AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成30年11月27日火曜

平成30年11月27日火曜

24日の土曜日にやってきた黄疸のメキシコ人女性34歳について、血液検査の結果を26日月曜の早朝には出るようにしておいた。たぶん入院が必要になると思い、入院設備のある次の医療機関に迷惑をかけないように10時にご主人に電話をくれるように依頼しておいたのに・・・血液データーは来たが、電話が来ない。しかも日本の携帯電話は持っていないとかでこちらから連絡が取れない。s-GPTは600を超え、直接ビリルビンも6を超えている。やはり閉塞性黄疸なのだろう。ご主人から電話があったのが午前11時半。やはりメキシコ時間なのか? 奥さんのデーターは良くない、住まいの近くの病院を紹介するのであなただけでいいからすぐに来てほしいと話す。わかったと言うので昼休みも待っていたが、やってきたのは午後2時。悪いことに午後の患者のカルテが10枚ぐらい並んでいるその一番前だ。説明に時間がかかりそうだし、紹介状も書かねばならないし、その前に説明して次の病院の医師にもできれば連絡しておきたいし・・検査結果を説明して、入院が必要になるだろう、詳しい検査が必要だと話したのだが・・どういう病気が考えられるかと何回も質問される。およその話はさきほどしたが、詳しいことがわからないし、すでにs-GPTが600を超えているので、入院治療が必要になるのではないかと、これも何度も説明。すると12月3日ではなく、あした帰国するならどうだ?と質問された。あの目の黄色さでは航空会社が搭乗を拒否するだろうし、第一、奥さんの体によくないだろうと返事。その間も次の病院に電話で連絡、午後の時間だが、これから診察してもらえないかと頼み込んだ。たまたま住まいの近くに僕の出身である母校外科学教室が人を派遣している病院があり、顔は知らないが、後輩にあたる外科の先生方にお願いしようとしたのだが、あいにく手術中。かわりに電話に出てくれた看護師に怪訝な声を出されながらもなんとか頼み込んだ。そして彼の研修先の某大手自動車メーカーの研修担当と話しをさせてくれと彼に頼んでいるに、こちらも全く連絡が取れないのか、彼は携帯をいじるばかり。この携帯って日本の携帯なのか?それともメキシコの携帯?
電話番号を示して彼が会社の上司に電話してくれと言うので、その番号をクリニックの電話から電話したら、すぐにつながった。事情を説明したが、なんだか知っているようなようすだった。僕が話している間、隣で看護師が次の病院の看護師と話している。先生は英語ができないが・・・というようなことを言われている。英語ができないという理由で断られたらどうしようと不安になった。おまけに患者である奥さんは英語もできず、話せるのはスペイン語だけ。ようやく受け入れてもらえることになり、彼には「奥さんに今から電話してくれ、アパートではなく、奥さんにアパートの近くの駅まで来てもらい、そこから病院までタクシーで行くように、相手の先生が診療時間を過ぎているのに診てくれると言ってくれているのだから」と話して、さらに彼の民間保険の支払い済み証明書を書いてあげて待合室に送り出した。気がついたら午後の診察時間が始まって45分が過ぎていた。こんな「外国人医療」ばかりなら「普通の」医療機関はやっていられないだろう。先日の厚労省の訪日外国人の医療に係る検討委員会の席で厚労省の案として出てきた外国人患者の受け入れ拠点となる医療機関」に手上げするところなどないと思う。言葉だけではなく、医療機関の努力だけではどうにもならない、いやどうしていいかわからない部分があると思う。こういう支援のためのシステムづくりを来年1月7日以後の出国から適用される出国税で賄わずにだれがどのようにお金を出して整備するのだろうか? 財務省ではこの出国税、年間430億円を見込んでいるそうだ。予算獲得争いはすでに始まっているらしいが、各省庁とも少しでも「外国人観光客」に関連がある事業に使いたいと目の色を変えているらしい。実りのあることに使ってほしいものだ。
  • 2018/11/27 10:37
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