AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成23年8月26日金曜

平成23年8月26日金曜

昨日、県医師会の会長会の議題の中に神奈川県の医療のグランドデザイン策定プロジェクトチームの検討の報告があり、検討の視点が書き連ねてあった。新知事になっての目玉商品だと思うが、項目はありとあらゆる分野に及んでおり、神奈川県の医療がよくなることについて異論をはさむものはいないだろう。16番の国際医療交流という項目に「外国人患者の受け入れ促進」という文字があった。解説してくれた県医師会の担当者の話を聞いているとメディカルツーリズムという単語が出てきたので、これはどうやら外国人に「わざわざ」日本に来てもらって検査・治療を受けてもらおうという趣旨らしい。このグランドデザインが「日本一の医療県神奈川をつくる」というなら、まず考えるべきはこの神奈川県にいま住んでいる外国籍の人たちの医療ではないだろうか。それぐらい外国籍の人たちに適切な医療が提供されているとは思えない。医療機関や行政が彼らを差別するという意図を持って差別しているとは決して思わない。しかし彼らの存在に行政までもが無関心であるために結果的に差別されるという事態にずっとある。世の中、多数派に属する人たちが自分たちとはちがう少数派の人がいるということをことさら意識しなければ、少数派を切り捨てる社会になってしまう。神奈川県が「世界から外国人患者を受け入れよう」というのは結局は自費診療で高い医療費をもらうことにつながるわけで、それは経済的な面からは医療機関や外国人にかかわる分野の会社などに利益をもたらすことだろう。しかしそれが「日本一の医療県神奈川」ということになるのだろうか? 僕は地域の住民である外国籍住民の健康に目をやらない医療の国際化など「日本一の医療を享受できる県、神奈川」とは何の関係もないと思う。悲しいことだ。小さな声がやっぱり届かない。それともこれは「日本一の医療で患者とお金を呼び寄せる県、神奈川」ということなのだろうか? 新しい知事の門出に皮肉るわけじゃないが、医療の狭間に捨て置かれている人たちのことをまず考えてほしい。
  • 2011/8/26 8:59
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