AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成29年7月7日金曜

平成29年7月7日金曜

昨日の朝のこと、近くの公立病院から電話があった。ラオス人が来ているが、こちらでは診察できない、診てもらえるか?という内容だった。電話を受けたのは僕ではないが、たぶん、先方は医師ではないと思う。外来診療が非常に混んでいたが、いいですよと返事をした。それから1時間ぐらいしてそれらしい男性がやってきたと受付から連絡があった。おなかが具合悪く、住まいの近くの総合病院で診てはもらっていたが、思ったようにはよくならず、公立病院を受診したとのメモがカルテに付いてきた。内視鏡検査もあり、落ち着かないので、内視鏡検査が終わってから拝見しようと待合室で患者を探したところ、それらしい男性がいたのでタイ語で話しかけてみた。すると自分はタイ人だと言うので、ではラオス人の患者はどこにいるのか?と尋ねると、不審そうな顔つきをする。一人か?と尋ねるとそうですと答える。自分はタイ人でタイ語とラオス語ができると教えてくれた。イサーン出身か?と聞くと、そうですとようやくうれしそうな顔つきになった。要するに患者はラオス人ではなくタイ人で、ラオ族の多い東北タイのチャイヤプーン県の出身なのでタイ語とラオス語ができるという、そういうことだったのだ。受付での問診がひどく詳しいので、不思議に思ったが、日本語もそこそこ上手だった。1年前から具合が少しずつよくなく、最近は食後2時間での腹満と下痢と便秘の繰り返し、そして数日前に便に血が付いてきたとのことだった。たぶん、それで公立病院に行って検査を受けたかったのだろう。肛門鏡と直腸診では内痔核があって、出血らしきところがあった。鮮血だったというところからも肛門に非常に近いところからの出血が疑われるので、内痔核からの出血で不思議はない。腹満は胃や小腸大腸の機能の問題と考えてもいいが、大腸がんの可能性も否定して行かねばならないと思った。採血と機能的疾患を考えての処方を行って、次回の診察日を決めた。
ここまでタイ語で行ったが、ときどき話す日本語から判断するに日本語だけでも診察ができないというわけではないと思う。公立病院の医師が彼の日本語力を確認してそれでも診察を断ったのか、事務サイドも日本語力について医師に情報提供をしたのかどうか、それとも外国人で英語が通じないということを聞いた時点で医師が診察を断ったのか・・・もし後者だとしたら悲しいものだ。先週の土曜日にやってきたベトナム人の男性の件、近くの精神科専門病院から連絡があった。患者は家族が診察を希望していた心療内科では診察を断られたのだが、この精神科専門病院はベトナム語の対応は院内でできないはずなのだが、受け入れてくれた。大変なことだと思う。感謝の念に絶えない。それゆえ今回の公立病院の対応が際立つ。
  • 2017/7/7 9:00
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