AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成28年10月8日土曜

平成28年10月8日土曜

42歳のペルー人男性、下痢、発熱、腹痛と吐き気で来院。急性感染性腸炎と思われた。このケース、抗生物質が必要なのか否かを決定するためにはまずウィルス性感染なのか、細菌感染なのかを鑑別することが必要だろう。細菌感染でもいろいろな細菌があり、起炎菌を明らかにするためには検査としてまずは便培養をすべきと思う。ただ結果が出るのに1週間近くかかってしまう。ウィルスによるものか細菌感染によるものかを鑑別する意味では採血して白血球数とその分画、CRPを調べれば10分程度でわかるが、それもこれもやっていたら彼が支払う医療費がかさんでいく。症状の程度からどこまで治療の目安のために行うのかを判断しなければならない。またこういう疾患では食事と水分摂取に関する指導が絶対的に必要だ。さて、あまり日本語がわからない彼に朝の忙しい時、自分のスペイン語能力でどのように話そうかと考えた。およそ話せる自信はあるが、時間はかかってしまいそうだ・・と思って何気なく、机の上を見たら・・・日系アルゼンチン人で日本語能力の非常に高い男性が来ていることに気がついた。彼に通訳をしてもらえるかどうかを受付から尋ねてもらい、OKをもらったので診察室に入ってもらい、少しずつ区切って話すたびに通訳をしてもらい、診察は進んだ。ありがたい。ようやく話も終わりに近づき、処方箋に内服薬を書き込んでいると、ペルー人の彼が「きのうときょう、アンピシリンを飲んだ」と話しているのが聞こえた。細菌感染で発熱しているともっとも多いのはキャンピロバクターではないだろうか。すると効果は期待できない上に、抗生物質の内服の副作用で胃内で菌抗体現象がおこるとさらに下痢をするかもしれない。手元にあったので思わず飲んだのだろうが、こういうことはしないようにとその理由を含めてまた通訳してもらった。
  • 2016/10/8 9:00
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