で生活することになったようだ。おなかが痛い、波があるように痛いと話すが、症状からは過敏性腸症候群と思われた。食事の仕方、内服薬の処方をお話ししたところで、原因は何?という話になり・・過敏性腸症候群はストレスが原因のひとつと言われているが、彼の場合は来日して約2年、まったく日本語ができない、上達しないことだと推察した。聞けば日本語の勉強もしているわけではなさそう。クリニックのフィリピン語の通訳にボランティアの日本語教室を調べて、さらに教育委員会に日本語の勉強をする場所など問い合わせるようにと指示した。フィリピンで大学生であったということで、母親は当初、日本の大学に編入させようとしていたらしい。ただあの日本語能力ではまったく意味がないと思う。そんなに心配するような「大きな」病気ではないと話すと少し安心したようだった。このようにソーシャルワーカーの役割も果たさねばならない場合が少なくない。
  • 2015/1/15 15:42
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インド人男性34歳、腹痛と胸の不快感でやってきた。以前に過敏性腸症候群と逆流性食道炎を疑って処方していたことがある。しばらくインドに帰っていたが、インドで健診に行ったら、医師にプロトンポンブ インヒビターは長期に使ってはいけないと言われ、お腹の調子もよく、薬なしで生活していてよかった、日本に帰ってきたら会社でストレスが多くて寝られない、またお腹の調子がよくないと訴える。お腹の音は亢進してゴロゴロといっており、胃からこみあげてくる感じがするそうだ。胃と腸とはつながっているわけだから腸だけでなく胃の蠕動運動が亢進していても不思議はない。心電図をみるとまったく異常がないので胸の症状は少なくとも狭心症ではなさそう。そういうわけでセレキノンとオメプラゾールを再度処方した。この人のように母国の医師がいろいろと発言すると治療がやりにくくなるケースがある。この人は信頼してくれてなんとかうまくいきそうだが、母国の医師の言うことを全面的に信用して、別の治療をしてくれと話す外国人患者も少なくないからだ。とくに電話で日本から問い合わせたという場合は、母国の医師は患者の体を実際に診察していないわけであって、そういう立場から発言されると患者がそれに左右されて、とてもやりずらいことになることがある。1カ月後に再診のときによくなっていることを祈りたい。最後に話していたが、インドの家族と別れて暮らすのはとてもストレスがあるそうだ。こういうところに原因があるのだろう。
  • 2015/1/13 9:05
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新年になり、県内郡市医師会の新年会が続いている。昨晩は僕が会長を務める公益社団法人大和市医師会の新年会があり、ホストなので立場上、二次会もおつきあいした。さすがに11時ごろ、自宅に戻ると眠気に襲われた。タイ人女性41歳、あれぐらい日本語が理解できないと「普通の」医療機関の受診はむずかしいだろうと思う。他院での血液検査の結果を持参していたが、内容はまったく理解できていなかった。年始より急性感染性腸炎と思うが、下痢と吐き気。吐き気はすぐにおさまったが、下痢が続いているという。尋ねるといつもの食事をしていたそうで、それでは無理もない。消化吸収機能が落ちているのでいつもの食事では今の彼女の消化吸収機能では対応できず、下痢が続くことになってしまう。めまいも訴えていたが、急性感染性腸炎のための脱水と血液検査から読み取れる従来からある貧血のためと考えて、内服薬を処方した。なんとかタイ語で説明できたと思う。ほっと一息。帰りにやっと笑顔になってくれた。
  • 2015/1/10 9:00
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朝来て、みたら、AMDA国際医療情報センターからレタックスが届いていた。あけようとしたら「色紙」と書いてあった。色紙といえば記憶にあるのは世界のホームラン王である王貞治氏の色紙をいただいたことぐらいだ。たまたま僕が外科医になりたてのころ、1年間大学の外科学教室から派遣されたのが大和市立病院で、そこの外科の当時の部長すなわち直属の上司が王貞治氏の兄、鉄城先生だった。僕の外科学教室の20年ぐらい先輩の大先生で誰もが認める人格者だった。その人格者の王先生になんとかお願いして王貞治氏の色紙をいただいて以来のことなので、一体だれのサインが入っているのだろうかと開けて見たら・・・たくさんの人のサイン、センターの職員と相談員の皆さんからの小林国際クリニック開設25周年のお祝いの色紙だった。だれかが音頭をとって集めてくれたのだろうが、まったく予想もしていなかったことなので、しばらく呆然としてしまった。裏面にはサインをしてくれた人たちの名前がところ狭しと書いてある。約70人ぐらい。皆さんの気持ちに感謝したい。心からありがとう。中国語の通訳相談員の中に中国系カンボジア人で、約30年前に難民として日本にやってきた旧知の人がいる。その方からの年賀状に「クリニック開設25周年になるんですね」と書いてあったので、よく覚えていてくれたなと感動というより不思議に思ったのだが、これでよくわかった。年末、年賀状を書くそんなころから色紙を僕に送ってくれる準備をしていたにちがいない。改めてもう一度ありがとうと言いたい。
  • 2015/1/9 8:57
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お正月のテレビ番組を見ていると外国人観光客に関する特集が多い。円安で外国人観光客がどっと増えて、日本文化が見直されているとか、デパートの売り上げが外国人観光客で伸びたとか、「こんなところにも外国人観光客が押し寄せている」とか、そういう類の番組が多いと思う。そういえば以前に例のレストランなどを星の数で紹介しているミシュランのガイドブックにAMDA国際医療情報センターのことが掲載されていて非常に驚いたことがあった。それだけ日本を訪れる外国人にとって我々のセンターの情報や活動は有用であると判断されたのだろうと思うと、24年間運営してきて嬉しさを隠しきれない。できれば外国人が入国してくる空港や飛行機の中の機内誌の中で外国人が情報を得られるようになってくれたら、大事になる前に相談を受けることができるかもしれない。もちろん我々のセンターの活動は訪日外国人にだけ有用なわけではない。日本に現在、居住している外国人にとっては我々のセンターの存在はより有用であると考えられる。ことし1年、いや今年も来年もずっと・・・いい年になりますように。
  • 2015/1/8 9:12
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けっきょく5日は新年の最初の診察日で月曜にもかかわらず、22人の外国人がやってきた。とくにお子さんはインフルエンザが多く、みていても気の毒になってくる。6日火曜も午前中、僕の診察だけで9人の外国人患者、感染性腸炎やインフルエンザで説明に一苦労する場面も少なくない。とくに感染性腸炎の原因やインフルエンザのときにいつまで自宅療養しなければならないのかということで時間がかかってしまう。時間がかかってしまうが、はしょるわけにはいかない。46歳のガーナ人男性には入ってくるなり、さきに「新年おめでとうございます、せんせい」と言われてしまった。フィリピン人女性37歳、右の側胸部が痛い、だんなさんになぐられたらしいという事前情報だったが、診察してみるとたちあがった拍子にだんなさんの肘が右の側胸部に入ってしまい、打撲したことがわかった。大柄の日本人のだんなさんと小柄で細身の彼女ではさもありなんと思う。スーパーにおろす野菜を切る仕事が痛くてできない、数日休みたいと言うので、診断書を書いた。
  • 2015/1/6 9:00
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新年早々、てんてこまい。午前中たけでペルー1名、フィリピン3名、タイ人2名、メキシコ1名、カンボジア人1名。11時すぎてやってきたメキシコ人女性は内視鏡検査希望。ほかの患者も待っていたので午後からにしてもらった。12時になって小児科の外来をみたら外国人患者ばかり。このあたりでは年末インフルエンザが大流行していて患者の中にもインフルエンザに罹っている人が少なくなかった。今月の16日で開業して25年。長いような短いような。26年12月までに診察した外国人は72カ国新規患者数8239人、延べ患者数59465人。25周年にあたり、データーを整理しておかねばならないと思う。ブログを読んでくださっている皆さん、本年もよろしくお願いいたします。
  • 2015/1/5 16:36
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