ブログ - 平成31年1月28日月曜
HIV検査希望のイギリス人男性39歳、県のもっとも西部からやってきた。フィリピン人男性32歳、会社の健診で指摘された太りすぎと軽度の高血圧について受診、県の北西部からやってきた。ふたりとも初診。クリニックまでゆうに1時間以上かかるはず。英語での受診だが、ここまでやってこなくても英語の上手な医師は少なからずいるはず。そう話したら、外国人の診察に慣れているだろうと思い、やってきたとイギリス人の男性に言われた。やはり日本の医療機関を受診することについては、僕ら日本の医療機関側が理解できないような壁を彼らは感じているのだろう。厚労省が考えているような外国人が受診するできる拠点病院づくりや一次医療機関づくりで乗り切れるのか、それは外国人にとって便利といえるのか、まだ検証すべきと思う。とくに一次医療機関については最初の一歩は手上げ方式になるのだろう。自分で手上げをするのだから、医療通訳等、対応は自分で考えなさいという厚労省の理論なのだろうか? 僕は外国人患者は原則としてすべての医療機関で受け入れ可能にしてほしいと思う。書いていて思ったが、患者が自分で医療機関を選んでいく、これって人権などという大げさな言葉を使わなくても当たり前のことだろう。そのためにはすべての医療機関からアクセス可能な電話通訳等が必要となる。これを整備することは外国人が著増するであろう近未来の我が国にとっては国の責務であると考える。幸い、この1月から出国税を徴収し始めたのだから、その税金のぜひ財源として利用できるようにしてほしいものだ。