AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成23年11月4日金曜

平成23年11月4日金曜

タイの洪水のニュースもバンコックの大潮の時期をすぎてテレビなど報道の回数が減ったような気がする。すでに乾期に入り、雨はまったく降らないかんかん照りというのに洪水とは我々の感覚では理解しがたい。治水と下水処理の遅れというのが洪水のもうひとつの重要な要因という指摘はあたっているのだろう。昨晩、親友のワンチャイ医師に電話してみた。彼の家はすでに洪水が押し寄せているドンムアン地区の西側、シェーンワッタナにある。「洪水はどうよ?」「ありがとう、まだ生きてるよ」。「家はどう?」「家はだいじょうぶ、水はない」。「だいじょうぶなんだな?」「うん、家は1センチぐらいしか水はない」。「1センチ浸水しているの?一階が?」「そう、1センチだけ、でも水が汚くて臭い」。きっと水が引いた後、事の重大さにみな気がつくにちがいない。臭さだけじゃない、家が腐ってだめになる。「クリニックはどうよ?」「あそこは15センチ浸水した」。彼のクリニックは繁華街シーロムの南側に近い、すなわちチャアプラヤ河に近いほうだが、近いという距離じゃない。「チャオプラヤ河が溢れたの?」「ちがう、どこか近くの運河が溢れた。だからほかのシーロム地区とお前がいつも泊るスークムビット地区はだいじょうぶだよ」。「こんな洪水じゃクリニックまで行けないだろう?」「行けるさ、俺ね、小さなボート持っているんだ」。いつもなら車で30分の距離をボートに乗って行くらしい。すごすぎる。「だれか政府に文句言わないの?人災だって言うし」「いまの首相に統治能力はないよ、ただタクシンの妹っていうだけだもん。だれがああいう人物を首相にしたのかわからん。実は15年前にプミポン国王が洪水に備えよって当時の政府に話しているんだ。ところが彼らだけじゃなくて歴代政府の首相以下みな政治的駆け引きやなれ合い、不正なお金のやりとりに走り、何もしなかった。そのつけだよ」。やりきれないというか何かをあきらめたような明るい声だった。バンコック病院の看護師たちなどほかの友人たちが心配になってきた。今度バンコックに行くのは年末、臭い街になっていなければいいが、この感じでは一か月でもとに戻るなんてことはなかろう。
  • 2011/11/4 9:06
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