AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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理事長 Dr.小林米幸の独り言カテゴリのエントリ

フィリピン人女性45歳、診察室に入ってくると、血液検査をしてほしいと言う。何も症状がないのに、ただ心配とか、長らく血液検査をしていなかったのでしてほしいということであれば・・日本の公的保険を使うことはできない。なんらかの症状がある場合や明らかに病気がある場合は保険診療となるわけだから。こういうケース、ほとんどの場合はなぜ血液検査をしてほしいのかを訊ねると、わかる。彼女の場合は母親が糖尿病、最近体がだるいので心配になったということだった。これなら保険診療でok。彼女には「このクリニック以外のところを受診する場合は、血液検査をしてほしいではなく、初めに症状を話すように、そうでないと場合によっては保険を使うことができなくて医療費が高くなることがあると伝えておいた。こういう日本人の医療従事者からみたら当たり前の保険上のルールが外国人には理解されていない。まあ、日本人患者でも理解していない人はいるのだが・・・ベル―人57歳、「夜勤していたら頭が痛くなってきた」と来院。血圧が高い。上は200に近い。降圧剤を処方、すぐに内服してもらい、しばらく休んでもらって再度血圧を測定すると140台まで下がってきており、帰宅を許可した。次のフィリピン人患者67歳、左側胸部の痛み、仕事場で野菜を切って運ぶのだそうで、「えいやっ」と持ち上げたとたんに痛みが走ったとのこと。女性ならお弁当屋さんとかスーパーの野菜カットとか、男性の場合は工場のラインのようであるが・・こういう単純労働や夜勤がある仕事に就いている、フィリピン人、韓国人、南米の人たちが僕のクリニックの患者には極めて多い。明日の午後も厚労省の外国人医療関係の会議があり、行かねばならないが、そういうところで話し合われる「外国人」とのあまりのちがいに会議の席で違和感を感じることさえある。
  • 2019/2/7 17:30
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アメリカ人女性57歳、精神疾患あり。潰瘍性大腸炎ありと診断されているのだが、内服の仕方がいい加減になっている。自分の世界に入り込んでいるときは意思の疎通に困難さを感じることがあるが、昨日はそうではなかった。目もおだやかで化粧はしていなくても血色はよく、以前のようにラコールを飲まざるをえないような低栄養状態ではない。アルコール依存症に近かったが、ここのところ、お酒はどう?と訊ねると、「ときどき」と答えてくれた。先日、行ったベトナム人女性の特定健診の血液検査結果が戻って来た。37歳という若さなので、まだ大きな疾患はなかったが、LDLコレステロールだけが中等度に高かった。午前中に診察を切り上げて、午後から日本医師会の第三回外国人医療対策会議へ出かけた。中間答申を出すということで、内容を全員でチェックをした。読んでいくと、予防接種の問診票の全国市町村共通化や医療の未納の項での医師の診療の進め方に関する部分が提言(案)に盛り込まれていた。中間答申であまり細かいところまで踏み込むべきではないという意見も出たが、そのまま入れていただいた。僕からみると、こういうことは「小さな」ことではない。医療費の未納の問題は支払う側だけでなく、医療を進める側の努力で未納を全くなくすことができないとしても、小さくすることはできる。現場の医師に対してその診療の進め方に踏み込んで話ができるのは他の職種や役所からは無理であり、医師の集まりである日本医師会にしかできないと思っているので、ここは譲れない部分であったのでほっとした。
厚労省の外国人医療に係る会も回を重ね、昨日の会議にも出席していた厚労省の担当官の説明でおよそ、厚労省が描いている外国人医療対策案が具体的に見えて来た気がする。
  • 2019/2/5 9:07
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タイ人女性72歳、日本人のご主人といつもの血圧の治療に来院。最近、とみに左ひざが痛いそうで、足を軽くひきずっている状態。これは尋常ではないと判断、整形外科を受診すべきと勧めた。隣のA市の住まいの近くには整形外科はないというので徒歩で5分程度のところにある整形外科の院長に電話、これから診察をお願いしますと頼んで了解してもらい、情報提供書を書いた。昼頃になってご主人から電話があった。行ってみたけど混んでいたから帰って来たと。ちょっと気が抜けてしまった。わざわざ連絡をしておいたのに・・・こういうことが続くと先方とこちらの信頼関係も危うくなりかねない。インド人男性41歳、高血圧と中性脂肪が高くて通院中。横浜の緑区から自転車に乗ってやってくる。運動のためだと言う。血圧は適切に下降し、体重の減少もあってか、降圧剤を中止しても上がらない。それはいいのだが、10月に437だった中性脂肪の値がOmega 3 fatty acid 2gを処方後3カ月を経過した1月末でも297だった。いまだに正常値の二倍、これは褒めてあげるべきなのかどうか、少し悩んでしまった。2日の土曜日はベトナム人スタッフが来てくれる日で、おかげでベトナム人の患者が多かった。ベトナム人男性の内視鏡検査も一件、のどの麻酔だけで無事終了した。
  • 2019/2/4 9:43
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両肘から下、末梢側がしびれて少し痛い時もあるというカンボジア人女性57歳、彼女は難民として来日した32年前から診ている。といっても慢性疾患があるわけではなく、「なにか」が起きた時に相談にやってきたり・・それなりに日本語は上手なのだが、考え方が「理論的」ではなく、理論で説明していっても、最終的に納得してくれない。感情が先だってしまうようだ。どうしても・・と言われ、近くの公立病院でCTを撮影してもらうことにした。アメリカ人男性38歳、38歳という年齢で逆流性食道炎という診断でいいのか?と前回は思ったが、オメブラゾール20mgの内服で「pretty good」となったそうで一安心した。スリランカ人男性23歳、左の前胸部から側胸部、そして左上腹部にかけて11月の中旬から痛いという。初診時に胸部レントゲンを撮影し、異常なし。痛いというのだが、何かにぶつけた覚えもないし、どちらかというと中ではなく、皮膚が痛いらしいとのこと。帯状疱疹があるわけでもなく、よくわからない。彼も近くの公立病院のCTの予約を取った。すると頭のCTも撮ってほしいとリクエストあり。少し痛いのだそうだ。よくわからない。こういうときにふと思うのはスリランカにあって日本にはない病気を見逃しているのではないかということだ。熱帯病の知識は残念なことにあまりない。末梢血をチェックするときに血液像も見ておくべきだったと反省。日本の公的保険を使うと、感染症を疑う病名をつけないかぎり、末梢血の血液像は査定されてしまうのでついつい、こういうことになる。
  • 2019/2/4 9:41
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先月、バンコクから戻る機内で、ふと目にした機内販売カタログの中に多言語翻訳機器があった。30か国語ぐらいに対応しているそうで、「おためし」ができないので、買って使えないならお金の無駄遣いになるというリスクがあることに悩んだ挙句に買った。値段は言わないでおこう。帰国して普通ならすぐにあけて、操作方法などを見るところなのだが・・インフルエンザが流行って忙しいとか医師会関係の仕事に忙殺されているとか・・・理由をつけて自分をごまかしていた。そう、年を取ってくると説明書を読んでセットアップすることに異常なほどの面倒くささを感じてしまうのだ。昔、母が簡単な器械を買ってきて使えずに放置していることを笑ったりしてきたが、後5カ月で70歳を迎える今、自分がそうなっている。ようやくその気になってセットアップしたのが10日後、そして日本語-タガログ語にして、フィリピン人のスタッフと翻訳の正確さがどうなのか、調べてみた。すると、簡単な言葉、たとえば買い物のときとか、どこに行きたいとか・・そういうフレーズは正確なのだが、こと医療に関するフレーズになると、「おかしな」翻訳になっていて意味が通らないとフィリピン人スタッフに指摘された。とくに難しいフレーズではないのだが、医療分野に関してはこうなってしまう。この機器を医療の現場で使うのはむずかしそうとわかった。極端な言い方をすると「こんにちは」「さようなら」ぐらいの場面しか役立たないだろう。お金の無駄遣いに終わりそうで泣き。いま、外国人医療の委員会等に行くと、こういう翻訳機器のよさをアピールする発表が少なくない。本当に役立つのか、つい疑い深くなってしまう。
  • 2019/2/1 10:25
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イタリア人男性45歳、いつもの診察の後、腰が痛くてたまらないと訴える。触っているのは腰から臀部、足先まで痛みが走ることはないかと訊ねると「それはない」とのこと。整形外科を受診するように話そうと思っていると、「原因はわかっている。仕事で腰をかがめたり、重いものを持つから」と言う。どうして?と再度、訊ねると「仕事が休みになると痛くなくなるから」と答える。で、今は?との質問には「今はだいじょうぶ」と・・・・どうやら整形外科に行きたいようでもないのだなと判断したところで、次の一言。「湿布してもあまり変わらない、痛み止めの薬もいらない。休めばよくなるのだから休めばいい、有給がたくさんあるのだから・・・」。ここで気がついた。要するに有給休暇がたくさん余っているのに、日本の会社では誰も積極的に取ろうとしない、ここに違和感を感じているのだろう。そういえば以前から「有給」の話、していたっけと思い出した。こういうのを文化の違いと言うのだろうか? バカンスで一カ月休みがあったり、昼休みが長いというそんな国の人からみたら、確かにおかしなことかもしれない。でもそういう社会の中で、彼の抵抗がどこまで受け入れられるかと考えると、疑問符がたくさんつく。きっと彼にとって、日本は住みにくいところなのだろう。
  • 2019/1/31 14:49
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ベトナム人男性26歳、HIVの検査に来院。あまり住所など聞いてもいけないかと思い、訊ねなかったが、1時間ぐらいかけて来たと話してくれた。帰り際に「ここってベトナム人の通訳がいるんですねえ」とうれしそうに言う。難民出身者のベトナム人はたくさん来てくれるが、難民という言葉を使うことはもしかしたら彼に政治的判断を求めることになりかねないので、「お年寄りが多いよ」と返しておいた。来日して1年、働いているそうだが、どういう資格で日本にいるのかとかそんなことも訊ねなかった。昨晩は大和市医師会の新年会および創立60周年記念の会が開催された。僕は会長としてホストを務めた。外国人医療の問題に真剣に取り組んでくださっている自見はな子参議院議員、そしてこの7月に改選を迎える羽生田たかし参議院議員のお二人にも来賓として来ていただいた。お二人とも日本医師会の組織内議員だ。多くの人におふたりの人柄を知っていただきたかったから。
  • 2019/1/29 9:15
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HIV検査希望のイギリス人男性39歳、県のもっとも西部からやってきた。フィリピン人男性32歳、会社の健診で指摘された太りすぎと軽度の高血圧について受診、県の北西部からやってきた。ふたりとも初診。クリニックまでゆうに1時間以上かかるはず。英語での受診だが、ここまでやってこなくても英語の上手な医師は少なからずいるはず。そう話したら、外国人の診察に慣れているだろうと思い、やってきたとイギリス人の男性に言われた。やはり日本の医療機関を受診することについては、僕ら日本の医療機関側が理解できないような壁を彼らは感じているのだろう。厚労省が考えているような外国人が受診するできる拠点病院づくりや一次医療機関づくりで乗り切れるのか、それは外国人にとって便利といえるのか、まだ検証すべきと思う。とくに一次医療機関については最初の一歩は手上げ方式になるのだろう。自分で手上げをするのだから、医療通訳等、対応は自分で考えなさいという厚労省の理論なのだろうか? 僕は外国人患者は原則としてすべての医療機関で受け入れ可能にしてほしいと思う。書いていて思ったが、患者が自分で医療機関を選んでいく、これって人権などという大げさな言葉を使わなくても当たり前のことだろう。そのためにはすべての医療機関からアクセス可能な電話通訳等が必要となる。これを整備することは外国人が著増するであろう近未来の我が国にとっては国の責務であると考える。幸い、この1月から出国税を徴収し始めたのだから、その税金のぜひ財源として利用できるようにしてほしいものだ。
  • 2019/1/28 9:16
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フィリピン人女性54歳、頭が痛いと来院。高血圧で昨年7月まで受診している。その後はどこの医療機関にも受診していないとのこと。血圧を測定すると160/100、あれほど継続治療が必要と話しているのに・・・そういえば、昨日の厚労省の会議でどこかの団体だったか、省庁が発表していた内容に「慢性疾患なのに継続治療しない人が少なくないが、民間保険の加入を促進することで、解消できる」と書いてあったが、これはちがうと思う。たぶん慢性疾患で継続治療をしない理由を医療費が続かないからと考えたのだろうが、お金にそれほど困っていなくてもこのように来なくなってしまう。それは健康に対する考え方がちがうからだろうと僕は考えている。亡くなったタイの親友に尋ねたときもそう言われた。「タイでも薬を処方してよくなると来なくなってしまう」と。そのタイには健康保険があって受診時の患者の負担はなしだ。昨日、厚労省の第二回の訪日外国人の医療に係る会議に出席しておおよそ、厚労省がどういう方向に持っていきたいのかということが把握できた気がする。日医からは次の外国人医療対策委員会で提出される中間答申の案が送られてきた。中を読むと僕の提言が大幅に取り入れられていてうれしかった。とくに同じ種類の予防接種の問診票について、現在は地方自治体ごとに少しずつちがっていてそのために多言語での翻訳版が作りにくく、それを全国統一の問診票にしてほしいということが盛り込まれていたのには感動すら覚えた。全国統一版ができたらそれを多言語に翻訳するのはさほどむずかしいことではないからだ。するとこどもを持つ外国人の親にとっても安心であろうし、医師も安心して予防接種を行うことができると思う。
  • 2019/1/28 9:12
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ここのところ、外国人医療関係の日本医師会の委員会や県医師会の会長会出席などで午後4時に診療を切り上げて出かけなければならない。インフルエンザの多いこの時期に出かけるのは後ろ髪をひかれる思いだ。きょうクリニックに来てみたら、僕の患者では最高齢の97歳の日本人女性が昨日の午後4時過ぎに来てくださったようで、本当に申し訳なく思った。クリニックのホームページには僕の予定がアップされているのだが、彼女のような高齢者にインターネットに書いてあったでしょと言うのも酷な話だ。これと同じようなことを外国人患者に言うことも難しい。ホームページを外国語対応するように作ることは容易ではない。だからといって日本語がわからない人たちだけ、情報から取り残されるような状況を作ってはいけないと考え、僕のクリニックのホームページでは医師の予定を含めた「お知らせ」の部分だけ、英語併記にしている。予約をとる上でもインターネットやスマホは便利なツールではあるが、このように患者全員が公平にアクセスできるわけではない。ここを忘れてはいけないと思う。きょうも厚労省の会で診療は午前中で切り上げなければならず、2月4日月曜は日本医師会の委員会で、8日金曜は厚労省の会で同じく午前中で診療を切り上げなくてはならない。いろいろな会議で意見を言わせていただけるのもありがたいし、貴重なことではあるが、患者ひとりひとりに満足していただくのも負けず劣らず大事だ。地域の医療機関が地域から浮いたら、何の意味もなくなってしまう。
  • 2019/1/25 11:01
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