AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成29年7月4日火曜

平成29年7月4日火曜

先週、知り合いのベトナム人通訳の妹さんを診てくれた眼科医からわざわざ診察の返事が届いた。結論からいうといくつかの小さな問題はあるが、将来失明するかもしれないというような大きな問題はなく、帰国後は現在の医療機関での治療を受けてもらえればそれでいいということだった。よかった。フィリピン人男性52歳、予約なくがん検診希望、あまり混んでいなかったので、肺がん検診のレントゲン撮影をまずは行った。その直後にやってきたフィリピン人女性57歳、予約なく特定健診希望、朝から何も食べていないし、飲んでいないと言うので、同じく混んではいなかったので受けた。ふたりとも、フィリピン人スタッフから次回から予約をしてくれるようにと頼んだ。ベトナム人男性66歳、以前から消化器疾患などで診てはいたが・・・今回は奥さんに加え、日本語が達者な息子さんがついてきた。1年ぐらい前から被害妄想が出ていたが、最近になり、妄想がさらにひどくなり自傷行為や家人に刃物も出したことがあり、さすがにこれはもういけないと思ったとのこと、本人には以前から何度も近くの精神科病院の受診を勧めていたが、聞き入れず、やむをえず、眠剤や精神安定剤を処方してきたが、とうとうここまできてしまった。息子さんが市内のメンタルクリニックを受診したいというので、医師会には加入していない医療機関ではあったが、情報提供書を書いて、午後から行ってもらった。すると午後4時頃になって息子さんから電話があった。本人の日本語があやふやで、日本語堪能な息子さんが毎回同行できないということなら、診察はできないと言われたとのことだった。対応した医師からみたら、言葉があやふやな外国人の治療などできないと思ったのだろう。精神科領域はたとえ通訳が間に入ったとしても、通訳の訳し方ひとつで、訴えが変わってしまう可能性が高いし、通訳が入ったことで本人が本当のことを言わなくなる可能性もある。対応した医師の気持ちもわからないではない。息子さんにほかにベトナム語に対応できる精神科はありますか?と尋ねられたが、そんなところはない。彼らのようにベトナムが南北統一された直後に共産政権を嫌って、難民としてベトナムを出た人々はたとえ故国に帰っても戸籍を回復することもできなければ、社会保障を受けられるわけでもない。帰ってくるなということだろう。すると彼が受けるべき医療はどこにあるというのか? 悩ましい。
  • 2017/7/4 9:03
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