AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成23年9月3日土曜

平成23年9月3日土曜

またいやなものを見た。保健福祉事務所の仲介で受診しているタイ人女性、いつも来るたびにお金がないと未納になる。来月払うというが果たされず、2カ月未納になったこともある。小学校低学年の女の子にも予防投与しているので、「当日現金払い」を徹底すると罪のないこどもにも薬が出せない。こどもを使うのは騙しの定番だ。僕も小学校に入る前に、別れて暮らしていた父親がなぜかその日現れて、当時住んでいた大森のアパートから真鶴の海辺の事業所みたいところに連れて行かれた。砂浜ではなくて岩でしきられたところに亀や魚がいて中に入って話をしている父とは離れて岩のしきりの上から見ていた。中年に見えた女性の顔つきが厳しく、父の行いを考えるときっと僕も「親子連れの詐欺」の片棒をかつがされていたにちがいない。大きくなってそう思うごとに悲しみがこみあげてきた。自分の話はちょっと置いておこう。女の子の予防投与は6月で終わったので8月にやって来た時には「お金がない」と訴えるのを「現金払いじゃないと薬は出せない」と突っぱねたら「あった」と一万円札が出てきた。あっけにとられた。きのうの夕方、彼女がやってきた。もともと日本語はあまり得意ではないのだが、受付できょうはお金が払えるのか?と尋ねたら「はい」と言ったらしい。診察が終り、順調に回復しているのも確認でき、処方箋を書き始めたところで彼女がタイ語で言い始めた。僕にとってはタイ人どうしが話し合うような早口のタイ語は集中していないとよくわからないので、書き終わるまで待つように言って、さて書き終わったところで「はい、どうぞ」と促した。僕の顔を見ながら言う言葉がいまいちよくわからない。ただ「マイミー、チンチン」日本語訳「ほんとうにないの」と聞こえたところできょうの医療費が支払えないと言っているのだなと理解できた。きょうは二千円しかない、10月1日に来るときに払うと主張している。正確に理解しておかないと問題になるので受付からAMDA国際医療情報センターに電話してもらい、タイ語の通訳に間に入ってもらった。まあ彼女の言いたいことは僕が理解した通りだったが、えんえんとこちらの主張、彼女の主張が続く。受付の事務員がやってきて院長に最終判断を仰ぎたいというので、とうとう「10月1日でもいい」指示したところ、事務員が戻ってきて「友達に電話してお金を持ってきてもらうからきょうは支払う」と彼女が言っているという。ものの10分もしないうちにこの彼女、支払いをすませていなくなってしまった。ドアをあけて友達が来たようすもなく、トイレに入ってすぐに出てきてお金を払っていったとのことだ。たぶん自分で持っていたのだろう。だんなさんがお金を渡してもかけごとなど別のことに使ってしまい、目的のためにお金が使われないという話は聞いていた。そのあと、事務員に言われた。「院長、甘いですよ。院長に言えばどうかなると思っていますよ、今度からお金を支払わないと薬は渡せないでいいですね」。そうかもしれない。なんだか悲しい話、もちろんタイ人がみんなこうじゃない、念のため。
  • 2011/9/3 9:10
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