平成30年7月9日月曜
平成30年7月9日月曜
神奈川県の西部のN町からペルー人女性36歳来院。この近くにいる親族が付き添ってきた。前胸部から右季肋部の痛み、不快感で近医を受診し、内視鏡検査まで受けたが、「なんでもない」と言われたのに、症状が変わらないのでやってきたとのこと。こういうケースは頭が痛い。すでに「同業者」が診察・検査までして「なんでもない」と言っているのだから、「同業者の上を行く」診察をしなければならないのだろうが、まずこれがむずかしい。食べてきたということなので内視鏡検査をしなおすことはできない。場所から考えて胆石症もありうるかとエコーでチェックをしようと話をしたら、父親が胆石症でつい数日前に手術を受けたとのことで検査に同意してくれた。これで胆石が見つかればここで方針が決まるとなかばほっとしながらエコー検査を行ったが、胆石はなかった。頭が痛いもうひとつの理由は1時間半近くかけてそうそう通院できないということだ。やはり外国人も日本人同様、日本医師会のいうかかりつけ医制度で、住居の近くで受け入れていけるようにしなければならないと思う。今度の金曜も内視鏡検査が2件入っていたが、本人の希望で無理無理にでも午後に予定を組んだ。そして、胃や大腸の疾患には器質的病変と機能的病変があり、内視鏡検査では前者は診断可能だが、後者については診断できない。だから後者の可能性を考えて、次回まで内服薬を処方すると話し、消化剤を中心に処方した。これでよくなっていてくれたらいいのだが・・・