AMDA国際医療情報センター
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小林米幸: AMDA国際医療情報センター理事長

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平成23年9月16日金曜

平成23年9月16日金曜

きょうは外国人医療とは直接関係ないことを久しぶりに書かせてもらいたい。昨晩、大和市をはじめとする近隣4市の3医師会で広域救急体制の話し合いを持った。近隣の市のとくに小児救急が崩壊の危機、内科救急も崩壊の気配が見えている、患者の立場では「いつでもどこでも専門医に診てほしい」のだろうけど、そんなことを本当に言ったら専門医はみな過労死してしまう。その前に重症、軽症を選別するようなシステムが必要だろう。通常の会社が週休二日であるように、医師も看護師も検査技師もみな適切に休みがほしいし、休ませてあげなければ医療事故だっておこしかねない。ある病院に最近、国税庁の査察が入ったそうだ。その病院の医師から直接聞いた話だが、その病院の当直体制は実は当直ではなく、通常業務の延長であると見做されて、税金を追加徴収されたそうである。要するに地域の中核病院として救急を担っている実態が「当直ではなく通常業務のようだ」と国の機関が認めたわけである。これは税金を追加で支払うという方法でクリアしたそうだが、もし労働基準監督局がやってきて労働実態を見たら改善命令が出ることは火を見るより明らかだ。医師が急に増えない中で命令に応えるには労働時間を減らすしか方法がない。そんなことをしたら地域の救急体制が守れない。こんな中でも救急体制をなんとか守ろうとするには地域住民の理解と協力がなければできないだろう。そうでなければなんだかんだと欠点があるであろう今の救急体制さえ崩壊してしまうだろう。
ところで過労死の問題は専門医についてばかりではない。なぜ地域の休日夜間急患センターを整備してきたかというと朝から夕方まで働いている医師が夜になっても急患で起こされないように仕事の分担をしようというところから始まったと記憶している。急患で夜起こされたら睡眠不足で昼の診療をしなければならない。ところが最近の診療報酬改正を見ると、高齢者を病院から追い出して自宅で看取りをする方向への環境づくりのために訪問医療とか準夜帯、深夜帯に患者を診ることに点数をばか高くしたり、新設したりしている。診療報酬を抑えられてきた医療機関をそちらに誘導しようという厚労省の目論見なのだろう、これは開業医までをも過剰労働に追い込むものであり、なんのために今まで休日夜間急患センターを整備してきたのかに矛盾するものだ。こういう環境の中でも診療の後に午後7時から10時までかかって地域の3つの医師会のメンバーが新たな救急制度を広域で支えようと今までの互いの制度の違いを乗り越えるために努力していることをだれかにわかってもらいたい。
  • 2011/9/16 8:58
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