AMDA国際医療情報センター
ブログ カレンダー
« « 2016 11月 » »
30 31 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 1 2 3
プロフィール

小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

続きを読む
supporter
login

平成28年11月12日土曜

平成28年11月12日土曜

昨日は雨がすごかった。僕のほうでは11人の外国人中9人がフィリピン人。こういう天気のよくない日は例外なくフィリピン人患者が多い。ということは屋外で仕事をしている人が多いということだ。働く環境としてはあまりよくないのだろうとつい想像してしまう。22歳のフィリピン人男性、排尿時の痛みと血尿。たしか半年以上前も同じ症状でやってきた。泌尿器科へ紹介しようとフィリピン人スタッフを介して伝えたら、日本語がうまく話せないので、どうしても僕のところで治療してほしいという伝言を持ってスタッフが戻ってきた。そういえば前回、症状とタイミングからクラミジア感染症を疑ってジスロマックという抗生物質を処方した覚えがある。一発で治ってしまったそうだ。やむをえず、同じ抗生物質を処方したが、こういう診療はあまりしたくない。47歳フィリピン人男性、会社での健診の結果を持って来院。初診の患者だが、ついてきた奥さんはときどきやってくる人だった。高血圧と高脂血症。奥さんがご主人を深く愛していることは彼女の態度をみているとよくわかる。高血圧は降圧剤を処方しなければならないぐらい、そして高脂血症はまず食事指導して一か月後に採血してその結果をみるということにした。診察が終わるころに奥さんが、ドク、この人、たばこ吸うけどだめだよねぇと僕の顔を見る。ははあ、たばこをやめろと僕の口から言わせたいのだなと気がついた。日本人の奥さんもよくこういう手法を使う。そこでご主人に尋ねた。「あなた、奥さんにもっと愛されたいですか?」「はい」「じゃ、もっとキスしてほしいですか?」「欲しいけど、なんでそんなこと、尋ねるの、ドク」「奥さんはたばこで臭いあなたの口にはキスしたくないと言ってます。やめますか?」「あはははは、わかりました、ドク。はい、やめます」。診察室の中はしばらく笑いでいっぱい。こういう診療は大好きだ。ベトナム人女性43歳、生活保護からようやく離脱したらしい。頭が痛いと訴える。薬がなくなっちゃったと言う。いつも処方している薬は偏頭痛用のトリプタン製剤だが、どうも片頭痛のようではない。血圧を測定してみると160/100、これじゃ頭も痛くなるかもしれない。父親も高血圧だったそうだ。降圧剤を処方したが、片頭痛のいつもの薬がなくなっていることも不安らしく、そちらも処方はした。そういえばこの彼女、別の自治体で生活保護だったが、離脱、その後に今住んでいる自治体に転居、その際に再度、生活保護となったので、今現在居住している自治体の担当者にどうして生活保護になったのかと尋ねたことがある。すると担当者が家庭訪問したときには「こんにちは」と「さようなら」以外の日本語は全くわからなかったのでと・・という返事だった。10代の終わりか20代のはじめに難民として日本に合法的に受け入れられた彼女、今は43歳、「さようなら」と「こんにちは」しか日本語がわからないわけ、ないでしょと思った。
  • 2016/11/12 9:00
  • トラックバック (0)
  • 閲覧 (351)

トラックバック

トラックバックpingアドレス http://amda-imic.com/modules/blog/tb.php/1378