AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成23年6月30日木曜

平成23年6月30日木曜

きのうの続き。お金持ちの外国人旅行者や健診を受けに日本にやってくる外国人を受け入れようと官民一体になって大はしゃぎしているさまがどうして滑稽かと言うと・・僕ら医師は医学部の学生のころ、研修生のころ、いやというほどヒポクラテスの誓いを教え込まれている。病んでいる人に尽くせ、人は差別してはいけないと・・・こういう呪縛から逃れられないから外国人患者がお金がないが診てほしいと言っても日本の医者は断りきれない。それなのにここにきて小泉さんの聖域なき改革とやらで会社が医療機関経営に乗り出したり、金持ち外国人を取りこんで経営をよくしようなど、どこかおかしい。会社はもうけを出すためにある組織だ。そもそも日本の医療機関は公的保険の関係もあり、政府からもうけてはいけないとされてきた組織だ。そういうところに大規模資本を持つ株式会社が医療機関経営に乗り出したらどんなことになるか、火を見るより明らかだ。小児科、産婦人科などリスクが高かったり手間がかかる医療はやらない。救急もやらない。おいしいとこ取りの医療をするだろう。救急は医療法により各市町村自治体にその整備が義務付けられている。だから市立病院を持つところではこれを避けては通れず、みな赤字に陥ってしまう。いま黒字に転換した公立病院のほとんどは経営の工夫で黒字になったのではなく、DPCという包括支払制度などの保険の中の制度の改革または前回の病院に手厚い診療報酬の改定でなんとか黒字に転換したようなしだいだ。逆にいえば制度が変わったらまた赤字に転落してしまうというわけだ。なんだか話が日頃のうっぷん晴らしのようになってきたので、もとにもどそう。日本のまわり、韓国、シンガポール、タイなどの医療機関は以前は公的保険制度が限定的であったりなかったこともあり、お金持ち用のすてきな医療機関が山ほどとは言わないがたくさんある。そういう病院にはアメリカでトレーニングしてきた医師や看護師、そして華僑系の医師や看護師たちが働いている。だから患者と医療スタッフの間に通訳が入る必要もない。僕から見るとこういうところと競争して勝つポテンシャルが日本の医療機関にあるとは到底思えない。地域の外国人の面倒をみることはもうからないのかもしれないが、もっと地に足がついた日常から本当の地域の国際化に取り組んでいかないといけないのじゃないかな。東京でオリンピックをしようという計画がまたあるらしい。そういうときに外国人選手、観光客の受け入れに東京都がどのような準備をしているか、評価され、それらを参考に最後に開催地決定のためのオリンピック委員会の投票となる。東京都は以前から外国人住民受け入れのためにこのようにしていますとか日本全体でこのようにしていますと言えば「とってつけたようなこと」ではないので点数も上がることだろうになどと考えてしまう。日本にも働く外国人が多くなったが、母国にいる親や親せきが病気で日本に連れてきて自分の保険の扶養者として入れて手術など治療を受けさせたいという電話相談が少なくない。だれが病気であっても気の毒にとは思うが、そもそも日本の公的保険は日頃、病気をしていないときも皆で掛け金を払いあい、誰かが病に倒れた時に一部を本人が、残りをプールしている皆の掛け金の中から支払うという制度なので、短期に連れてきて治療を受けて終わったら帰国する、すなわち掛け金はその期間だけ増え、使うだけ使ったら後はさようならなんて国保や社保の使い方をしていたらそうでなくても財政難でにっちもさっちもいかない日本の公的保険、破たんしかねない。とくに手術や抗がん剤治療など行ったら高額医療費助成制度を使うことになり、いくらかかってもひと月の支払いは数万円で終わりということになる。外国人でも法が定めた条件に合えば公的保険には加入できるわけで、それは我が国で人権に則った生活をするめでもあるので国民である我々としても世界に誇ってもよい制度だ。台湾や韓国、タイでは外国人は公的保険に加入できないのだから。フィリピン人の女性、高血圧の上に中性脂肪が高く、尿酸値も高く、体格も横幅とおなかがすごい。じっくりと食事療法の話しをして薬も出したがちゃんとわかってくれたかどうか・・ベトナム人の患者、胃が痛いと来院。健診の結果も話したいが、言葉の問題があり、こちらは次回通訳が来る日に話すことにした。
  • 2011/6/30 8:59
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