AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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理事長 Dr.小林米幸の独り言カテゴリのエントリ

朝から特定健診や具合のよくない人が多くて、超多忙だというのに・・・ペルー人男性39歳、胃が痛くてがまんができないと言う。たしかに心窩部に痛みがあり、「朝起きた時、寝る前にすごく痛い」とのこと、年齢や症状を考慮すると十二指腸潰瘍にちがいないと思ったのだが・・内視鏡はできるか?と訊ねられて、返答に窮した。すでに午前中に二人、予約が入っている。念のためと思い、朝ごはんは食べてきたの?と訊ねると、パンを食べたと答える。仕事をしていてきょうだけ休んできたとのことなので、午後3時半から検査を行うことにしてそれまでは飲み物を飲むのはいいが、食べないようにと注意をして帰ってもらった。午後もすでに3時から内視鏡検査が組まれていて、終了したころに彼がやってきた。内視鏡を挿入すると胃の中に溶けた米粒が多数見える。十二指腸だけチェックをして逃げてこようと決断、やはり球部の小彎に大きな潰瘍があった。見ることができる胃の中には病変はなかった。終了後、パンじゃなくてごはん食べたの?米粒があったよと話すと、笑いながら「食べると痛みが止まるので食べた」とのこと。先に聞いていたら検査はしなかったかもしれない、いや、しなかっただろう。内服薬を処方して帰ってもらおうとしたら、きょう休んだ分の診断書を会社あてに書いてほしいと言う。ずる休みでないことだけがわかればいいとのことなので、「簡単に」書いて安い金額を請求させてもらった。フィリピン人男性56歳、北隣のS市から初めてやってきた。首や体あちこちが痛いと言う。薬手帳を持っていたので見せてもらうと、住まいの近くの整形外科を長年受診していて、鎮痛剤やら神経を刺激する薬やらいろいろと処方がすでにされている。それでも症状が改善しないとのこと、いわゆる「ややこしい」患者なのだろう。いくら言葉の問題がないとはいえ、検査ができる施設で整形外科や神経内科、場合によってはペインクリニックが必要かもしれないと思い、そこのところをよく本人に話して近くの公立病院に情報提供書を書いた。
  • 2018/9/14 9:00
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ナイジェリア人男性48歳、下腹痛があると北隣のS市から来院、腹痛は疝痛で右にやや強いが典型的な急性虫垂炎になると痛くなる場所ではない。感染性腸炎とは思ったが、念のために白血球数とCRPを採血、結果はまったく正常範囲内だった。この旨を話すと、「きのう生の魚を食べた。生の肉も食べたのでホックウオームではないか」と言う。久しぶりに聞いた言葉、HOOK WORM だ。日本語で鉤虫、たしか戦前の日本には多かったと聞いてはいるが、現在の日本にはほぼいないのではないだろうか。ナイジェリアには多いの?と訊ねると「そう」と一言、返ってきた。なるほど、生の魚、生の肉を食べたから鉤虫に感染したのだと思い込んだのだろう、そうも訊ねると、「そうそう」と言う。でもよく聞くと「生の魚」って刺身のことで、「生の肉」って牛の寿司だから、これは「生」とはちょっとちがう。今から30年前、大和市立病院外科に勤務しながら、病院の許可のもとに共産革命の故国を逃れたラオスやカンボジア難民の人たちをインドシナ難民定住促進センターで診ていたころ・・・来日するとまず寄生虫の治療のために便を検査するのだが・・・母校の寄生虫学教室に送って診てもらうと9割がたの人はなんらかの寄生虫を持っていて、その中にズビニ鉤虫とかアメリカ鉤虫との診断が書かれている人がけっこういた記憶がある。寄生虫学教室の専門家の指示のもとに寄生虫の種類によって異なる駆虫剤を処方した。この話をしたら、「だから国際クリニックに来た」と彼が笑いながら言った。たしかに「普通」の先生方にはHOOK WORMという言葉はなじみがないだろう。通常の感染性腸炎だろうと話し、ビオスリーを処方するにとどめた。念のためだが、あの頃、ラオス人、カンボジア人に寄生虫疾患が多かったのは故国の衛生状況も影響はしているのかもしれないが、故国から陸路の逃避行でタイの難民キャンプにたどり着いた、その難民キャンプでの衛生状況が極めて悪かったからと関係者に聞いたことがある。
  • 2018/9/13 9:00
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月曜日10日に僕自身が拝見したのはフィリピン人6人、中国人、ベトナム人、タイ人各々1人。中国人女性44歳、胃の調子が悪く、内視鏡検査をしてほしいと頼まれたのが数日前、禁飲食でやってくるのでついでに特定健診もやってほしいと言われ・・(特定健診とは彼女は言わず、黄色の紙が役所から来たと話した)・・・症状があるならあまり待たせずに内視鏡検査を行おうと、月曜日、すでに午前中2人の予約があるところに追加し、「午前中には行うが遅くなる」と伝えておいた。いつもまずは診察を開始しておいて、ある程度診察や健診を終えた10時半から内視鏡検査を開始、2番目の方は11時から、3番目になると11時半になるからだ。ただし、特定健診も行うのであれば、早く来てほしいと頼んでおいた。朝の9時半ごろ、彼女がやってきた。今日から働くことになっており、クリニックを11時半には出たい、そうでなければ間に合わないとの窓口で話していると受付スタッフがおしえてくれた。予約を取った数日前に話しておいたこととはちがう。なにしろ、特定健診をまずは終えてしまおうと話し、健診の検査に取り掛かった。昨日は特定健診の予約が7人も入っていててんてこまい。それでも10時過ぎには終了、10時10分から彼女の内視鏡検査を行うことができた。とくに大きな異状はなく、11時前にクリニックを出て行ったが、綱渡りの医療だ。こういう「特別に配慮」した医療ばかり続けると、配慮の陰で少しだけ診察が遅くなった人たちの不満がたまっていく。ごり押ししたもの勝ちにならないように考えなければならないのだが・・
  • 2018/9/11 9:08
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特定健診が外国人に浸透してきたのか、この数年、受ける人が多くなってきた。土曜日もペルー人女性2名、ベトナム人女性1名が受けたのだが・・・問題点がひとつ、このうち予約をしてくれたのはペルー人女性62歳のみ。彼女は高血圧で定期的にやってくるので、前回の受診のときに特定健診について受けたい日が決まったら、電話でクリニックに教えてほしいと頼んでおいた。もうひとりのペルー人女性42歳については定期的通院はなく、事前に情報を提供することができない。ベトナム人女性44歳も同じ。やはり予約を必要とする特定健診やがん検診を受けることは外国人にとってはハードルが高いのだろう。そう推察して混んでいても、予約なしで受けてあげてはいるが、こういう好意にも限界がある。ルールがあることも教えてあげないと来年、また同じことの繰り返しになるし・・悩ましい。日本医師会雑誌の来年の3月号、外国人医療特集号に依頼されていた5600字の原稿、10月末日が締切だったが、少しずつ書いて昨日の日曜は朝からクリニックにこもって最終チェック、ようやくできあがった。あと数日、何回か読み返し、変更すべき個所が見つからなければ提出してしまうつもり。
  • 2018/9/10 9:00
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県内でも遠方のI市からやってきたフィリピン人男性30歳、はじめてやってくるというので友人が二人付いてきた。胃酸があがってくる、痰が多くて喉に違和感があると訴える。近医で処方されている薬は抗炎症剤と去痰剤だった。内視鏡検査を希望していて何も食べてこなかったとのことだが、すでに内視鏡検査予定の人が二人いたため、しばらく待ってもらうことにした。11時20分になり、ようやく内視鏡を施行することができた。結果は喉頭咽頭から十二指腸に至るまで何の異常もなし。器質的病変より機能的病変を疑った。僕の推察に基づいて3週間分、内服薬を処方したが、果たして結果はどうなるだろう? 高血圧で内服薬を処方していたフィリピン人女性48歳、今回は3か月処方を希望。母国の母親の具合が悪く、看病のために一時帰国するそうだ。それにしてもあまり外来も混んでいないのに、「薬だけ」と言うので、待合室に出て行くと・・・泣き目だし、顔の左半分が少し赤い。いろいろと話しているうちに、「診察室で話したい」と言い始めたので、診察室に移動した。顔が少し赤く腫れているのは職場で日本人男性に殴られたからだという。警察を呼んだが、やってきた警察官から「殴られた後であなたも足で蹴ったからあいこだね」と言われたと不満そうに話す。日本の警察は民事不介入なのだよと説明すると、ああそうなんだとうなづく。それでも感情が抑えられないようなので、警察にお願いしたいのなら、診断書を書いてあげるからそれを持って警察に行かねばならない、でも診断書にはお金がかかると告げたところ、それでも書いてほしいというので、所見だけを書いた。夜は医師連盟でお招きした日本医師連盟内部推薦で当選した医師で参議院議員の方の講演会があり、しっかりとお話しをうかがったが・・頭の回転の速さと鋭さ、そしてなにより人間性に少し感動した。
  • 2018/9/8 9:00
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昨日僕自身が診察したのは8人の外国人患者、うち2人が新患だった。その2人とは・・・南隣のF市からやってきたフィリピン人男性55歳、「きょうに始まったわけではないが、腹痛と下痢、最近は右が痛い」と言う。住まいの近くの病院でCTを含め、いろいろと検査を受けたが、その結果が理解できなかったと教えてくれた。それ以上、何も言われなかったわけだから、異常はなかったのだろう。とっさに思ったのは過敏性腸症候群だが、最近の右側の腹痛についてはたとえば急性虫垂炎などの急性疾患が重なった可能性はどうなんだろう?ということだ。発熱もなく、触診でもそれらしき症状はないので、トリメブチンの定期的内服と腹痛時はスコポラミンの内服で様子をみることにした。アメリカ人男性33歳、心電図の異常を指摘され、精査が必要ということなので、近隣の循環器内科を紹介したのだが・・・別の問題もあると言う。後頸部にしこりがあると・・・触ってみると粉瘤である。2日前に日本にやってきたそうで、以前からときどき臭いものが出ることがあったと話してくれた。粉瘤について詳しく話し、根治的治療は手術しかないことを告げた。すると「ここで手術できるか?」との質問、後頸部の皮膚がほかの部位に比べて厚く、手術はやりにくい。出血も少なくない。リンパ節などを生検したりしようとすると、触診ではあんなにはっきりと触れたのに、その深さに途中で後悔の念にかられたことが何回あったことだろう。ただ、言葉の問題もあるだろうし、大きな病院ではすぐに手術という日程は組んでもらえないだろうし・・考えに考えた挙句、粉瘤は皮膚と癒着しているのだから深くはないはずと思い、小手術を引き受けることにした。たぶん来週、平日の午後、行うことになるだろう。こういうケース、自分のクリニックで完結できるので、ああ外科医でよかったと思える瞬間だ。
  • 2018/9/7 9:10
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9月4日、「久しぶりに」外国人患者が少なかった一日、僕のほうで3人、小児科で3人、計6人。ペルー人女性53歳、数年にわたり・・いや10年近くにわたり、高脂血症で内服薬を飲んだり、飲まなかったり・・・決して僕が飲んでも飲まなくてもいいと言ったわけではない。内服して数値がよくなるとやめる、あるいは数値が少し高めでも食事療法でがんばるから薬は飲みたくないと言うのでその気持ちを大切にしてきたのだが・・10年近く、このようなことをしているうちに食事療法を行ったという後に採血をしても数値は下がらず、最近は血圧が高くなってきた。ペルーにいる母親が高血圧だそうで・・・とうとう、説得に応じて、定期的に降圧剤と高脂血症の薬を内服することになり、まだ4か月だが、途切れることなく、通院してくれている。日本人でも「いい加減な」内服のしかたをしている人がいるが、外国人のほうがその割合は相当に高いと思う。いらいらしたり、怒ることなく、あるときはもし致命的なことにならないとするならば、相手の思うとおりにしてあげたり・・・こうやって信頼関係をつくりあげ、言うことを聞いてもらえるまで、なんと時間がかかったことか。
  • 2018/9/6 9:07
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診察ももうすぐ終わろうかという午後4時半ごろ、初診の中国人女性44歳来院。すっぱいものが胃のあたりから喉まであがってくるという。これだけ聞けば逆流性食道炎を疑うのだが・・・年齢が少し若すぎる気がしないでもない。3年前に韓国の病院で内視鏡検査を受けたことがあるらしく、その時の結果は?と尋ねると、よくわかっていないようすだった。食後ではなく、寝る前などに症状が出るという話なので、とりあえず、オメプラゾールを処方、きょうは食事をしてきたということなので、いずれ内視鏡検査を受けてほしいと3週間分の処方にとどめた。中国人なのに韓国で検査を受けたということに不思議さを覚え、中国北部の朝鮮族の出身なのか、尋ねたところ、ちがうという返事。ちがうが、朝鮮族が多い地域で育ち、韓国語を勉強して韓国に渡り、長く北京語を教えていたと話してくれた。日本に留学していた妹さんがいて、妹を頼って留学生として日本にやってきたとのことだったが・・ごく普通の日常会話なら日本語も全くOKだろう。語学習得の才があるにちがいない。医学用語となるとやはりわからないようだ。姉妹で日本にやってきて日本人と結婚しているそうで、両親がさびしくないか、尋ねたところ、交通事故で二人とも亡くなったそうだ。姉妹にとって日本は終の棲家ということなのだろう。
  • 2018/9/4 9:00
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9月に入って最初の土曜日、両科合わせて外国人患者は16人だった。当日の両科合わせての総患者数が58人だったので、外国人患者が占める割合は27.6%ということになる。なんだかすごそうな数字だが、これが土曜としてはごく平均的な状況だ。国籍別にみるとフィリピン人7人、ベトナム人3人、ペルー人2人、カンボジア人、ラオス人、中国人、ナイジェリア人各1人だった。フィリピン人50歳、高血圧、高脂血症、糖尿病もあり、「次は採血するよ」と話していたのに・・・3日前に薬を飲みきってしまい、その後は飲んでいないとのこと・・これでは正確なデーターがわからない、治療効果を見たかったのに・・こんな「小さな騒動」はあげればきりがない。次回には採血するから内服薬を飲みきる前に来るようにと指導したが・・・どうなることやら。ラオス人男性22歳、採血の結果は昨年よりもよくはなっているが、健診で指摘された通りの貧血。薬の処方を希望したので、鉄剤を処方し、内服中の便の色や内服の前後30分はタンニン酸による内服薬の効果阻害を防ぐためにお茶を飲まないようにと話した。
  • 2018/9/3 9:00
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フィリピン人女性18歳、貧血にて来院、両親はフィリピン人、母親が日本で再婚し、13歳のときに母親に引き取られて日本にやってきたそうだ。すっかり「普通」の女子高生になっている。4月から大学に進学するそうで、僕もほっとした。こういうケース、13歳にもなって日本にやってくると、日本語の学習、学校での勉強についていけなくなり、ドロップアウトしてしまうこどもたちを随分見てきた。この子にはかなりの能力があるのか環境がよかったのだろう。フィリピンではカソリック教徒が多数を占めるため、離婚は認められず・・・したがって日本で再婚したというフィリピン人女性の中にはさまざまな理由で法的には国際重婚になってしまう人が少なくなかった。配偶者が亡くなってしまったという場合は全く問題がないが、配偶者が逃亡してしまい、行方不明とか、中には配偶者や親族と示し合わせて「再婚」という出稼ぎにくる人もいなかったわけではない。こういう負の部分がなかったのだろう。ベトナム人男性67歳、きょうベトナム人スタッフがやってくる日だというのに、わざわざ前日にベトナム人の奥さんが薬を取りにやってきた。ご主人が精神科の薬を内服している事情もあってか、奥さんはいやいややってきたようで・・・僕の前で話をしているときにも携帯の着信音がして・・・覗き込んで「あっ、○○さんだ」とだんなさんの名前を呼び、「うるさいね、つかれちゃう、切っちゃう」と携帯に出ずにそのまま切ってしまった。前日にわざわざ奥さんに薬を取りに来させたというのは、明らかにベトナム人スタッフと会いたくはないという意志の表れだと思う。決してベトナム人スタッフが悪いのではなく、僕が生活指導をするとそれをそのまま翻訳して伝えるからだ。こうるさく感じるのだろう。こういうところが難しい。
  • 2018/9/1 9:00
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