AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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201311のエントリ

そうそう、さきおとといの水曜日に横浜市の某中学校の職員すなわち先生方の人権教育の講師を頼まれて行ってきた。この学校には国際学級があり、外国人の生徒がたくさんいるそうだが、終了後に先生方に話を逆に伺うと、医療の世界でも教育の世界でも共通の問題があると思った。それは言葉の壁という目にみえるものだけではない、風俗・文化、考え方のちがい、そしてお互いに相手のことを知らないことからくる誤解だ。先生方にはそういう事例集をまとめて出版してはいかがかと最後に提案したが、今でもそうしていただきたいと思う。なぜなら同じような問題は実は外国人生徒を抱える全国の学校という学校で発生しているはずで、しかも国際学級があってまとめてたくさんの外国人生徒がいる学校より、一人か二人しか外国人生徒がいなくて、先生方の外国人に対する意識もさほどは高くない、そういう「先生も生徒も孤立している」そういう学校の先生方にも役立つと思うからだ。
先日、泌尿器科医に紹介したガーナ人の男性について、返事が返って来た。年齢に比較して前立腺の肥大が強く、念のため採血して前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAを検査に提出、フリバスを処方したとのことだった。昼間が頻尿で夜間は排尿回数が普通、しかし下腹部が痛いと話していたので、過活動膀胱ではおかしいと判断して言葉の壁はあるものの、専門医に診てもらうべきと考えたが、やはりそれでよかったと思う。
  • 2013/11/30 10:20
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隣の小児科は朝から外国人がたくさん。僕の外科と消化器のほうは珍しくゼロ。しかし・・・昼近くになってフィリピン人通訳の携帯がなった。電話してきたフィリピン人は「あす、行くからあす胃がん検診の内視鏡検査を含めたがん検診をしてほしい」と言ったそうだ。でも大和市は11月末までががん検診の期日。ということはあすしかないじゃないか。すでにそういうわけであすの30日は診療前の8時15分から1人、診療が始って10時からは30分刻みに4人予定が入っている。すこし待ってもらうけど、それでいいならいいと答えたら、ぜひ入れてほしいと。すると計算上は12時からということになる。とくに外国人患者を優遇するわけではないが、彼らが「できる」という日時に合わせてあげないと、けっきょくは受けずに終わってしまう。あすは大変だろう。この電話のあと、日本人の人からも同様の電話がひとつあった。12月にやってくれと言うので、それは役所との取り決め上、できないと話した。
  • 2013/11/29 13:56
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ペルー人とフィリピン人のご夫婦、2人とも若干肝機能が悪く、調べたら二人ともA型肝炎抗体が同じ程度に上昇していた。東南アジアの人も南米の人も本当に多い。ガーナ人男性、いつものように血圧測定し、処方箋を書いていたら、おしっこのことで相談したいと言う。この1週間、昼間に排尿回数が多く、夜間は排尿回数はいつもと同じだが、下腹部が痛いと訴える。前立腺肥大とか過活動膀胱の診断は場合によってはむずかしいし、前立腺肥大があるのに過活動膀胱のお薬を処方すると、副交感神経の作用が遮断されて、前立腺肥大なら悪化する可能性もあり、これはもう専門医に診断を委ねるべきと紹介状を書いた。フィリピン人女性41歳、甲状腺機能亢進症だが、現在コントロールできていない。そのせいもあるのか、精神的に不安になっている。よく聞くと1人暮らしだそうだ。どうして1人暮らしなのに、名字は日本名?なんてこと探る必要もないが、そういう「不安さ」がさらに不安になるのだろう。次の患者の内視鏡検査に行くために診察室を出るときに、まだイスに座っていた彼女に「ひとりで暮らしていて不安になるんだね、ここの人たちはみんな友達みたいなものだからいつでもおいで」と英語で話しかけたら、初めて笑みがこぼれた。どういう先生なのか、怒られるのではないか、そんなことも不安になるのだろう。
  • 2013/11/28 12:46
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カンボジア人女性77歳、カルテの列の後ろにカルテが並んだので、やって来たのかと思ったらお嬢さんが来ていた。膝が痛くて歩けないとのこと。今そうなったのではなく、すこしずつそうなったらしい。あれほど太ると膝にくるよと話しておいたのに・・・いずれにしてもこうなってしまうと通ってこられないだろう。すると自宅の近くで診てくれる医療機関を探さなければならない。彼女の場合、精神疾患もあり、こういう外国人の患者を受け入れて見てくれるところがあるか、心配になる。在宅医療や介護もいよいよ外国人居住者のことも考えなくてはならない時代になりつつあるようだ。考えさせられた。タンザニア人男性、高血圧で降圧剤を処方していたのに、ちゃんと通ってこない。とっくに薬がなくなっているはず。このところ、睡眠が十分に取れておらず、深夜から気分が悪く、頭痛がひどくなり、計測してみたら血圧が170近くに達していたという。あれほど言っているのにというか・・・首と顔の左半分が痛いという。もしや脳卒中のひとつかと思ってあわてて近くの公立病院に電話しようと思ったら、痛みは午前9時ごろになって少しよくなったと言い始めた。しかも具合が悪くなってから熱い熱い風呂に入ったらしい。何をしていいのか、何をしたらいけないのか、よく話していつもの降圧剤を処方して帰ってもらったが、肝を冷やした。
  • 2013/11/26 14:46
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フィリピン人男性63歳、胃がん検診の内視鏡検査で来院。大きな病変はなかったけど、ピロリ菌が陽性、除菌療法を処方した。歯がほとんどないのでどこで抜歯をしたのかと尋ねると、やはり「フィリビンだよ」という返事。そうだろうなあ。日本人の歯医者ってなかなか歯を抜いてくれないってフィリピン人の人たち、言ってない?と聞くと、「そうだよ、みな言ってるよ。文句言ってる」と答える。やっぱりだ。一本抜くと支えている隣の歯がぐらぐらしてくる。それを抜くとさらに隣の歯が・・・・という連鎖でけっきょく総入れ歯に近い状態になってしまう。すると食べるものも食べられず、栄養状態にも影響してくる。
そういうことを防ぐ意味から、日本ではできるたでけ抜歯をしないんだよ、みんなに言ってあげて」と話したが、日本人の歯医者さんもかわいそうだ。できるだけ抜かずに治療をと考えて、困難な治療法を選んだ上に、そのために恨まれてしまうのだから。先週やってきたパキスタン人男性、処方がよく効いているという。やはり過敏性腸症候群だったようだ。で、きょうはまだ薬もあるのに何をするためにやってきたのかと思ったら・・・処方した3種類の薬を飲むと便秘になるという。中にポリフルがあるのでそのせいだろうと考え、ポリフルを内服しないよう指示した。ほかにも聞きたいことがあるらしい。ここ1カ月ぐらい、口から便のような臭いにおいがするという。彼の頭の中では便が硬くなる→ 便具か肛門から出にくい→ だから口から臭い息が出る とこういう考えがあるらしいことがわかった。だから下剤を出してくれと言われても、それでは下痢になってしまうし、ポリフルを使っている意味がなくなってしまう。いろいろと考えて再度指示を出した。彼の場合はここでわかってくれたからいけど、中には自分の考えに固執して医学的にはありえないことを主張する患者がいる。日本人でもそういう人がいないということはないが、外国人の場合が圧倒的に多い。この男性は幸い、こちらの言うことをよく聞いてくれたので、トラブルにはならなかったが、中には自分の考えを医学のプロである医師に譲らない人がいて、こういう人の場合はトラブルになりやすい。治療もしにくい。まあ、それでも説得していくしか方法がないのだろう。
  • 2013/11/25 13:57
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 AMDA国際医療情報センターへの相談内容を吟味すると、医療機関や医療従事者からの相談には「通訳を派遣してほしい」というものが少なくない。少なくないというより多いかな。僕から見ていると、どうもないものねだりのような気がしてならない。都合のいい時間に都合のいい言語の人に来てほしいなんてことが、うまく条件が合っていつも実現可能だろうか? 患者がよくなれば、当然通訳は必要なくなる。消防車や救急車のように、ニーズのあるときはすぐに来てほしいが、消防車や救急車とはちがってニーズがなくなったら省みられないのが医療通訳だと僕は思ってしまう。消防車や救急車を維持するには年間に人件費も合わせて莫大なお金がかかっている。こんなことは誰でもわかるだろう。いつあるかわからないニーズに応えるには医療通訳や組織にも「維持費」が必要なのだが、そういうことには医療機関の皆さんはあまり関心がないのだろう。同じ医療従事者として悲しくなる。派遣型の医療通訳の現状はお金の面で言えば、どこの組織でも「ボランティアです」と言いたくなるような安い費用だろう。組織が悪いわけではなく、そういうお金しか出せないのが現状なのだ。だからこそ派遣型の医療通訳だけではなく、AMDA国際医療情報センターのような電話での医療通訳もぜひ医療機関の人たちには利用してほしい。電話通訳は日本のどこからでも、センターの業務時間中の午前9時から午後8時までならいつでも対応できるのだから。
 パキスタン人男性48歳、初診。すごく日本語が上手。おなかが「熱い」と訴える。一か月前からだそうだ。「痛い」ではなく、また「熱い」か、やれやれと思ったが、よくよく聞くとときどきおなかがごろごろ音がする、うんちが軟らかくなるときがあると言う。たぶん過敏性腸症候群なのだろう、とりあえず3週間分だけセレキノンとポリフルを処方した。
  • 2013/11/22 8:59
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おとといの午後、インフルエンザの予防接種でやってきたタイ人男性、問診表は読めないのでなんだか適当に○印がついていた。名前と既往症を確認しようと顔を見たら、にこにこと僕を見ている。どこかでみた顔と思っていたら気がついた。HIV陽性で某拠点病院に紹介した人だった。少し顔がそげている。ちゃんと薬を言われたとおりに内服しているのだろうか? このケースのようにタイ人に限らず、HIV陽性者やエイズ患者が風邪程度で拠点病院以外の近くの医療機関を受診することはごくありえることだ。だからこそ一般の開業医もHIV、エイズについて知っておいた方がいい。厚労省に各医師会が開催が義務付けられている1年に1回のエイズ勉強会、何年開催しても参加者はせいぜい20人もいればいいほうだ。ひどい時は10人に達するかどうか。こうなるとお呼びした講師の先生にも申し訳ない、気の毒に思えてしまう。ちなみに僕の所属する大和市医師会の会員数は230人台である。日本ではいまだに男性のホモセクシャルの方を中心に新たなHIV感染者、エイズ患者が増え続けている。こちらも情けないことだが、厚労省も何か新たな打つ手は考えていないのだろうか。フィリピン人男性52歳、高血圧。親族に糖尿病が多いそうで採血した結果、血糖値もHBA1cも正常だった。すごく喜んでくれたが、中性脂肪が高く、クシリコレステロールが低い。しかも喫煙者。これでは狭心症など起こしかねない、ハイリスクグループということだ。たばこ、きょうでやめようねと話すと「今年でやめるね」と返事。今11月の下旬だから、あと1カ月と10日程度は吸い続けるということだ。こりゃきっとやめられないにちがいない。
  • 2013/11/21 14:14
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朝一番、アメリカ人男性、受付で背中が痛いと言っているという。フィリピン人スタッフに聞いてもらったが、どう考えても整形外科領域疾患のようなので、整形外科を受診するようにと教えてあげたが、いやな顔をしていたらしい。ここで診てあげられたら最良だが、僕の専門分野の疾患ではないものを僕が診たら、けっきょくは患者に迷惑をかけてしまう。順番を待って、やはり整形外科へとなると診療費をもらわなければならないし、時間が遅くなってしまう。近くに整形外科医は複数いるし・・・こういうことはわかってほしいと思う。ひさしぶりにやってきたベトナム人男性72歳、ベトナム帰国中にトイレで転倒して体を痛めた奥さんの薬をもらいにやってきた。見たら3年前に一度処方しただけの薬。悩んだが、本人が来れないというのでやむをえず、処方した。カンボジア人女性71歳の家族、近くの公立病院の医師からの情報提供書を書くと、時間がない、ほかに行くところがあると帰ってしまった。患者は今回、ある部位のがんで手術を勧められているそうだ。あけて読んでみると「先生が、以前に全身麻酔をかけてはいけないと言ったと本人が話している。どういう理由からか教えてほしい」と書いてあった。最後にやってきてからすでに6年を経過しているが、開業してもうすぐ24年、全身麻酔をかけてはいけないなどと患者に話した記憶がない。その旨、ファックスで書き送った。こういう思いちがいがあるから恐ろしい。家族しか来なかったうえに、保険証は持って来ず、先生に手紙を読んでもらえればそれでいいと帰ってしまったので、まったく一銭も請求できず。まあいいかで終わってしまった。
  • 2013/11/19 14:07
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 ペルー人43歳、ペルーで結婚するために性病にかかっていませんという証明書が欲しいと来院。性病といっておおげさにいえば山ほどあるので、いったい何の検査を求められているのかと尋ねても、本人もわからないと言う。けっきょく即日検査でわかるHIV、梅毒、B型肝炎だけを行った。結果は異常なく、英文で診断書を書いた。AMD国際医療情報センターに医療機関から寄せられた相談、日本人女性と結婚して日本に住んでいるバングラデシュ人の息子を尋ねて、家族訪問ビザでやってきた母親の件。慢性糖尿病の検査、治療を日本にいる間に行うのに日本の保険に加入していないので、治療の見通しがたたないということだった。家族訪問ビザでやってきたとしたら在留期限は3カ月だろう。これでは国民健康保険には加入できない。息子さんまたは日本人であるお嫁さんが社会保険に加入していると仮定しても、この期間だけ彼らの社会保険に家族して加入させることは無理だろう。それに3カ月したらバングラデシュに帰国するとしたら、やはり治療のメインはバングラデシュでということになってしまう。いくら日本で糖尿病のコントロールを試みたとしても、帰国後にコントロールできなくなってしまうのでは何の意味もない。こういう相談は少なくないし、迎える家族の気持ちがわからないわけではないのだが、3カ月期間限定なので自費診療もやむをえないと思う。
  • 2013/11/18 14:13
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きょうはTBSの再取材があった。2日前には外国人患者がきわめて少なかったが・・・きょうはベトナム人通訳がやってきていたこともあって、ものすごい数の外国人患者だった。たださまざまな理由で取材を拒否する人もいた。これは個人の考え次第だからやむをえないだろう。拒否したひとり、ベトナム人男性32歳、ふと見たら首の左側、顎のすぐ下に長い毛が一本ひょろりと伸びている。たぶん7センチぐらい。あれは中国系の人たちの習慣だ。ああいう毛には自分の運がつまっているという考えで、だから勝手に剃ったりしてはいけない。こういうことはとくに手術前の剃毛のときに問題となる。フィリピン人女性38歳、たしかフィリピンに日本人男性との間に生まれた小学生のこどもがいるのだが・・・きょうは日本人男性が付いてきた。「せんせい、わたしのあたらしいだんなさん」と紹介された。いつも彼女が病院に行くようだが、どうして病院に行くのか、尋ねても返事がないので付いてきたということだった。テキーラの飲み過ぎで慢性膵炎で治療していると話しておいた。慢性膵炎についてと、慢性膵炎がさらに悪化していったらどういうことになるのかも話しておいた。よくわかりました、これからもよろしくと新しいご主人に挨拶されたが、いい人そうでよかったね。フィリピン人女性37歳、精神的にも参っている様子。近くの公立病院から「言葉の問題もあり、そちらで診てほしい」という紹介状をもらってきた。読んでみると甲状腺機能亢進症で、薬を自分で中断していてまったくコントロールされていない状態だったらしい。手のふるえもあり、仕事ができない、会社に手紙を書いてほしいと言われて書いた。手のふるえは甲状腺機能が亢進している時の症状の一つだ。こちらでコントロールして継続的に拝見するのはいいが、きちんと定期的に薬を忘れずに内服するようにと念を押しておいたが、どうなるだろう、心配だ。
  • 2013/11/16 13:10
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