AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成29年1月16日月曜

平成29年1月16日月曜

ペルー人女性20歳、膝に外傷、数日前に自転車で転倒したという。わりときれいな挫傷だったので、エキザルベを塗布、数日でよくなるだろう。包帯を巻いて、さあ終わりと思ったら胃が痛いのも診てほしいとのこと。たしかに心窩部痛で空腹時が主体のようだが、食後も痛いという。もしかして今、流行っている感染性胃腸炎かとも思ったが、痛みに波がないことや数か月前からこのような症状があることからちがうと判断した。日本人の場合、もともと胃がんが多い人種であるし、僕自身が見つけて手術を行った一番若い胃がんの患者は18歳なので、まずは内視鏡検査と思うが、ペルー人であり、胃がんの確率は極めて低いと考え、まずはオメプラゾール20ミリを就寝前に1錠内服して経過をみることにした。それにしてもこの彼女、いつごろ日本にやってきたのかを聞きのがしたが、日本語がほとんど通じないし、英語も通じない。へたなスペイン語を駆使してなんとか聞き出したが、スペイン語の単語さえわからない医師にとってはとてもじゃないが、診察はできないだろう。もちろん適切な説明ができるはずもない。すると信頼関係も生まれないだろう。すると・・・適切な治療も行えない。こういうケース、やはり通訳がいてくれると助かる。同行してくれたらベストだが、スペイン語を母国語とする患者はたくさんいるし、予約できないようなケースは同行通訳はむずかしい。こういうときに電話通訳は大きな力になる。パーフェクトな通訳でなくてもおよそ何を相手が求めているかでもわかれば助かると思う。そういう「パーフェクトな」通訳でなくても満足いく通訳ができるかどうかは医師など日本側に立っている人たちの対応にかかっていると常々思っている。むずかしい日本語の言い回し、そして医学の専門用語を駆使して、それを通訳してくれと言えば、できる人はほとんどいないだろう。やさしい日本語、専門用語をあまり使わずに噛み砕いた日本語で話せば、通訳にとっても正確に訳すという点でハードルが低くなるにちがいない。
  • 2017/1/16 9:00
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