AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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理事長 Dr.小林米幸の独り言カテゴリのエントリ

きのうの午前中はラオス人デー、午後はペルー人デー、そして夕方はまたラオス人デーだった。数日前に書いたB型肝炎キャリアーの女性、幸いなことにHBe抗原は陰性だった。午後になって「だんなさん」とこども3人を連れて現れた。「だんなさん」はやはり「なんちゃってだんなさん」で法律上の「だんなさん」ではなかった。この「だんなさん」とか「おねえさん」なんて言葉には気をつけなければいけない。「お姉さん」を連発するので日本語の姉妹だろうと思い込むと、そうではなくて「年上の女性」を表す「おねえさん」であることがよくある。タイでは親しい人を呼ぶときに年上なら「年上」を表すピーという単語を名前の前につけて呼ぶ習慣がある。これを単純に日本語に訳すと「お姉さん」になるというわけだ。こういう呼び方は中国から韓国に至るまでほぼ同じであると聞いたことがある。ここに日本の医療機関が誤解する素地がある。「お姉さんです」などと言われて「では保証人に」などと思っていると、次にやってきたときに「私にお姉さんはいません」などと言われることがあるのだ。だから、入院など保証人が必要な場合、だんなさん、お姉さん、おにいさんなどと紹介されても実は本当の法律上の関係はどうなのか、確かめておかねばならない。僕は必ず、本当の姉妹?などと確認するようにしている。また話は脱線したが、こどもたちの採血が終わったところで、彼女が「せんせい、わたし、こどもに検査せつめいできない。どして検査した、説明して、すみません」という。子供たちのほうがもう少し日本語がわかるのでゆっくりと説明、こどもたちによくわかるように説明するのはけっこう大変だとつくづく感じた。夕方になって小児科は子宮頸がん予防ワクチンサーバリックスを打つラオス人の女の子数人が母親たちに連れられてやってきた。インドシナ難民となってやってきたラオス人はすでに中年となっており、こどもたちは日本生まれだ。少し色が浅黒いが日本語はもう母国語、ちょうと第二次反抗期でもあり、高校の制服のまま待合室で母親にブーたれている。流行病のようなものだが、ほほえましい親子の姿だ。
  • 2011/9/7 9:00
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火曜日にタイ語の通訳が来てくれるので、きょうはタイ人、ラオス人が多い。特定健診の予約を奥さんが取っていったラオス人男性、用紙を見たら社会保険の特定健診。特定健診の場合は保険者である保険組合によりどこで行っていいのかがちがう。彼が持ってきた特定健診は検診を受ける医療機関が決められていて僕のところは入っていない。残念だができなかった。そのすぐ後でやってきたラオス人は大和市国保なので僕のところで検診が受けられる。お互いに待合室で話し合ったとみえて、最初の人には「どうしてここでできないのか?」あとの人には「先の人はどうしてここでできないのか?」と尋ねられた。通訳が入っても説明しにくい。日本人でさえわからないのに、彼らがわかっているわけない。もっと単純な制度にできないものだろうか。とくにきょうの午前の特定健診を受ける人が8人、それに胃の内視鏡が4人、疲れた。そういえばきょうのラオス人、みな約束の時間にぴったり来てくれた。感心感心。あまりあることではないので思いっきり褒めてあげた。
  • 2011/9/6 15:15
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昼休みにある組織の方が面会にやってきた。面会にやってきた本題とは別に415 件の医療機関や健診機関に行った外国人受け入れについてのアンケート結果を見せてくださった。
外国人の受け入れ体制を整えていますかという質問に対しては75%が整えていないと回答、整えているは10%ぐらい、準備中も10%ぐらいだった。外国人の受け入れを進めますかという問いには「受け入れない」が48%、「受け入れを進める」は10%程度、残りは検討中であった。外国人の受け入れを進める場合の対応方法については75%が未回答、内部で行うとの回答が4.4%、外部の組織に委託すると答えたのは3.4%だった。言語の通訳コールセンターかあった場合、利用するかという問いには「利用しない」が32.7%、「利用する」は4.8%にすぎなかった。多言語通訳コールセンターがあった場合、いくらなら利用するかという問いには回答が別れたが、無料が3件でもっとも多かった。いずれにしても外国人医療に背を向けている医療機関の姿が浮き彫りになっていると言えよう。外国人だから拒否するというのは正当な拒否理由にはならないどころか、人種差別にあたるあるいは基本的人権に反する可能性がある。たぶん外国人患者というものはややこしい、時間のかかる面倒な患者だと多くの医療機関が認識しているということだろう。だからこそ多言語通訳コールセンターがあっても利用しないという回答、利用する場合でも無料という回答が多いのだろう。すなわち「外国人というやっかいな患者を受け入れるのだから」→「みんなが無料で手伝ってくれるのがある意味当たり前だ」という発想だ。いまの公的保険制度の下、診療報酬が上がらずに人件費だけ上がって痛めつけられている医療機関としてはこう言わざるをえないのかもしれない。ここまでは僕の想像通りの結果だった。医療通訳の充実は医療通訳の生活保障がいかになされるのか、すなわち医療通訳が医療通訳という仕事で食べていけるかにかかっていると僕は思っている。決して無料ベースのボランティアベースで長く続けられるものではない。こういう医療機関の考えではもうすこし、いろいろな努力が必要なようだ。
  • 2011/9/5 16:55
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3日土曜の終りにフィリピン人の一族がやってきた。奥さんはものすごい肥満、高血圧に高脂血症、だんなさんも右にならえ。だんなさんも終わったころで下にカルテがもう一枚、おおっ、甲状腺機能亢進症の25歳の女性、親子ではなく、姪だそうだ。カルテの上に発熱、咳と書いたメモが付いている。きょうはこういう症状で来たという意味なのだか゛。彼女、甲状腺機能亢進症での初診は2009年12月17日、脈も速く、眼球も突出していて見ただけで診断がついた。血液検査の結果を待たずにメルカゾールを大量処方、1ヶ月半かけて減量していき、甲状腺ホルモン、甲状腺刺激ホルモンも正常範囲内に戻り、メルカゾール5ミリを朝夕食後に1錠ずつでコントロールしはじめた。彼女には来るたびにメルカゾールを突然中止するとショックになりかねないから絶対にだめ、ひとつ多く飲んでみようかなあなんてのもだめ、なにしろ僕の言うとおりに内服するようにと話しておいたのに・・・
2010年の2月27日を最後にぷつっと来なくなり・・次にやってきたのが2011年2月21日。再び動悸など甲状腺機能亢進症の症状あり、苦しくてやってきたのだ。初回同様にメルカゾールのコントロールを開始し、4月になってようやく落ち着いたと思ったら4月30日に3週間処方して次にやってきたのが7月4日、2週間前にメルカゾールがなくなったというので、それまでも飲んだり飲まなかったり、いいかげんに内服していたはず。毎度のことだが、どうして来ないかと尋ねたら「仕事が忙しい」と。僕のところまで来るのが遠かったら、あるいは仕事の時間に合わなかったら他の医療機関でもいいから行きなさい、紹介状を書くからと言っても、ちゃんと来ますというのでまたメルカゾールを処方したら・・・次にやってきたのが9月3日。また本人がすまなそうな顔をして「ごめんなさい」というので、僕は怒っているのではなくて、あなたの体を心配しているだけなんだと話した。こういういい加減な通院、いいかげんな服薬管理はフィリビンではよくあるそうで、タイの親友も「タイでもそうだ」と言う。わかっているのはどうも僕が嫌いだから来ないというのではないらしい。こういうケース、よくあることだ。これを読んでくださっている医師、看護師の方がいらっしゃったら覚えておいてほしい。彼らがいいかげんに通院してくるのは決してあなた方が嫌いなわけじゃない、ただ自分の国でしているとおりのことをしているだけなのだ。それが証拠に困ったらまたやってくる。だから怒ってはいけない。怒って言うことを聞いてくれるなら僕なんかいつでも怒る。常に口をすっぱくして説得すること。言うべきことを言っても聞いてくれなければ、しょうがない。結果は患者である彼らが責任とらざるをえないのだから。あまり気持ちを入れすぎるとむなさしを感じてしまう。
  • 2011/9/4 9:00
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またいやなものを見た。保健福祉事務所の仲介で受診しているタイ人女性、いつも来るたびにお金がないと未納になる。来月払うというが果たされず、2カ月未納になったこともある。小学校低学年の女の子にも予防投与しているので、「当日現金払い」を徹底すると罪のないこどもにも薬が出せない。こどもを使うのは騙しの定番だ。僕も小学校に入る前に、別れて暮らしていた父親がなぜかその日現れて、当時住んでいた大森のアパートから真鶴の海辺の事業所みたいところに連れて行かれた。砂浜ではなくて岩でしきられたところに亀や魚がいて中に入って話をしている父とは離れて岩のしきりの上から見ていた。中年に見えた女性の顔つきが厳しく、父の行いを考えるときっと僕も「親子連れの詐欺」の片棒をかつがされていたにちがいない。大きくなってそう思うごとに悲しみがこみあげてきた。自分の話はちょっと置いておこう。女の子の予防投与は6月で終わったので8月にやって来た時には「お金がない」と訴えるのを「現金払いじゃないと薬は出せない」と突っぱねたら「あった」と一万円札が出てきた。あっけにとられた。きのうの夕方、彼女がやってきた。もともと日本語はあまり得意ではないのだが、受付できょうはお金が払えるのか?と尋ねたら「はい」と言ったらしい。診察が終り、順調に回復しているのも確認でき、処方箋を書き始めたところで彼女がタイ語で言い始めた。僕にとってはタイ人どうしが話し合うような早口のタイ語は集中していないとよくわからないので、書き終わるまで待つように言って、さて書き終わったところで「はい、どうぞ」と促した。僕の顔を見ながら言う言葉がいまいちよくわからない。ただ「マイミー、チンチン」日本語訳「ほんとうにないの」と聞こえたところできょうの医療費が支払えないと言っているのだなと理解できた。きょうは二千円しかない、10月1日に来るときに払うと主張している。正確に理解しておかないと問題になるので受付からAMDA国際医療情報センターに電話してもらい、タイ語の通訳に間に入ってもらった。まあ彼女の言いたいことは僕が理解した通りだったが、えんえんとこちらの主張、彼女の主張が続く。受付の事務員がやってきて院長に最終判断を仰ぎたいというので、とうとう「10月1日でもいい」指示したところ、事務員が戻ってきて「友達に電話してお金を持ってきてもらうからきょうは支払う」と彼女が言っているという。ものの10分もしないうちにこの彼女、支払いをすませていなくなってしまった。ドアをあけて友達が来たようすもなく、トイレに入ってすぐに出てきてお金を払っていったとのことだ。たぶん自分で持っていたのだろう。だんなさんがお金を渡してもかけごとなど別のことに使ってしまい、目的のためにお金が使われないという話は聞いていた。そのあと、事務員に言われた。「院長、甘いですよ。院長に言えばどうかなると思っていますよ、今度からお金を支払わないと薬は渡せないでいいですね」。そうかもしれない。なんだか悲しい話、もちろんタイ人がみんなこうじゃない、念のため。
  • 2011/9/3 9:10
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午後の診察の時間、あれっ、待合室の方向から午前の勤務を終えて帰ったはずのフィリピン人スタッフに似た声がする。看護師に尋ねたら、本人いますよ、先生と言われた。いま、フィリピン人のお子さんの診察していて通訳しているとのこと、えっ、そのために昼休みを越して午後までいてくれたのかなと驚いた。通訳が終わったのか、本人が僕の診察室に顔を出す。どうしたの?と聞くと「せんせいがこない」と返事。せんせいとは9月11日の夕方から夜に予定している大和市医師会の地域外国籍住民に対する医療啓蒙活動の会で、料理教室のせんせいになってくださる日本人のおばあちゃまのことだ。どうして医療の啓蒙活動に料理教室をするかというと高血圧や高脂血症の外国籍の人たちに「野菜を食べて」というと、十ちゅう八九、油で炒めてしまう。これでは栄養指導の意味がない。もうひとつの目的は人寄せである。出稼ぎ、共働きの人たちが多い。帰ってくると子供たちがおなかをすかせている。「すぐに作れる料理」というのはインパクトがある。さらにおまけに日本人と結婚している人は日本人のお姑さんがいて教わるチャンスはあるが、外国人どうしのカップルではそのチャンスがない。話は戻るが、「せんせい」とクリニックで1時半に待ち合わせしたのに来ないと言うので、「せんせい」の自宅に電話してみる。すると「行ったらクリニックのドアに鍵がかかっていたから帰って来たの、じゃ今からすぐ行くわ」とのことだった。鍵がかけてあるが、札が出ていて「ご用の方は向かって左の職員通用門のベルを鳴らしてください」と書いてあるのだが。まあこういう間違いはだれにでもある。といいうわけで「せんせい」はすぐにやってきた。フィリピン人スタッフがコピー機を使っていいですかというのでいいよと答えてなにをコピーしたいのか見せてもらった。「せんせい」が作ってきた料理の段取りというか材料など用意するものが料理ごとに細かくきれいに鉛筆で書いてある。ほほう、最初はあんなに「いやだわ、辞退させて」なんて言っていたのに気合い満々じゃないですか。おまけに「せんせい」のゲートボール仲間が当日3人いっしょに来てくれるらしい。地域の交流をめざす僕としてはしてやったりの方向に事が進んでいる。材料費は医師会からまとめて最初に出して渡して、材料を買った後で領収書とおつりをもらうことにした。当日の朝から「せんせい」と外国籍の「せいとさんたち」で近くのスーパーに買い出しに行くらしい。きっと楽しい会になる。なにしろ、料理教室は試食付きだから。
  • 2011/9/2 15:00
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数日前、昼休みに医師会へ行こうと車を運転していたら・・・小学生の集団下校、先頭に保護者と思われる母親、最後尾にもいたかも。10人ぐらいの生徒が一列になって歩いてる。左折して細い道に入ったら彼らも入ってきた。保護者の次に5年生か6年生の女の子、その後ろに1年生か2年生の男の子、後ろに行くに従って背が高くなっているので先頭の子は先導なのだろう。その後ろの男の子が先導の子の背中を指でちょんとつついた。するとつつかれた先導の女の子が笑顔でふりむいた。南米の子だ。あれはいじめじゃなくて1年生が高学年のお姉さんにいたずらしたのだろうと思う。つつかれた子も元のように先頭を何事もなかったかのように歩いてる。日本のどこにでもある光景、普通の光景なのに心がなんか暖かくなるいい光景だなあ。外国人いじめや外国人に限らず小学校、中学校でいじめがなくなりますように。いつもやってくるペルー人の女性、昨年はサイレースという麻酔剤を注射して胃の内視鏡を行ったが、ことしはのどの麻酔だけでがんばるという。はい、がんばりましょうとやり始めたが、口の中に内視鏡を入れたとたんに頭を後方に激しく引いて手でカメラを抜こうとする。これが内視鏡をする際のごく一般的な外国人の反応だ。彼女はよく話がわかるので、パニックに陥らないようにこどもをあやすようにやさしくしながら2回目のトライで挿入できた。人によってはマウスピースを出して内視鏡を噛んでしまう人もいる。もう10年以上前になるかなあ、タイ人の男性に内視鏡を行おうとしたら思いっきり噛まれてしまい、修理に53万円ほどかかった。それからはよほど「信用」できる人以外は外国人についてはサイレースを1/10に薄めて注射して寝てもらって行っている。
  • 2011/9/1 15:00
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台風12号が首都圏に近づいている。まだきょうの朝は晴天。きのうは午後になってペルー人の女性が特定健診の結果を聞きに来た。けっこう太っているのに血圧正常で中性脂肪やLDL-コレステロール、肝機能などすべて正常値なのでうんと褒めてあげたら、本人が「わたし、ただ大きいだけ」とにっこりして言う。これには爆笑した。いえいえ、あなたの場合は「大きい」のではなく「太っている」というのよと教えてあげようかと思ったけどやめた。ただ彼女の場合、いっしょに行った肝炎検査でHBs-抗原が陽性なので、B型肝炎のキャリアということになる。まず本人についてはHBe-抗原の有無を調べてもし陽性なら今後の治療について考えねばならない。ここまでゆっくりと日本語とスペイン語ちゃんぽんで話をしたところで彼女の顔つきが険しくなってきた。どうして感染したの?と聞く。おおっ、なかなかいい質問だ。お子さんが3人いるというので垂直感染の可能性について説明し、お子さんも検査したほうがいいよと話す。お子さんがいるということは旦那さんがいるはずなので今はB型肝炎は主にセックスで感染すると言われているから旦那さんも検査したほうがいいよ、緊急じゃないけどと話したら、わかったと部屋を出て行った。すると看護師が「先生、彼女の旦那さんって○○さん?」と別の男性患者の名前を挙げる。えっ、そうなの?と返すと「だって、待合室にいて二人くっついて話してますよ」と言う。○○さんも長年、僕のところに通ってきている人だ。まさかと思っていたら彼女が部屋に戻ってきた。「あのね、旦那さん、ここにいるし、こどもたちすぐに探してくるからきょう検査いい?」と言う。やっぱり旦那さんだったんだ。ここで僕は妙なことに気がついた。彼女は国保に加入、3人のこどもたちも彼女の保険すなわち国保に加入、しかし旦那さんである○○さんは生活保護。これは別所帯として役所に登録していなければありえないはず。おかしい。それとも旦那さんっていうのが「旦那さんもどき」なのだろうか。「旦那さん」=「いま、同居している人またはいまのセックスパートナー」。こういう話はペルー人に限らずよくある。すべてではないが大和市をはじめとする多くの市町村では生活保護で医療を新たに医療機関で受ける場合は、まず最初に役所に寄って医療券というのをもらってこなければ原則受けられない。医療機関側で勝手に診療してしまった場合は緊急時を除くと役所から目玉を食らうことになるし、下手をすると医療費が支払われないということのもなりかねない。というわけで家族の人たちの検査は後日ということになった。ところでたびたび書き込みしている米国人の統合失調症を抱えた女性、夕方それも診察終了の30分前になってやってきた。いつもの彼女はえんえんと自分の主張をし、こちらの言うことを聞いてくれないので30分などすぐに経ってしまう。ところがきのうは物わかりがいい。話の脈絡はいつもの通り、はちゃめちゃなのだが、本人がなにかを納得しているのか、しばらく話して部屋を出て行った。やれよかったと思ったら受付の職員が「先生、なんだか受付で怖い顔をしてにらんでいて動きません」と言う。行ってみると確かにその通りの光景、英語で何かを話しているのだが、よく聞いても聞き取れない。二言三言、話して部屋に戻ってきたが、いったんクリニックの出入り口のドアを出てまた戻ってきて仁王立ちになっていると職員が怖がって言う。けっきょく僕が再度出て行ったらその姿はもうなかったが、こういうことを繰り返されると困る。数か月前に南林間の横浜銀行に行き手続きをしていたら、突然至近距離で怒りの大声が聞こえた。思わず振り向くと彼女だった。対応していた窓口の40代と思われる女性の顔が戸惑いと驚きでひきつっていたし、中にいた客の視線が集中していた。米軍関係の病院では精神科治療を受けているのだが、それではだめだということなのか。僕の専門外なので判断のしようがない。早く適切な精神科治療を受けてほしいものだ。
  • 2011/8/31 8:56
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依頼された3つの原稿、金曜、日曜そしてきのうの月曜の夜と続けて片付けた。金曜に片付けたのは内輪の原稿、日曜に片付けたのは医学雑誌社からの原稿、きのうの夜に4時間で片付けたのは法務省の外郭団体の雑誌だ。いずれも外国人医療などに関連があるものだから、日頃から考えていることばかり、原稿のために新たにデーター集めしたりするわけではないから書き上げる、いやパソコンだから叩きあげるのが早いのかもしれない。僕の自慢じゃないけど自慢したいことは原稿の期限に遅れたことがないということだ。本を書き上げた時もそうだった。だから編集者には喜ばれる。仕事がたまるといらいらしてくる。気になってほかのことがうまくできない。だから早めにしあげることにしている。頼まれたらすぐに着手するのが原則。おかげでなんだかきょうは眠い。昼休み、税理士の先生がやってきたので挨拶して、ほかに面会者がひとり、昼休みにあわてて医師会に行く用事もきょうはなく、ものすごく久しぶりに昼ごはんのあとに昼寝した。だからいま気持ちがいい。昼に医師会の用事がないと思ったら、たしかきょうは夜、用事がある。なんだかんだで役所の人たちが会いたいとか医師会のことの話し合い、広域救急の話し合いなど月間13回程度、医師会の用事がある。でも役所との話し合いなど直接市民の健康に跳ね返ってくる用事が多く、これに出席することは会長を務めている者の義務であろう。やはり僕ら自身が健康でなくてはいけない。昼休みになって職員休憩室に行ったらフィリピン人通訳とタイ人通訳がふたりで日本語で話し合っている。それでね、11日はさあ・・と。たぶん9月11日の医師会の外国籍市民向け啓蒙活動のことについて話しているのだろう、その光景が違和感ないことが不思議だ。日本も本当にこういう光景が似合う国になっているのだなと改めて思った。
  • 2011/8/30 13:22
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このところ、ずっと具合がよくなかったカンボジア人の高齢女性、きょうもやってきた。カルテが出てくるとドキっとする。部屋に入ってくるとなんと晴れやかなお顔、やっとよくなったみたいと笑顔。ああ、よかった。東南アジアの人はよく「あつい」と訴える。これがよくわからない。痛いの?と尋ねても「痛くはない、あつい」と言う。僕はこれは僕らが習った西洋医学と東南アジアに広がる華僑系の漢方医学の違いではないかと推測している。いずれにしても笑顔でよかったよかった。午後になってやってきたペルー人のお母さん、27日から高熱が出たり、下がったり、のどが痛いというので覗くと右の扁桃腺に白苔がついているばかりでなく、潰瘍形成している。ペルーから持ってきた抗生物質を内服していたというのでわけを聞いたら、保険に入っていたのをやめたとのこと。収入が多すぎてご主人の社保の扶養から抜けたわけだが、その後、国保などに入らなかったというわけだ。こういう人が増えると日本の国民皆保険制度も根底から揺るぎかねない。彼女には国保に入る意義をしっかりと話した。はたして入ってくれるかどうか。
  • 2011/8/29 18:46
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