AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成23年7月13日水曜

平成23年7月13日水曜

厚労省による外国人患者受け入れ医療機関の認証制度が平成24年度にも始まるかもしれないという話だ。観光にやってきた外国人の健診などをスムースに受け入れるため、新設された医療ビザを使って治療にやってくる外国人を受け入れるためと聞くと、今でも既にたくさんの外国人患者を受け入れている僕から見ると何をいまさら?という感じがした。当初の新聞報道によると認証の条件の中にこういう医療機械があること、設備があることなど小さな医療機関にとってはハードの面の条件が厳しく、これでは僕のところをはじめ、今までこつこつと外国人を診てきた地域のクリニックは全て条件からはずれてしまうと思った。そもそも、認証制度が必要とお上が考えた理由が「海外からやってくるお金持ちに満足していただく医療を提供して、お金をたくさん落としてもらうため」なのであるから、ハード面のハードルを高くしようとしたのは当然と言えば当然である。この認証制度、日本医師会は混合医療を推進すると反対している。僕自身は郡市医師会の会長を務めているが、今現在は反対はしていない。当初はとんでもないこと、滑稽なことと思っていた。海外からやってきてお金をたくさん支払ってくれそうな外国人のためにはこのようなことまでし、同じ外国人でも結婚や留学、仕事で私たちの隣人として地域住民として日本にずっと住んでいる人たちに対する医療機関への受け入れはもっと日常性のことであるはずなのに、彼らにとっては日本の医療機関での受診は相変わらずハードルが高いままだ。要するにたくさんお金を落としてくれると思えない外国人に対しては切り捨てご免のままということだからだ。「今は反対していない」理由はこの認証制度の仕掛け人とも言える複数の人物と会った時、彼らがいわゆるメディカルツーリズムに乗ってやってくる外国人はいても少数、むしろこの認証制度を在日外国人の医療改善のために使っていきたいと話したその言葉にいたく感動したからだ。 今は何でも入札にするらしい。それはそれで公明正大と言えばそれまでだが、非営利組織ではできない道路工事などの公共工事と違い、認証制度の制度設計、実行は財団法人や社団法人、福祉法人などの全国的規模を持つ非営利組織でも可能だと思う。厚労省のホームページによると公募によりニチイ学館が落札したと出ているが、僕は医療分野に利潤を追求する株式会社が参入することはどう考えてもおかしなことと思っている。株式会社が利潤を追求しないことはありえないし、あったとしたら株主に対する背信行為となる。今まで「社会のためにあれもしたい、これもしたい」と話していた株式会社のその後の顛末をいやというほど見てきたからだ。 さて認証の条件はもうすぐ公表されるであろうが、なんらかの方法で通訳を確保していることという項目が入っていることが強く推察される。そこをビジネスチャンスと考える株式会社もまた現れることだろう。AMDA国際医療情報センターとしては「非営利」活動法人としてぎりぎりのところで一矢を報いたい。
  • 2011/7/13 8:59
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