AMDA国際医療情報センター
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プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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理事長 Dr.小林米幸の独り言カテゴリのエントリ

タイ人女性51歳、昨日から悪寒があると来院。熱はないというのだが、おでこに手をおいてみると少し熱い。電子体温計をわきの下に挟んでもらうが、何度挟んでもらってもエラーになってしまう。覗き込んだ看護師がしっかり挟んでいないと言い、ぐっと抑えると鰓―にはならなかった。36.7度。微熱だろう。咳も痰も下痢もなく、頻尿もない。念のために白血球数、CRPを計測したが、正常範囲内。ウィルス感染、たぶん風邪かと考え、よく話したうえで何も処方しなかった。中国人女性35歳、受付からHIVの検査にやってきた外国人がいて、心配なことがあってから3週間らしいと連絡があった。その後、何も話がなかったので、受ける方へのマニュアルを読んで帰ったのかと思った頃に、彼女のカルテが並んだ。診察室に入ってもらい、まずは何語が話せるのかと訊ねたら、英語はだめで北京語と日本語ができると答えた。ただし、日本語は相当にあやふやで、緊張のためか、顔が引きつっているように見えた。HIVの検査で正確な結果が出るにはこれだけの日数がかかり、3週間では正確な結果は出ない、たとえ陰性と出ても安心は全くできない、それでも受けますか?と図を書いて説明しながら訊ねた。「はい」と答えるのだが、その「はい」がYESとは受け取れないようなイントネーションで何度も聞き返した。そのうちに、「○○ごろにまた受ける」と言った。今日も受けるけど、○○ごろまた受けるという意味ですか?と訊ねると、「はい」とまた答える。そういうことなんだな、たぶん医学的には意味がないとわかっていても精神的に耐えられない状態なのだろうと判断し、検査を行った。もちろん結果は陰性だった。
  • 2019/3/8 10:20
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一昨日、3月5日前日が寒い雨降りだったせいか、風邪ひきが多かった。そして・・ベル―人女性56歳、前日から38度を超える発熱と体の痛み、咳もあり、インフルエンザ検査を行ったところ、A型陽性だった。そして、初診のフィリピン人男性36歳、37度台の発熱が前日よりあると来院。会社でインフルエンザの予防接種をしたというのでますます怪しく思い、インフルエンザ検査を行ったところ、陽性だった。これじゃ予防接種をした意味がないと言うので、予防接種をしたからインフルエンザに罹らないというわけじゃない、罹ってもこの程度の発熱で終わっているから意味があると話した。なるほどとうなずいてくれた。カンボジア人女性29歳、インドシナ難民としてやってきたカンボジア人の息子の嫁として1年前に日本にやってきたとのこと。日本語はほぼ話せず、でもなんとか英語はわかってくれた。陰部にしこりがあるらしい。恥ずかしがってどうしも僕には見せてくれない。やはり看護師に見てもらったところ、近接して3か所、皮膚がはがれているように見え、ここに尿が触れると刺激になるはずと言うので、エキザルベと抗生剤を処方。念のために性感染症の検査を受けるか?と訊ねると、受けたいとのことなので、B型肝炎、梅毒、HIVの即日検査を行ったが、すべて陰性だった。昨日は午後3時半から多摩総合医療センターにて東京都福祉保健財団に依頼された都立病院国際化研修の講義を行った。終了後に若い医師がひとり駆け寄ってきてくれた。よく見ると、学生の頃にAMDA国際医療情報センターに連絡をくれ、その後、僕のクリニックに何度も外国人医療を見に来てくれた大学の後輩のO君だった。うれしい再会。外国人医療への情熱は健在だった。今はまだ医師としての勉強の時という彼の顔が頼もしく見えた。
  • 2019/3/7 13:53
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アメリカ人男性38歳、少し遠めの市から来院。住まいの近くで内視鏡検査を受けて逆流性食道炎との診断でプロトンポンプ インヒビターの処方を受け、英語が通じるところがいいと僕のところへやってきて3カ月。当初から訴えていた頸部のつまり感、ときどき出現する上腹部の膨満感についてどうなんだろう?と訊ねてみると・・・やはりあまり変わっていないという。冷たい雨で患者が極端に少なかったこともあり、いつもより数倍の時間をかけていろいろと話し合った。可能なら自分自身で内視鏡検査を行ってみたいと話した。この年齢で食道裂孔ヘルニアがあり、そのために難治性の逆流性食道炎だとしたらなかなか珍しいことと思う。自分で英語教室を開いていてストレスが強いという話と母国にいたころ、前胸部痛がたびたびあり、狭心症なども疑われて専門病院で精査したそうだが、異常はなかったという話を合わせて考えると、プロトンポンプ インヒビターが思ったほどの効果がないのもうなずける。効果がないさらなる証拠をつかむには自分で内視鏡検査を行い、この目で確認するしかないとつい思ってしまう。自律神経失調症というのも考えられなくはない話だ。これなら今の症状の説明も過去の病状の説明もできてしまう。治療方針の切り替えの可能性について、手順を話しておいた。
 昨日は午後2時から県医療会館にて神奈川県医師連盟の執行委員会、2時40分に終わり、渋滞の中を運転して4時10分にクリニックに戻り、診療。やはり数人の患者が待っていてくれた。5時すぎに再び、運転して県医療会館へ。午後7時から県地域医療調整会議の意見交換会へ。終わって自宅に帰ったのが9時半ごろ。ほぼ毎日13時間労働。あと3カ月で70歳を迎える人の日常とは思えないと自分でも思う。
  • 2019/3/5 9:08
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待ちに待っていた日本医師会雑誌の3月号が大和市医師会経由で届けられた。通常は日本医師会より会員に直接届けられるため、まだ届いていないはず。3月号は訪日・在留外国人の診療の特集号だ。僕も企画・監修に名前を連ねていただき、2429ページから2443ページまでの座談会に参加、2461ページから2464ページまで「開業医を対象とした外国人診療支援および医療通訳支援」というタイトルの原稿を載せていただいた。この日本医師会雑誌、たぶん3日ごろから全国の医師会員の手元に郵送されるはずだ。原稿が掲載されたから、座談会に出席したからえらいというものじゃない。しかし、全国の医師会員の皆様に自分の主張、意見を聴いていただくチャンスをいただいた、こんなうれしいことはない。外国人に対する医療が特集号となって日本医師会雑誌に載るなど、数年前までは想像だにしなかった。30年前にクリニックを開設したとき、大学の関係者から大和のような田舎で日本人も外国人もいっしょに診る国際クリニックなんて何を考えているんだと不思議がられたことを思い出した。もしかして先見の明があったのだろうか。
  • 2019/3/4 10:23
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アメリカ人女性26歳、母国の主治医からの情報提供書を持って横浜市から来院。すると・・・2種類の抗うつ剤が処方されていた。外見からはまったく鬱という印象はないのだが・・・最後に90日分の処方をしてもらってやってきたそうだが、その後1カ月で来日。英語教師として働いているそうで、「保険証がもらえるまで待っていたら今日になってしまった」という。手元に残っている処方薬は1週間分ぐらいしかないと教えてくれた。本来なら心療内科か精神科を受診してほしいところだが、どこも心療内科は予約でいっぱいで、すぐに処方をしてもらえるという状況ではない。やむをえず、僕自身からみると専門外なので「治療」をすることはできないこと、ただし内服薬については日本でも発売されているものなので処方はできること、なにか具合が悪ければ母国の主治医に相談してほしいことを話し、了承してくれるなら処方はすると話した。わかりました、お願いしますという返事なので、処方をしようと主治医の情報提供書を再度見て驚いた。ジェイゾロフトが一日150mg 処方されている。日本で公的保険を使って処方する、すなわち保険診療では1日の最大使用量は100mgとされており、これを超えて150mgを処方するとまちがいなく査定される。またもう一つの薬は保険診療では一回に30日を超えて処方することができない。これも超えて処方したらまちがいなく査定されてしまう。彼女には日本の公的保険は比較的安価に国民のすべてに医療を届けるという目的があるため、その使用にあたっては薬についてもいろいろと「法律」があり・・・・と説明したらわかってくれた。こういうケース、何も説明しないで減量したり、処方日数を減らせば、言い争いになったりしかねない。今回はうまくできたと思う。
  • 2019/3/4 10:21
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あっというまに2月が終わって3月、早すぎる。アメリカ人女性57歳、精神疾患のコントロールがいまいち、うまくいっていないのか、ここのところ、以前のように何を話しているのか、訴えているのかわからなくなってきた。昨日も午前中にやってきておしりの中になにかがあると訴え、レントゲン撮影で何もなし。昼休みに気持ちが悪いと電話があり、午後になって再度やってきた。吐き気があるというので便の性状を尋ねたところ、下痢だという。感染性腸炎でも疑うところなのだが、そういう話をするとちがうと。ダイアゼパンをくださいというので、精神疾患の治療をしてくださっている先生からその手の薬が処方されているので、僕が処方をすることはことがややこしくなるだけなので、その先生を訪ねるようにと話すと、僕の前の椅子にすわったまま泣き始めてしまった。こうなるともうなんともしようがない。力づくで診察室を出て行ってもらうわけにもいかないし・・・精神疾患の診療は3月20日の予約だそうだが、もう少し早くもらえないか、交渉してはとアドバイスした。下痢と嘔気についての処方はしたのだが、10分ぐらいして近くの薬局から電話があり、本人が薬はいらないと話しているのですが、どうしましょうかということだった。不要ならやめましょうと答えたが、すると午後の診察は何だったのだろう。彼女がやってくるといつも悩む。
  • 2019/3/1 12:22
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タイ人女性59歳、高血圧で受診して1週間、3剤の合剤であるミカトリオを使ってみたが、思ったほど血圧が下がってくれない。採血を行うとともに降圧剤を変更した。採血時に両親や家族に糖尿病の人がいないか、訊ねてみた。採血の項目をチェックするためだ。普通、高血圧だけなら糖尿のチェックはしないだろう。保険が通らない。両親は幼いころになくなってわからないが、タイにいる兄弟姉妹は糖尿病とのこと、検査項目に血糖値とHbA1cを入れ、検尿も行った。同じくタイ人女性53歳、隣のA市からやってくる。高血圧で降圧剤を2カ月分処方したのが11月、もう3カ月近くすぎている。「ときどき、飲んで・・だから薬あった」というのだが、そんな内服の仕方は指導していない。案の定、血圧は170近くであった。昔は、どうして言うことを聞いてくれないのだろう?と悩んだこともあったが、こういう受診行動はタイ人に限らず、フィリピン人でも南米の人でも・・ごく「普通」なのだと気がついてから僕を信頼してくれないからではないのだと確信して、不快に思うことはなくなったが・・・それでも彼らの体が心配になり、ついつい再度受診行動についてお願いをする。「あはは、わかった、先生」という明るい声からは「ああ、いつもと同じ、わかっていないな」と感じてしまう。
  • 2019/2/28 14:20
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先日、左大腿と鼠蹊部のリンパ節が腫脹して痛みでやってきたカンボジア人男性の奥様が「前回と同じ薬がほしい」とやってきた。受付でそう話していると聞いた。痛みは軽減し、今はなくなってきていると。抗生剤のㇾボフロキサシンを一週間処方したので、これが効いたということだ。抗生剤は長く使えばいいというものではない。むしろ耐性株の出現を助けてしまうこともある。ただ、てこでも動かないようすだったので、やむをえず5日分だけ追加して、「これが最後」と話した。パキスタン人女性34歳、左の胸の下あたりから背部、左下腹部に至る痛みで来院。イスラムということなので、男性である僕が触診していいかと訊ねたところ、「だいじょうぶ」という返事だったので診察を勧めた。左の腎結石か尿管結石を疑ったが、あいにく生理が前日終わったばかりで検尿はあまり意味がないと思い、本人の希望もあり近くの公立病院にCTスキャンを依頼した。さあ終わりかな?と思ったらもうひとつ頭痛の相談。血管拍動痛でお風呂に入ると悪くなると言う。寝ると治るとも言うので、偏頭痛を疑ってスマトリブタンを処方、頭痛がおこったらすぐに内服しないと効果がないということも話しておいた。香港出身の男性39歳、結婚するので性感染症の即日検査をしてほしいと言う。HIVと梅毒とB型肝炎の抗原検査ができるというと、B型肝炎のキャリアなので、残りの二つの検査をしてほしいとのこと。両者ともに結果は陰性だった。すでに5時にかかっていたのであわてて新宿のホテルへ、外国人医療関連の打ち合わせに出かけた。
運転しながら、気がついた。結婚する相手についてHBs抗原、抗体の検査をしておいたほうがいいということを説明することを忘れていた。大失態。あわてているとろくなことがない。
  • 2019/2/26 9:17
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23日の土曜日は外来総患者数が69人なのに、外国人患者が23人、ぴったり1/3が外国人だったということになる。国籍別にみるとフィリピン人が圧倒的に多くて12人、ベル―人が3人、カンボジア人、ベトナム人、パラグアイ人が2人ずつ、韓国人、ブラジル人が各1人という結果だった。ベル―人の41歳と34歳の姉妹、前回の内視鏡検査のときにピロリ菌が陽性で除菌療法を行った。そのときに3カ月程度過ぎたら今度は呼気テストでピロリ菌がいなくなったかどうかをみるが、その時には必ず事前に電話かあるいは来院して予約をしてほしいと話したのに・・予約なく突然やってきた。たまたま朝のうち、さほど混んでいなかったので受けたが、こういうところが日本の医療機関にとっては頭が痛いところだ。説明しているはずなのに・・これで受けてしまうと、こういう受診態度でやっていけるのだなと誤解されるのではないかと心配になる。カンボジア人女性57歳、11時からの内視鏡検査を予約、その10分前には前処置等のために来てほしいと頼んでおいたのに・・やってきたのが11時半。職員がもう来ないんじゃありませんか?と僕に声をかけてきたが、彼女とのつきあいはすでに30年を超えていて、性格をよく知っているので、必ず来るよと話していたらやってきた。いつも遅れたいいわけから始まるので正直、へきえきしてしまう。そういう自分もいやになる。そういえば、金曜日に隣のA市の特定健診を受ける予約をしていたベル―人の母親とその父親も連絡なく来なかった。こういう人たちが日本でうまくやっていくのは難しいような気がする。何度も説明しているのだが、こういうルールが守れない。
  • 2019/2/25 9:52
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インドネシア人35歳男性、フィリピン人33歳女性、いずれもいわゆる花粉症でやってきた。どうしたの?と訊ねると「かふんしょう」という返事。花粉症という言葉が世界の共通語になるのも近いかも。フィリピン人女性39歳、日ごろ、食べていないと言うがLDLコレステロールが高い。とりあえず、食事療法の話をしたところ、薬も欲しいというので内服薬を処方したが・・本当に食べていないのか、怪しいとにらんでいる。食事療法は守るように指切りげんまんをさせた。薬を飲み始めたからと食事に気を使わないのでは意味がない。この彼女、あるトラブルを抱えているとフィリピン人スタッフから聞いた。地域の学校ではまだ日本語がわからないフィリピン人の子弟のため、そして親のためにフィリピン人で日本語が堪能な人にお願いして、教員との面談の時など、学校に来てもらう制度ができあがっているのだが・・・そこで知ったフィリピン人の家庭のことについてそのプライバシィを第三者に話してしまい、それがコミュニティに広がってしまい、めぐりめぐってそのフィリピン人保護者の知るところとなり、けんか状態となっているばかりではなく、コミュニティの中での信頼が失墜しているというのだ。医療機関に勤務していれば、我々は日ごろから患者のプライバシィを守ることに最大限、気をつかっている。それを職員にも徹底している。しかし、プライバシィの大切さを徹底して教わっていないとこういうことがおこる。通訳とは言葉ができればいいということだけではいけないという典型だ。今後、日本のあらゆるところで外国人が増えると、通訳という仕事を任される人も増えるはずだ。そのときに「通訳の心得」みたいものを徹底しなければいけない、安易に「言葉ができるからちょっと来て」ではこういうトラブルはなくならないだろう。
  • 2019/2/25 9:45
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