AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成28年3月8日火曜

平成28年3月8日火曜

この時期になってフィリピン人のお子さん二人がB型インフルエンザ、40度の発熱。来季からぜひ予防接種を受けてほしい。予防接種を受けてもインフルエンザに罹ってしまうことはあるが、予防接種を受けていない人より明らかに軽い症状で終わってしまう。ベトナム人の高校生17歳。特発性振戦の内服薬を取りにやってきた。17歳でこの疾患とは当初信じられなかったが、神経内科の専門医に診てもらったところ、まちがいなく特発性振戦だろうということだった。内服薬を処方すると、たしかに緊張時の手の震えは止まった。昨日で学校の試験が終わったそうだ。どうだった?と尋ねると、「世界史以外は全滅です」と笑っていた。世界史はそんなに得意なの?とさらに尋ねると「いつも90点以上」とのこと。彼から見た日本の世界史教科書はどのように映っているのだろう?もしかしてすでに日本人的感覚になっていて特に違和感なく受け入れているのだろうか?と尋ねたい気持ちもあったが、ここでやめた。最近の世界史教科書など読んだこともないが、現代史の中で彼の家族が故国を脱出することになったベトナム戦争やインドシナ難民が発生したこと、そして日本の現代史とも結びつくが、約8000人のベトナム人難民、約1000人のカンボジア難民、ラオス難民が70年代から80年代にかけて合法的にこの日本に受け入れられ、神奈川県の県央地域を中心に生活をしていることなど、触れられているのかと気になった。このインドシナ難民の受け入れはわが国の現代史の中では特記すべきことだと思う。少子高齢化に伴い、外国人労働者を今後合法的に受け入れようという方向に舵をきっている日本、外国人を受け入れた場合に地域の中でどのような混乱が起き、それはどのように克服できたのか、課題はまだ残っているのか、こういうわが国としての極めて大切な貴重な経験があのインドシナ難民受け入れ事業ではなかったかと、携わった者の一人として思う。こういう「歴史」が日本の歴史教科書に載っていないとしたら、それこそが問題だろう。なぜなら史実として日本の中に語り継がれることがないからだ。
  • 2016/3/8 9:00
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