AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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理事長 Dr.小林米幸の独り言カテゴリのエントリ

午前の診察が終わって放心状態。患者さんてんこ盛り。通常の診察だけじゃなく、特定健診の結果にがん検診の結果を話さなければならず、時間がどんどんすぎるためあせる。中国人女性、今日しか時間がない、忙しいからと言われて予約なしで特定健診受ける。しょうがない、予約制だなんて知らないのだろうし。フィリピン人の男性の胃内視鏡、胃がん健診にて。さらにペルー人がふたり、ふたりとも「今日しか時間がないから」という特定健診とがん検診。昼前にフィリピン人男性、高血圧で最後に処方を出したのが4月の中ごろ、5月の中ごろに内服が終わったとして1カ月と3週間は薬なし状態。案の定、血圧160/110。ひっくり返っても知らないよって言いたくもなる。また一から説明してやっと終わったらもう12時を大きくすぎている。もう午後は何もしたくないぃぃぃ。
  • 2011/7/7 15:06
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きのうの続き。どこの国の人が多いかということは新規初診患者の分析より延べ患者の分析のほうが実態にあっていると思う。5万644人中、一位 ペルー 1万1594人、日系人が多いこともあるだろうが、なにしろ多い。二位 フィリピン 7262人、フィリピン人のいまの通訳を雇用してから増加に拍車がかかっている。彼女の性格もいい方に影響しているものと考えられる。三位 ベトナム 5719人、開業以来、ベトナム語の通訳がいた。通訳がかわり、いまは月に一回だが、信頼関係が深いためと信じている。四位 カンボジア 5284人、僕とはインドシナ難民定住促進センター以来の25年近い信頼関係。数年前に当時勤務していた通訳がやめたが、その後も通ってきてくれている。彼らにとっては僕が日本にやってきて出会った最初の医師だったので腐れ縁で通ってきてくれるのかも。五位 タイ 5089人、独学で学んだタイ語の努力の甲斐があったのかもしれない。僕の診察室の中には帰国する際にレストランを経営していた人が持ち帰れずに日本においていかざるをえなかった小さな仏像が、なんと冷蔵庫の上に置いてある。タイ人、ラオス人患者が見つけると必ず拝んでいく。六位 アルゼンチン 2675人、七位 ブラジル 2225人、いずれも日系人中心。八位 韓国 1645人、フィリピン人と同じく日本人の配偶者が中心。九位 ドミニカ 1609人、こちらも日系人中心、十位 アメリカ 1251人、十一位 中国 1141人、十二位 ラオス人1137人、こちらもインドシナ難民としてやってきた人たちとその子孫中心。カンボジア人と同じく長い人はもう25年ぐらい、開業以前からのつきあい。千人以上はここまで。全部で67カ国となる。インドシナ難民について述べると日本政府が受け入れた定住インドシナ難民は約1万1千人をすこし超える数、そのうちベトナム人は8700人程度、カンボジア人とラオス人は各々1200人程度のはず。新規初診患者で見ると、カンボジア人は417人、なんとインドシナ難民としてやってきた人たちの3人にひとりが僕のクリニックにやってきたことがあるということになる。ラオス人は154人、たぶん12%前後。カンボジア人と同じくインドシナ難民の大和定住促進センターでつきあってきたのに少ないのはクリニックに通訳がいなかったことと僕自身、ラオス語やタイ語能力が開業してしばらくは診察する領域に達していなかったからと思われる。ベトナム人は625人、さらに少なくて7%前後になってしまう。同じインドシナ難民でも大和定住促進センターはカンボジア人、ラオス人のみ、ベトナム人は東京の大井町の国際救援センターという同じ組織だが、別の土地の建物に入所研修していたので、僕とはあまり縁がなかったからだろうと考えている。今やってきてくれている人たちはセンターを出てから就職のために神奈川県県央地域に来た人達ばかり。 昨日のAMDA国際医療情報センターの相談件数は16件。このうち診察場面での電話通訳の依頼は、三重県の病院からペルー人の件で4回、名古屋の病院からペルー人の件で1回、さらに別の名古屋の病院からペルー人の件で1回、岩手の病院からタイ人の件で1回、計7件。AMDA国際医療情報センターが診察の場で困っている患者や医師、医療従事者のお役にたててうれしい。
  • 2011/7/5 19:01
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毎日記載している外国人患者の記録から毎月出している統計が出た。先月6月は新規初診患者16人、延べ患者数180人、平成2年1月16日の開業以来の診療実日数は5572日、新規初診患者数7617人、延べ外国人患者数5万644人であった。6月はインフルエンザが流行る時期でもなし、気候のいい時なのでこんなものだろう。クリニックの患者のおよそ10%程度が外国人と思われる。このところ、ずっと変わらない数字だ。新宿から小田急で45分、渋谷から田園都市線で40分、横浜から相鉄線で20分の神奈川県の大和市などという郊外でどうしてこんなに外国人患者がいるのか?国際クリニックなんて大げさな名前付けてやっていけるのか?と思われる方のほうがずっと多いはずだ。そういえば開業するときも散々各方面から言われたっけ。大和市立病院に勤務していて政府系のインドシナ難民大和定住促進センターの無料の嘱託医も務めていた僕としては大和定住促進センターでの研修を終えたカンボジア、ラオスなどのインドシナ難民が仕事を見つけて同センターの周辺にたくさん住んでいたのを知っていたし、インドシナ難民以外の外国人がけっこういることも市立病院の外来受付などを見ていて知っていた。そういう自分が実際に目で見て肌で感じた感覚はなにより頼りになる。今までの新規初診患者のうち大和市在住が3957人、隣接する横浜市610人、綾瀬市605人、藤沢市560人、座間市427人、相模原市377人、海老名市212人、厚木市182人を併せると6930人、全体の90.9%に上る。そう、キーワードは地域医療、外国人医療も地域医療の一部なのである。別に特殊な医療ではない。遠方からわざわざ来る人がいないわけではない。東京都の245人は別としても群馬、栃木、茨城、山梨も数人ずつはいる。しかし医療というものは「一日の診察」「一回の診察」では終わらないことが多い。遠方から来ていただくのはうれしいが、通院できなければ検査も治療もむずかしい。けっきょくはいいかげんなその場限りの医療になりかねない。だからこそぜひ彼らが住む地域の中で外国人を診てあげてほしいというのが僕の切なる願いだ。 昼前にフィリピン人女性とインド人女性来院。インド人はいわゆる風邪。フィリピン人女性、バセドウ病で目の突出もあり、口酸っぱく「バセドウ病は薬をやめると悪くなるから体に何も症状がなくても薬がないという状態にしないように」と毎回話しているのに・・・怒らずにゆっくり丁寧に再度お説教をしながら診察した。カルテを見たら1ヶ月は薬が抜けている。ドキドキすこしするというのでせっかくコントロールされていたホルモン状態がまた亢進しているのだろう。昔ならがっかりするところだが、がっかりなどもうしない。こんなことも織り込み済みだ。きちんと説明をする。そのうえで守ってもらえないことはもはや僕の責任ではない。責任があるないの問題じゃないが。ただ、いい加減にしてさらに悪化してからなんとかしてくれと言われるのも困る。けっきょくはお金ももっとかかることになるのに。
  • 2011/7/4 12:31
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土曜の11時すぎに初診のフィリピン人女性がやってきた。外国人患者の訴えを系統だって要領よく聞くのは難しいことが多い。体のあっちの話、こっちの話、主観が入るからますますわかりにくい。首から上、左半分が痛くて夜中に救急車を呼ぼうと思ったとのこと、死ぬほど痛かったという。しばらく話を止めずに話しきったと思われた時を狙ってこちらから質問した。でわかったことは昨晩から発熱があったこと。これで感染症を疑って血液検査を行ったところ、白血球数が13000近くに増えていた。CRPがまだ正常範囲内であったということは細菌感染がひどくなってまだ一日ということだろう。頚部を左右に曲げようとすると手を振り払うぐらい痛がる。頚部のリンパ節が腫れている。ここが感染巣にちがいない。頚部を冷やすように話し、抗生剤の処方をして終わった。いや終わったはずなのにいつまでも待合室で声が聞こえる。看護師に確かめると日本人のだんなさんと離婚したいということでクリニックのフィリピン人通訳にいろいろと相談しているらしく、通訳も困っているらしい。そういえば腕に大きな傷があり、だんなさんに切られた傷だと言っていたっけ。同じ国の出身者の中に親しい友人がいない場合、クリニックの通訳を頼って彼女と話がしたいためにクリニックに来る人も少なくない。診察のために来るのではない。こういうケースでは一方的な言い分を聞かされるので聞かされたほうも正確な判断ができない。要するにこういう相談には乗れないということだ。クリニックの通訳にも自分のプライバシィーを守ってほしい。このあたりのことは日頃からよく彼女に話してある。通訳は通訳の仕事に徹するべきである。
  • 2011/7/3 20:05
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毎朝7時半にはクリニック着、8時50分のシャッターをあける時間まで役所や医療機関からの郵便物の整理、がん検診や特定健診の結果の書き込み、メールのチェック、返信などしているうちに早い職員は8時ごろやってくる。午前中、診察しながら胃の内視鏡など行い、12時ごろ午前の部が終わると銀行に行ったり、往診に行ったり、医師会の仕事で医師会事務まで出かけたり。まあ一カ月の半分以上2/3以下かな。昼休みに出かけない日はだれかが尋ねてくる。午後2時から午後の診察を始めて5時に終わり。そして午後7時ぐらいから医師会の仕事で役所との打ち合わせ、医師会内部の打ち合わせ、理事会そして医師に義務付けられた各種の研究会に出席、これらがやっぱり月の2/3かな。自宅に戻るのは午後9時すぎ。62歳で働きすぎだろうな。1月に亡くなった母にお前は頭が悪いから人一倍努力をしなさい。努力をしていまの成績だから努力をやめたら落ちて行くよと子供のころからいつも言われていた。自分でもなるほどと思っていた。それでこんな働き者になってしまったのだろうか、母の言葉は恐ろしい。小児科からレントゲン写真を撮ってほしいといわれてレントゲン室に行くとフィリピン人の両親と年長さんの男の子、写真を撮るのでお母さんにも部屋から出て行ってもらおうとすると「ママ、いてね」とすがるように言う。かわいい。写真を撮影する部屋にお母さんにも入ってもらい、お子さんからもお母さんの姿を確認してもらいながら「いい子にしててもらって」写真撮った。こういう親子の姿ってなんだかいいな。土曜だというのに午後は医師会の公益法人化に向けての定款の問題点の洗い出しをしなくちゃ。
  • 2011/7/2 11:40
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昨日からまるで真夏、きのうは滝のような夕立、これって「まるで真夏」じゃなくて「実は真夏」なのではないかしら。がん検診に特定健診と朝はものすごい混雑、そこに外国人初診患者が入るとちょっとこちらも身構える。テキバキとは進まなくなる可能性が大ありだからだ。診療開始の直前にAMDA国際医療情報センターの相談日誌を読む。きのうは大阪と名古屋の病院から電話通訳の申し込みがあって施行したとのこと。それぞれペルー人と中国人、スペイン語と北京語だったのだろう。電話通訳も電話代だけはかけてくるほうの負担になるので病院や診療にあたる医師の理解がないとうまくいかない。外国人患者が医師の前でAMDA国際医療情報センターに通訳を頼もうとすると拒否する医師がけっこう多いらしい。そうだろうと思う。僕だって忙しい時に外国人患者に目の前で携帯電話を出されて「ここに電話してくれ」と言われることがある。会社だったり知人だったり、中にはどういう関係なのかわからないこともある。どういう話をしてよいのか、プライバシィーの保護もあるからわからない。ましてや病院の電話でここに電話して通訳をしてほしいと電話番号のメモだけ渡されたら、どないなってるねん、そっちの希望で電話代まで負担するのかよと怒りたくもなるだろう。やはり知名度の低い民間団体は悲しい。AMDA国際医療情報センターなどあやしげなNPO法人と思われるにちがいない。だからこういうことは本来は行政にしてほしい。ノーハウがなければ委託事業でもいいから。NPOも運営のたしになるだろうし。夕方になって高血圧のアルゼンチン人にフィリピン人。ふたりとも降圧剤でよくコントロールされている。このフィリピン人女性、「うちのだんなさん、やさしいよ。遅くまで仕事して帰ると怒られる。お金のため、働かなくていいって。休みの日はいっしょに休み。やさしい人」、こういう話って人の話でもうれしい。ごちそうさま。すごい泣き声、叫び声、小児科で予防接種。そっと出て行ってみたらペルー人のお子さん。こどもはどこでも同じだ。僕も田舎では有名な注射嫌いだった。
  • 2011/7/1 16:27
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きのうの続き。お金持ちの外国人旅行者や健診を受けに日本にやってくる外国人を受け入れようと官民一体になって大はしゃぎしているさまがどうして滑稽かと言うと・・僕ら医師は医学部の学生のころ、研修生のころ、いやというほどヒポクラテスの誓いを教え込まれている。病んでいる人に尽くせ、人は差別してはいけないと・・・こういう呪縛から逃れられないから外国人患者がお金がないが診てほしいと言っても日本の医者は断りきれない。それなのにここにきて小泉さんの聖域なき改革とやらで会社が医療機関経営に乗り出したり、金持ち外国人を取りこんで経営をよくしようなど、どこかおかしい。会社はもうけを出すためにある組織だ。そもそも日本の医療機関は公的保険の関係もあり、政府からもうけてはいけないとされてきた組織だ。そういうところに大規模資本を持つ株式会社が医療機関経営に乗り出したらどんなことになるか、火を見るより明らかだ。小児科、産婦人科などリスクが高かったり手間がかかる医療はやらない。救急もやらない。おいしいとこ取りの医療をするだろう。救急は医療法により各市町村自治体にその整備が義務付けられている。だから市立病院を持つところではこれを避けては通れず、みな赤字に陥ってしまう。いま黒字に転換した公立病院のほとんどは経営の工夫で黒字になったのではなく、DPCという包括支払制度などの保険の中の制度の改革または前回の病院に手厚い診療報酬の改定でなんとか黒字に転換したようなしだいだ。逆にいえば制度が変わったらまた赤字に転落してしまうというわけだ。なんだか話が日頃のうっぷん晴らしのようになってきたので、もとにもどそう。日本のまわり、韓国、シンガポール、タイなどの医療機関は以前は公的保険制度が限定的であったりなかったこともあり、お金持ち用のすてきな医療機関が山ほどとは言わないがたくさんある。そういう病院にはアメリカでトレーニングしてきた医師や看護師、そして華僑系の医師や看護師たちが働いている。だから患者と医療スタッフの間に通訳が入る必要もない。僕から見るとこういうところと競争して勝つポテンシャルが日本の医療機関にあるとは到底思えない。地域の外国人の面倒をみることはもうからないのかもしれないが、もっと地に足がついた日常から本当の地域の国際化に取り組んでいかないといけないのじゃないかな。東京でオリンピックをしようという計画がまたあるらしい。そういうときに外国人選手、観光客の受け入れに東京都がどのような準備をしているか、評価され、それらを参考に最後に開催地決定のためのオリンピック委員会の投票となる。東京都は以前から外国人住民受け入れのためにこのようにしていますとか日本全体でこのようにしていますと言えば「とってつけたようなこと」ではないので点数も上がることだろうになどと考えてしまう。日本にも働く外国人が多くなったが、母国にいる親や親せきが病気で日本に連れてきて自分の保険の扶養者として入れて手術など治療を受けさせたいという電話相談が少なくない。だれが病気であっても気の毒にとは思うが、そもそも日本の公的保険は日頃、病気をしていないときも皆で掛け金を払いあい、誰かが病に倒れた時に一部を本人が、残りをプールしている皆の掛け金の中から支払うという制度なので、短期に連れてきて治療を受けて終わったら帰国する、すなわち掛け金はその期間だけ増え、使うだけ使ったら後はさようならなんて国保や社保の使い方をしていたらそうでなくても財政難でにっちもさっちもいかない日本の公的保険、破たんしかねない。とくに手術や抗がん剤治療など行ったら高額医療費助成制度を使うことになり、いくらかかってもひと月の支払いは数万円で終わりということになる。外国人でも法が定めた条件に合えば公的保険には加入できるわけで、それは我が国で人権に則った生活をするめでもあるので国民である我々としても世界に誇ってもよい制度だ。台湾や韓国、タイでは外国人は公的保険に加入できないのだから。フィリピン人の女性、高血圧の上に中性脂肪が高く、尿酸値も高く、体格も横幅とおなかがすごい。じっくりと食事療法の話しをして薬も出したがちゃんとわかってくれたかどうか・・ベトナム人の患者、胃が痛いと来院。健診の結果も話したいが、言葉の問題があり、こちらは次回通訳が来る日に話すことにした。
  • 2011/6/30 8:59
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きのう、おとといの二夜にわたり市役所主催で予防接種の対象年齢などの変更点について説明会があった。おとといは別の会議が隣の部屋であったが、抜け出して数分間、医師会長として挨拶。対象年齢をまちがったり、まちがった接種方法を行ってしまうと役所にも接種を受ける人やそのご家族にも迷惑をかけるし、医療機関にとっても接種費用が支払ってもらえないなどさまざまな問題を引き起こすので、こういう説明会、医療機関にとっては面倒くさいとは思うが医師でなくても看護師でも事務職でもだれかが出てほしい。ところでつい、気になるのが外国人家庭への周知だ。どういう方法で彼らに伝えるのだろう? 今回もこの点については役所から何の説明もない。日本人に大切な予防接種の変更とは当然だが、外国人にとっても大切なはずだ。こういうひとつひとつを配慮してあげることが人権とか多文化共生ということじゃないだろうか。学校や職場でこれらが大切と講義を受けてもきっとそれは単なる知識として頭の中に整理され、実践に結び付かないのだろう。悲しむべきことというより情けない。じゃ、お前ならどうする?と言われたら簡単だ。アイデアはたくさんある。たとえば学校で日本語および外国語数カ国語で書かれた印刷物を配布する。するとたぶんこう、言われる。小さな紙面に数カ国語では書ききれないと。その通りだが工夫がないなあ。数カ国語では予防接種変更点の全てを記載するのではなく、「予防接種の接種年齢などに変更があるので、○○に電話して確認してほしい」と書いておけばよい。○○は地域の国際化協会、国際交流協会でもいいし、AMDA国際医療情報センターなどの信頼できる民間団体に委託してもいい。同センターは英語、スペイン語、北京語、韓国語、タイ語は平日毎日午前9時から午後8時まで対応しているし、ブラジル語は週3日対応している。今回の予防接種の変更は国によるものなので全国の市町村全てが同じ変更を行っているはず、それならこういう機関に情報を流しておいてくれたら外国人はそこにコンタクトを取れば正確な情報を入手することができるのに。行政にはどうもこういう臨機応変の対応はできないらしい。多文化共生とか人権への配慮など小難しい講義など受けなくたって、施策に際してこれを日本語の不自由な人もどのようしたら恩恵にあずかれるか、考えたらすぐにわかる。いま、日本の人口の約1.8%近くが外国人登録をしている外国人だ。生きていくために必要なこと、それは1.8%の人にとっても必要であって切り捨ててはいけないはずだ。こんなことを役所相手に言い続けて20年以上が過ぎている。言い続けるだけでは僕も傍観者になってしまうので自分のクリニック、フィリピンレストラン、タイスナックなどを舞台にお知らせを貼らせてもらったり自分でできることをする。それが大事だ。ついでに言うと隣人として地域に暮らしている外国人住民のことには頭が回らないのに、お金をたくさん落としてくれるかもしれない旅行中の外国人や自費で健診を受けにくる外国人をどのように受け入れようかと官民一体になって取らぬ狸の皮算用で目の色を変えているさまはどこか滑稽だ。
  • 2011/6/29 8:58
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お昼になって医師会へ行こうとしたらものすごい暑さ、車の中でも目玉焼きできそう。タイ人女性、精神不安定と不眠で精神安定剤を処方しているのだが、いつも薬が予定より早くなくなってしまう。欧米人の旦那さんが取って飲んでしまうそうだ。他人の薬を取って飲んだり、逆に知人に薬をあげてしまったりということは同じ病気でも体がちがうし、状態も微妙にちがうし、アレルギーのこともあるので、だめ、やめてねと言うのだが、何年話しても変わらない。経済的問題や時間の都合の問題もあるのだろうが、これはしてはいけないことである。広東系でカンボジア人の女性、いつも甲状腺機能亢進症と糖尿病でやってくる。今日は珍しくカンボジア人のお嫁さんが付いてきた。日本語が分かりにくい時があってついてきてもらったと言うのだが、この彼女、70歳を超える年齢の割には日本語は上手、十分わかる。お嫁さんと何語で話すのかと聞き耳をたてていたらあまり得意ではないというカンボジア語で話していた。これって付添の通訳の意味があるのかないのか。ペルー人の男性、胃が痛くてやってきた。昨年の肺がん検診、受けているのに結果を聞きにきていなかった。8年前に十二指腸潰瘍で内視鏡検査を受けたらしいが、その時の恐怖でなかなか内視鏡検査にうんと言ってくれない。昨日、AMDA国際医療情報センターにオーストラリア人女性から、常識が有り、頭脳のある治療ができる医師を紹介して下さいという電話があったとメールで日誌に書いてあった。常識がありとはどういうことだろう? 言いたいことはわかるような気がするが。きっと今まであたったのは「常識がなく」「あまり頭がよくなく」「治療に不安が残る」日本人の医者だったにちがいない。でもきっと日本人の患者の求める医者も同じかも。きょうは子供が多くて廊下がにぎやか。インド人にフィリピン人、ペルー人、そして多数派の日本人、こどもはみな同じ、病気に国境はない。やってきたタイ人通訳からタイ音楽のDVDをもらった。これが僕の何よりの好物。東北タイラオ族の音楽モーラム、いなかの音楽ルークトゥン、都の音楽ルーククルン、タイ人より詳しいかも。ちょっとうるさい。
  • 2011/6/28 15:21
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朝一番でやってきたスリランカ人男性51歳、数週間前から四肢の手足のしびれというがよく聞くと痛みもあるとのことだ。さらによく話を聞こうとしても、以前(1年半前)に足が痛くてそのときにもらった薬でよくなったから同じ薬がほしいと言う。こういう疾患はとらえどころがないときもある。整形外科で診てもらったほうがいいよと勧めても返事がない。返事がないかわりに「仕事中はないけど、朝晩すごく疲れて眠い」と続ける。疾患的には整形外科分野のものと思うが、こちらの話を聞いてくれないのは困る。血液検査などもしたくないとやんわり拒否、これも困る。どんな病気が潜んでいるかの窓なのだが、窓をしめられてはそれもわからない。検査のお金を払うのは患者だからこちらで強制することもできない。診断への手立てを閉ざされてしまうと、どうしていいのかわからなくなる。けっきょく2週間分だけ鎮痛剤と末梢神経炎も考えてビタミンB12製剤を2週間分だけ処方して、これでだめなら整形外科医も必要かもしれないから来るようにと諭して帰ってもらった。母親が糖尿病、父親が心臓病だからと自分の体のことも心配していると言っているのにその先がない。こういう外国人の患者はよくいる。思い込みが激しくてこちらの言うことを聞いてくれない。こちらも途方にくれそうになる。 胃がん検診の内視鏡の検査結果を聞きにきたフィリピン人女性、検査の結果とそれで具合が悪いことを診断書にして1通ほしいとのこと。理由を尋ねると案の定というかフィリピンから呼び寄せた親にいま保育園に預けているこどもの面倒をしばらく見てほしいのでで、自分の健康がよくないと先生から書いてほしい、それで親の在留期間を延長したいという。ポリープ、それも老化現象による小さな炎症性ポリープが一個で何の症状もないのだから具合が悪いとは書けない、書けばそれは嘘になる。書くとしたら「いま、こうです」。という事実しか書けないし、それでは在留期間の延長はできないだろうし、第一、入管が問い合わせの電話をしてくるだろうからそのときに嘘は言えないと告げたらようやくあきらめたようだった。こういう入管への「書類」「診断書」はよく頼まれるが、公文書に準ずるために嘘はこちらが罪に問われる。こちらの主張をきっぱり述べるしかないが、いつも気が重い。
  • 2011/6/27 14:40
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